2008.09.23 (第609話)社交ダンスを教えるということ vol.5 優先順位⑪
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特別シリーズ
社交ダンスを教えるということvol.5
優先順位の合致
優先順位 ⑪
サァテ、お話は、
第599話の花村さんご夫妻の話に戻ろう。
(ワァ、もうアレから10話も進んだのねぇ)
ジュンコ・教師デビューの頃に出会い、
以来、22年もの間、
先生と生徒の関係を育んできた
花村さんご夫妻からの、ビックリな依頼・・・
「“本質”みたいなものを
もっと知りたくなった」
「もう一度、
ワルツの基礎からやり直したい」
さぁて、現ジュンコ先生はどうするのか?
過去のジュンコのコーチング・ミスは、
本当に挽回(ばんかい)できるのか?
で、ソレは、
具体的にどうすることなのか?
をまず、対話形式でみてみよう。
ジュンコ
「花村さんが初級の頃、
私たちはバリバリの競技選手だったから、
モロ競技スタイルのレッスンばっかり
していたモンナァ。
(第600話競技ダンステクニック・
オンリー教授時代参照)
でも、その後、
力を抜くことや、
カラダの内側から踊るコトも含め、
基礎を一生懸命教えたけど、
(第603話参照ダンスのための
カラダ作り教授時代)
ある意味高度すぎて、
アタマでの理解、
カラダでの理解のバランスが取れていない
事態を招いちゃって
ナカナカ、
真の上達にいたらなかったッテ感じなんだな。
本場の社交ダンスのノウハウを習得してからは、
基礎訓練を実践でできると思って
レッスンに取り入れたけど、
なぁんか上手くは行かなかった・・・」
(第608話参照)
ジュンコ先生
「生徒さんは、別に、
“本場の社交ダンス”を
上手くなりたいのではないからねぇ。
ヨーロッパのパーティで踊るのではなくて、
日本のパーティで踊るんだから、
言うなれば、
“競技スタイルダンスのパーティ仕様”
みたいな感じで上手くなりたいわけ。
日本のパーティで
ごく一般に踊られているダンスは、
みんな競技スタイル的なモンだから」
ジュンコ
「考えてみたら、
難しいことしているのよね。
だって、
パーティで初めて会った人とでも、
競技スタイルの高度なテクニックで
関わりあわないといけないんだもん」
ジュンコ先生
「そうね。
だからといって、
“本場の社交ダンス”をそのまま提唱しても、
スンナリとは
受け入れてはもらえなかったでしょう?」
ジュンコ
「うん。実はソウだった。
キレイなスタイルで踊る、
競技ダンスに
慣れっこになっている人たちからすれば、
カタチを作らなくてOK
“音楽に乗って相手と楽しく踊る”
本場の社交ダンスって、
単なる娯楽(!?)
みたいなカルイ感じがするのか、
『アラ、コレは楽しくていいわねぇ』
と言いながらも、
もっと高尚で美しいダンスが踊りたいって
気持ちが出てくるみたいで、
ナカナカ受け入れてはもらえなかったんだ」
「なぁんか、
自分たちがやっているダンスとは、
全く、ベツモノとして見るのよね。
生徒さんからすれば、
フォックストロットと、
スロー・フォックストロットはつながらないし、
アメリカン・タンゴと、
イングリッシュ・スタイル・タンゴも、
全然違うモノって感じ。
だからいくら、
『フォックストロットをやると、
スタンダード全般が上手くなりますよ』
とか
『アメリカン・タンゴは
イングリッシュ・スタイル・タンゴの
基礎ですよ』
と言っても、
『???』
で、ソンナモンより、
もっとテクニックを教えてって
雰囲気を出されちゃう(笑)」
ジュンコ先生
「ソウでしょうね。
そんな時、無理強いしてもダメ。
逆効果。
なぜって、本場の社交ダンスのほうが、
カタチでやり取りしない分
アル意味難しいものでもあるからね。
中上級者でも、
かえってコッチ(本場の社交ダンス)の方が
できないって人、多かったでしょ」
ジュンコ
「そうなの。
ちょっとビックリした・・・。
でもね、
競技会でがんばっていた頃の私でも、
たぶん、同じだったと思うな」
ジュンコ先生
「まぁ、その分、
本質的なテクニックをやり直すには、
本場の社交ダンスの活用って
最良の手段なんだけどね。
と、言うことで、
現在の花村さんのレッスンの話に入りましょうか。
ジュンコさんのレッスンを私が受け継いで、
これから、
お二人をレッスンしていくことになるわけね」
ジュンコ
「うわぁ、すみません
・・・ヨロシクお願いします。
あの、挽回(ばんかい)は可能かなぁ?
花村さん、上手くなるかな?」
ジュンコ先生
「ええ、大丈夫よ。
心配しなくても、
ダンスの上達はいつからでも、可能よ。
“過去”は
いくらでも挽回できるわ。
ご本人に、
ダンスをもっと上手くなりたいという
情熱があれば・・・ね。
今回はそういう意味でも、良かったわね。
お二人の方から率先して言ってきたから。
『“本質”みたいなものを知りたい、
ワルツの基礎からやり直したい』って。
先生が、無理に薦めたんじゃないでしょ?
おまけに
先生と生徒のダンス・レッスンにおける
優先順位が合致したんだもの。
これは、最も良いレッスンパターンだわ」
ジュンコ
「優先順位が合致・・・?」
ジュンコ先生
「そう、優先順位が合致するって
先生がある生徒さんに
『この人には○○を教えたら、
上手くなるだろう』
と感じている、そのとき
ソノ生徒さんからも
『自分は今、
○○が必要だから、教えてください』
という要望があったってこと。
これって、
ありそうで意外と少ないケースなのよ。
たいがいは、ズレるものなの。
それに、生徒さんのほうは、
『自分は、今、
何をしたらレベルアップできるだろうか?』
なんてわからないから、
『先生にお任せ・・・』
がフツーだもの」
ジュンコ
「じゃぁ、花村さんご夫妻、
ヤッパ、えらかったんだ。
本質的な基礎が自分たちには足りない、
ソレを習うことでレベルアップできるって、
わかったわけだもん」
ジュンコ先生
「そうね」
ジュンコ
「先生、花村さんに
どんなレッスンをするんだろう?
興味持っちゃうなぁ。
見学してもいい?」
ジュンコ先生
「もちろん!
でも、どんなレッスンになるかは、
予想はつくでしょう?
こういう時こそ、
本場の社交ダンス・テクニックを
活用するわけよ」
続く 第610話へ
いつも 応援クリック ありがとうございます。
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とても励みになっています。(ジュンコ)
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(ワァ、もうアレから10話も進んだのねぇ)
ジュンコ・教師デビューの頃に出会い、
以来、22年もの間、
先生と生徒の関係を育んできた
花村さんご夫妻からの、ビックリな依頼・・・
「“本質”みたいなものを
もっと知りたくなった」
「もう一度、
ワルツの基礎からやり直したい」
さぁて、現ジュンコ先生はどうするのか?
過去のジュンコのコーチング・ミスは、
本当に挽回(ばんかい)できるのか?
で、ソレは、
具体的にどうすることなのか?
をまず、対話形式でみてみよう。
ジュンコ
「花村さんが初級の頃、
私たちはバリバリの競技選手だったから、
モロ競技スタイルのレッスンばっかり
していたモンナァ。
(第600話競技ダンステクニック・
オンリー教授時代参照)
でも、その後、
力を抜くことや、
カラダの内側から踊るコトも含め、
基礎を一生懸命教えたけど、
(第603話参照ダンスのための
カラダ作り教授時代)
ある意味高度すぎて、
アタマでの理解、
カラダでの理解のバランスが取れていない
事態を招いちゃって
ナカナカ、
真の上達にいたらなかったッテ感じなんだな。
本場の社交ダンスのノウハウを習得してからは、
基礎訓練を実践でできると思って
レッスンに取り入れたけど、
なぁんか上手くは行かなかった・・・」
(第608話参照)
ジュンコ先生
「生徒さんは、別に、
“本場の社交ダンス”を
上手くなりたいのではないからねぇ。
ヨーロッパのパーティで踊るのではなくて、
日本のパーティで踊るんだから、
言うなれば、
“競技スタイルダンスのパーティ仕様”
みたいな感じで上手くなりたいわけ。
日本のパーティで
ごく一般に踊られているダンスは、
みんな競技スタイル的なモンだから」
ジュンコ
「考えてみたら、
難しいことしているのよね。
だって、
パーティで初めて会った人とでも、
競技スタイルの高度なテクニックで
関わりあわないといけないんだもん」
ジュンコ先生
「そうね。
だからといって、
“本場の社交ダンス”をそのまま提唱しても、
スンナリとは
受け入れてはもらえなかったでしょう?」
ジュンコ
「うん。実はソウだった。
キレイなスタイルで踊る、
競技ダンスに
慣れっこになっている人たちからすれば、
カタチを作らなくてOK
“音楽に乗って相手と楽しく踊る”
本場の社交ダンスって、
単なる娯楽(!?)
みたいなカルイ感じがするのか、
『アラ、コレは楽しくていいわねぇ』
と言いながらも、
もっと高尚で美しいダンスが踊りたいって
気持ちが出てくるみたいで、
ナカナカ受け入れてはもらえなかったんだ」
「なぁんか、
自分たちがやっているダンスとは、
全く、ベツモノとして見るのよね。
生徒さんからすれば、
フォックストロットと、
スロー・フォックストロットはつながらないし、
アメリカン・タンゴと、
イングリッシュ・スタイル・タンゴも、
全然違うモノって感じ。
だからいくら、
『フォックストロットをやると、
スタンダード全般が上手くなりますよ』
とか
『アメリカン・タンゴは
イングリッシュ・スタイル・タンゴの
基礎ですよ』
と言っても、
『???』
で、ソンナモンより、
もっとテクニックを教えてって
雰囲気を出されちゃう(笑)」
ジュンコ先生
「ソウでしょうね。
そんな時、無理強いしてもダメ。
逆効果。
なぜって、本場の社交ダンスのほうが、
カタチでやり取りしない分
アル意味難しいものでもあるからね。
中上級者でも、
かえってコッチ(本場の社交ダンス)の方が
できないって人、多かったでしょ」
ジュンコ
「そうなの。
ちょっとビックリした・・・。
でもね、
競技会でがんばっていた頃の私でも、
たぶん、同じだったと思うな」
ジュンコ先生
「まぁ、その分、
本質的なテクニックをやり直すには、
本場の社交ダンスの活用って
最良の手段なんだけどね。
と、言うことで、
現在の花村さんのレッスンの話に入りましょうか。
ジュンコさんのレッスンを私が受け継いで、
これから、
お二人をレッスンしていくことになるわけね」
ジュンコ
「うわぁ、すみません
・・・ヨロシクお願いします。
あの、挽回(ばんかい)は可能かなぁ?
花村さん、上手くなるかな?」
ジュンコ先生
「ええ、大丈夫よ。
心配しなくても、
ダンスの上達はいつからでも、可能よ。
“過去”は
いくらでも挽回できるわ。
ご本人に、
ダンスをもっと上手くなりたいという
情熱があれば・・・ね。
今回はそういう意味でも、良かったわね。
お二人の方から率先して言ってきたから。
『“本質”みたいなものを知りたい、
ワルツの基礎からやり直したい』って。
先生が、無理に薦めたんじゃないでしょ?
おまけに
先生と生徒のダンス・レッスンにおける
優先順位が合致したんだもの。
これは、最も良いレッスンパターンだわ」
ジュンコ
「優先順位が合致・・・?」
ジュンコ先生
「そう、優先順位が合致するって
先生がある生徒さんに
『この人には○○を教えたら、
上手くなるだろう』
と感じている、そのとき
ソノ生徒さんからも
『自分は今、
○○が必要だから、教えてください』
という要望があったってこと。
これって、
ありそうで意外と少ないケースなのよ。
たいがいは、ズレるものなの。
それに、生徒さんのほうは、
『自分は、今、
何をしたらレベルアップできるだろうか?』
なんてわからないから、
『先生にお任せ・・・』
がフツーだもの」
ジュンコ
「じゃぁ、花村さんご夫妻、
ヤッパ、えらかったんだ。
本質的な基礎が自分たちには足りない、
ソレを習うことでレベルアップできるって、
わかったわけだもん」
ジュンコ先生
「そうね」
ジュンコ
「先生、花村さんに
どんなレッスンをするんだろう?
興味持っちゃうなぁ。
見学してもいい?」
ジュンコ先生
「もちろん!
でも、どんなレッスンになるかは、
予想はつくでしょう?
こういう時こそ、
本場の社交ダンス・テクニックを
活用するわけよ」
続く 第610話へ
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とても励みになっています。(ジュンコ)
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2008/09/23 Tue 09:33 [ Edit ]
ジュンコ
whiteさん
コメントありがとうございます。
きっとwhiteさんの先生も、ヤル気になってがんばってらっしゃることと思いますよ。
初心に戻ることは必要ですよね。
先生も生徒さんも・・・
これからもよろしくお願いしますね。
コメントありがとうございます。
きっとwhiteさんの先生も、ヤル気になってがんばってらっしゃることと思いますよ。
初心に戻ることは必要ですよね。
先生も生徒さんも・・・
これからもよろしくお願いしますね。
2008/09/24 Wed 06:31 URL [ Edit ]
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