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ジュンコ先生の
ダンス・レッスン・ポリシーのひとつに、

“ダンス姿勢”はむやみに作らせない

ってのがあるんだな。
特に、ビギナーさんの場合、
「ハイ、顔を上げて、背スジを伸ばして、
肩を下ろしてetc.」
いわゆる突貫工事的な形作りは一切、させない。
そうは言っても、
生徒さんによっては、
早い段階から(姿勢)矯正に導く人もいるし、
また、
“動き”は矯正するが、“姿勢”は矯正しないで、
ズーッと長い間様子を見るなど、
かなり個人差はあるけどね。

また、縁あってレッスンに来られた方が
メッチャキレイな完成形に近い
競技会的シルエットであるにもかかわらず、
「あ、コラ、アカンワ」
とコチラのアンテナにひっかかってしまい、
ご本人たちが
“ダンスが上手くなりたい・本気モード”
であったなら、
腹を決め、
こう声をかけることにしている。
「この姿勢を今一度崩して、作り直さない限り、
これ以上の上達は望めないと思うのですが・・・」

モチロン、その理由も説明するし、
その後(崩した後)のケアも全力で
ってことになるんだけどね。

さて
・むやみにダンス姿勢は作らせない
・たとえビジュアルOKな美的姿勢でも、
徹底、見直しを勧めるケースアリ

の理由はいくつかある。
カラダの解剖学的な見地からであったり、
心理的な見地からであったり・・。
そして、
今回のテーマ、
音楽的見地からその理由を言えば、
こうなるんだ。
「ナチュラルかつ優れたダンス姿勢のためには
その本人が、今の時点で

音楽がよーく聴こえる時の姿勢

を作ってもらうのが一番良いから」

なんて言えば、
コンナ質問が上がりそうなんだけどね
「もし、背中が丸まったり、
カラダが傾いたりといった、
ものすごくヒドイ格好で踊っている人がいても、
その人が音楽を大切に踊っていて、
その結果、そーいう格好になっているんなら、
直さないでそのまんまでイイってことですか?」

答えは、イエス。
直さなくて良いではなく、
直しちゃダメよ!なんだな。
なぜなら、その人は今、
音楽を聴くためにその姿勢を
(わざわざ)とっているんだから。
(モチロン、本人は無意識だろうけどね)
その姿勢を直しちゃったら、
途端に、今度は音楽が聴こえなくなってしまうよ。
そうなったら、
身体能力がガクンと落ちちゃう
(第770話参照)
そっちの方がズーッと良くないことなんだ。
で、長い目で見れば、
(姿勢を)直さないほうが吉と出る。
正しく音楽を聴く指導を受け、ソレを実践していれば、
「あれぇ、キレイなポイズで踊れるようになりましたねぇ」
と、賞賛をもらえるときが必ずややってくるんだな。
ということで

姿勢はいらわない、

が、聴力は訓練する
よ。

正しく音楽を聴き、
表現できる姿勢は、
真にナチュラルでたとえようもなく
美しいモノだから
・・・。
(ワタクシ自身も、今もなお、
ソウありたいとボディを改造中。
ダンス姿勢の完成形への道は永遠なり、思っている)

ってことで、
ビギナーさんには、
ドンドン音楽を聴いてもらいたいから、
ソレを邪魔するような
“姿勢”は強要しないんだ。
また、いくら
キレイなカタチの姿勢であっても、
音楽とは無縁なモノ
はアウトなんだな。
こんなことを言えば、
「音楽と無縁? 
私、ちゃんと音楽を感じて踊っているよ。
第一ホラ、
カウントだって外れていないでしょ?」
という反論がありそうだね。
実際、ジュンコ先生のレッスンを初めて受け、
姿勢にダメだしをされた方は
「え、私のドコがおかしいの? 
キレイなホールド・ポイズで
音楽にも正確に踊っているのに」
で、
「先生の言ってる意味がわかりませーん」
な方が圧倒的だと思う。
ウーン、チョイ難しい概念かも知れないけど、
あえて言うなら、
今現在のダンス姿勢が悪いのではなく、
その

ダンス姿勢を作ってきた際の

プロセスからの問題
なんだな。

ジュンコ先生の
「あ、コラ、アカンワ」
のアンテナに引っかかってしまうダンス姿勢は、
その
形成過程において、
音楽という栄養・エネルギーを
与えていない

もっと言うなら、

音楽から作られた姿勢ではナイ

んだ。
つまり、
即、筋肉を使って引き伸ばしたり縮めたりして
先にカタチという固体を作り、
後から音楽という気体と融合させよう
という試みだけれど、コレは上手くいかない。
カタチが音楽をはねのけちゃうんだ。
しかし、多くの人が、
ソンナコンナのデリケートな摂理なんて、
どうでもいいやって感じで
「ハイ、ではその姿勢のまま、
音楽に合わせて動いてみましょう」
と、強制されてきたのではないだろうか。
で、
「コンナ無理な姿勢では、
到底音楽を“聴く”ことなんてできません。
一生懸命“聞く”のが関の山です」
(聞くと聴くの違いは第15話参照)
な状況であるにもかかわらず、
なんとか無理やりにでもできるよう、
がんばって“練習”をしてしまう。
音楽というエネルギーから
ダンス姿勢を作っていく
“練習”をする
のではなく・・・だ。

そう、

ダンス姿勢は、究極、

音楽エネルギー

(と、床からの反作用エネルギー)

から作られるべき


また、その(エネルギーから姿勢を作っていく)
練習をするのが
いわゆる

ダンスの練習ってモンでアルはずなんだ。

次回へ。



      続く 第772話へ



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