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特別シリーズ 
社交ダンスを教えるということvol.7 

ルンバウォークの怪

ダンス実学主義の夜明け ④


「ワタシ、ルンバ、踊れます」
ってなダンサー諸君の中で
「ルンバウォーク? 
そんなモンは知らないし、聞いたこともないよ」
と言う人は、おそらくいないだろう。
そう、

かなりメジャーなテクニックなんよね、

ルンバ・ウォークって。

コーチャーから習ったことのある人も、モチ、多いはず。
では、その「習いましたよ」ってな人たちに向かって
「自分のルンバウォークは、
ちゃんとできていると思います?」
と聞いてみる
すると
「ハイ!」
と胸を張って答えることができる人、
メッチャ少ないだろうなぁ・・・!?
が、現実。
そう、

かなり奥深く、難解で、

わけがわかりませ~ん


な、テクニックなのよね、ルンバ・ウォークって。

しかーし、
ルンバ・ウォークはすごい“ヤツ”だ。
なぜなら“ヤツ”は古今東西
レッキとしたルンバの基礎、
イヤ、ラテン・アクシションの基礎として
君臨しているといえるモンだから・・・
ってことを表している

“語録”“実例”を集めてみたよ。


元世界チャンピオン、
ドニー&ゲイナーを育てた先生でもある、
ニーナ・ハント女史が言うには、
「ゲイナーはスタジオで、
ルンバウォークだけを毎日、毎日、
3時間、汗だくでやっていたわ」


トアル、有名コーチャーのレッスンでは、
50分中45分、ルンバウォークの指導だった。
彼(コーチャー)が言うに、
「ルンバの足型はよく見ると
全部ルンバウォークの変形だから、
ウォークの練習は重要なんだ」


ロンドンのとあるコーチャーが言った。
「ルンバにおける女性の基本原則・・・
リードがない限り“ルンバウォーク”をし続けること!
一度歩き始めたらどこまでもウォークし続けて、
回転させられたら従い、
後退にさせられたらずーっと後退し続ける」


元世界チャンピオン談 
「歩く姿を見ただけで、ダンスの技量が分かる。
人は歩く以上に美しく踊る事は出来ないのだから。
ルンバも然り。
ルンバウォークだけで、
観る人を魅了できるものがチャンピオンの称号を得るのだ」


元世界ファイナリスト談 
「ラテンの基礎をやりたいのなら、ルンバの、
しかもウォークの練習を良くすることね。
ラテンの基礎の要素がすべてはいっているわ」



さぁて、どうでしょね?
こうやって、見ると、
ルンバウォークって大切ソウよねぇ。

かく言うワタシも、(ルンバウォークを)
色んなコーチャーから習ってきましたよ。
っていうか、
どこに行っても、
(日本でも、ロンドンでも、その他欧米諸国でも)
「ルンバの基礎をお願いします」
と言えば、そのほとんどの場合、
ルンバウォークが、
もれなくついてくるって事態だったからなんだけどね。

でも、面白いことに、
それぞれのコーチャー特有の説ってモノがあって、
ボディの使い方など細やかなところなど、
すべて、バラバラだったんだ。

10人のコーチャーがいたなら、

10種類のルンバウォークがあった


ってこと。

で、ワタシ自身のレッスンでも、
ルンバの基礎とくれば、
ルンバウォークを教えてましたモンってわけ。
第899話のように、ね。


さて、そのルンバウォークのレクチャーのとき、
どういうことをポイントとして指導していたかというと、

体重の乗った脚のひざがキレイに伸びているかどうか?
つま先から出ているかどうか?
中間バランスが作れているかどうか?
送った側の足が、
つま先、ターンアウトができているかどうか?
ヒップの位置は正確かどうか?・・
ウーン、もっともっとあったと思う。

して、習っている側の生徒サンにしたら
「難しいですなぁ」
の連発だ。
「足元がグラグラします」
「こんなの音楽に合わせてできませんわ」
「(女性)アレマーナやホッキースティックって、
こんな風に歩いているんですか?
頭で考えていたらできないですね」


でも、ワタシは冷たく答えていたものだ。
「ウォークが基本ですからねぇ・・・
練習をすればできるようになりますよ」

レッスン時間はあっという間に過ぎていく。

生徒サンは
「コレができんとアカンものねぇ。
基本が重要・・・!」

と純粋に受け止め、
レッスンが終わってからもフロアーの隅で練習だ。

でも、ハッキリ、言おう。

コレではダメだ。

なぜなら、

実学ではないから。

「実際に役立つ学問」

「実践を伴った学問」


ではないからだ・・・


      次回へ続く第901話へ





Real Junko Voice

「もう一つの学連物語」
vol.77 ~ デイ・サービスセンター・イベント ~
 
ソレは、
とあるデイ・サービスセンターの立ち上げのイベントでした。

話がやってきたとき、
ダンスの力が大いに発揮できるのではないかと、
非常にうれしく思いました。
Y氏もワタシの気持ちを代弁するかのように言いました。

「高齢化社会に向けて、
社交ダンスの正しい使われ方の一つだろうね」

そのデイ・サービスセンターの所長さんは、
自らは踊られないのですが
社交ダンスには非常に興味を持っていらっしゃる方のようでした。
直接、会って話を聞くとその理由が分かりました。

「欧米では老人ホームの敷地内にダンスホールがあって、
そこでみんな楽しそうに踊っているという話を聞いたことがある」
将来は、
立派なダンスホールつきのホームを作っていきたいとの志。
いい発想だと思いました。

さて、今回のダンスイベントの対象は、
80歳以上のご老人と、ケア係の方。
しかも、全員がダンス初体験とのこと。
モチロン、
そのような対象の方を教えるのはワタシにとっても未経験です。
曲選びから苦心しました。
演歌を多く取り入れようか?
懐メロがいいだろうか?
テンポはゆっくり目でないと無理だろう。

ケア係の主任の方からの面白いことを言われました。

「高齢だからといって、
“老人扱い”しない方が上手く行くでしょう。
本人たちは、自分のことを
『おじいちゃん』『おばあちゃん』って思っていませんから」

なるほど、とは思いながらも、
だからと言って、
ラテンミュージックはどうだろう?
サンバやメレンゲなんて
「アァ、ガチャガチャやかましい曲」
と、受け入れてもらえないのではないだろうか。

考えた末、
演歌や懐メロ、テンポもゆっくり目の音楽を集め、CDを作成。
イベント内容も、より簡単なモノに変更しました。

ところが、当日、意外なことが起こったのです。



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