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チョット中休み エッセイvol.26 

俺はホンマに上手いんか?

~短所を活かし、長所を伸ばす!?①~


パソドブレ・シリーズの途中ではありますが・・・
突然の割り込み、お許しください。

実は、昨年の冬あたりから、
生徒さんの間で、

トアル“疑問?疑惑?”が持ち上がり、

先生として、ちゃんと、
“誠意ある答え”をしないといけない事態が続いていたのであります。
「その点について説明させていただきます」
が、このエッセイの趣旨。

その“疑問?疑惑?”が最高潮に達したのが、
暮れのクリパ(クリスマス・パーティ)の時。
“疑問?疑惑?”の対象は“某(ぼう)人物”だ。
その人のダンスに対し、
多くの生徒さんが驚きの声を上げたんだ。
「いつの間に、あんなに上手になりはったん!!??」
「急成長やね。いったい何があったの?」

中でも、当日ゲストで来られたある男性なんて、
リハーサルの段階で“某人物のダンス”をふと目にし、
その場から動けなくなってしまったほどだ。
で、そのまんま、顔を真っ赤にしての仁王立ち状態。
食い入るようにそのパフォーマンスに見入り、
最後まで丹念に見届けるや、
ワタシにこう声をかけてきたんだ。
「いやぁ、びっくりしました。
もはや、別人ですねぇ」


かなりのショック状態であることは、
その表情から容易に伺い知れた。

「以前、お目にかかった時って・・・
確か・・・1年くらい前。
そんなにまだ経ってませんよね?
イヤイヤ、よくこの短期間で、ココまで上達されましたねぇ」

興奮覚めやらないって感じなんだ。

んで、ついにその人物に尊敬の念を示し、
こんなあだ名をプレゼント!?
「彼は、スーパーマンですよ」

また、長くからの生徒さんである、女性は、
「失礼やけど、
ココまで上手くなりハルとは思わへんかったわ」

最初の頃のダンスを知っている人は、
みんなそう思っていると思うけど・・・
そう言いたいいムードアリアリだ。

さて、
その成長ぶりでみんなを絶句させた、
“某(ぼう)人物”とはいったい、誰?
って、察しのよい読者諸君はすでにお分かりかな。

そう・・・ヒデ君。

突然の飛躍 おめでとう~~!!!!

さぞかし、ご本人もお満悦で、と思いきや
「自分でもちょっとは“手応え”があるけど、
正直、みんなにソウ言うてもらえるほど、
上手くなったとは思うてへん」

と、至極冷静だ。

「なんで、あそこまで褒められるんか、
よーわからん」

首をひねってるよ。

クリパ終了後も、
「嫌やなぁ~、ビデオ観るの」
「また、衝撃映像やったらどうしよう」

喜びよりも不安の方が大きいようで。

ヒデ君が、自分のダンスを観るのは、約半年ぶり。
サマー・パーティのスローフォックストロット以来だもん、
そりゃぁ心配でしょ。

当然ながら、ワタシの評価も気になるらしく、
「なぁ、ダンス、どうやった?」
としきりに聞いてくる。

ワタシは言った。
「良かったよ」

「え、たった、そんだけ?(それだけ?)
どう良かったの?
なぁ、どんな風に見えた?」

ワタシの素っ気ない返事に、何やら不安を感じたのか、
ヒデ君、一生懸命だ。

ワタシは答えた。
「自分で(自分の姿を)観たら、わかるよ」
その言葉の圧力に押されたか、
ヒデ君はそれ以上、何も聞いてこなかった。

ワタシはとても愉快だったし、また、楽しみでもあった。
言っておくが、その理由は、
「ヒデ君が上手くなったから」ではない。
ヒデ君が自分の姿を見てどう思い、
何を言うか、それが楽しみなのだ。
「思ったより全然、ええやん」
とか
「へぇ~、なかなかいけてる。
コレやったら、褒められるはずやわ」

と、クルかもしれない。
もし、そうなったら・・・
ワタシは心に決めていることがあった。


さて、自宅リビングにて、編集がてらのビデオ鑑賞会。
ヒデ君は久しぶり、自分の姿に“遭遇”だ。

本日の学習発表で踊った種目は、

定番・グループレッスンの人たちとのジャイブ
そして、クイック・ステップ
そして、新たに設けたグループレッスンの方とのルンバだ。
以上3種目、そのほとんどがベーシック構成。

まずは、ジャイブ。
生徒のみんなからの評価が最も高かった種目だ。
急成長の証(?)となった種目なのだが・・・

映し出される自分の映像。
画面にじっと見入るヒデ君。

ん、何も言わない。

非常に複雑な表情。

笑っている?

がっかりしている?

それとも???

おもむろに口を開いてこう言った。
「なんじゃ、コレは」

そして、

「異様や・・・」

ワタシの方をチラリ見て、
「ジュンコ先生が『観たらわかる』と言っていた意味って、
これやってんな」


次のクイック・ステップの映像に対しても、
「あかんわ。
こんなんじゃぁ、まだまだや」


最後にルンバ。
「これ、一番キツイかも・・」
「無駄なこと、いっぱいやってるわ」


やっぱりルンバは難しい、
と口のうちで言ってから、
改めて、お腹の中から振り絞るような声で
「きついなぁ・・」


あげくの果て、半分、笑うように、
「俺、ホンマに上手いんか?」

とてもそうは見えない。
それなのに、みんなどうして評価するのか??
複雑な心境から出た一言だった。


ワタシは言った。
「ソレ聞いてほっとしたわ。
もし、自画自賛だったらエライことやもん。
もう、それ以上伸びないからね」


ヒデ君は黙って聞いていた。


ワタシは続ける。
「いい機会だから、ちょっと話をしようか・・・」


     続く第1092話へ



※Real Junko Voiceはお休みです。



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