2010.01.08 (第1081話)新天地へ・未知なるパソドブレへの道Ⅷ ~初めて見たパソドブレ・デモ~
初めての方へ 目次 エクササイズ&プラクティス集
テーマ別インデックス Real Junko Voice目次
読者限定ワークショップ
第4回 社交ダンスが上手くなるということ
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ソレはまだワタシが学連時代のお話。
3回生の時に一度だけ、アマチュアコンペに出たことがあるんだ。
学生のコンペしか知らないワタシにとって、
ソレは未知の世界。
プロとアマの見分けもつかないし、
自分たちよりずっと高年齢の人たちが、
ムッチャホンキでダンスをし、
しかも勝負しているってことに、ただただ驚いちゃったんよね。
ソレはさておき、
昼の休憩時間を利用して、
アマチュアさんのデモンストレーションが行われたんだ。
「ヘェ~そんなのアルんだ」
と興味を持ったワタシ。
さっき書いたように、アマもプロもゴッチャ混ぜだった上、
デモンストレーションという
“仕組み”ナリもなーんにも知らなかったワタシは、
勝手にこう思っていたんだな。
「わざわざ時間を取って、
観衆の前でデモをするってことは、
相当レベルの高いダンサーなんだろう」
つまりは、ショー・タイムが始まるんだと、
決め付けてしまったってワケなんだ。
「種目は、パソドブレ!」
とアナウンスされたけど、どんな踊りかも全然知らない。
さらなる期待が・・・。
ところが、である。
ダンサーはどこにいる?
あ、いた。
え、アノ人?
白いラテンの衣装を着たフラーッと背の高いおじさんが、
フロアーの端でナニやら、
“異様な構え”で立っているではないか!?
どんなふうに異様だったのか。
骨盤を突き出し、
背中が落ち、
アゴを極端に後ろに引き、
カラダを窮屈そうにねじり、
で、
両手で前にわっかを作って・・
みたいな感じ。
ムムム、なんだか変だぞ。
突然、音楽が鳴りだした。
と、同時に、おじさんは動きだしたんだ。
木で作った人形のような、ブツ切れな動き。
ところどころで、
やや大げさなラインが作られる。
そして驚いたことには、
ずっとアノ異様な姿勢は継続されているだな。
コレはいったい
な、なんなんだ?
おそろいの白いドレスの女性はキビキビ踊っている様子だが、
(今から思えばお相手の先生だったんね)
全く目に入ってこないんだ。
おじさんのことが気になって、見てしまう・・・
ヨッコイショとフロアーを回りながら、
近くまでやってきたその人の表情は、
眉間にシワを寄せ、結構、いかつい。
なぜなんだ?
怒ってるの?
緊張しているの?
困惑の中、ダンス終了。
パラパラパラの拍手。
お辞儀の時、おじさんが初めて、笑った。
横で時のリーダーがポツリと言った。
「闘牛士のダンスや。
でも弱そうやったな」
コレが、
初めて見たパソドブレだったんだ。
ジュンコ先生からのメッセージ。
「パソドブレらしく踊ろうと思っても、
難しいのは、姿勢作りなの。
言い換えれば、
姿勢およびボディ・ポジションがある程度手に入れば、
途端にパソドブレらしく見えてくるわ。
でも、ソレに至るには
あるプロセスを経た方がいいでしょうね。
パソドブレはその姿勢作りに至るまでに、
やることがあるというわけ」
そのやることとは、の伝授を次回より!
続く第1082話へ
Real Junko Voice
(目次)
「もう一つの学連物語」
vol.216 ~ジャパニーズじゃない、ダンサー~
その日、やや早くH氏のスタジオに到着したワタシたちは、
いつもそうするように、車の中やマクドナルドで時間をつぶさず、
ロフトから“見学”をさせてもらうことにしました。
その辺り、
ワタシだけではなく“その人”も
何か自分たちのダンスに対する“打開策”を探しているように思いました。
スタジオ入り。
H氏の奥様であるFさんがにこやかに迎えてくれます。
「見学は可能か?」
という問いに、
「ノー・プロブレム=大丈夫よ」
そういえば、
“ノー・プロブレム”は、
この地、ロンドンに来て真っ先に覚えた“言葉”でした。
この言葉を耳にすると、いつしかホッとするようになっていました。
さて、H氏のレッスンを受けているのは・・・
一目見て、ワタシは少々ガッカリしてしまいました。
欧米の名だたる選手、ではありませんでした。
どこの国の選手でしょうか?
日本人のようで、日本人ではない。
中国? 台湾? 香港? フィリピン?
どこのスタジオでも、
この“日本人のようで、日本人ではない”選手をよく見かけましたが、
彼らを目にするのは初めてでした。
それらの選手には共通点がありました。
髪が黒く、小柄
固い表情
アカ抜けないシルエット
ぎこちないダンス・・
彼らに対してだけは、いろんな意味で、
ほんの少しの“優越感”を持つことができました。
あ、踊るようです。
音楽がかかります。
ワルツ。
ワタシはハッと息をのみます。
想像とは全く違ったダンスだったのです。
上手い・・・
レッスンも終盤だからかもしれない、
いえ、そうであっても・・
隣の“その人”も同じ気持ちのようです。
微妙な緊張の気配が伝わってきます。
勢いのあるスウィング、シルエットも非常に整っています。
音楽性も豊か。
「コレは完全に負けている」
ショックでした。
H氏は、
「GOOD!」
を連呼です。
そして・・・
いつも 応援クリック ありがとうございます。
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とても励みになっています。(ジュンコ)
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3回生の時に一度だけ、アマチュアコンペに出たことがあるんだ。
学生のコンペしか知らないワタシにとって、
ソレは未知の世界。
プロとアマの見分けもつかないし、
自分たちよりずっと高年齢の人たちが、
ムッチャホンキでダンスをし、
しかも勝負しているってことに、ただただ驚いちゃったんよね。
ソレはさておき、
昼の休憩時間を利用して、
アマチュアさんのデモンストレーションが行われたんだ。
「ヘェ~そんなのアルんだ」
と興味を持ったワタシ。
さっき書いたように、アマもプロもゴッチャ混ぜだった上、
デモンストレーションという
“仕組み”ナリもなーんにも知らなかったワタシは、
勝手にこう思っていたんだな。
「わざわざ時間を取って、
観衆の前でデモをするってことは、
相当レベルの高いダンサーなんだろう」
つまりは、ショー・タイムが始まるんだと、
決め付けてしまったってワケなんだ。
「種目は、パソドブレ!」
とアナウンスされたけど、どんな踊りかも全然知らない。
さらなる期待が・・・。
ところが、である。
ダンサーはどこにいる?
あ、いた。
え、アノ人?
白いラテンの衣装を着たフラーッと背の高いおじさんが、
フロアーの端でナニやら、
“異様な構え”で立っているではないか!?
どんなふうに異様だったのか。
骨盤を突き出し、
背中が落ち、
アゴを極端に後ろに引き、
カラダを窮屈そうにねじり、
で、
両手で前にわっかを作って・・
みたいな感じ。
ムムム、なんだか変だぞ。
突然、音楽が鳴りだした。
と、同時に、おじさんは動きだしたんだ。
木で作った人形のような、ブツ切れな動き。
ところどころで、
やや大げさなラインが作られる。
そして驚いたことには、
ずっとアノ異様な姿勢は継続されているだな。
コレはいったい
な、なんなんだ?
おそろいの白いドレスの女性はキビキビ踊っている様子だが、
(今から思えばお相手の先生だったんね)
全く目に入ってこないんだ。
おじさんのことが気になって、見てしまう・・・
ヨッコイショとフロアーを回りながら、
近くまでやってきたその人の表情は、
眉間にシワを寄せ、結構、いかつい。
なぜなんだ?
怒ってるの?
緊張しているの?
困惑の中、ダンス終了。
パラパラパラの拍手。
お辞儀の時、おじさんが初めて、笑った。
横で時のリーダーがポツリと言った。
「闘牛士のダンスや。
でも弱そうやったな」
コレが、
初めて見たパソドブレだったんだ。
ジュンコ先生からのメッセージ。
「パソドブレらしく踊ろうと思っても、
難しいのは、姿勢作りなの。
言い換えれば、
姿勢およびボディ・ポジションがある程度手に入れば、
途端にパソドブレらしく見えてくるわ。
でも、ソレに至るには
あるプロセスを経た方がいいでしょうね。
パソドブレはその姿勢作りに至るまでに、
やることがあるというわけ」
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vol.216 ~ジャパニーズじゃない、ダンサー~
その日、やや早くH氏のスタジオに到着したワタシたちは、
いつもそうするように、車の中やマクドナルドで時間をつぶさず、
ロフトから“見学”をさせてもらうことにしました。
その辺り、
ワタシだけではなく“その人”も
何か自分たちのダンスに対する“打開策”を探しているように思いました。
スタジオ入り。
H氏の奥様であるFさんがにこやかに迎えてくれます。
「見学は可能か?」
という問いに、
「ノー・プロブレム=大丈夫よ」
そういえば、
“ノー・プロブレム”は、
この地、ロンドンに来て真っ先に覚えた“言葉”でした。
この言葉を耳にすると、いつしかホッとするようになっていました。
さて、H氏のレッスンを受けているのは・・・
一目見て、ワタシは少々ガッカリしてしまいました。
欧米の名だたる選手、ではありませんでした。
どこの国の選手でしょうか?
日本人のようで、日本人ではない。
中国? 台湾? 香港? フィリピン?
どこのスタジオでも、
この“日本人のようで、日本人ではない”選手をよく見かけましたが、
彼らを目にするのは初めてでした。
それらの選手には共通点がありました。
髪が黒く、小柄
固い表情
アカ抜けないシルエット
ぎこちないダンス・・
彼らに対してだけは、いろんな意味で、
ほんの少しの“優越感”を持つことができました。
あ、踊るようです。
音楽がかかります。
ワルツ。
ワタシはハッと息をのみます。
想像とは全く違ったダンスだったのです。
上手い・・・
レッスンも終盤だからかもしれない、
いえ、そうであっても・・
隣の“その人”も同じ気持ちのようです。
微妙な緊張の気配が伝わってきます。
勢いのあるスウィング、シルエットも非常に整っています。
音楽性も豊か。
「コレは完全に負けている」
ショックでした。
H氏は、
「GOOD!」
を連呼です。
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