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特別シリーズ 
社交ダンスが教えてくれたこと 人間美学そして哲学vol.3 

相手という刺激からの感情エネルギー

ダンスは感情体験で進化する ③


感情は一種のエネルギーだ。
生まれたエネルギーは、

決してため込まず、循環させる 

コレ、ベスト。
ネガティブなものでも、
ポジティブなものでも同様だ。
たとえ「楽しいナァ」のような良い感情であっても
味わった後は、
ドンドン流してやる・・・コレ鉄則ね。
なぜ、つかまえないほうが良いのかというと、
「楽しいナァ」の感情に対する最初の筋肉反応は、
“ほぐれる”だけど、
その感情にとらわれると、
こだわりを生み出し始め、
時間がたてば
筋肉の“こわばり”に変化してしまうからなんだ。
喜びや楽しみの感情を十分味わい終わったら、
ハイ、さよなら
とばかり、流しちゃっても、
“記憶”としては残っているもの
(第411話参照)
必要なときにはちゃんと思い出すから、大丈夫だよ。


さて、ここで質問だ。
「あなたは、ダンスで表出(表に出てくる)する
“感情エネルギー”を上手く流しているだろうか!?」

感情エネルギーって、
「ルンバの中では官能的な感情を、
ワルツでは優雅な感情を・・とかってモン?」
ではなく、まぁ、もちろん
ソレ(感情エネルギーに)もそうに違いないが、
ココで言うソレ(感情エネルギー)は、
もっと生ナマしいものなんだな。
一つ目は、
ダンス中の刺激によってよみがえる、
筋肉の中に潜在させている深い感情
からのものであり
(第411話参照)
コレには、ダンスに携わる以前のものも含め、
誕生から今現在のものまで、
日々の感情のすべてが入っている。
二つ目は、
“今、ここで”ダンシング中に生まれる
新たな感情エネルギー
だ。
これら二つが適当なバランスで配合され、
上記
「ダンスで表出(表に出てくる)する“感情エネルギー”」
と、なるわけ。
このエネルギーを動かす主な“刺激剤”は、
やはり音楽と相手だが、
上記質問から掘り下げていくべきは、

相手の刺激によって生まれる

感情エネルギー
のほう。

なぜってねぇ、
コレがネェ、なかなかヤッカイなんですよ。
せっかく音楽からGOODな刺激をもらっても、
相手との関係が上手くいかなかったら、
良い感情体験=気分の良いダンシングなんて難しいし、
それに何より、

肌と肌が直接触れあう

ダイレクトな刺激だから、

ソレによって湧き上がってくる

感情エネルギーの取り扱いも大変


でしょ!?
・・・え?そんなこと考えたコトもないって?
だって、一生懸命に踊っているだけだもん。
リード&フォローはちゃんとやろうとしているけど、
「相手の刺激で表出(表に出てくる)する
“感情エネルギー”を上手く流しているか?」
なんて、ナンのこっちゃ??って方は、
すごく危険かもしれないよ。
いや、危険であるだけではなく、

社交ダンスが上手くならなーい!

原因
は、

意外やそういうところに
あるかもしれないよってことなんだ。

なぜって第411話を思い出して。

体験の記憶=事実+感情+筋肉反応 

で、うれしい感情には、
筋肉はほぐれるという反応が、
怒りの感情には、
緊張して硬くなる筋肉反応があるってことで、
ソレもすべて
筋肉に記憶されるって話だったじゃない!?

ってことは・・・例をあげて説明しよう。
あなたが女性で、パーティでタンゴを踊るシーン。
相手の男性が右ホールドをググって締めてきた。
あなたは不快感を持つが、
相手にその感情を、
伝えられる状況・立場ではないとしよう。
ところが、
あなたの感情はかまわず訴えかけてくる。
「いやだよぉ」
その男性に対する対処の仕方、
正しいテクニックを知っていれば、
何とか難を逃れる道を探すだろうが
それもなかったとする。
どうしようもないと判断したあなたは、
「いやだよぉ」という自分の感情を無視しようと試みる。
ここで重要なのは
たとえ無視しても、
生まれてしまった「いやだよぉ」という
感情エネルギーは消えないってこと。
あなたがその感情エネルギーの
上手い流し方を知っていれば、OKなのだが、
ソウでない場合、行き場の失った
「いやだよぉ」という感情エネルギーは、
あなたの内面に溜め込まれることになり、
筋肉反応により、相手から不当に(?)触れられた
あなたの背中の筋肉は固まってしまうんだ。

さらに、あなたは
相手のコトを感じないようにも努めるだろう。
だって、あなたに不快感を与える人だから・・・。
あなたもあなたのカラダも、
不快感なんて受け取りたくないからだ。
これは
“臭いものは嗅いだら危険”
“危ないものは触ったら危険”に似た、
防衛本能から来るものなんだけれど、
これがまた、

背中や手

つまり

相手と触れ合っている部分の

硬化(かたまっていく事)を招く
んだ。

で、こういうことが何度か
繰り返されるとどうなるか?
あなたは、

タンゴを踊るとき、

習慣的に背中や手を固める人になる


そして、組んだ男性のコトも感じることはしない。
これも自動的だ。
あなたと組んだ男性はコウ思うだろう。
「ナンテ硬い女性なんだ」
でも、あなたは男性の気持ちなんて
知ッタコチャナイ!
なんせ固めているつもりさえないんだもん。
怖いことに、この

“固まり連鎖”=“悪循環”

ココで止まらずに続いていく可能性は高い。
つまり、
あなたが知らず知らず、
背中や手を固めていることで、
次にあなたと踊った男性に、
あなたがされたことと同じような
“目”に遭わせているかもしれないってことだ。
その男性は、
「いやだよぉ」という感情を上手く扱えずに、
ホールドに溜め込んで、
ホールドのリキミが習慣になってしまい、
相手のことを感じるコトも自動的にやめている・・・

コンナ風に言ったら、
クラークなっちゃうかもしれないけれどね、
シッカリ、見なきゃダメな現実かもしれないんだよ。
でないと、
「みんなでダンス、上手くなろうね。
だって社交ダンスなんだもの。
誰と踊っても、
心地よく自分を体験したいものね」
な世界のはずなのに
知らない間に
「みんなで、ダンスが上手くならないように、
足の引っ張り合いをしようね」
になっちゃってるなんて、不本意じゃないですか!!
ってことなんだ。

「社交ダンスは健康に良くて、仲間もできて・・」
を、単なる綺麗ごとで終わらさずに、
ホントにしていくためには、
一人ひとりが、
社交ダンスを上手になっていく
アプローチを少々変えたほうがいいんじゃないかな?
ってこと。
つまり
リードとかフォローとかいう、
ダンスのテクニックにおける
コミュニケーション以前に
実は相手と

感情でコミュニケーション

しちゃってる事実
を知ること。

そして
ソコをどうやっていくかも含めて、
ダンスのお勉強と認識しないと、
実は、上手にならない!!
社交ダンスは、
自分だけ上手くなれる世界ではないんだから。
また、なろうとすることは危険だから・・・

では次回、
感情によるコミュニケーションに
長けている人たちが実は存在していましてね

・・・のお話に続く



      続く 第413話へ



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