fc2ブログ
初めての方へ  目次  エクササイズ&プラクティス集  

テーマ別インデックス  Real Junko Voice目次  

読者限定ワークショップ




チョット中休み エッセイvol.22 

“パートナーシップ体験”について

~オレにとっての“三方良しホールド”③~


前回の続き。
(第993話参照)

「ナンデ、競技、辞めたの?」
と言う、ワタシの問いに対するヒデ君の答え。

「“三方良し”じゃないってことや、オレの場合。
このまま競技を続けて、
もし、大きな大会で優勝しても、
“オレ自身が喜んで、パートナーも喜んで、
周りの人からもココロからの祝福を受ける”
ようには、ならんってこと」


で、話は
「なぜ、パートナーとも真に喜び合えない、と思ったのか?」
に及んだわけだけど・・・


ヒデ君は言う。
「ガマンして、無理して組んで、
カタチだけ“優勝”とかしても、ソラ、オモロないでしょ?
ホンマの喜びからは程遠い」



「ってことは、
ガマンして、無理して組んでいたわけ?
パートナーと」


実はコレは愚問だとわかってのこと。
なぜなら、
「ドンだけ、ガマンし、無理していたか」
は、二人の様子から
容易にうかがい知ることができていたからだ。
もちろん、そんな

“末期症状”は、最初からあったわけではない。

何度かこのブログでも取り上げたように、
まぁ上手くいっていたほうだ。
ただし、
上手くいっていたのは、
どちらかといえば“目標の部分”
つまり、
“イベントの成功”のほうであり、
んじゃ、パートナーシップにおいては、
どうだったのかといえば・・・
早い段階で
「ムムッ? コリャァ、やばいなぁ」
は、たくさんあったわけ。

モチ、その“関係・悪化”に、
先生として気付いていなかったわけではなく、
それなりの注意・忠告・アドバイスは、
いつでもできる体制でもあったのだが、
あえて、直接は触れずに“観察”していたんだな。
なぜなら、

ソレも貴重な体験の一つだから。

そして、
社交ダンスが上手くなるということだから・・・。

ダンスレベルが上がるにつれて、
隠し持っていた自分の“本体”の部分が、
相手や音楽など、さまざまな

“ダンス特有の刺激”に触発され、

ゾロゾロ出てくる。
で、ソノ“本体”の部分は、
大歓迎!ってモンばかりではない。
弱点も一緒に「こんにちは!」するってモン。
「あ~イヤだな。
ワタシって、こんな部分があったのね。
でも、イイや、見なかったことにして、
もみ消しちゃえ」
は、ダメだし、アル意味、無理。
特に、
人間関係の中から生まれ出た自分の潜在的弱点は、
多岐にわたり深い。
パートナーシップ問題なんて、その最たるもんでしょ。
だから、
たとえ相手が代わっても、絶対、また、出てくる。

奥深い“自分”なんだ。

だから、逃げずに真っ向から付き合ったほうが、イイ。
で、超えていかねばならない・・・
なぜなら、コレこそが、
社交ダンスをやる上での、大きな価値であり、
この、ダンスをやっている限り、
避けては通れない“道”なのだから。


おっと、話を戻そう。

ヒデ君たちカップルの
やばいなぁの原因をズバリ言えば・・・

“プライド・クラッシュ”

ってコレ、ワタシの造語だけどね、
二人のプライドが、かち合ったってこと。

ヒデ君は言う。

「“組む”ことは難しいわ。
ジュンコ先生がワークショップで言うていた、

相手は自分ではない。

思い通りにはならない。


ホンマにソウや。
オレ、エエ勉強になったわ」



「ソノ、習得済みの勉強内容を教えてよ」


「習得済みや、全然ない!
こら、永遠の課題や、オレにとって」



確かに・・・

お互い軽い気持ちで「練習してみようか?」
と、組み始めた頃は、
お互い良い意味での気の遣いあいもあった、
いわばアカの他人同士。
ソノ関係が、時間とともに、
また、お互いのダンスレベルが向上するとともに
変化していっちゃったんだな。


「最大の難しさは、距離感、ヤナ。
ソレに失敗したんやと思う」



「“馴れ合い”になっていったものね、
良くも悪くも」


「そう。
特に、競技で勝つぞ!ってなってから、
急激におかしくなってきた」



「ソレは、なぜだろね?」


「練習時間が増えたから、
結果、深く一緒に過ごす時間が増えたこと、
で、“本性”が出てきたんやない?
それに、
自分のことはよう分かってくれているハズ、という
ミョーな思い込みが始まり、
ソウじゃないって分かるや、相手に過剰な要求をする」



「けじめとか、
思いやりとか、
礼儀とか、
近くなればなるほどに、
キッチリしておかないと、
モメマッセェ~なことを大切にしなくなる・・・。
納得ね。
でも、競技会に出る出ないは、
あんまり関係ないんじゃないの?」


「でも、やっぱり競技となったら、
エエトコ見せたいし、勝ちたいヤロ?
『あんたのせいで、それがかなわない』
ってなるから、大変や」



「彼女とは解消というか、
最初のような、個人的な関係に戻ったわけだけど、
組み続ける選択もあったわけよね?」


「いや、勉強の段階ってモンもある。
例えば、グループレッスンでの発表みたいに、
何か特定の目標に向けて、メッチャ短期で組む、
ソノ程度で、オレは十分。
それでも、オレにとったら難しいし、
エエ勉強になるから」



「なるほどね」


「それに、相手によっても違う。
努力して関係を1回1回修復しながら
乗り越える勉強をするべき関係である相手か、
ソウでないかが、アルと思う」



「ソノ違いの目安は?」


「“目的”が同じ方向性かどうか。
目指すダンス観が、一緒かどうか。
結果、
この人と組んでいることで、
ホンマにダンスが上手くなるかどうか、
ほんで、
“三方良し”かどうかやな・・・」



ワタクシ思うに、ヒデ君、
“パートナー・シップ”ってモンから生まれる
面白さ
素晴らしさ
難しさ
歯がゆさ
辛さ
・・
色んな感情を短期間でいっぺんに体験したって感じよね。


さぁて、ヒデ君との対話はいよいよ、本題突入だ。

ヒデ君、競技での体験を終了し、
「ヒデ君の魂は、すでに次なる何かを探し始めている」
(第993話参照)
で、いよいよ

「コレが、オレのやるべき仕事!?」

に、シフトできそうな模様だけど、
ソレっていったい何なのかしら?


      続く第995話へ



※Real Junko Voiceはお休みです。



いつも 応援クリック ありがとうございます。
      ↓ ↓ ↓
   
人気blogランキングへ
とても励みになっています。(ジュンコ)