2008.01.28 (第370話)ドラマティック情熱「タンゴ」LXⅨ エネルギー層に包まれて組む
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前回の話を整理しよう。
タンゴとは、
相手と“組む”という勉強ができる種目
であり、
組むと言う勉強とは、
相手のこと(肉体)を気にせず
=自分のダンスができる
相手に対し失礼にもならず
=相手に悪い干渉はしない
しかも、
ちゃんとしたホールドで
カッコイイタンゴが踊れるようになる
=合理的・機能的なホールド(組み方)ができ
おまけに見た目も良い
が可能になるように、意識を変え、
ソレに伴って実践することであり
で、どのような意識を持つのかといえば
相手という肉体と直接に組まず
空気・・・
二人の周辺に放たれた
タンゴ・エネルギーで組む
そして、目指すは、
ホールドの極意
“相手と組もうとするな、風になれ”
の体現だ。
・・・って聞いて、
「フンフン、その感覚分かるよ~」
という、彼、
Mさんの話をチョックラ聞いてみよう。
「ボクも最近になってようやく
理解できるようになったんだけどね。
以前は、
タンゴの音楽がかかったらサッサと
(相手と)カラダを合わせにいっていたよ。
まぁ、そうするモンだと思っていたんだ。
ボディの前面コンタクトを感じて・・・
って言ったら聞こえはいいんだけど
ボクの場合は、
“肉と肉を押し付けあって”
みたいなことに
なっていたと思うんだ、今から思えば。
相手の影響をモロ受けるし、
とにかく自由ではない。
踊りにくいナァってコトもいっぱいあったよ。
ソレなのに(相手と)ズレたり
離れたりすると気持ちが悪くて、
相手のボディを捕まえなくなってくる。
イヤァたぶん、
相手の人はグッて締められて、
居心地悪かっただろうナァ。
お互い結構なストレスを感じていたんじゃない?
でも、それが
“組む”と言うことだと思っていたよ」
Q「それがどうして、
“相手と組もうとするな、風になれ”
みたいな感じで組めるようになったんですか?」
「ソウだな・・・
レクチャーで学んだこと、
イロイロと実践したからかな。
まずは、
カラダの力を抜くように努めたこと。
次に、
音楽がかかってもすぐに相手とは組まずに、
音楽を良く聴いてから
組む動作に移るようになったこと。
あ、それから、
コレがたぶん大きく変われた理由なんだけど
呼吸を感じて組むようになった・・・。
(第63・72・317話参照)
そして、
インナーマッスルの連動で
組めるようになってきたことも、大きいな」
(第305・317話参照)
Q「相手とダイレクトに組んでいたときとの
違いについてはどう感じますか?」
「そりゃもう、全然違うよ!
いい意味で距離感を持って
組めるようになったんだ。
いやね、はたから見ていたら、
ピッタリ肉体をあわせて組んでいた
様子と特に変わらないくらいなんだろうけれど、
体感は別モンだ」
で、Mさんは、
私と組んでその体感たるやを教えてくれたんだ。
最初、
男性の右サイドと
女性の右サイドがピッタリ触れ合い、
そんで持って、太ももの前面も触れ合い・・
のロングコンタクト。
で、しかも触れ合っているところをシッカと
感じるようにする。
Mさんは言った。
「いい?
このまま(ロングコンタクト)の体勢から
変化していくよ。
まず、呼吸をする。
静かにね、集中して。
そう、相手とこんなにピッタリ組んでいても、
呼吸はそれぞれのものだから
意識すればできるだろう?
ここからはちょっと難しい。
自分のカラダの中を感じてみるんだ。
みぞおちの奥とか。
特に背中の内側ね。
コレは日頃からやりなれておかないと、
相手の存在が気になるだろうが、
慣れるとソウでもない。
さぁ、しばらくそうやって、
組みながらも
意識を自分のほうに向けていると
相手を遠くに
感じることができるだろう?」
Q「ホントだ。
相手との間に、
空気の層みたいなものができたような・・・」
「ソウ!
次にその空気の層みたいなものを
ジックリと感じていくんだ。
自分の内側から出ている
“エネルギー”みたいなもんだけどね。
各自が自分から出ている
エネルギーにスッポリと包まれながら
踊っている
・・・って感じがベストだと思うんだ。
で、
リードとかフォローとかも
直接ではなく
この空気のような
エネルギーの層を通して
やり取りしている感じ
だと上手くいくんだ」
そう言いながら、
Mさんはタンゴ・ウォークを仕掛けてきたんだ。
「このときも、触れているところ・・・
カラダの直接のコンタクト部分を意識すると、
ホラ、押し合いへし合いって感じになるだろ?
ソレを、周りの空気のような
エネルギー層ごと動かそうとしたら、
こうやって・・・」
Q「わあっ、
風のように運ばれますって感じで、
気持ちいいですね。
Mさん、上手!」
「イヤァ、それほどでも・・・。
でもコレって、ある意味、
意識ひとつで切り替わるから面白いんだよな。
自分がちっぽけな存在で、
貧弱なボディで
コショコショ踊っているイメージではなく、
豊かでパワフルな
ダンスのエネルギーに
満たされた存在である
また
そのエネルギーは
自分の内側から
放たれていると意識する
だけで、本当にそうなるんだもん」
Q「その具体的な操作が呼吸であったり
インナーマッスルであったりするわけね?」
「そう、これからも
色んなカラダの操作テクニックを
学んでいくだろうけど、
それが“ようやく身につきました。
実践でジャンジャン使って
大丈夫ですよって言う完成形は、
すべてこんな感触じゃないかと思うんだ”」
Q「こんな感触?」
「実体のない
エネルギー化した感触さ・・・」
続く 第371話へ
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タンゴとは、
相手と“組む”という勉強ができる種目
であり、
組むと言う勉強とは、
相手のこと(肉体)を気にせず
=自分のダンスができる
相手に対し失礼にもならず
=相手に悪い干渉はしない
しかも、
ちゃんとしたホールドで
カッコイイタンゴが踊れるようになる
=合理的・機能的なホールド(組み方)ができ
おまけに見た目も良い
が可能になるように、意識を変え、
ソレに伴って実践することであり
で、どのような意識を持つのかといえば
相手という肉体と直接に組まず
空気・・・
二人の周辺に放たれた
タンゴ・エネルギーで組む
そして、目指すは、
ホールドの極意
“相手と組もうとするな、風になれ”
の体現だ。
・・・って聞いて、
「フンフン、その感覚分かるよ~」
という、彼、
Mさんの話をチョックラ聞いてみよう。
「ボクも最近になってようやく
理解できるようになったんだけどね。
以前は、
タンゴの音楽がかかったらサッサと
(相手と)カラダを合わせにいっていたよ。
まぁ、そうするモンだと思っていたんだ。
ボディの前面コンタクトを感じて・・・
って言ったら聞こえはいいんだけど
ボクの場合は、
“肉と肉を押し付けあって”
みたいなことに
なっていたと思うんだ、今から思えば。
相手の影響をモロ受けるし、
とにかく自由ではない。
踊りにくいナァってコトもいっぱいあったよ。
ソレなのに(相手と)ズレたり
離れたりすると気持ちが悪くて、
相手のボディを捕まえなくなってくる。
イヤァたぶん、
相手の人はグッて締められて、
居心地悪かっただろうナァ。
お互い結構なストレスを感じていたんじゃない?
でも、それが
“組む”と言うことだと思っていたよ」
Q「それがどうして、
“相手と組もうとするな、風になれ”
みたいな感じで組めるようになったんですか?」
「ソウだな・・・
レクチャーで学んだこと、
イロイロと実践したからかな。
まずは、
カラダの力を抜くように努めたこと。
次に、
音楽がかかってもすぐに相手とは組まずに、
音楽を良く聴いてから
組む動作に移るようになったこと。
あ、それから、
コレがたぶん大きく変われた理由なんだけど
呼吸を感じて組むようになった・・・。
(第63・72・317話参照)
そして、
インナーマッスルの連動で
組めるようになってきたことも、大きいな」
(第305・317話参照)
Q「相手とダイレクトに組んでいたときとの
違いについてはどう感じますか?」
「そりゃもう、全然違うよ!
いい意味で距離感を持って
組めるようになったんだ。
いやね、はたから見ていたら、
ピッタリ肉体をあわせて組んでいた
様子と特に変わらないくらいなんだろうけれど、
体感は別モンだ」
で、Mさんは、
私と組んでその体感たるやを教えてくれたんだ。
最初、
男性の右サイドと
女性の右サイドがピッタリ触れ合い、
そんで持って、太ももの前面も触れ合い・・
のロングコンタクト。
で、しかも触れ合っているところをシッカと
感じるようにする。
Mさんは言った。
「いい?
このまま(ロングコンタクト)の体勢から
変化していくよ。
まず、呼吸をする。
静かにね、集中して。
そう、相手とこんなにピッタリ組んでいても、
呼吸はそれぞれのものだから
意識すればできるだろう?
ここからはちょっと難しい。
自分のカラダの中を感じてみるんだ。
みぞおちの奥とか。
特に背中の内側ね。
コレは日頃からやりなれておかないと、
相手の存在が気になるだろうが、
慣れるとソウでもない。
さぁ、しばらくそうやって、
組みながらも
意識を自分のほうに向けていると
相手を遠くに
感じることができるだろう?」
Q「ホントだ。
相手との間に、
空気の層みたいなものができたような・・・」
「ソウ!
次にその空気の層みたいなものを
ジックリと感じていくんだ。
自分の内側から出ている
“エネルギー”みたいなもんだけどね。
各自が自分から出ている
エネルギーにスッポリと包まれながら
踊っている
・・・って感じがベストだと思うんだ。
で、
リードとかフォローとかも
直接ではなく
この空気のような
エネルギーの層を通して
やり取りしている感じ
だと上手くいくんだ」
そう言いながら、
Mさんはタンゴ・ウォークを仕掛けてきたんだ。
「このときも、触れているところ・・・
カラダの直接のコンタクト部分を意識すると、
ホラ、押し合いへし合いって感じになるだろ?
ソレを、周りの空気のような
エネルギー層ごと動かそうとしたら、
こうやって・・・」
Q「わあっ、
風のように運ばれますって感じで、
気持ちいいですね。
Mさん、上手!」
「イヤァ、それほどでも・・・。
でもコレって、ある意味、
意識ひとつで切り替わるから面白いんだよな。
自分がちっぽけな存在で、
貧弱なボディで
コショコショ踊っているイメージではなく、
豊かでパワフルな
ダンスのエネルギーに
満たされた存在である
また
そのエネルギーは
自分の内側から
放たれていると意識する
だけで、本当にそうなるんだもん」
Q「その具体的な操作が呼吸であったり
インナーマッスルであったりするわけね?」
「そう、これからも
色んなカラダの操作テクニックを
学んでいくだろうけど、
それが“ようやく身につきました。
実践でジャンジャン使って
大丈夫ですよって言う完成形は、
すべてこんな感触じゃないかと思うんだ”」
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