2010.05.08 (第1201話)チョット中休み エッセイvol.31 ~ブレーキ筋VSアクセル筋~
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読者限定ワークショップ
社交ダンスを始めるということ 第30話へ
チョット中休み エッセイvol.31
ブレーキ筋 VS アクセル筋
インナーマッスル&アウターマッスル連動
~スペシャル・ウォーキング(3)~
前回の続き
“ハムストリングス”についてのお話だ。
「ハムストリングスの重要性について」
なんて、
チマタ・スポーツ界では、
かなり以前から取り上げられているよね。
ワタシも、現役の頃、
ソレらしきことは、たくさん習ってきたよ。
コーチャーから、
「この辺りを使いなさい」
って感じで
お尻から太ももの裏をよく触れられたし、
イスにお尻を下ろす直前のような、少々ヘッピリ腰にさせられ、
(お尻から太ももの裏を強調した格好)
「OKソレで良い」
ただし今でこそ
「ははぁ~ん、アレは、ハムストリングスの使い方について、
教えられていたのか・・・」
と、わかるのであって、当時はサッパリ???だったけどね。
さて、ナニが言いたいのかというと、
ダンスの世界でも、
ちゃーんと重要視されているメジャーな筋肉であり、
インナーマッスルよりも、
ずーっと操作感覚の持ちやすいアウターマッスル
でアルのにもかかわらず、
実のところ・・・未だ、
あんまり活かされていない理由には、
以下のものが考えられるってこと。
① いざって時、
ハムストリングスではなく太もも前面の、
大腿四頭筋を使ってしまう
② ハムストリングスの役割の中で、
股関節伸展よりも、
ヒザ関節屈曲を選んでしまう
①②を改善するだけで、
アナタのダンス、非常に良くなりますよ!ってんで、
この辺り解決していきたいんだな。
まずは①
大腿四頭筋・・・ブレーキ筋
ハムストリングス・・・アクセル筋
と言われていることは前回お話ししたけれど、
もうチョイ深く見て行こう。
大腿四頭筋は、いわゆる太ももの前面の筋肉だ。
詳しくは、
大腿直筋(だいたいちょっきん)
外側広筋(がいそくこうきん)
内側広筋(ないそくこうきん)
中間広筋(ちゅうかんこうきん)
四つの筋肉の総称だ。
働き
3つの広筋は、膝関節の伸展を、
大腿直筋は、股関節の屈曲、伸展を行うよ。
大腿四頭筋の4つの筋肉のうち、
この大腿直筋だけが股関節と膝関節にくっついていて、
いわゆる、
“モモをあげる”働きがアルんだな。
と、言うと、
「あぁ、モモを上げるってことは、
歩く時とか踊るとき、使っているのよね?
モモの前面の筋肉で、脚を持ち上げて・・・」
てな発想になりやすいけど、コレはNG
大腿直筋(だいたいちょっきん)は、
歩いたり踊ったりする場合の
“アクセル筋=推進する筋肉”ではないんだな。
理由は2つ。
まず、モモを上げる動作は、
インナーマッスル(大腰筋など)が担当したほうが、
パフォーマンスレベルは高いってもん。
アウターマッスルなため筋肉疲労が速い。
もう一つは、
大腿直筋(だいたいちょっきん)以外の3つの太もも筋(広筋)は、
股関節には関与していないため、
大腿直筋(だいたいちょっきん)だけがモモをあげようとしても、
あとの3つの筋肉はついてゆけないで、
かえってブレーキになっちゃうからなんだ。
つまり、
大腿四頭筋=モモの前面を使って、
歩く・踊るということは、
一歩ごとに、
アクセルとブレーキをかけているという、
「あぁ、キツイ」ってなことになるんだな。
(でもこのキツサが、かえって「充実感につながる!」
ってんで、やっちゃうのよね)
んじゃ、性能の良い、アクセル筋はどこ?
で、登場なのが、
“ハムストリングス”ってわけなんだ。
この太もも裏筋が働く(収縮する)と、
「お尻の筋肉(大臀筋=だいでんきん)と一緒に働いて、
大腿骨(だいたいこつ)が、
股関節を中心に勢いよく振られる」
すると、カラダは、すーっと前に進んで行ける。
ボートをこぐ際、
パドル(こぐ道具)を前から後ろにかくと、
ボートはすーっと動いて行く・・・アノ要領だ。
ところが、ココで問題が持ち上がる。
そう上記②だ。
ダンサー諸君の多くが、
②のハムストリングスの役割の中で、
股関節伸展よりも、ヒザ関節屈曲を選んでしまう
たぶんこれは、
「ヒザを使って~」がダンステクの定番
だからじゃないかなぁって思うわけ。
ヒザを使うこと自体は決して間違ってはいない。
要は、
ちゃんとホンマに使えているかどうか?
言い換えれば、
ダンスパォーマンスに活かせるように使えているかどうか?
ただ単に、ヒザの屈曲をやっているだけではないか?
ということだ。
下手にヒザを曲げちゃうと、
膝関節の伸展筋である大腿四頭筋も、同時に働いてしまうよ
=ヤバい!ブレーキになる!
そんでもって
大腿直筋(だいたいちょっきん)により、股関節屈曲が起こり、
ハムストリングスの股関節伸展を邪魔してしまうよ
=なかなか、太ももが後ろに行かない!
ソンナコンナな事態を招いてしまう。
デモ、こういう意見が出てくるだろう。
「じゃぁ、ロウァはどうなんですか?
それに、
ヒザを使ったらダメだからって伸ばしたまんまじゃ、
マズイでしょ。
踊り以前に動きにくいじゃないですか!?」
「それに、例えば、ワルツのスタートだって、
ヒザ、使いますでしょ、
多少ナリともヒザ、曲がりますでしょ?
そのときも、太ももの裏を使っているんですか?」
そうよねぇ、この辺りややこしいのよねぇ。
回答は次回にするとして、
ヒント
グレイト・ダンスパフォーマンスのためには、
ハムストリングスを活用したい。
でも、そのためには、
大腿四頭筋の活動を抑え、
インナーマッスルとの連動を計る・・・
続く第1202話へ
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“ハムストリングス”についてのお話だ。
「ハムストリングスの重要性について」
なんて、
チマタ・スポーツ界では、
かなり以前から取り上げられているよね。
ワタシも、現役の頃、
ソレらしきことは、たくさん習ってきたよ。
コーチャーから、
「この辺りを使いなさい」
って感じで
お尻から太ももの裏をよく触れられたし、
イスにお尻を下ろす直前のような、少々ヘッピリ腰にさせられ、
(お尻から太ももの裏を強調した格好)
「OKソレで良い」
ただし今でこそ
「ははぁ~ん、アレは、ハムストリングスの使い方について、
教えられていたのか・・・」
と、わかるのであって、当時はサッパリ???だったけどね。
さて、ナニが言いたいのかというと、
ダンスの世界でも、
ちゃーんと重要視されているメジャーな筋肉であり、
インナーマッスルよりも、
ずーっと操作感覚の持ちやすいアウターマッスル
でアルのにもかかわらず、
実のところ・・・未だ、
あんまり活かされていない理由には、
以下のものが考えられるってこと。
① いざって時、
ハムストリングスではなく太もも前面の、
大腿四頭筋を使ってしまう
② ハムストリングスの役割の中で、
股関節伸展よりも、
ヒザ関節屈曲を選んでしまう
①②を改善するだけで、
アナタのダンス、非常に良くなりますよ!ってんで、
この辺り解決していきたいんだな。
まずは①
大腿四頭筋・・・ブレーキ筋
ハムストリングス・・・アクセル筋
と言われていることは前回お話ししたけれど、
もうチョイ深く見て行こう。
大腿四頭筋は、いわゆる太ももの前面の筋肉だ。
詳しくは、
大腿直筋(だいたいちょっきん)
外側広筋(がいそくこうきん)
内側広筋(ないそくこうきん)
中間広筋(ちゅうかんこうきん)
四つの筋肉の総称だ。
働き
3つの広筋は、膝関節の伸展を、
大腿直筋は、股関節の屈曲、伸展を行うよ。
大腿四頭筋の4つの筋肉のうち、
この大腿直筋だけが股関節と膝関節にくっついていて、
いわゆる、
“モモをあげる”働きがアルんだな。
と、言うと、
「あぁ、モモを上げるってことは、
歩く時とか踊るとき、使っているのよね?
モモの前面の筋肉で、脚を持ち上げて・・・」
てな発想になりやすいけど、コレはNG
大腿直筋(だいたいちょっきん)は、
歩いたり踊ったりする場合の
“アクセル筋=推進する筋肉”ではないんだな。
理由は2つ。
まず、モモを上げる動作は、
インナーマッスル(大腰筋など)が担当したほうが、
パフォーマンスレベルは高いってもん。
アウターマッスルなため筋肉疲労が速い。
もう一つは、
大腿直筋(だいたいちょっきん)以外の3つの太もも筋(広筋)は、
股関節には関与していないため、
大腿直筋(だいたいちょっきん)だけがモモをあげようとしても、
あとの3つの筋肉はついてゆけないで、
かえってブレーキになっちゃうからなんだ。
つまり、
大腿四頭筋=モモの前面を使って、
歩く・踊るということは、
一歩ごとに、
アクセルとブレーキをかけているという、
「あぁ、キツイ」ってなことになるんだな。
(でもこのキツサが、かえって「充実感につながる!」
ってんで、やっちゃうのよね)
んじゃ、性能の良い、アクセル筋はどこ?
で、登場なのが、
“ハムストリングス”ってわけなんだ。
この太もも裏筋が働く(収縮する)と、
「お尻の筋肉(大臀筋=だいでんきん)と一緒に働いて、
大腿骨(だいたいこつ)が、
股関節を中心に勢いよく振られる」
すると、カラダは、すーっと前に進んで行ける。
ボートをこぐ際、
パドル(こぐ道具)を前から後ろにかくと、
ボートはすーっと動いて行く・・・アノ要領だ。
ところが、ココで問題が持ち上がる。
そう上記②だ。
ダンサー諸君の多くが、
②のハムストリングスの役割の中で、
股関節伸展よりも、ヒザ関節屈曲を選んでしまう
たぶんこれは、
「ヒザを使って~」がダンステクの定番
だからじゃないかなぁって思うわけ。
ヒザを使うこと自体は決して間違ってはいない。
要は、
ちゃんとホンマに使えているかどうか?
言い換えれば、
ダンスパォーマンスに活かせるように使えているかどうか?
ただ単に、ヒザの屈曲をやっているだけではないか?
ということだ。
下手にヒザを曲げちゃうと、
膝関節の伸展筋である大腿四頭筋も、同時に働いてしまうよ
=ヤバい!ブレーキになる!
そんでもって
大腿直筋(だいたいちょっきん)により、股関節屈曲が起こり、
ハムストリングスの股関節伸展を邪魔してしまうよ
=なかなか、太ももが後ろに行かない!
ソンナコンナな事態を招いてしまう。
デモ、こういう意見が出てくるだろう。
「じゃぁ、ロウァはどうなんですか?
それに、
ヒザを使ったらダメだからって伸ばしたまんまじゃ、
マズイでしょ。
踊り以前に動きにくいじゃないですか!?」
「それに、例えば、ワルツのスタートだって、
ヒザ、使いますでしょ、
多少ナリともヒザ、曲がりますでしょ?
そのときも、太ももの裏を使っているんですか?」
そうよねぇ、この辺りややこしいのよねぇ。
回答は次回にするとして、
ヒント
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ハムストリングスを活用したい。
でも、そのためには、
大腿四頭筋の活動を抑え、
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