2010.01.18 (第1091話)チョット中休み エッセイvol.26 ~俺はホンマに上手いんか?~
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チョット中休み エッセイvol.26
俺はホンマに上手いんか?
~短所を活かし、長所を伸ばす!?①~
パソドブレ・シリーズの途中ではありますが・・・
突然の割り込み、お許しください。
実は、昨年の冬あたりから、
生徒さんの間で、
トアル“疑問?疑惑?”が持ち上がり、
先生として、ちゃんと、
“誠意ある答え”をしないといけない事態が続いていたのであります。
「その点について説明させていただきます」
が、このエッセイの趣旨。
その“疑問?疑惑?”が最高潮に達したのが、
暮れのクリパ(クリスマス・パーティ)の時。
“疑問?疑惑?”の対象は“某(ぼう)人物”だ。
その人のダンスに対し、
多くの生徒さんが驚きの声を上げたんだ。
「いつの間に、あんなに上手になりはったん!!??」
「急成長やね。いったい何があったの?」
中でも、当日ゲストで来られたある男性なんて、
リハーサルの段階で“某人物のダンス”をふと目にし、
その場から動けなくなってしまったほどだ。
で、そのまんま、顔を真っ赤にしての仁王立ち状態。
食い入るようにそのパフォーマンスに見入り、
最後まで丹念に見届けるや、
ワタシにこう声をかけてきたんだ。
「いやぁ、びっくりしました。
もはや、別人ですねぇ」
かなりのショック状態であることは、
その表情から容易に伺い知れた。
「以前、お目にかかった時って・・・
確か・・・1年くらい前。
そんなにまだ経ってませんよね?
イヤイヤ、よくこの短期間で、ココまで上達されましたねぇ」
興奮覚めやらないって感じなんだ。
んで、ついにその人物に尊敬の念を示し、
こんなあだ名をプレゼント!?
「彼は、スーパーマンですよ」
また、長くからの生徒さんである、女性は、
「失礼やけど、
ココまで上手くなりハルとは思わへんかったわ」
最初の頃のダンスを知っている人は、
みんなそう思っていると思うけど・・・
そう言いたいいムードアリアリだ。
さて、
その成長ぶりでみんなを絶句させた、
“某(ぼう)人物”とはいったい、誰?
って、察しのよい読者諸君はすでにお分かりかな。
そう・・・ヒデ君。
突然の飛躍 おめでとう~~!!!!
さぞかし、ご本人もお満悦で、と思いきや
「自分でもちょっとは“手応え”があるけど、
正直、みんなにソウ言うてもらえるほど、
上手くなったとは思うてへん」
と、至極冷静だ。
「なんで、あそこまで褒められるんか、
よーわからん」
首をひねってるよ。
クリパ終了後も、
「嫌やなぁ~、ビデオ観るの」
「また、衝撃映像やったらどうしよう」
喜びよりも不安の方が大きいようで。
ヒデ君が、自分のダンスを観るのは、約半年ぶり。
サマー・パーティのスローフォックストロット以来だもん、
そりゃぁ心配でしょ。
当然ながら、ワタシの評価も気になるらしく、
「なぁ、ダンス、どうやった?」
としきりに聞いてくる。
ワタシは言った。
「良かったよ」
「え、たった、そんだけ?(それだけ?)
どう良かったの?
なぁ、どんな風に見えた?」
ワタシの素っ気ない返事に、何やら不安を感じたのか、
ヒデ君、一生懸命だ。
ワタシは答えた。
「自分で(自分の姿を)観たら、わかるよ」
その言葉の圧力に押されたか、
ヒデ君はそれ以上、何も聞いてこなかった。
ワタシはとても愉快だったし、また、楽しみでもあった。
言っておくが、その理由は、
「ヒデ君が上手くなったから」ではない。
ヒデ君が自分の姿を見てどう思い、
何を言うか、それが楽しみなのだ。
「思ったより全然、ええやん」
とか
「へぇ~、なかなかいけてる。
コレやったら、褒められるはずやわ」
と、クルかもしれない。
もし、そうなったら・・・
ワタシは心に決めていることがあった。
さて、自宅リビングにて、編集がてらのビデオ鑑賞会。
ヒデ君は久しぶり、自分の姿に“遭遇”だ。
本日の学習発表で踊った種目は、
定番・グループレッスンの人たちとのジャイブ。
そして、クイック・ステップ。
そして、新たに設けたグループレッスンの方とのルンバだ。
以上3種目、そのほとんどがベーシック構成。
まずは、ジャイブ。
生徒のみんなからの評価が最も高かった種目だ。
急成長の証(?)となった種目なのだが・・・
映し出される自分の映像。
画面にじっと見入るヒデ君。
ん、何も言わない。
非常に複雑な表情。
笑っている?
がっかりしている?
それとも???
おもむろに口を開いてこう言った。
「なんじゃ、コレは」
そして、
「異様や・・・」
ワタシの方をチラリ見て、
「ジュンコ先生が『観たらわかる』と言っていた意味って、
これやってんな」
次のクイック・ステップの映像に対しても、
「あかんわ。
こんなんじゃぁ、まだまだや」
最後にルンバ。
「これ、一番キツイかも・・」
「無駄なこと、いっぱいやってるわ」
やっぱりルンバは難しい、
と口のうちで言ってから、
改めて、お腹の中から振り絞るような声で
「きついなぁ・・」
あげくの果て、半分、笑うように、
「俺、ホンマに上手いんか?」
とてもそうは見えない。
それなのに、みんなどうして評価するのか??
複雑な心境から出た一言だった。
ワタシは言った。
「ソレ聞いてほっとしたわ。
もし、自画自賛だったらエライことやもん。
もう、それ以上伸びないからね」
ヒデ君は黙って聞いていた。
ワタシは続ける。
「いい機会だから、ちょっと話をしようか・・・」
続く第1092話へ
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俺はホンマに上手いんか?
~短所を活かし、長所を伸ばす!?①~
パソドブレ・シリーズの途中ではありますが・・・
突然の割り込み、お許しください。
実は、昨年の冬あたりから、
生徒さんの間で、
トアル“疑問?疑惑?”が持ち上がり、
先生として、ちゃんと、
“誠意ある答え”をしないといけない事態が続いていたのであります。
「その点について説明させていただきます」
が、このエッセイの趣旨。
その“疑問?疑惑?”が最高潮に達したのが、
暮れのクリパ(クリスマス・パーティ)の時。
“疑問?疑惑?”の対象は“某(ぼう)人物”だ。
その人のダンスに対し、
多くの生徒さんが驚きの声を上げたんだ。
「いつの間に、あんなに上手になりはったん!!??」
「急成長やね。いったい何があったの?」
中でも、当日ゲストで来られたある男性なんて、
リハーサルの段階で“某人物のダンス”をふと目にし、
その場から動けなくなってしまったほどだ。
で、そのまんま、顔を真っ赤にしての仁王立ち状態。
食い入るようにそのパフォーマンスに見入り、
最後まで丹念に見届けるや、
ワタシにこう声をかけてきたんだ。
「いやぁ、びっくりしました。
もはや、別人ですねぇ」
かなりのショック状態であることは、
その表情から容易に伺い知れた。
「以前、お目にかかった時って・・・
確か・・・1年くらい前。
そんなにまだ経ってませんよね?
イヤイヤ、よくこの短期間で、ココまで上達されましたねぇ」
興奮覚めやらないって感じなんだ。
んで、ついにその人物に尊敬の念を示し、
こんなあだ名をプレゼント!?
「彼は、スーパーマンですよ」
また、長くからの生徒さんである、女性は、
「失礼やけど、
ココまで上手くなりハルとは思わへんかったわ」
最初の頃のダンスを知っている人は、
みんなそう思っていると思うけど・・・
そう言いたいいムードアリアリだ。
さて、
その成長ぶりでみんなを絶句させた、
“某(ぼう)人物”とはいったい、誰?
って、察しのよい読者諸君はすでにお分かりかな。
そう・・・ヒデ君。
突然の飛躍 おめでとう~~!!!!
さぞかし、ご本人もお満悦で、と思いきや
「自分でもちょっとは“手応え”があるけど、
正直、みんなにソウ言うてもらえるほど、
上手くなったとは思うてへん」
と、至極冷静だ。
「なんで、あそこまで褒められるんか、
よーわからん」
首をひねってるよ。
クリパ終了後も、
「嫌やなぁ~、ビデオ観るの」
「また、衝撃映像やったらどうしよう」
喜びよりも不安の方が大きいようで。
ヒデ君が、自分のダンスを観るのは、約半年ぶり。
サマー・パーティのスローフォックストロット以来だもん、
そりゃぁ心配でしょ。
当然ながら、ワタシの評価も気になるらしく、
「なぁ、ダンス、どうやった?」
としきりに聞いてくる。
ワタシは言った。
「良かったよ」
「え、たった、そんだけ?(それだけ?)
どう良かったの?
なぁ、どんな風に見えた?」
ワタシの素っ気ない返事に、何やら不安を感じたのか、
ヒデ君、一生懸命だ。
ワタシは答えた。
「自分で(自分の姿を)観たら、わかるよ」
その言葉の圧力に押されたか、
ヒデ君はそれ以上、何も聞いてこなかった。
ワタシはとても愉快だったし、また、楽しみでもあった。
言っておくが、その理由は、
「ヒデ君が上手くなったから」ではない。
ヒデ君が自分の姿を見てどう思い、
何を言うか、それが楽しみなのだ。
「思ったより全然、ええやん」
とか
「へぇ~、なかなかいけてる。
コレやったら、褒められるはずやわ」
と、クルかもしれない。
もし、そうなったら・・・
ワタシは心に決めていることがあった。
さて、自宅リビングにて、編集がてらのビデオ鑑賞会。
ヒデ君は久しぶり、自分の姿に“遭遇”だ。
本日の学習発表で踊った種目は、
定番・グループレッスンの人たちとのジャイブ。
そして、クイック・ステップ。
そして、新たに設けたグループレッスンの方とのルンバだ。
以上3種目、そのほとんどがベーシック構成。
まずは、ジャイブ。
生徒のみんなからの評価が最も高かった種目だ。
急成長の証(?)となった種目なのだが・・・
映し出される自分の映像。
画面にじっと見入るヒデ君。
ん、何も言わない。
非常に複雑な表情。
笑っている?
がっかりしている?
それとも???
おもむろに口を開いてこう言った。
「なんじゃ、コレは」
そして、
「異様や・・・」
ワタシの方をチラリ見て、
「ジュンコ先生が『観たらわかる』と言っていた意味って、
これやってんな」
次のクイック・ステップの映像に対しても、
「あかんわ。
こんなんじゃぁ、まだまだや」
最後にルンバ。
「これ、一番キツイかも・・」
「無駄なこと、いっぱいやってるわ」
やっぱりルンバは難しい、
と口のうちで言ってから、
改めて、お腹の中から振り絞るような声で
「きついなぁ・・」
あげくの果て、半分、笑うように、
「俺、ホンマに上手いんか?」
とてもそうは見えない。
それなのに、みんなどうして評価するのか??
複雑な心境から出た一言だった。
ワタシは言った。
「ソレ聞いてほっとしたわ。
もし、自画自賛だったらエライことやもん。
もう、それ以上伸びないからね」
ヒデ君は黙って聞いていた。
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