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エクササイズ&プラクティス集へ
今日のレッスンは、
チャチャチャのスタンス(立ち方)、
スタンディング・ポイズの作り方
についてだ。
ジュンコ先生は、みんなにペアになり、
オープン・ポジションで向いあって立つように
指示を出した。
男女とも両足を前後に開き
男性は体重を左足に置き、右足を後ろにポイント
女性は体重を右足に置き、左足を前にポイント
男性左手、女性右手をつなぐ。
男性右足を前進4&1の前に、左
足の上で“準備”のカウント3
女性左足を後退4&1の前に、
右足の上で“準備”のカウント3
がある。
ジュンコ先生はみんなに尋ねた。
「カウント3のとき、
男性『ハーイ、スタートするよぉ、
(後ろに)下がってねぇ』
女性『OK! わかったわぁ』
みたいな感じで、
スタートを伝え合うわけだけれど、
さぁ、このときどんな感じが、
“ベスト”かしらね。
どうやったら、
男女とも一番気持ちの良いスタート
をむかえられそうかしら?」
ザワザワ・・・
みんなイロイロとやっているが、
「男性は女性に(後ろに)
下がって欲しいことを伝えるために、
ヒップを使います」
と坂田さん。
「え~と、ヒップと言うより、
以前、習った
床へのボディのプレスをするって
(第95話参照)
感じじゃないかなぁ。
だから、
みぞおち辺りの
インナーマッスルをキュッとする
と良いんじゃないかな?」
とカナちゃん。
ソレを聞いた森田さん
「床へのプレスをすることは、
正解だと思うんですが
この場合は、
アバラの骨の間の収縮が、
確か大切だったような・・・」
トシ子さんは、
「呼吸を使うと一番分かり易くて
気持ちいいんじゃないかと思うのですが」
ジュンコ先生はじっと聞いている。
そして、
「OK!では、今、
出てきた意見をみんなで検証してみましょう。
始めは、ヒップを使って・・・
どんな感じかな?気持ちいいかな?」
「これも伝え合うことができないって
ワケではナイけど、
荒っぽいし、心地良くはないなぁ・・・」
と森田さん。
みんなも同感のようだ。
「そうね、ヒップを動かすって、
アウターマッスルのみ
を動かすことになりがちだから、
丁寧さにも欠けるわね」
ジュンコ先生はそう言い、
「では次に、
みぞおち辺りのカラダの奥の筋肉を使って・・・。
それから、アバラの骨を使ってと、
順にやってみて」
「ドッチも悪くないと思いますが・・・」
紀子さんが言う。
コレもみんなうなずいている。
「ソウね、アウターマッスルより
インナーマッスルのほうが良い感じね。
では次、呼吸を使って・・・
いい、最初吸った感じで立っていて、
カウント3で吐いてみましょうか」
「アァ、コレが
一番分かりやすいかな」
「気持ちも良いです」
みんな口々に言うが、
ジュンコ先生は、
ニコニコしながらこう言った。
「さぁ、もっと、
良い方法はないかしら?
最高のスタートのための・・・」
みんなは首をひねっている。
ジュンコ先生は、
「こういう方法はどうかな、
って言うのとやってみせるわね。
真理ちゃん、
ちょっとお相手してもらえるかな?」
そう言って、
真理の右手を取った。
そして・・・
ナ・ニ・かを仕掛けた!?
と、真理の顔つきが、変わった。
真剣に何かに集中している、感じだ。
果たして、
カウント3で二人の動きは同調し、
4・1でスタートを切った・・・。
真理は、感心し、
エラク納得したようだ。
「リードがすごくわかりやすいとか
言うようなものではなくて、
なんだか
スーッと引き込まれた感じです。
でも、ある意味、
気にならず、
私も、
自分自身のアクションの
世界に入っていけた
って感じかなぁ。
ウーン、どうなってたんだろう」
見ていた人たちも
「ナニをやっているのかは
さっぱりわからないが、
たぶん、二人は
すごく良いフィーリングなんだろうな」
と、感じとっているようだが。
ジュンコ先生は、
「では、今度は違うことをやってみるわよ。
真理ちゃん、コレはどうかな?」
「あ、イヤです」
「今のは、
インナーマッスルを使おうとしたのよ。
では、コレは?」
「わ、一人で
何かやってるなって感じです」
「今はアバラの骨を使おうとしたの。
では、次コレは?」
真理は笑い出した。
「今はね、実は、
相手を感じようとした。
そして、
呼吸で相手をリードしようとしたのよ」
「では、もとに戻って、コレは?」
「あぁ~やっぱり、
一番良いです。
でも、他の方法と
なんだかレベルが全然違う感じがするので、
何がどうなっているのか、
サッパリ分かりません」
ジュンコ先生は
うなずきながらみんなのほうに向き直り、
「真理ちゃんが一番良いと言ったとき、
私がナニをしたか分かるかしら?」
少し間をおいて、
意味ありげな感じでジュンコ先生はこういった。
「私は、私を感じていただけなの」
「しかも、
“自分を感じよう”と言う意志も持っていない。
ただ、
自分のカラダの中を、外を、
そして最も感じていたのは
自分のカラダの中の
エネルギーの流れ・・・」
みんなはキョトンとしているが。
「さぁ、何が言いたいかわかるかしら。
インナーマッスル・テクニックも
呼吸のテクニックも、
相手を感じようとするコトも、必要なの。
悪いことではないのよ。
でも、イイ?
このテクニックをそのまんま、
実践で使うと、
まだまだ・・・ってコトなの。
なぜかというと、
ソレはあくまで
身体操作テクニックだから。
そして、
『何かをやろう・やらねば』
と思っている・・・でしょ?」
「ソリャァ、ソウです。
インナーマッスルを使おう、
呼吸をしよう、
相手を感じよう
相手と対話しよう
などなど、
先生から教わったテクニックを
“やろう”“試そう”と思っていますよ」
坂田さんが不思議そうに尋ねた。
「ソレがダメだって言うんですか?」
ジュンコ先生は静かに言った。
「悪いことではないわ。
必要なことよ。
でも、ソレは“学習”なの。
学習と実践は、ある意味違うのよ。
学習は実践のためにあるのであって、
ずっと学習をやっていたら、
実践はいつするの?と言うことよ」
それからジュンコ先生は、
みんなのほうに向き直りこう言った。
「これからのダンステクニックは、
身体操作を超えたエネルギー操作レベルへと
拡大していくでしょうから、
こちらのレクチャーでも
(エネルギー操作の方法を)
色んなシーンで取り上げていくけれど、
覚えておいて欲しいのは、
エネルギー操作の基本は
“感じる”ことなのよ・・・
そして、さっき、
“自分のカラダの中を
エネルギーが流れるのを感じている”
と言ったと思うんだけれど、
コレも、
“感じよう”より“感じる”のほうがベストなの。
意志を伴う“感じよう”は学習で、
“感じる”が実践」
そして、
「込み入った話だから、もう少し続けるわね」
続く 第384話へ
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男女とも両足を前後に開き
男性は体重を左足に置き、右足を後ろにポイント
女性は体重を右足に置き、左足を前にポイント
男性左手、女性右手をつなぐ。
男性右足を前進4&1の前に、左
足の上で“準備”のカウント3
女性左足を後退4&1の前に、
右足の上で“準備”のカウント3
がある。
ジュンコ先生はみんなに尋ねた。
「カウント3のとき、
男性『ハーイ、スタートするよぉ、
(後ろに)下がってねぇ』
女性『OK! わかったわぁ』
みたいな感じで、
スタートを伝え合うわけだけれど、
さぁ、このときどんな感じが、
“ベスト”かしらね。
どうやったら、
男女とも一番気持ちの良いスタート
をむかえられそうかしら?」
ザワザワ・・・
みんなイロイロとやっているが、
「男性は女性に(後ろに)
下がって欲しいことを伝えるために、
ヒップを使います」
と坂田さん。
「え~と、ヒップと言うより、
以前、習った
床へのボディのプレスをするって
(第95話参照)
感じじゃないかなぁ。
だから、
みぞおち辺りの
インナーマッスルをキュッとする
と良いんじゃないかな?」
とカナちゃん。
ソレを聞いた森田さん
「床へのプレスをすることは、
正解だと思うんですが
この場合は、
アバラの骨の間の収縮が、
確か大切だったような・・・」
トシ子さんは、
「呼吸を使うと一番分かり易くて
気持ちいいんじゃないかと思うのですが」
ジュンコ先生はじっと聞いている。
そして、
「OK!では、今、
出てきた意見をみんなで検証してみましょう。
始めは、ヒップを使って・・・
どんな感じかな?気持ちいいかな?」
「これも伝え合うことができないって
ワケではナイけど、
荒っぽいし、心地良くはないなぁ・・・」
と森田さん。
みんなも同感のようだ。
「そうね、ヒップを動かすって、
アウターマッスルのみ
を動かすことになりがちだから、
丁寧さにも欠けるわね」
ジュンコ先生はそう言い、
「では次に、
みぞおち辺りのカラダの奥の筋肉を使って・・・。
それから、アバラの骨を使ってと、
順にやってみて」
「ドッチも悪くないと思いますが・・・」
紀子さんが言う。
コレもみんなうなずいている。
「ソウね、アウターマッスルより
インナーマッスルのほうが良い感じね。
では次、呼吸を使って・・・
いい、最初吸った感じで立っていて、
カウント3で吐いてみましょうか」
「アァ、コレが
一番分かりやすいかな」
「気持ちも良いです」
みんな口々に言うが、
ジュンコ先生は、
ニコニコしながらこう言った。
「さぁ、もっと、
良い方法はないかしら?
最高のスタートのための・・・」
みんなは首をひねっている。
ジュンコ先生は、
「こういう方法はどうかな、
って言うのとやってみせるわね。
真理ちゃん、
ちょっとお相手してもらえるかな?」
そう言って、
真理の右手を取った。
そして・・・
ナ・ニ・かを仕掛けた!?
と、真理の顔つきが、変わった。
真剣に何かに集中している、感じだ。
果たして、
カウント3で二人の動きは同調し、
4・1でスタートを切った・・・。
真理は、感心し、
エラク納得したようだ。
「リードがすごくわかりやすいとか
言うようなものではなくて、
なんだか
スーッと引き込まれた感じです。
でも、ある意味、
気にならず、
私も、
自分自身のアクションの
世界に入っていけた
って感じかなぁ。
ウーン、どうなってたんだろう」
見ていた人たちも
「ナニをやっているのかは
さっぱりわからないが、
たぶん、二人は
すごく良いフィーリングなんだろうな」
と、感じとっているようだが。
ジュンコ先生は、
「では、今度は違うことをやってみるわよ。
真理ちゃん、コレはどうかな?」
「あ、イヤです」
「今のは、
インナーマッスルを使おうとしたのよ。
では、コレは?」
「わ、一人で
何かやってるなって感じです」
「今はアバラの骨を使おうとしたの。
では、次コレは?」
真理は笑い出した。
「今はね、実は、
相手を感じようとした。
そして、
呼吸で相手をリードしようとしたのよ」
「では、もとに戻って、コレは?」
「あぁ~やっぱり、
一番良いです。
でも、他の方法と
なんだかレベルが全然違う感じがするので、
何がどうなっているのか、
サッパリ分かりません」
ジュンコ先生は
うなずきながらみんなのほうに向き直り、
「真理ちゃんが一番良いと言ったとき、
私がナニをしたか分かるかしら?」
少し間をおいて、
意味ありげな感じでジュンコ先生はこういった。
「私は、私を感じていただけなの」
「しかも、
“自分を感じよう”と言う意志も持っていない。
ただ、
自分のカラダの中を、外を、
そして最も感じていたのは
自分のカラダの中の
エネルギーの流れ・・・」
みんなはキョトンとしているが。
「さぁ、何が言いたいかわかるかしら。
インナーマッスル・テクニックも
呼吸のテクニックも、
相手を感じようとするコトも、必要なの。
悪いことではないのよ。
でも、イイ?
このテクニックをそのまんま、
実践で使うと、
まだまだ・・・ってコトなの。
なぜかというと、
ソレはあくまで
身体操作テクニックだから。
そして、
『何かをやろう・やらねば』
と思っている・・・でしょ?」
「ソリャァ、ソウです。
インナーマッスルを使おう、
呼吸をしよう、
相手を感じよう
相手と対話しよう
などなど、
先生から教わったテクニックを
“やろう”“試そう”と思っていますよ」
坂田さんが不思議そうに尋ねた。
「ソレがダメだって言うんですか?」
ジュンコ先生は静かに言った。
「悪いことではないわ。
必要なことよ。
でも、ソレは“学習”なの。
学習と実践は、ある意味違うのよ。
学習は実践のためにあるのであって、
ずっと学習をやっていたら、
実践はいつするの?と言うことよ」
それからジュンコ先生は、
みんなのほうに向き直りこう言った。
「これからのダンステクニックは、
身体操作を超えたエネルギー操作レベルへと
拡大していくでしょうから、
こちらのレクチャーでも
(エネルギー操作の方法を)
色んなシーンで取り上げていくけれど、
覚えておいて欲しいのは、
エネルギー操作の基本は
“感じる”ことなのよ・・・
そして、さっき、
“自分のカラダの中を
エネルギーが流れるのを感じている”
と言ったと思うんだけれど、
コレも、
“感じよう”より“感じる”のほうがベストなの。
意志を伴う“感じよう”は学習で、
“感じる”が実践」
そして、
「込み入った話だから、もう少し続けるわね」
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2008/02/10 Sun 20:17 [ Edit ]
くまりん
ジュンコ先生のレクチャーを読み、体の持つ本来の力を生かせばとてもナチュラルにダンスができるだって思いました。
なんだかダンスがとても自由なものに思えました。
いつの日か私もそんなダンスがしたいです。
リーダーさんと呼吸を合わせ、対話しながら踊ってみたいです。
それが今の私の目標です。
私の先生のサークル入りたいなあ!
なんだかダンスがとても自由なものに思えました。
いつの日か私もそんなダンスがしたいです。
リーダーさんと呼吸を合わせ、対話しながら踊ってみたいです。
それが今の私の目標です。
私の先生のサークル入りたいなあ!
2008/02/10 Sun 20:21 URL [ Edit ]
ジュンコ
くまりんさん
コメントありがとうございます。
くまりんさんの理想のダンス、目標は、
私自身の目指すところ、目標でもあります。
つまり、わたしも今なお勉強中といったところなんですよね。
カラダ本来のナチュラルをもっと理解してゆきたい
いつもソウ思っております。
対話のあるダンスは
素晴らしいです。
だって「愛」がみえますもの・・・。
ぜひリーダーさんと実現させてくださいね。
これからもよろしくお願いいたします。
コメントありがとうございます。
くまりんさんの理想のダンス、目標は、
私自身の目指すところ、目標でもあります。
つまり、わたしも今なお勉強中といったところなんですよね。
カラダ本来のナチュラルをもっと理解してゆきたい
いつもソウ思っております。
対話のあるダンスは
素晴らしいです。
だって「愛」がみえますもの・・・。
ぜひリーダーさんと実現させてくださいね。
これからもよろしくお願いいたします。
2008/02/10 Sun 22:36 URL [ Edit ]
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