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社交ダンスを始めるということ 第32話へ




特別シリーズ 
社交ダンスを教えるということvol.9 

ムムム!?なメダルテストより

泰然自若(4)


最後は、“メダルテスト”だ。

以下は、生まれて初めて目にした“メダルテストの光景”だ。
スタジオ勤務開始、まもなくのこと。
もちろん、ワタシが受け持った生徒サンは、ナシ。
見学していた、のみだ。

本題に入る前に、チョイ報告しておくと・・・
この数ヶ月後には、
ワタシもメダルテスト・デビューを果たしている。
男性生徒サン1人を、受験させたんだ。
後、
スタジオで活動をしていた6年間、
いっぱいの生徒サンを受験させたよなぁ。
協会トップの先生から、
「いつもたくさんの生徒サンを受験させてくれてありがとう」
と、直接、お礼を言われ、ビックリしたこともアル(笑)
なぜ、お礼を?
と、当時はピンと来なかった。
今なら、分かる。
協会に入る収入的な面から、だろう、と。

現在、ワークショップ参加者から、
「“メダルテスト”を受けています」
という声を聞くと、
アァ、懐かしいな・・・
と、様々な記憶がよみがえってくるけれど、
その中でも、一番キョーレツな記憶として残っているのが、
今回取り上げた

“初めて目にしたメダルテスト”だ。

んじゃ、スタート。

「ここが“会場”なの?」
大阪のトアル体育館。
木造で、老朽化も進んでいる。
床は、コテコテの“板張り”だ。
小学校のとき、モップでニスを塗った・・・
あのチョイ懐かしげな油っぽい匂いが充満している。
足触りは悪くはないが、
ダンスシューズなんて“ハイカラ”なモンは、
あんまり似合わないような気もする。

モワァ~という熱気。
6月、だもんな。
だのに、モチ、冷房設備、ナシ。
フロアーの隅に数台設置された、
背の高い扇風機が、忙しく首を回しているが、
全然、追いついていない。
蒸し風呂だ。
じっとしているだけでも、コレだもん、
踊っているヒトはもっと大変でしょ?なのに、
もうすでに、いっぱいのヒトがフロアーで練習しているよ。

と、ココから、フロアーの人々にフォーカス。
な、なんかすごい・・・
ワタシは、あっけにとられてしまった。
「これって、ワタシらがいつも踊っている、
同じダンス、よね?」

全く異なる種類のダンスを踊っているような感じがしたんだな。
競技ダンスのような“表現”の世界とは、違う。
音楽を楽しんでいるという感じは、ナシ。
みんな、苦しそう、だ。
すごく真剣な表情というより、非常に固い表情だ。
頭の中身の方が忙しく動いているようで、
カラダは動いていない。
ステップなど、ナニか忘れちゃならないってモンを、
必死で追いかけているようだ。
あ、そうか、テストだもんな。
だから、みんな、必死なんだ。
おそらくはテスト内容を間違えないようにと、
脳みそ、使っちゃうんだ。
しかし、待てよ、テストだからって、
ダンスのテスト、でしょ?
だのに、踊っている感じがあんまりしないって、ヤバくない?
コノ時点でワタシは、正直、こう思ったんだ。
「たくさんのヒトが、
(テストに)落っこっちゃうんじゃないかな」


しばらくして、変なことに気がついた。
ん?どっちが先生なんだろう?
見ていて分からないカップルが、結構多いんだ。
兄弟子さんが教えてくれた。
「背番号を付けているのが、生徒」
そして、そっと耳打ち。
「ヨーク見んと(見ないと)分からんやろ?」

ルンバの練習タイムが始まった。
わわわ、音楽外しているカップル、オルやん!?
慌てて、背番号確認。
両方とも生徒サンかな?と、思ったんだ。
デモ、違う。
男性の方が先生のようだ。
外れていることには、気がついていない感じだ。

そして、本番。
最も下のレベルの“ブロンズ級”からスタートだ。
審査員はイスに座ったまま、どうもソコで審査するらしい。
壁には模造紙が張り出され、
ソコにはズラリ背番号が並んでいる。
合格者に、○が付けられるのか
不合格者に、×が付けられるのは知らないが、
学連の競技会を思い出した。

ワタシは気が気じゃなかった。
だって、
不合格者がいっぱい出るんだろうと読んでいたからだ。

さて、結果発表。
ワタシは、急いで模造紙前へ。
ん?
全員、合格!?!?

その日、
ブロンズ級からスペシャルゴールド級までのテストが、
一日がかりであったのだが、
不合格者は、ワタシに知る限りでは、いない・・・

今現在のメダルテストはどんな感じなのだろうか?
級の名称や試験種目の改訂。
その他、改善された点も多いようだ。
(もちろん、テスト会場も変わった)
しかし、色々なウワサは耳に届いている。
生徒サンから聞く“表事情”と、
もうひとつ、
プロのみに流れる“裏事情”も。

もし、ワタシの生徒サンの中から、
「あの、ワタシ、
メダルテストに興味があるんですけれども・・・
受験してみることは可能ですか?」
というヒトが現れたなら、
じっくり話し合う必要がアル、と心得ている。
否定的見解からの押しつけもしないし、
諸手を挙げて、奨励もしない。
ココでも、

泰然自若からの言動が必要だと思うからだ。

そして、

大事なのは実態を知ること

ココで言う実態とは、まずは、
“なぜ、メダルテストを受けてみたいのか?”
その生徒サンの真意だ。
そして、
メダルテストそのものの、あるがままの姿だろう。

目的は、レッスン・・・。


      続く第1209話へ





※Real Junko Voiceはお休みです。



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