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目次 テーマ別インデックス
エクササイズ&プラクティス集へ
特別シリーズ
社交ダンスが教えてくれたこと 人間美学そして哲学vol.7
インナー・コーチャー・ガイダンスの
具体例3
最高のコーチャーは自分自身!? 25
第754話の続き
ある日のレッスン後、田村氏が言った。
「ここのスタジオの生徒さんで、
練習のパートナーを
探している男性がいるのですが、
雅子さんと背格好も、
ダンスの相性も良いように思うのです。
(練習のお相手として)いかがでしょう? 」
雅子は驚いた。
なぜなら、
誰かと練習用に
パートナーシップを持ってみたいとは、
心ひそかに望んでいたことだからだ。
田村氏は続けた。
「ただし、競技会やデモに出るといった、
特別な目標は今のところ全くない方です。
個人レッスンで習ったことを
もう少し練習できる方が
欲しいなという感じなのです。
それでもよろしいですか?」
雅子は、
自分としてもそのほうがいいとの旨を伝え、
紹介を受けることを快諾した。
佐々木俊彦(仮名)は、
雅子と同じくらいの年齢で、
誠実そうな男性だった。
信頼する田村氏の推薦であったため
安心はしていたのだが、
人柄もダンスの相性も想像以上だった。
俊彦は言った。
「とても柔らかくて踊りやすいですね。
僕は健康のため、カラダつくりのために
ダンスを活かしたいと思っています。
ナチュラルなダンスを踊れるようになることが、
唯一の目標なのです。
一緒に練習してお手伝いいただければと
思いますがいかがですか」
雅子は二つ返事で承諾した。
雅子は俊彦の登場に不思議な縁を感じていた。
「後で分かってビックリしたんだけれど
俊彦さんは、
私が欲しい情報をたくさん持っている人だったの。
ソレは、田村先生からは
得る事のできない貴重な情報・・・。
俊彦さん、合気道の初段だっだのよ」
「実は私、
彼と出会うまでにネット検索していて、
面白い記事に出会っていたの。
ダンスと武道のかかわり。
武道におけるカラダの使い方と
ダンスのボディワークが一緒だという内容だった。
いかに瞬間的に反応して合理的な動きができるか
リラックスがどれほど大事か・・とかね。
それで、武道ってモノに興味を持っていたの」
俊彦にそのことを言うと、
非常に喜んで、
「僕も、だからこそ社交ダンスに
興味を持っているのです。
ダンスが上手くなることで合気道にも
絶対にいい影響が出るだろうということは
こちらのスタジオでダンスを習って
すぐにわかりました」
と、自分の体験をたくさん話してくれた。
そして、
「相手と本気で
向かい合うという意味においては
社交ダンスと武道は同じだと思います。
だた、ダンスは楽しむことが目的だけれど、
武道は違う。
下手したら相手にやられてしまうという、
いわば生死をかけた真剣勝負のモノだから
ホンモノの身体能力が要るんですよ」
雅子は“ホンモノ”という言葉に惹かれた。
俊彦は続ける。
「僕の(合気道の)先生は、
お医者さんのように人体のことに詳しいし、
気を操作することもできる偉大な人です。
ココロとカラダが表裏一体であることも、
その方を通して学んでいます。
雅子さんのダンスに役立つことも
たくさんあるのではないでしょうか。
何か知りたいことがあったら
なんでも聞いてください」
僕で良かったら・・・と
さわやかに笑う俊彦に、雅子は言った。
「一緒に練習させていただくことで、たぶん、
いろいろなモノを感じると思います。
俊彦さんのカラダの中にアル経験や知恵を
分けていただけるとは光栄です」
俊彦との出会いにより
雅子のダンスはみるみる変化を遂げた。
練習するたびに、カラダのさまざまな部位が
目覚めていくようであった。
多くは、
カラダ深部の感覚だった。
それはカラダを固めずリラックスすることで、
得られたものだ。
俊彦は面白い話をした。
「(合気道の)先生に、
僕がダンスを始めたことを伝えると
『ダンサーという人は、
素晴らしく動ける人は多いが、
とても“雑”で“荒い”。
あんなカラダだと、
一発で敵にやられてしまうよ』
と言って、笑っていました」
俊彦は続ける。
「先生がいつも言っています
『自分のカラダはすべて知っている』と。
だから、どう動いていいか分からなくなったら、
『カラダに聞け、カラダに任せろ』
すると、カラダから送られてくる信号を
キャッチできるんです。
ソノ能力を磨いておくことが必要だと。
間違ってはいけないのは、
磨くべき能力とは
カラダ自体を動かす能力ではなく、
カラダからの信号をキャッチできる能力
だということです」
雅子は話に引き込まれていった。
「俊彦さんとコミュニケーションをとるたびに、
私は以前よりももっと、
自分のカラダってモノを
信頼できるようになってきたの。
そう、
自分のカラダとの関係
が明らかに変わったわ。
カラダの中にもコーチャーがいて導いてくれている、
そんな感じ。
コーチャーからから送られてくる信号、
メッセージをキャッチしながら、
自分にしかできないダンスができれば良いナって
思うようになってきたの」
「社交ダンスを通して、
自分のカラダを知っていく
自分の心を感じていく
そのお手伝いをしてくださる、
コーチャー(田村氏)と、パートナー(俊彦さん)。
私、すごく幸せよ」
続く 第756話へ
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ある日のレッスン後、田村氏が言った。
「ここのスタジオの生徒さんで、
練習のパートナーを
探している男性がいるのですが、
雅子さんと背格好も、
ダンスの相性も良いように思うのです。
(練習のお相手として)いかがでしょう? 」
雅子は驚いた。
なぜなら、
誰かと練習用に
パートナーシップを持ってみたいとは、
心ひそかに望んでいたことだからだ。
田村氏は続けた。
「ただし、競技会やデモに出るといった、
特別な目標は今のところ全くない方です。
個人レッスンで習ったことを
もう少し練習できる方が
欲しいなという感じなのです。
それでもよろしいですか?」
雅子は、
自分としてもそのほうがいいとの旨を伝え、
紹介を受けることを快諾した。
佐々木俊彦(仮名)は、
雅子と同じくらいの年齢で、
誠実そうな男性だった。
信頼する田村氏の推薦であったため
安心はしていたのだが、
人柄もダンスの相性も想像以上だった。
俊彦は言った。
「とても柔らかくて踊りやすいですね。
僕は健康のため、カラダつくりのために
ダンスを活かしたいと思っています。
ナチュラルなダンスを踊れるようになることが、
唯一の目標なのです。
一緒に練習してお手伝いいただければと
思いますがいかがですか」
雅子は二つ返事で承諾した。
雅子は俊彦の登場に不思議な縁を感じていた。
「後で分かってビックリしたんだけれど
俊彦さんは、
私が欲しい情報をたくさん持っている人だったの。
ソレは、田村先生からは
得る事のできない貴重な情報・・・。
俊彦さん、合気道の初段だっだのよ」
「実は私、
彼と出会うまでにネット検索していて、
面白い記事に出会っていたの。
ダンスと武道のかかわり。
武道におけるカラダの使い方と
ダンスのボディワークが一緒だという内容だった。
いかに瞬間的に反応して合理的な動きができるか
リラックスがどれほど大事か・・とかね。
それで、武道ってモノに興味を持っていたの」
俊彦にそのことを言うと、
非常に喜んで、
「僕も、だからこそ社交ダンスに
興味を持っているのです。
ダンスが上手くなることで合気道にも
絶対にいい影響が出るだろうということは
こちらのスタジオでダンスを習って
すぐにわかりました」
と、自分の体験をたくさん話してくれた。
そして、
「相手と本気で
向かい合うという意味においては
社交ダンスと武道は同じだと思います。
だた、ダンスは楽しむことが目的だけれど、
武道は違う。
下手したら相手にやられてしまうという、
いわば生死をかけた真剣勝負のモノだから
ホンモノの身体能力が要るんですよ」
雅子は“ホンモノ”という言葉に惹かれた。
俊彦は続ける。
「僕の(合気道の)先生は、
お医者さんのように人体のことに詳しいし、
気を操作することもできる偉大な人です。
ココロとカラダが表裏一体であることも、
その方を通して学んでいます。
雅子さんのダンスに役立つことも
たくさんあるのではないでしょうか。
何か知りたいことがあったら
なんでも聞いてください」
僕で良かったら・・・と
さわやかに笑う俊彦に、雅子は言った。
「一緒に練習させていただくことで、たぶん、
いろいろなモノを感じると思います。
俊彦さんのカラダの中にアル経験や知恵を
分けていただけるとは光栄です」
俊彦との出会いにより
雅子のダンスはみるみる変化を遂げた。
練習するたびに、カラダのさまざまな部位が
目覚めていくようであった。
多くは、
カラダ深部の感覚だった。
それはカラダを固めずリラックスすることで、
得られたものだ。
俊彦は面白い話をした。
「(合気道の)先生に、
僕がダンスを始めたことを伝えると
『ダンサーという人は、
素晴らしく動ける人は多いが、
とても“雑”で“荒い”。
あんなカラダだと、
一発で敵にやられてしまうよ』
と言って、笑っていました」
俊彦は続ける。
「先生がいつも言っています
『自分のカラダはすべて知っている』と。
だから、どう動いていいか分からなくなったら、
『カラダに聞け、カラダに任せろ』
すると、カラダから送られてくる信号を
キャッチできるんです。
ソノ能力を磨いておくことが必要だと。
間違ってはいけないのは、
磨くべき能力とは
カラダ自体を動かす能力ではなく、
カラダからの信号をキャッチできる能力
だということです」
雅子は話に引き込まれていった。
「俊彦さんとコミュニケーションをとるたびに、
私は以前よりももっと、
自分のカラダってモノを
信頼できるようになってきたの。
そう、
自分のカラダとの関係
が明らかに変わったわ。
カラダの中にもコーチャーがいて導いてくれている、
そんな感じ。
コーチャーからから送られてくる信号、
メッセージをキャッチしながら、
自分にしかできないダンスができれば良いナって
思うようになってきたの」
「社交ダンスを通して、
自分のカラダを知っていく
自分の心を感じていく
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私、すごく幸せよ」
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