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チョット中休み エッセイvol.102 

なぜ、ダンスを活かさないのか?

~ファミリー・トラブルは愛の勉強!?(8)~


前回の続き。

「コレは、推測やけど・・・
お母さんが認知症になったのも、
ムッチャ、意味がアル。
ある意味、これも、お母さんの責任や・・・」


「なんでかって言うたら、
お母さん、選んで、ソウなった。
お父さんに、かまって、欲しかったから、
ソウなったんやと思う」


かまう=関心をもつ、気にかける

ワタシは、コレを聞いた時、
「おっ!」
と思った。
「ヒロコ、ナイス。
その通りだ」

と思ったのだ。

と、ここで少し、
ワタシのことを、話そう。
読者の方々、
こんな風に思っているかもしれないんでね(苦笑)
「ジュンコ先生、
実の、お母さんのことなのに、
少し、冷た過ぎやしませんか?」


「ジュンコ先生、
社交ダンスを“セラピー”にって、
お勉強をしているんでしょう?
認知症に、ダンスが良いって、
知っているのでしょう?
ご自身のお母さんが、
ソウなられたのに、どーして、動かないのですか」


答え。
母の認知症は、
ワタシにとっても “愛の勉強”なのだ。
課題、テスト、なのだ。
それに合格できるかどうかの基準は、
通常、世間一般的なものではナイ
ワタシ固有だと、感じている。
ここで、
「お母さん、かわいそう。
ダンスを使って、なんとかしてあげるね・・・」

などと、安易に動いては、イケナイ。

不合格にナルと思っている。

そんなことをしては、大変だ。
なぜなら、母は、今、頑張っているのだから。
そして、父も・・・

そう言えば、ヒロコもこう言っていた。
「最初、実家の実態を観た時、
コレは酷いわと思った。
(亡くなった)おじいちゃんや、おばあちゃんが、
応援してくれていないのかな?
と、思ったけど・・・違うんや。
おじいちゃんや、おばあちゃん、
すごく応援、してくれている。
お父さんとお母さん、
お互いの本性を引き出し合って、
悪いモン、消し合ってるから、
下手に手出しをしないで、
じっと、見守ってくれている・・・」


思うに、

“トラブル”自体は、“結果”だ。

ナニカがあるから、トラブったのだ。
大事なのは、

その“ナニカ”のほうなのだ。

表面化した現象にとらわれていては、

本体の原因を見逃してしまう


恐れがある。
特に、
家族間に起こる“ファミリー・トラブル”は、
根本解決が成されにくい。
表面を解決しても、
根っこは深い地下中まで及んでいる場合が多いため、
また、カタチを変えて、浮上するのだ。
なぜか?
距離感が近いため、
小さなトラブルは頻繁に起こるが、
「まぁ、まぁ、良いじゃないか・・・」
と、見過ごされ、
うやむやにしてしまうケースがもっぱらだからだ。
そのうち、トラブルは当たり前になる。
「了見が狭いから、仕方がナイ」などと
家族間でレッテルを張ることで、
余計に、悪循環を生み、
トラブルの温床を育ててしまうことになる。

家族の誰かが、
こういった状況(悪循環)に気がついても、
なかなか言い出しにくい。
「これは“愛の勉強”なんだから、
安易な解決を急がず、話合おう」

などという雰囲気には、なかなかなれない。
そうこうしているうちに、大きなトラブルに見舞われる。
多くの場合は、家族の病気、だ。
そうなったら、今度は
病気という現実に目を向けてしまい、
やはり、根本の話には向かいにくい。
命に関わる“大きな病気”になれば、なおさらのこと。
病気の痛手に気を奪われて、
余裕がなくなってしまうものなのだ。

今回のことに置換えると、
「母の“認知症”は、
良いお医者サンに出会ったり、
いい薬に出会ったりして、
快方に向かっても、
それは表面的な解決に過ぎない。
本体の原因は、
『父と母の関係』にあるのだから、
ソッチの解決に目をむけるべき」

だから。

と、こう観れば、
世にアル“認知症” の原因は、
すべて、違うものなのかも知れない。
“認知症”は、
人生の最終段階において起こる現象なので、
溜め込んでいる“原因”は、深く複雑だろう。
その辺りの解決を求めて、
勃発する病気として捉えるなら、
見え方は違ってくるかも知れない。
人格が変わり、
本人以上に家族が、苦しみ、
大変な想いをスル、特殊性を持つ病・・・
“トラブル”に、関わる人、
それぞれに別の学び、
意義がアルように思えてならない。

さて・・・


      続く第2942話へ