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社交ダンス的・プロトコールのススメvol.3 

お互いの心の距離感

~社交ダンサーのための“距離感”の教養 ②~


では、チョイ面白い実験をしましょうか。
実験のテーマは、

「2人の心の距離を測ってみましょ

だよ。

んじゃ、まず、誰かとカップルになって、
お互い少し離れて(4~5m)向き合って立つ。
そして、一方は動かずに、
もう一方が少しずつ相手のほうに近づいていくんだ。
ホラ、ちょうど、
スタンダード種目をこれから踊りましょうって時の要領ね。
でも、今回はダンスの時とは違うから注意。
ササっと当たり前のように近づいては行かないで、
1歩近づいては、
「どんな感じがするのか」
をチェックしながら、徐々に近寄って行って欲しいんだ。
そうするとある地点で、
「あ、この距離感が良い感じ
という、

「ちょうどいい距離感」

って、地点が見つかると思う。

この「ちょうどよい距離」というところで、
実は、人間って、

安心感や親密感を持てるモノなんだそう。

そこから1歩でも近づくと「ちょっと近すぎるかなあ」と、

圧迫感を感じるし、

1歩でも遠ざかると「ちょっと遠いかな」と、

寂しさを感じる・・・

っていう自分の感覚も、チェックしてみて欲しいんだ。
で、
相手(近寄ってこられる側)と
お互い素直な意見を交換し合う。
「この距離感はどう?」って言い合うわけ。

結果、面白い事実が分かるかも、なんだ。
自分にとってちょうどいい距離感が、
相手にとっては近すぎたり、遠すぎたり・・。

ソレを確かめたら
次に、近寄っていく側と、来られる側を交代。

さぁ、どうだったか?
実は、このときの

「ちょうどいい距離感」

を、カウンセリングや心理学の世界では、

「2人の心の距離感」って呼ばれているんだよ。

つまりは
心の距離感って同時に、
身体の距離感でもある
のよね・・・

例えば、
A君とB子の“恋愛カップル”で、
この「ちょうどいい距離感」を図ってみたとしよう。
んで、
B子がA君に近付いていくとき
「ちょうどいい距離感」って思った地点は1メートル、
一方、
A君がB子に近付いていくときは
「ちょうどいい距離感」って思った地点は2メートル、
という結果が出たとする。

B子はA君とのちょうどいい距離は1メートル
A君はB子とのちょうどいい距離は2メートル
アララ、コレってチョイもめそうよね・・・
って、言っていること分かるかな?  

なぜって、A君にとっては「ちょうどいい距離感」が、
B子にとっては「寂しい距離感」だから。
B子の言い分は、こうなるだろう。
「彼と一緒にいても、
いつも遠くにいる感じで寂しいの」

ところがA君にしてみれば、
2メートルとう距離感を保つことで、
安心感や親密感を得られるわけだから、
B子がまさか「寂しい」なんて感じているとは、
よもや思わないってわけよ。
B子は寂しさが募る。
で、告白。
「もっと一緒にいたい」
ソレを聞いたA君、
B子の要望に応えようと、距離を縮めれば
「なんだか近すぎてちょっと、
うっとうしいな」

となりかねない。
それで、知らず知らず、距離を開けようとしてしまう。
すると、B子は
「きっとA君、
アタシのこと好きじゃないんだわ!」

なぁんて、
一気に距離を縮める“奇策”“企て”を
しちゃったりしたら、もう大変!
A君、ビビってしまって、
B子を突き放すような態度に出るか、
あるいは、逃げ出すか・・・。

まぁ、ソンナコンナは、
よくある恋愛における問題らしいんだけど、
焦点を当てるべきは
このような

「相手とのちょうど良い距離感」

って、誰にでもアルってこと。
その筋の用語で、

パーソナル・スペース

って呼ばれているんだそう。
この、パーソナル・スペースこそが、

社交ダンサー諸君の“盲点”なんだ・・・


     続く第873話へ





Real Junko Voice
(目次)

「もう一つの学連物語」
vol.61 ~ 就職・ドタキャン ~
 
青森の研修先から大阪に戻るや否や、
会社に出向き、担当者である女性と向かい合います。

「辞めさせてください」

頭を下げました。
その瞬間の彼女の表情・・・ドラマチックなまでに凍り付いています。
無理もありません。
就職決定からその研修にいたるまで、
もうすでに、色々な時間を過ごしていたのです。

頭の回転が速く、ボーイッシュ、
スーツの似合う、
いかにも仕事がデキル女と言う印象であった担当者の彼女とも
良い関係を築きつつありました。
社内での研修終了時、
「良い子を採用したって褒められた。すごく期待しているって」
上司からの報告をうれしそうに伝えてくれたのも彼女でした。

そういえば、
今回のホテル研修費用のほとんども会社が負担していました。
新卒採用者であるワタシに、
かなりのエネルギーと時間とお金を投入し、 
育ててくれていたたわけです。
ソレなのに、イマサラ・・・!?

「ダンスのプロへの道が、突然、開かれた」
「自分でも戸惑っているが、やってみたい」
ダンスのことは、ソレまでもよく話していました。
競技ダンスにかけてきた熱き思いを、仕事に向けてがんばってもらえる、
そんな思いからの採用であったと思います。

正直にすべてを話しました。

彼女はうなずきながら聞いてくれます。
ワタシを一生懸命理解しようとしてくれる想いに触れ、
涙があふれてきました。
すると、彼女も泣き出しました。

ドタキャンで、
「大学の後輩に迷惑がかからないか」
が、気がかりでした。
彼女は言いました。
「ソレは、大丈夫。ワタシが保証する」
上司へも
「自分から伝えておく。心配するな」

最後の握手。
「がんばれ・・・」
ボーイッシュな彼女の手は、意外なほど華奢(きゃしゃ)でした。

それから、数ヵ月後、
ワタシは新米プロ教師&ダンサーとしてのデビューを果たしたのです。



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