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エクササイズ&プラクティス集へ
第763話の続き。
スロー・フォックストロットの音楽の話が続いている。
(グループレッスンの登場人物紹介)
「確かに音楽を聴きながら踊るというときには、
カウントという
“数かぞえ”は邪魔になっちゃうわね。
『聴く』は数字の世界ではないから。
(第91話参照)
音楽そのものに
カラダが同調していく世界だからね」
「だからと言って
『カウント?そんなもの分かりません』
だと困るわね。
社交ダンスは相手もいることだから、
相手の音楽表現を邪魔しないためにも、
正しくカウントが取れるようにもなっておかないと。
特にスタートは気分で切らずに、
厳密なカウント練習もしておいたほうがいいわ」
ノリタケ君は引き締まった顔で聞いている。
「ということで、
今回のテーマ曲“Here I’ll Stay”
(第762話参照)
をかけるから、
みんな『1234』とカウントしてみてね」
ミュージック、スタート。
♪♪♪♪・・・・
みんな口々にカウントを言っている。
ジュンコ先生はしばらく様子を見ていたが、
ほとんどの人のカウントが
正解であるのを聞き届けてから、こう言った。
「OK、もう一度、
スタートから音楽をかけるからよく聞いてね。
曲の始まりが『1』になっているわ」
みんなはうなずきながら聞いている。
「そして、スローの踊り始めも『1』ね。
つまり、
フェザーステップは『1』からスタート、
言っていることわかるかな?」
ノリタケ君、
確認するようにその場で小さく踊り始めたが、
「先生、予備足の左足が『4』で、
フェザーステップ一歩目の右足が『1』
からスタート、でいいんですよね?」
「ソノとおり!
でも、もう少し踏み込んで、
音楽のカウントをこう取ってみて欲しいの」
ジュンコ先生はそう言って、
白板に次のように書いた。
1234 5678
「つまり、1234 で、1まとまりじゃなく、
1234 5678 で、1まとまりと見るのよ」
「そして、
予備足は『4』ではなく、
『8』にするの」
ジュンコ先生は、再び
“Here I’ll Stay”を鳴らして、
みんなに「1234 5678」と、
カウントを試みさせた。
「前奏から、
『1234 5678』と
鳴っているとして数えてみましょう」
と、みんなに検証させてから
「この曲の
前奏は一見個性的だけれど、
実は分かりやすい構成なの。
同じ旋律の繰り返しになっている・・・」
そう言って
ジュンコ先生は白板にカウントを書き始めた。
A 1234 5678 1234 5678
B 1234 5678 1234 5678
「AとBは全く一緒のメロディよね?
そして青の部分は、休止になっている」
「この曲の場合は、
Bの8が予備足の左足になれば
ベストということなんですね?」
音楽にあまり強くない坂田さんが恐る恐る尋ねる。
「そうよ!大正解。
Aの8でも悪くはないけれど、
より効果的なのは、
前奏の最後に当るBの8ね」
坂田さんはホッとした表情になって、
「そんな風にちゃんと
前奏を聴いたことなんて今までなかったです」
と言ってから、
「スローのどの音楽も、
前奏の最初から数えて、
1234 5678の『8』が
予備足になればいいんですか?」
「基本的には
ソレがピッタリくるでしょうね。
中には分かりにくい前奏のものや、
変則的なモノもあるけれどね」
続く 第765話へ
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とても励みになっています。(ジュンコ)
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カウントという
“数かぞえ”は邪魔になっちゃうわね。
『聴く』は数字の世界ではないから。
(第91話参照)
音楽そのものに
カラダが同調していく世界だからね」
「だからと言って
『カウント?そんなもの分かりません』
だと困るわね。
社交ダンスは相手もいることだから、
相手の音楽表現を邪魔しないためにも、
正しくカウントが取れるようにもなっておかないと。
特にスタートは気分で切らずに、
厳密なカウント練習もしておいたほうがいいわ」
ノリタケ君は引き締まった顔で聞いている。
「ということで、
今回のテーマ曲“Here I’ll Stay”
(第762話参照)
をかけるから、
みんな『1234』とカウントしてみてね」
ミュージック、スタート。
♪♪♪♪・・・・
みんな口々にカウントを言っている。
ジュンコ先生はしばらく様子を見ていたが、
ほとんどの人のカウントが
正解であるのを聞き届けてから、こう言った。
「OK、もう一度、
スタートから音楽をかけるからよく聞いてね。
曲の始まりが『1』になっているわ」
みんなはうなずきながら聞いている。
「そして、スローの踊り始めも『1』ね。
つまり、
フェザーステップは『1』からスタート、
言っていることわかるかな?」
ノリタケ君、
確認するようにその場で小さく踊り始めたが、
「先生、予備足の左足が『4』で、
フェザーステップ一歩目の右足が『1』
からスタート、でいいんですよね?」
「ソノとおり!
でも、もう少し踏み込んで、
音楽のカウントをこう取ってみて欲しいの」
ジュンコ先生はそう言って、
白板に次のように書いた。
1234 5678
「つまり、1234 で、1まとまりじゃなく、
1234 5678 で、1まとまりと見るのよ」
「そして、
予備足は『4』ではなく、
『8』にするの」
ジュンコ先生は、再び
“Here I’ll Stay”を鳴らして、
みんなに「1234 5678」と、
カウントを試みさせた。
「前奏から、
『1234 5678』と
鳴っているとして数えてみましょう」
と、みんなに検証させてから
「この曲の
前奏は一見個性的だけれど、
実は分かりやすい構成なの。
同じ旋律の繰り返しになっている・・・」
そう言って
ジュンコ先生は白板にカウントを書き始めた。
A 1234 5678 1234 5678
B 1234 5678 1234 5678
「AとBは全く一緒のメロディよね?
そして青の部分は、休止になっている」
「この曲の場合は、
Bの8が予備足の左足になれば
ベストということなんですね?」
音楽にあまり強くない坂田さんが恐る恐る尋ねる。
「そうよ!大正解。
Aの8でも悪くはないけれど、
より効果的なのは、
前奏の最後に当るBの8ね」
坂田さんはホッとした表情になって、
「そんな風にちゃんと
前奏を聴いたことなんて今までなかったです」
と言ってから、
「スローのどの音楽も、
前奏の最初から数えて、
1234 5678の『8』が
予備足になればいいんですか?」
「基本的には
ソレがピッタリくるでしょうね。
中には分かりにくい前奏のものや、
変則的なモノもあるけれどね」
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