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特別シリーズ 
社交ダンスを教えるということvol.5 

ダンスのための

カラダ作り教授時代


優先順位 ⑤


さて、ジュンコ先生がジュンコに言った、
「社交用・競技用として枝分かれする前の基礎、
つまり、踊る基盤、土台」
(第600話)
ってモノの存在を知り、
それがムッチャ大切なん違うのん?
と、ホンキで思い始めたキッカケは、
ロンドン留学だったんだ。

彼の地で出あった、
ダンサーたちの素晴らしさ。
イヤイヤ、もう、モノが全然違うわけ。
動きに不自然さがないし、
ハッとするほどに魅力的。
見るからに、
身体能力のレベルがダンチなんだ。
もっと言えば
カラダ自体もキレイだし、
筋力はあるし、
バネもあるし、
柔軟だし、
コリャ、ダンス以前の話だぜ・・・ってんで、
ものすごくショックを受けたんだ。

で、
「社交用・競技用として枝分かれする前の基礎、
つまり、踊る基盤、土台」
ってもんを、
モロ、

“踊れるカラダの基礎つくり”

という風に解釈したわけ。
結果、
こういう時代を迎えることになるんだな。


28歳~35歳

ダンスのための

カラダ作り教授時代


28歳の夏、スタジオを辞め、
競技生活にも幕を下ろしたんだ。
かといって、
ダンスが上手くなりたいって気持ちを
捨てたわけでも全然なく、
目指すは、ロンドンで出会った、
ナチュラル&グレイトダンサー!
今まで試したくてもできなかった
(お師匠サンの手前もあるし、
とにかく、競技・競技で追いまくられて、
心身ともにキューキューだったんだ)
サマザマなレッスンを試しつつ、
生徒サンたちとともに
カラダの大改造に努めた頃だ。

日曜日には、
カップルレッスンの
生徒さんばかり数組が集まり、
広い体育館でカラダつくり。
そのいでたちも、
ダンスの先生って感じからは程遠く
ジャージの上下に体育館シューズが定番だった。
(例の花村さん夫妻も当然、参加していた)

みんなに筋肉図を配り、ソレを見ながら、
ストレッチ
トレーニング
(スクワット・腹筋・背筋・腕立てetc.)
各種エクササイズ
(ナチュラルターンのボックス・
ルンバの踏みかえetc.)
エンエン、
2時間ほどソンナコンナの基礎トレのあと、
カラダの基礎的な使い方をメインにした、
グループレッスンへと移るんだ。
スタンダードもラテンも両方、
基礎フィガーを練習。

ストレッチ・トレーニング・エクササイズ以外の
ダンスのレッスンに関しては、
当時のリーダーがソノほとんどを努めており、
私は補助的役割だったんだ。
っていうより、
(私は)生徒さんと一緒に
レッスンを受けている側のフィーリング。
自分のリーダーのレッスンを
最も吸収しようと努め、
また、実際に身につけたのは
他ならぬ私だったんだな。
そう、彼が私のコーチャーだった・・・(汗)
(ニヒル君、ありがとう) 
他のレッスン場でも、
また個人レッスンでも、
マァ、同じような感じ。
基礎的なレッスンを主体に、
踊るカラダへの
アプローチ的なモノが多かったんだ。
オカゲで、

自分のカラダに

興味を持つことで

色んな発見があった


のもこの頃だ。

以下は、当時、
レッスンの主軸となっていたこと

① 無駄な力を抜いて、思い切り踊る

② リーダーとパートナー、
互いに相手を感じながらも、
共に自立してしっかり踊る

③ カラダの外ではなく中から動かす
(当時はまだ
インナーマッスルという言葉もなかった)

④ 呼吸を動きに取り入れる

⑤ カタチはあえて作らない。
動きの中で作っていく


フンフン、
スポーツダンスの幕開けにふさわしい
(当時はまだ世間的には
そういう動きではなかったけどね)
素晴らしいレッスンじゃん!
って言いたいところだけど、
アレッ、
ジュンコ先生のダメ出しだぁ~?!


ジュンコ
「生徒さんには喜んでもらってるのよ。
ストレッチやトレーニングも、
みんながんばってやっているわ。
それなのにナニがいけないの?」


ジュンコ先生
「生徒さんはナンテ言って
喜んでくれているのかしら?」


ジュンコ
「他ではナカナカ習えないことを
教えてもらえるって。
例えば、カラダの中を動かすこととか、
呼吸をとりいれるとか、
カタチは作らないとか・・
それに、
何より踊るカラダ作りがうれしいって。
(当時はまだ、
そういう風潮ではなかった頃だ)
腹筋が1回もできなかったのに
40回もできるようになったとかね」


ジュンコ先生
「確かに、教えていることは、
自然の理にかなったイイコトね。
それに、基礎トレも大事かもしれないけれど
生徒さんたちにとって、
実践的なモノかしら?」


ジュンコ
「また、それ? 
実践的ねぇ~ 
ウーン、良くわからないけど、
ただ、みんな
『先生の言ってることは、
アタマでは理解できるんだけど、
実際にやろうとしたら難しい』
って言ってる」


ジュンコ先生
「ソウでしょうね・・・。
生徒さんから要望みたいなものはないの?
こういうレッスンして欲しいとか」


ジュンコ
「あぁ、ソレはしょっちゅう・・・。
『基礎トレもいいけど、
ステップをもっとやって欲しい』って。
それに、
『基礎の同じステップばっかりじゃなくて、
もっと他ものや
バリエーションも教えて欲しい』とも。
でもリーダーは、
『基礎ができないと余計に難しくなるし、
反対に基礎ができたら
(他のステップやバリエーションは)
できるようになるから』って考え。
生徒さんは理解してくれているみたいよ。
それから、
コレはレッスンのことではないけど
『何か目標が欲しい』
ってよく言われるナァ」 


ジュンコ先生
「目標って?何もないの? 
発表の機会を与えるとか、
時に先生がテストをするとか」


ジュンコ
「ない。
パーティもしてないの。
スタジオ勤務していた頃の
反動かもしれないけど、
そういうことは嫌いなのよ、
特にリーダーが・・・。
『目標は自分で持ちなさい』
って主義なの」


ジュンコ先生
「少し話しただけで、
問題点がいっぱいよ。
イイ線を言っている割には
生徒さんは上手くならないでしょうね、
そんなことじゃ」


ジュンコ
「・・・」


ジュンコ先生
「ナニが問題か、わからない?」


ジュンコ
「残念ながら。
世間とは違うことやってるみたいだけど、
その点、
画期的なレッスンだと思うし」


ジュンコ先生
「レッスンは画期的でも、
生徒サンが上手くならなかったら、
本末転倒でしょ?」


ジュンコ
「うん・・・ソレは、気になってる。
カラダの中のこととか、呼吸とか、
目に見えないことばっかり教えてるから、
みんな見た目は良くないモンね。
それに、難しすぎるだろうなって思う。
だって、
私が聞いてようやく理解して
実践に結びつかせることが
できるくらいだもん」


ジュンコ先生
「今生徒さんの中に
ものすごく初級の人はいないわね。
だからと言って、
自分たちと同じように考えたらダメ。
あなたたちのレッスンは、
学校教育で言うなら

大学生向けの講義

のようなものよ。
ソレを、

小学校の高学年辺り

向けてやっている・・・」


次回に続く



      続く 第604話へ



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