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チョット中休み エッセイvol.10 

ホテルデモ・デビュー!?

~感動的なデモを体験したい ①~


シリーズのチャチャチャに戻る前に、
どうしてもお伝えしておきたいことがありましてね。
(学連物語を楽しみに待ってくださっている方、
ごめんなさい。
もうしばらく、お付き合いくださいませ)

だって、いよいよ、
1週間切っちゃったんですもの、本番まで。
ここらで“ドキュメント=記録”を
ご披露しておかなきゃって思いましてね。
ってことで

緊急報告!!

がんばれ! 
ヒデ君&パートナーユーちゃん
ルンバ・デモの

最終調整段階に突入だぁ~!!

と、書くだけで、
コッチまで緊張してきちゃうんだけどネェ。

え?
ルンバのデモって、
去年のクリスマスで終わったんじゃないの!?
今は、確かタンゴでしょ? 
ヒデ君が、がんばってる種目って・・・。

ハイなハイな、
あのクリパ・デモは、ある意味、
今回のデモのための
リハーサルみたいなもんだったんよ。
実はですね、
某有名ホテル・大宴会場で模様される
祭典=イベントで、

シャカーン!! 

スポット・ライトの下  ヒデ君・舞う・・・  
のほうが、ホ・ン・バ・ン。 
だもんで、
クリパが終わってからも、
ルンバはタンゴと平行して
ずっと練習を重ねてきていたのよ。
さぁさぁ、ヒデ君、
気合い、入ってまっせぇ~。

え、何のイベントかって?

ソレは、大切な友人の結婚披露宴。
人生の一大イベントのワンシーンの彩りを
「ぜひとも・・・」
ってお願いされたわけ。
その友人(花嫁さんの方)って、
今では、私&ヒデ君&ユーちゃん、
共通の友人になっちゃってるんだけど
元々は(花嫁さんである)彼女と私が、
ある場所で偶然知り合い、
それから、
彼女の友人であるユーちゃんとめぐり会い、
って順番。
で、
月1のビギナーさん向けダンスパーティに、
ユーちゃん、参加、
初体験!!が運のつき。
ダンスのとりこになっちゃったんだな。 
ヒデ君と身長も合うし、初心者同士、
良い練習相手になるかもねってんで、
あの去年のクリパでのルンバ・デモ決行!
(第325話参照)
以来、自然なカップル練習が続いている。
ソンでもって、
今回の披露宴デモが2回目の晴れ舞台なんだ。

もちろん、
当日の主役は花嫁・花婿さんであり、
ヒデ君・ユーちゃんを知るモノって、
私以外は、主役の二人だけ。
ルンバ・デモを
「楽しみにしてるわぁ~」も、また、然り。
たくさんのゲストのほとんど全員の方は、
「社交ダンス!?
へぇ~ソレは良い余興になるわ」
的発想しかないかもしんないけど、
こちら(ヒデ君・ユーちゃん)の気持ちは、
「披露宴で踊っていただけませんか?」
のお話をいただいた直後から、
手に汗握る、ホンキなんよね。

舞台が極上ホテル・大広間
(踊るスペースはチョコッとだけどね)
高い天井・スポットライト
ダンスを知らないたくさんの観客の前での演技発表・・
という未経験シュチュエーション、
だから、たった1曲とはいえ

“ホンキにならざるをえないでしょ”

ってコトもある。
でもそれ以上に、こちらサイドがホンキになる、
共通の理由・・・は、きっとコレ。

「私たちの縁をつないでくれた、花嫁さんに、
ホンマありがとう!!って、
メッセージをダンスに乗せて届けたい」

(彼女のオカゲで、ユーちゃんはダンスに出合い、
私は育てて生きたい“逸材”とめぐり合い、
ヒデ君は優秀なパートナーを得ることができ、
3人それぞれ大げさではなく
“人生が変わった”・・・の話はまた、オイオイね)

そして、
「結婚披露宴という場にふさわしく、
“愛”を表現したい。
社交ダンスの究極のカタチであるから」

という、

プライベート&パブリック

かつ、

崇高なテーマをデモに託した

からナンすよ。

ビギナー同士のカップルデモからしたら、
かなりレベルが高い目標よね。
そりゃぁ、ホンキになるわよねってこと。



「観ている人を感動させたいな。
花嫁さんには涙を流してもらう
・・・それが目標や」


デモ用にと、髪をカット、
マリトースキー風に前髪をササッと上げ、
キラリオデコを光らせながら、
まじめぇ~な顔してヒデ君は言う。



「感動させる・・・か。
で、そのためには
どうしようとかって考えているの?」
と、私が問うと、



「うん、
“この間”のような踊りは、
絶対アカンと思っている、
まずはその反省からや」




この間って言うのは、
毎月1回やっている練習会兼ミニパーティで、
実は本番さながらの
リハーサルをやった時のことなんだ。
ギャラリーは、
まず、おなじみの生徒さん数名、
まぁ、この方たちは、
クリパでの二人のルンバ・デモを見て知っているからね。
「あれ以来、
どんだけぇ~うまくなってはるんやロ?」
という期待感&好奇心、バリバリ目線、やね。
で、あと一人、興味深いギャラリーは、
その日、ユーちゃんが連れてきた
ダンス初めてっていう友人の彼女。
全くダンスに対して先入観のない彼女の目線が、
どんなんかな?
が、私にとっての一番のお楽しみってわけだ。


いつものように準備に入る、二人
「She Believes in Me」
(音楽オンリーでも感動的な名曲だ)
が静かに流れ始め・・・

アレッ?
珍しく、二人ともすごく緊張してるヤン。

それに、
先日のレッスンでの“消化不良”を引きずっているのか、
カラダとココロが分離しているのが、よくわかる。
ただし、日頃の積み重ね・努力が、
そのギャップを埋めてくれ、
無意識にカラダが動いている・・・
気モチの入らない肉体が、
勝手に動いてくれている不思議さと、
ジレンマを感じながらも、
すべてが、ある意味、“無難に”終わっていくのを、
二人は受け止めている。

日頃は、レッスンのしょっぱなでも、
もっと自分たちなりに納得のいく
パフォーマンスができるようになっていた二人だけに、
悔しいだろうな、と思いながらも、
この時点でのこの経験は良かった、
勉強になったハズと心の中でうなずく私。
と、同時に、
きっと、ギャラリーにはこの事態
気付かれてはいないだろうとも思ったモンナ。
なぜって、クリパの時よりか、
数段ダンスのレベル自体はアップしていたからだ。

実際、自分たちが
レベルアップしているかどうかって
上手く踊れているときより、
「ぜーんぜん、踊れなかった・・・」時のほうが、
わかりやすかったりするモノ。
その、本人にとっては
“最悪のパフォーマンス”のレベル自体が
上がっていくって
要は日頃の積み重ねができているか
どうかってことだからね。


果たして、ギャラリーの評価は悪くなかった。
おなじみの生徒さんから
「背中がすごく動くようになったねぇ」
「メリハリがあるわ」
「音楽の表現ができるようになっている」・・
いつものようにユーちゃんに賛辞の言葉が集まる中、


「あの~ボクも、
おった(いた)んですけどぉ~。
ただの“棒”と間違ってはるんやないですか?」

で、笑いを取ったヒデ君にも、


ベテランの男性が
「女性をコレだけ引き立てられるのは、
男性が上手い証拠や」

と、フォロー。
ヒデ君、ようやく少し笑顔が戻り、の中、
やはり興味深かったのは、
ユーちゃんの友人、初心者の彼女のコメントだった。


「感動、しました・・・」


「私はダンスのテクニックとかは、
全然わからないんですけど」

と前置きをしながらも


「すごく、良かった、です」
静かに彼女は言った。


この方、ホ・ン・マに感動してはる
・・・私はそう思った。
何かハッキリ分からないけれど、
ソレによって心を動かされてしまった・・・
彼女の中で、何かが変化したことは、
言葉より、
その様子から容易に見て取れたんだ。


「日頃、見ているユーちゃんと
全然違う表情を見てビックリしました」


しばらくして彼女は言葉を選び始めた。

「呼吸をしている・・・
フッと息を呑んでいるときの彼女の表情が、
すごくキレイだった」



それからもいくつか、
彼女は賞賛の言葉を並べたがそのどれもが、
ダンステクニックに関するものではなく
(当然だけどね)
ダンスをするユーちゃんの
印象・表情・発している気配に関するものだった。
最後に、柔らかく微笑みながら彼女は言った。


「お二人のダンスが好きになりました・・・」



さてヒデ君
「あの時、
全く自分に集中デケヘンかったんや」


「踊っているときナ、
(常連の)生徒さんには、
前より上手くなったところを観て欲しい、
初めて観る友達には、
ユーちゃんがキレイに見えたら良いな、
って考えたり
それに、レッスンで習ったいろんなテクニックを、
場面ごとで思い出して、
頭ばっかり動いていたんや」



「純粋性に欠けていたな。
音楽を感じることができなかった」



お、以前は
「マリトースキーみたいに踊られヘンかった、
残念!!」
でチャンチャンだったヒデ君、
自分に対するコメントもレベルアップしたみたいやね。


そして、こんなことを言い出して
「素人さんの意見ってすごいな。
ダンスのこと、知らんから、
何をやっているかより、
どう在るかが、見えるんやな」


「それでも、『感動した』って、
あの友達が言ってくれたのはすごくうれしかった」

と、救われた表情だ。



ソコから、
「さっき、
感動するデモを目指すって言ってたけど、
ヒデ君自体が感動しタァってデモ、
今までにあった?」
と私。



「ソウ言うジュンコ先生のほうが、
たくさん観てきたでしょ?
(感動しタァってデモ)あった?」

ってな話に花が咲き・・・



そういや、実は、
ものすごーく感動した、デモ、
私体験したんですよ・・・昨年。



      続く 第417話へ



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