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社交ダンスを始めるということ 第216話へ


ジュンコ先生の教室のホームページ




ダンスの 根本的“なぜ?”の解決に迫る
快刀乱麻クリニック

タイミングも千差万別!?

~新・音楽テクニックを学ぶ~


グループレッスンにて、
ジュンコ先生が言った。
「カウントの次には、
ホバァ・クロスの

タイミングについてみてみるわよ」


と、すかさずケイコさんが、
「カウントとタイミングって
一緒のものだと思っていたのですが違うんですね」



和夫が答えた。
「でも、書くと、一緒だと思います。

S Q Q Q Q Q Q

“読み方”は違いますが」



「読み方が違うって!?」
ケイコさんが面白そうに聞き返すと


「声に出してタイミングを言う場合は、

その人が今、知っている

ホバァ・クロスに関する情報を加える


ことになるので・・・」

と、和夫が言うと


ケイコさんは、
「『スロー』は長く『クィック』は短く言ったり、
実際に踊る時に強調するところを、強く言ったり・・
ということですね?」



ジュンコ先生は、うなずきながら聞いている。


「へぇ~、じゃぁ、

踊る相手とタイミングが

合わないことが多くて当然
ね。

“タイミングの取り方”も

その人の経験値によるところが

大きい
ってこと、でしょ?

音楽テクニックとして、
正解か不正解かと言うよりも・・・」

カナちゃんだ。


ジュンコ先生が口を開いた。
「みんな、いい意見ね」

そして、和夫の方に向き、
カウントに
“その人が今、知っている情報を加える”のが
タイミングで、

“書き方”はカウントと一緒だが、
“読み方”が違う
と言うのは、
とても良い解釈ね」

そして
ケイコさんに向けて
「“スロー”は長く “クイック”は短く・・
そういった“長さ情報”だけではなく、
“アクセント情報”を加える・・・そう、それで正解よ」

それから、カナちゃんの方に向き直り、
“タイミングの取り方”も
その人の経験値によるところが大きい

・・・実はその通りなのよ。
今の場合だと
ホバァ・クロス
についてドレくらい知っているかによって、
タイミングの取り方が違ってくるの」


ポカンとした顔
納得したような顔・・みんなの反応はさまざまだ。


と、音楽に精通している千恵子さんが手を上げ
「音楽の世界での
解釈とずいぶん違うようなのですが。
でも、踊るのは、
楽譜や楽器相手ではなく、生身の人間だから
ソウいう解釈でないと、一緒には踊れませんね」



ハナコさんは、少し困ったような表情でこう言った。
「でも、
経験値とかレベル次第で
“カウントの取り方”が変わってしまうなら、
大問題ですね。
統一しておくべき部分がないと、
誰と踊っても
ピッタリこないということになってしまいます」



ジュンコ先生が微笑みながら言った。
「そうなの。
もともと合わないものをどうやって合わせていくか・・・
そこで、
初めて、

ダンサー用音楽テクニックとしての

タイミング学習が必要
なのよ」


     続く第1852話へ





Real Junko Voice
(目次)

「もう一つの学連物語」
vol.351 ~コマ割りの妙~
 
漫画の世界の言葉に
「コマ割り」と言うのがある。
コマとは言わば “区画”だ。
もし、漫画にコマ割りがなかったら、
1ページに、1コマ・・・絵本と同じようになってしまう。

「コマ割り」は、漫画の設計段階でのお仕事だ。
担当は、もちろん、
超能力漫画家のT氏。
さすが、T氏、コマ割りもウマい。
実は
漫画12ページの
「ボクは幸せなのか?」
の、セリフにグッとくるのは、
この“コマ割り”テクのウマさにもよるのでは、と分析できるのだ。
(あくまでも、ワタシの分析なのだが)

説明しよう。

ページを左右の見開きで見てみる。

漫画のコマ割りで
読者が心理的に
“印象に残るコマ”というのがあるらしい。
それは
一番左上のコマ、特に左側のページの左上のコマ。

それから、
ページをめくった最初のコマ(右側ページの一番右上)と、

そのコマを引き立てるための、
左側ページの一番左下のコマ。
ページ最終のこのコマのことを、
業界用語で
「めくりのコマ」と呼ぶ。
このめくりのコマは、重要だ。
ここが良いと、次のページに引っ張ることができるから、だ。
つまり
「次の展開に期待し、思わず、ページをめくってしまう」
というわけだ。

「ボクは幸せなのか?」
は、
12ページの最初のコマだ。
印象に残りやすい場所に配されている。
また
その前ページの「めくりのコマ」は
11ページ下の
“ダンスシューズを履いた足元の絵”だ。
このコマは非常に意味深いものとなっている。
足元を描く事で、
自分の足元=道に戻るコトをイメージさせているのだ。
そして、
セリフが、また、イイ。
「じゃぁ、ボクは彼女の夫として
パートナーとして
彼女に本来の道へと戻る手助けをしてあげるべき
なんじゃないか?
それをしないでー」
ソコで止めることで、次のページへの期待を持たせているのだ。

また、
「ボクは幸せなのか?」
は、
10ページの最初のコマである
「ジュンコは幸せなのか?」
と呼応し、相乗効果も上げている。

基本的に、漫画ROOTS(ルーツ)第1話のコマ割りはシンプルだ。
奇抜ではない。
だから、読みやすい。
が、こんな工夫が随所にされているのだ。



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