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エクササイズ&プラクティス集へ
ジュンコ先生のグループレッスン、
男女、時折パートナーチェンジをしながら
ジャズ音楽に乗って、
スロー・フォクストロットを練習だ。
なお、
聴覚&触覚重視の
ダンス姿勢を作るプラクティス
は続行中。
(第775・776話参照)
と、アクシデントが起きた。
一カップルが突然踊るのを止め、
フロアーの隅に移動。
佐藤さんとカナちゃんだ。
そこでカナちゃん、
なにやら佐藤さんに一生懸命訴えている。
こわばった表情ながら
笑顔を作ろうと必死(!?)の、カナちゃん。
不穏な空気だ。
ジュンコ先生が二人に声をかける。
「どうしたの?」
するとカナちゃん、
待ってましたとばかり
ジュンコ先生に近寄りこう言った。
「佐藤さん、
ホールドで引っ張るから
気になって踊れないんです。
もう少し力を抜いてくださいって、
お願いしていたんです」
「引っ張っているつもりは
全然ないんですけれどね」
佐藤さんは、ムッとしている様子だ。
カナちゃんは頭を横に振りながら
「それだけじゃないんです。
せっかく音楽を“聴く”練習をしているのに、
佐藤さんと踊るようになってから、
全然音楽が感じられなくなってきたんです」
「僕と踊るようになってから?」
という風に、
佐藤さんの眉毛がピクリと動く。
お構いなく、カナちゃんは訴える。
「さっきまで、
坂田さんと踊っていたときは
『アァ、音楽、聴こえてきた!』
って感じだったのに」
と不満顔。
ジュンコ先生は、
佐藤さんと組んで診断してみることにした。
して、結果は・・・
「佐藤さん、
胸の力をもっと抜いてみましょうか」
「ホールドで
引っ張っているわけではないけれど、
胸が固定されたままだから、
結果、腕も固定されちゃう。
ホールドが女性の背中と一緒に動かないので、
女性にすれば、引っ張られたように感じるのよ」
「胸のリキミをとって、
アバラ骨をもっと動かしてみましょう
パートナーの音楽が
聴こえにくいという原因も、ソレよ」
と言うや、
佐藤さん、頭をひねりながら小さな声で
「ん・・・胸が固定されているって!?
アバラを動かすって?」
と解せない様子だ。
そして、
「アバラなんて、
ソウソウ動かすものじゃないでしょ?
ラテン種目でもないのに・・・」
とつぶやいた。
微笑んで見つめている
ジュンコ先生に向かって、
佐藤さんは言った。
「スタンダード種目では、
アバラを動かしてはダメなのではないですか?
昔、ある先生から
キツク注意されたことがアルんですがね。
絶対、アバラは動かしてはダメだって」
ジュンコ先生が聞く。
「なぜ、アバラを動かしてはダメだと?
その理由は?」
「シルエットが崩れるから。
カッコウが悪いからですよ」
当然でしょ? という風な佐藤さん。
さっきのカナちゃんとのやり取りで
心象を害しているのか、
雰囲気の良くない答え方だ。
ジュンコ先生は、みんなを集めた。
「スタンダード種目でアバラは
動かしてはいけないと思っている人、
手を上げてみて」
数人パラパラ・・・
全員、佐藤さんと同じ理由のようだ。
ジュンコ先生は言った。
「スタンダードでも、
存分に、
アバラは動かしてOKよ。
特に、
スロー・フォックストロットで
その練習をして欲しいわ。
そうでないと、
スロー・フォックストロットはものすごく難しく、
面白くないものになっちゃうからね」
と、
佐藤さんが、声を上げた。
「でも、シルエットが・・・」
するとジュンコ先生、
トンデモない発言を。
「大丈夫。
中途半端に動かすから、
(シルエットが)崩れて見えるだけよ。
もっと、動かしたなら、
崩れて見えなくなるわ」
興味深そうに聞いていた田島さんが尋ねる。
「もっと動かすって、
一体、どうやってです?」
と、ジュンコ先生、さらなるトンデモ発言を!?
続く 第778話へ
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と、アクシデントが起きた。
一カップルが突然踊るのを止め、
フロアーの隅に移動。
佐藤さんとカナちゃんだ。
そこでカナちゃん、
なにやら佐藤さんに一生懸命訴えている。
こわばった表情ながら
笑顔を作ろうと必死(!?)の、カナちゃん。
不穏な空気だ。
ジュンコ先生が二人に声をかける。
「どうしたの?」
するとカナちゃん、
待ってましたとばかり
ジュンコ先生に近寄りこう言った。
「佐藤さん、
ホールドで引っ張るから
気になって踊れないんです。
もう少し力を抜いてくださいって、
お願いしていたんです」
「引っ張っているつもりは
全然ないんですけれどね」
佐藤さんは、ムッとしている様子だ。
カナちゃんは頭を横に振りながら
「それだけじゃないんです。
せっかく音楽を“聴く”練習をしているのに、
佐藤さんと踊るようになってから、
全然音楽が感じられなくなってきたんです」
「僕と踊るようになってから?」
という風に、
佐藤さんの眉毛がピクリと動く。
お構いなく、カナちゃんは訴える。
「さっきまで、
坂田さんと踊っていたときは
『アァ、音楽、聴こえてきた!』
って感じだったのに」
と不満顔。
ジュンコ先生は、
佐藤さんと組んで診断してみることにした。
して、結果は・・・
「佐藤さん、
胸の力をもっと抜いてみましょうか」
「ホールドで
引っ張っているわけではないけれど、
胸が固定されたままだから、
結果、腕も固定されちゃう。
ホールドが女性の背中と一緒に動かないので、
女性にすれば、引っ張られたように感じるのよ」
「胸のリキミをとって、
アバラ骨をもっと動かしてみましょう
パートナーの音楽が
聴こえにくいという原因も、ソレよ」
と言うや、
佐藤さん、頭をひねりながら小さな声で
「ん・・・胸が固定されているって!?
アバラを動かすって?」
と解せない様子だ。
そして、
「アバラなんて、
ソウソウ動かすものじゃないでしょ?
ラテン種目でもないのに・・・」
とつぶやいた。
微笑んで見つめている
ジュンコ先生に向かって、
佐藤さんは言った。
「スタンダード種目では、
アバラを動かしてはダメなのではないですか?
昔、ある先生から
キツク注意されたことがアルんですがね。
絶対、アバラは動かしてはダメだって」
ジュンコ先生が聞く。
「なぜ、アバラを動かしてはダメだと?
その理由は?」
「シルエットが崩れるから。
カッコウが悪いからですよ」
当然でしょ? という風な佐藤さん。
さっきのカナちゃんとのやり取りで
心象を害しているのか、
雰囲気の良くない答え方だ。
ジュンコ先生は、みんなを集めた。
「スタンダード種目でアバラは
動かしてはいけないと思っている人、
手を上げてみて」
数人パラパラ・・・
全員、佐藤さんと同じ理由のようだ。
ジュンコ先生は言った。
「スタンダードでも、
存分に、
アバラは動かしてOKよ。
特に、
スロー・フォックストロットで
その練習をして欲しいわ。
そうでないと、
スロー・フォックストロットはものすごく難しく、
面白くないものになっちゃうからね」
と、
佐藤さんが、声を上げた。
「でも、シルエットが・・・」
するとジュンコ先生、
トンデモない発言を。
「大丈夫。
中途半端に動かすから、
(シルエットが)崩れて見えるだけよ。
もっと、動かしたなら、
崩れて見えなくなるわ」
興味深そうに聞いていた田島さんが尋ねる。
「もっと動かすって、
一体、どうやってです?」
と、ジュンコ先生、さらなるトンデモ発言を!?
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