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特別シリーズ 
社交ダンスが教えてくれたこと 人間美学そして哲学vol.7 

絶対神・重力サマからの提言

最高のコーチャーは自分自身!? 26


イヤァ、
長い長いお付き合いありがとうございました!
ようやくの最後を飾りまして
すごい

ゲストをお招きしております。

その方との対談を持ちまして
このテーマ終了とさせていただきます。
では、ゲストを紹介いたします。
インナー・コーチャーもこの方には絶対服従、
偉大なる大先生、

重力サマでーす。(以下、Gとする)



「今日は特別にダンサー諸君へ、
ダンスが上手くなるためのアドバイスがあれば
お願いしたいのですが」


「そうだねぇ
『ダンス上達の秘訣は、
ワタシに逆らおうとせず仲良くすること』

と言いたいところだが、
そのための(仲良くやっていくための)
ノウハウに関しては
特にココで言うに及ばす、なんだがねェ」


「え、ソレは、なぜですか?」


「仲良くしなきゃ、
と躍起になる必要がないからさ。
なぜなら、そのためのシステムは、
人間のカラダの中にもともと
組み込まれているからだよ。
例えば、
姿勢反射※というシステム、
抗重力筋※という存在・・
それに

骨格自体が、

もうすでに私の支配下で上手く機能していくために
進化しているからね。

カラダのデザイン通り

に踊りさえすれば、
誰でも良いパフォーマンスができると思うよ」


「そんなぁ、
なかなか簡単にはいきませんよ。
コレだと対談、終わっちゃいます(笑)
そのカラダに組み込まれたシステムを
上手く使いこなしていくには、
どうしたらいいんでしょう?」


「人間はすぐに
『どうしたらいいか』を知りたがる。
つまり、ノウハウを。
しかし、ソレを言っちゃァ
面白くもなんともないだろう。
『カラダに組み込まれたシステムを
上手く使いこなしていくにはどうしたらいいか』
ソレを
解き明かしていくのが、ダンス
ではないのかな?」


「ハァ(汗)困ったなぁ(苦笑)」


「あまりいじめてもいけないな、
仲良くしないとね(笑)
マァ、アドバイスとすれば、

『がんばって』

『無理をして』

『無駄な動きをして』


いないか、
常にチェックすることだな。
この3つがなくなってくると、
カラダに備わった各自のペースが、
つまり、カラダ本来のシステムが
どんなモノか感じられてくるからね」


「それは踊っているときだけでなく、
日常の動きにも必要なことのようですね」


「もちろんさ。
ワタシの働きは、常にシンプルだ。
地球の真ん中に向かってまっすぐ引っ張る、
分かりやすく言えば
常に“下向きの力”が働いている。
だから、すべての物体には、

“重み”がある。

ソレを再認識することも大切だ」


「そういえば、
宇宙飛行士の方のインタビューで、
『地球に戻ったときその重力に大変驚きました。
自分の体重を再び感じること、
紙1枚でも重さがあること、
これは地球が本当に特別なのだということに
気付かせてくれます』
とありました」


「紙一枚の重み・・・イイねぇ。
そのくらい微妙な重さが感じられるようになると、
ダンスは上手くなる。

ダンスは繊細な作業だから。

自分のカラダについている“部品”の重みが
感じられるようになってくると、
カラダの扱いが上手くなってくるだろう」


「部品・・・ですか?」


「そう。
特に、“肩”“腕”だな。
リキミやすく、本来の重みを感じ取りにくいのだ。
“脚”はほっておいても、
上に重い胴体が乗っているから
下向きの方向に向かいやすい。
しかし、“肩”や“腕”は違う。
腕は、本来、
下向きにブラーンとぶら下がっているはずなのだが、
“肩甲骨”という部品が
リキンで上に上がってしまっていることが多いから、
一緒に力みやすいのだ」


「あのぉ、根本的な質問なんですが、
『自分のカラダについている“部品”の重みが
感じられるようになってくると、
カラダの扱いが上手くなってくる』とは、
具体的にどう上手くなってくるのでしょう?
といいますのも、例えば腕でも、
重みを感じるほどにリラックスできるということは
なんとなく想像つくのですが、
タラリンタラリンした、
緩慢(かんまん=ゆっくり)な動きになりそうで。
ダンスは音楽に乗って想像以上に
スピーディなアクションが必要ですから…」


「ナニを言う!?
“重み”を使うことが
一番スピーディなアクションができるのだよ」


「へ?」


人間の身体には
下へ沈むための筋肉は存在していない
んだ。
なぜなら、
私が常に下向きの力を働かせているから。
だから、力を抜くことが
一番速い下への移動アクションとなる。
下方向だけでない。
色んな方向へ動く際にもそうだ。
力を抜くことで、下向きの力を作動させ、
次の瞬間に、
その(下向きの)力を利用して、

次なる方向へのアクションに

切り替えることが可能なのだ」


「それは、ダンサー諸君に色んなところで、
応用が利きそうな良いお話です」


「ソレは役立って良かった。

全くリキミをとってやろう

という勇気
を持てば、

ワタシと仲良くなれる・・・
言い換えれば、
さっき話した、
姿勢反射というシステム、
抗重力筋という存在、骨格の利用、
インナーマッスルの使用法・・・
ソレラが丸ごと分かるようになってくるよ。
特に、カラダの中の部品が
下に落ちすぎないように仕組まれている
“吊り上げシステム”
コレは大いに利用した方が良い。
部品を不当に力ませなくて良くなってくるから」


「 “吊り上げシステム”って、
インナーマッスルの、大腰筋(第29話参照)とか
腰方形筋(第485話参照)とか
胸鎖乳突筋(第590話参照)とか・・ですね?」


「その通り。
背骨にもいっぱい仕組まれているさ。
それら“吊り上げるシステム”をすべて使いこなせば、
ダンスが上手くなることはもちろんだが、
もっと健康的で美しくもなるだろう。
背も今よりもう少なくとも3センチは高くなる。
さぁて・・・もう(インタビュー終了の)時間だ。
どうすればいいかという直接の指導は、
インナー・コーチャーから受ければいい」


「ありがとうございました。
また、いつの日かお会いしたいです!」


「私に会いたかったら、
また、リンゴを落とせばいいさ」


※姿勢反射
高等な脊椎動物で、
カラダの姿勢や運動中の平衡を保つために
役だっている反射の総称

※抗重力筋
重力に対して姿勢を保持するために働く筋肉のこと




      続く 第757話へ



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