2013.05.31 (第2320話)チョット中休み エッセイvol.71 ~アル女性の告別式で~
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チョット中休み エッセイvol.71
アル女性の告別式で
~第2弾 踊れるカラダの盲点!?(2)~
スタジオ勤務していた頃、
師匠の生徒サンのなかでも、
ひときわ目立つ女性がいた。
名前をB子としよう。
彼女のまわりには、たくさんの友人がいた。
そのうち“B 子と、
その仲間たち”のグループレッスンも始まった。
総勢30名ほど。
師匠と一緒に、
ワタシもそのレッスンを担当することになった。
B子は今でいう、セレブ。
60代半ばであったが、若々しく、
パッと目を引く華やかさだった。
背が高く、美形。
ダンスも仲間内ではダントツ上手かった。
B 子は、やや高慢で、
見識が高いところはあったが、
友人たちは、容認しているようだった。
なぜなら、B子は、
友人たちにとって“特別なヒト”だったから。
非常に面倒見が良かったB子は、
友人たちに色々と
“良いこと”をやってあげていたようだ。
「B子さん、この間は、ありがとうございました」
「B子さん、先日は、ごちそうさまでした」
友人たちがB子に向けて、
ソンナコンナなお礼の言葉を言っているのを
何度も聞いたことがある。
B子は、しょっちゅう、
「私の友人は、みんな、いい人ばかりだわ」
「お仲間っていいものよねぇ」
と、口にしていた。
友人たちも、B子のことを褒めそやしていた。
B子は、新米教師であったワタシにも良くしてくれた。
たくさんのプレゼントを、もらった。
その中には、高価なブランドものもあった。
当時のワタシには、
まさに「猫に小判」だったのだが。
ある日、ワタシは、
B子主催の友人たちとの会食会に招かれた。
師匠の許可を得、出席・・・
多分、その辺りからだったろう、
ワタシが、B子と友人たちとの関係に
“違和感” を持つようになったのは。
B子が友人と接している様子に
「ちょっと、ヤリ過ぎではないかな?」
「おせっかいと違うかな?」
と思う場面が多々あったのだ。
友人たちはサラリ受け流しているが、
ワタシは、なんだか落ち着かなかった。
それから、ワタシは、
B子と友人たちの関係が、
やや屈折して見えてくるようになった。
例えば、B子からの“誘い”に、
「あぁ・・・ありがとうございます・・・」
などと、応じている姿を見ても、
「断りきれなくて、承諾したんだろうなぁ」
と感じ取るようになったのだ。
グループレッスンについていけない仲間を叱咤激励し、
一生懸命、教えている姿を見た時も
「そっとしておいてあげたら良いのに」
「自分も良くわかっていないのに、
無茶、教えているなぁ」
と思うようになった。
が、友人たちは、B 子を頼りにし、
実際、感謝もしているようだった。
B 子は、満足そうだった。
「ヒトサマに、喜んでもらっている、至福感」
のような、オーラが彼女を包んでいた・・・
ワタシが教室を辞めて、しばらく後
B 子が亡くなったと、
師匠の奥さんから連絡が入った。
「ジュンコさん、お世話になっていたから、
一応、伝えておこうと思って」
肝臓ガンだった。
告別式は自宅で行なわれていた。
家族との対面、
生前、B子が自慢していた、ご主人、息子さん、
そのお嫁さんたちが、ズラリ。
焼香に向かうワタシに、丁寧に頭を下げた。
ん?
ミョーな感じがした。
「悲しそうでない・・・」
泣いているヒトは誰もいなかった。
たくさんの友人たちとも再会した。
懐かしい顔ぶれだった。
そこでも、ワタシは、
ナニヤラ不思議な空気が漂っているのに気がついた。
最初は、気のせいだろうと思った。
が、ソウではナイコトが分かったのは、
火葬場に向かう前の、
最後のお別れの後のことだった。
アレ?
誰もB子の死を悲しんでいない!?
たった1人、
親友だったという女性だけが泣いているだけで、
他の友人たちは、涙一滴もこぼしていないのだ。
それどころか、
セイセイしているようにさえみえたのだ。
晴れ晴れした顔、かお、カオ・・
ワタシ自身も、
この状況に驚いてはいないことに気がついた。
して、帰り道、1人、想った。
B子は愛されていたのだろうか?
家族や友人からホントウの信頼を得ていたのだろうか?
続く第2321話へ
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師匠の生徒サンのなかでも、
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名前をB子としよう。
彼女のまわりには、たくさんの友人がいた。
そのうち“B 子と、
その仲間たち”のグループレッスンも始まった。
総勢30名ほど。
師匠と一緒に、
ワタシもそのレッスンを担当することになった。
B子は今でいう、セレブ。
60代半ばであったが、若々しく、
パッと目を引く華やかさだった。
背が高く、美形。
ダンスも仲間内ではダントツ上手かった。
B 子は、やや高慢で、
見識が高いところはあったが、
友人たちは、容認しているようだった。
なぜなら、B子は、
友人たちにとって“特別なヒト”だったから。
非常に面倒見が良かったB子は、
友人たちに色々と
“良いこと”をやってあげていたようだ。
「B子さん、この間は、ありがとうございました」
「B子さん、先日は、ごちそうさまでした」
友人たちがB子に向けて、
ソンナコンナなお礼の言葉を言っているのを
何度も聞いたことがある。
B子は、しょっちゅう、
「私の友人は、みんな、いい人ばかりだわ」
「お仲間っていいものよねぇ」
と、口にしていた。
友人たちも、B子のことを褒めそやしていた。
B子は、新米教師であったワタシにも良くしてくれた。
たくさんのプレゼントを、もらった。
その中には、高価なブランドものもあった。
当時のワタシには、
まさに「猫に小判」だったのだが。
ある日、ワタシは、
B子主催の友人たちとの会食会に招かれた。
師匠の許可を得、出席・・・
多分、その辺りからだったろう、
ワタシが、B子と友人たちとの関係に
“違和感” を持つようになったのは。
B子が友人と接している様子に
「ちょっと、ヤリ過ぎではないかな?」
「おせっかいと違うかな?」
と思う場面が多々あったのだ。
友人たちはサラリ受け流しているが、
ワタシは、なんだか落ち着かなかった。
それから、ワタシは、
B子と友人たちの関係が、
やや屈折して見えてくるようになった。
例えば、B子からの“誘い”に、
「あぁ・・・ありがとうございます・・・」
などと、応じている姿を見ても、
「断りきれなくて、承諾したんだろうなぁ」
と感じ取るようになったのだ。
グループレッスンについていけない仲間を叱咤激励し、
一生懸命、教えている姿を見た時も
「そっとしておいてあげたら良いのに」
「自分も良くわかっていないのに、
無茶、教えているなぁ」
と思うようになった。
が、友人たちは、B 子を頼りにし、
実際、感謝もしているようだった。
B 子は、満足そうだった。
「ヒトサマに、喜んでもらっている、至福感」
のような、オーラが彼女を包んでいた・・・
ワタシが教室を辞めて、しばらく後
B 子が亡くなったと、
師匠の奥さんから連絡が入った。
「ジュンコさん、お世話になっていたから、
一応、伝えておこうと思って」
肝臓ガンだった。
告別式は自宅で行なわれていた。
家族との対面、
生前、B子が自慢していた、ご主人、息子さん、
そのお嫁さんたちが、ズラリ。
焼香に向かうワタシに、丁寧に頭を下げた。
ん?
ミョーな感じがした。
「悲しそうでない・・・」
泣いているヒトは誰もいなかった。
たくさんの友人たちとも再会した。
懐かしい顔ぶれだった。
そこでも、ワタシは、
ナニヤラ不思議な空気が漂っているのに気がついた。
最初は、気のせいだろうと思った。
が、ソウではナイコトが分かったのは、
火葬場に向かう前の、
最後のお別れの後のことだった。
アレ?
誰もB子の死を悲しんでいない!?
たった1人、
親友だったという女性だけが泣いているだけで、
他の友人たちは、涙一滴もこぼしていないのだ。
それどころか、
セイセイしているようにさえみえたのだ。
晴れ晴れした顔、かお、カオ・・
ワタシ自身も、
この状況に驚いてはいないことに気がついた。
して、帰り道、1人、想った。
B子は愛されていたのだろうか?
家族や友人からホントウの信頼を得ていたのだろうか?
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