2008.10.11 (第627話)チョット中休み エッセイvol.15 ~スタンダード上達への優先順位 ⑰~
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チョット中休み エッセイvol.15
組むことへの目覚め
~スタンダード上達への優先順位⑰~
スタンダードを通し
「本格的に相手と組む」コトへのアプローチが
始まったばかりの、
ヒデ君とユーちゃん。
習ったばかりの
エネルギー循環による
ホールド練習が続いている。
二人とも、
今まで見たことがないような、
イキイキとした、
それでいて冷静な、
一種独特の美しい表情をしているぞ。
ホールド(相手と組む)という作業を通し、
ヒデ君はユーちゃんを、
ユーちゃんはヒデ君をまた、
新たな感触で捕らえ直しているところなんだろう。
そんでもって、
相手を通し、
自分のカラダの内側にも
より深くアクセスしようとしているはず。
そう、
相手を感じるって、
実は自分に触れる作業でもあるんだよな。
もっと言えば、
相手を通してしか
感じることのできない
自己ってものに
触れていく神聖な作業
・・・ソレが組むということなんだ。
社交ダンスでは、
もう当たり前になっちゃってるけど、
“組む”って、
ホンマ最高に奥深いモンだよね。
と、眼の前の二人を見ながら思い直しましたよ。
今、二人の(特にユーちゃんの)
カラダの中はもう大騒ぎだろうな(笑)
「今組んでいる相手を感じ、
受け入れてもOKです」
そう、ようやく
“カラダ解禁”になったんだ。
で、色んな “情報”が
一気に流れ込んでいるハズなんだな。
これからドンドン、
カラダは開かれていくだろう
そして、
それに比例して
感受力(感じるチカラ)が上がっていくだろうし、
そんでもって、ダンスにスコブル大切な
変化力(変化するチカラ)も鍛えられ、
性能の良いカラダに生まれ変わっていくハズ・・・。
そう、社交ダンスって、
ある意味、相手と組むという作業を通して、
自分のカラダの潜在的なチカラを
お互いに引き出し合うモンなんだよね。
これって、現代社会では、
ホンマできなくなっている作業だから、
ヒデ君、ユーちゃん
大いにダンスを利用して、
やっていってちょーだい!と先生は願っているよ。
さて、
私は二人に話した。
「どんなアクションをおこす場合でも、
相手と共にある。
良い意味で逃げられない・・・
スタンダードはソレがハッキリしているわね」
「組むって、
すごくお互い干渉し合っているモンって
わかったでしょ?
下手したら、私はこう踊りたいのに、
あなたのせいで踊れない!
ってことばっかりになっちゃう(笑)」
「でも、うれしいことに、
ヒデ君のテクニックが上がれば、
ユーちゃんにうつる。
ユーちゃんが上達すれば、
ヒデ君にもあげることができる。
1+1が2ではなく、
3にも4にも10にも、
なっていく世界なのよ」
「良いも悪いも伝染し、
自分のパートナーまで
巻き込むことになるわけだから
お互い、ホンマ責任もって
成長していかないダメだけどね」
「自分のやっていることが
どんなふうに相手に影響を与えているのか、
を丹念に、
そして大切に見ていく作業が、
コレから待っているのよ」
で、ヒデ君に対しては、チョイ特別に
「特にスタンダードは、
まずは男性が
シッカリしていないとダメだからね。
言い換えれば、
男性さえシャンとしていれば、
どうにかなるものでもあるのよ」
と説くわけ。
で、
男性のプロの先生方は、
一人ではほとんど
何もできない生徒さん相手でも
導き、支え、立派に踊らすことができる
話なんかをするんだ。
「男性はそのくらい、
エネルギーが高くないとね」
「ユーちゃんは、
ものすごく存在感のある
エネルギーの高い女性でしょ?
だから、アナタがユーちゃんより、
相当、強い存在にならなければ、
彼女は安心して
アナタに自分をゆだねようとしないよ」
ヒデ君、神妙に聞きながら
「ソレは、よう分かるわ」
「だから言うて『俺について来い!』
のタイプもアカンやろ、ダンスは。
難しいけど、
エエ勉強になるわな・・・」
「そうよ。
女性がニコニコと機嫌よく、
ある意味自由に踊らせてあげなきゃ、
ソレを目指して成長していかなきゃ、
カップルとして
仕上がりは悪くなっちゃうからね」
そして、
ユーちゃんの個人レッスンの時には、
「偉大なカップルは、
実は、女性が相当上手いわけよ」
という話をするんだな。
「女性って後退が多いでしょ?
そのとき
『カモンカモン!(どんどん来て!)』
って前進の動きを吸い込んで下がるのよ。
男性はものすごく踊りやすい」
「カラダの中を使って、
男性の動きを誘導、コントロールもできる。
カラダの外は男性に
好きなように使ってもらいながら、ね。
だから、女性は男性以上に
インナーマッスルを
使えるように訓練をするべきね」
「それに、ヘッドの動き一つで
男性への導きも変わるから、
頭の置き場も大切よ」
ってことで、こういう指示を与えたんだ。
「音楽と、床からのエネルギーを
カラダに受け入れ、充満させて、
そのエネルギーを動かすことで、
ホールドのカタチを作る練習をやっておいてね。
目標は、コンナカタチまで・・・」
で、花が開いたような
いわゆる女性独特の
ポイズの模範をやってみせたんだ。
ユーちゃん、素直にうなずいて・・・
さぁ、ロングスカートの似合う
美的パートナーへの一歩を歩みはじめたぞ。
で、最後に二人に
「今の二人で
“コレが最も踊りやすい”
カタチを作るのが、ベストなの。
それぞれのテクニックが上達すれば、
組み方は変わって当然なんだから」
ヒデ君は言う。
「やっぱり、スタンダードもエエな。
また、ラテンとは違うオモロさや。
ミルコ(世界チャンピオンの)みたいに、
ピターッって組んで踊れるようになったら、
すごい楽しいヤロウし」
そうよねぇ。
って、実は私ももっと勉強していきたい、
ドキドキわくわくエリアなんだ。
相手とより深く“組む”ってこと・・・。
ソレを知ることで、
更なる
スタンダードの世界
を感じていきたいって思っているよ。
おわり
皆さん、長々とお付き合いありがと。
続く 第628話へ
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~スタンダード上達への優先順位⑰~
スタンダードを通し
「本格的に相手と組む」コトへのアプローチが
始まったばかりの、
ヒデ君とユーちゃん。
習ったばかりの
エネルギー循環による
ホールド練習が続いている。
二人とも、
今まで見たことがないような、
イキイキとした、
それでいて冷静な、
一種独特の美しい表情をしているぞ。
ホールド(相手と組む)という作業を通し、
ヒデ君はユーちゃんを、
ユーちゃんはヒデ君をまた、
新たな感触で捕らえ直しているところなんだろう。
そんでもって、
相手を通し、
自分のカラダの内側にも
より深くアクセスしようとしているはず。
そう、
相手を感じるって、
実は自分に触れる作業でもあるんだよな。
もっと言えば、
相手を通してしか
感じることのできない
自己ってものに
触れていく神聖な作業
・・・ソレが組むということなんだ。
社交ダンスでは、
もう当たり前になっちゃってるけど、
“組む”って、
ホンマ最高に奥深いモンだよね。
と、眼の前の二人を見ながら思い直しましたよ。
今、二人の(特にユーちゃんの)
カラダの中はもう大騒ぎだろうな(笑)
「今組んでいる相手を感じ、
受け入れてもOKです」
そう、ようやく
“カラダ解禁”になったんだ。
で、色んな “情報”が
一気に流れ込んでいるハズなんだな。
これからドンドン、
カラダは開かれていくだろう
そして、
それに比例して
感受力(感じるチカラ)が上がっていくだろうし、
そんでもって、ダンスにスコブル大切な
変化力(変化するチカラ)も鍛えられ、
性能の良いカラダに生まれ変わっていくハズ・・・。
そう、社交ダンスって、
ある意味、相手と組むという作業を通して、
自分のカラダの潜在的なチカラを
お互いに引き出し合うモンなんだよね。
これって、現代社会では、
ホンマできなくなっている作業だから、
ヒデ君、ユーちゃん
大いにダンスを利用して、
やっていってちょーだい!と先生は願っているよ。
さて、
私は二人に話した。
「どんなアクションをおこす場合でも、
相手と共にある。
良い意味で逃げられない・・・
スタンダードはソレがハッキリしているわね」
「組むって、
すごくお互い干渉し合っているモンって
わかったでしょ?
下手したら、私はこう踊りたいのに、
あなたのせいで踊れない!
ってことばっかりになっちゃう(笑)」
「でも、うれしいことに、
ヒデ君のテクニックが上がれば、
ユーちゃんにうつる。
ユーちゃんが上達すれば、
ヒデ君にもあげることができる。
1+1が2ではなく、
3にも4にも10にも、
なっていく世界なのよ」
「良いも悪いも伝染し、
自分のパートナーまで
巻き込むことになるわけだから
お互い、ホンマ責任もって
成長していかないダメだけどね」
「自分のやっていることが
どんなふうに相手に影響を与えているのか、
を丹念に、
そして大切に見ていく作業が、
コレから待っているのよ」
で、ヒデ君に対しては、チョイ特別に
「特にスタンダードは、
まずは男性が
シッカリしていないとダメだからね。
言い換えれば、
男性さえシャンとしていれば、
どうにかなるものでもあるのよ」
と説くわけ。
で、
男性のプロの先生方は、
一人ではほとんど
何もできない生徒さん相手でも
導き、支え、立派に踊らすことができる
話なんかをするんだ。
「男性はそのくらい、
エネルギーが高くないとね」
「ユーちゃんは、
ものすごく存在感のある
エネルギーの高い女性でしょ?
だから、アナタがユーちゃんより、
相当、強い存在にならなければ、
彼女は安心して
アナタに自分をゆだねようとしないよ」
ヒデ君、神妙に聞きながら
「ソレは、よう分かるわ」
「だから言うて『俺について来い!』
のタイプもアカンやろ、ダンスは。
難しいけど、
エエ勉強になるわな・・・」
「そうよ。
女性がニコニコと機嫌よく、
ある意味自由に踊らせてあげなきゃ、
ソレを目指して成長していかなきゃ、
カップルとして
仕上がりは悪くなっちゃうからね」
そして、
ユーちゃんの個人レッスンの時には、
「偉大なカップルは、
実は、女性が相当上手いわけよ」
という話をするんだな。
「女性って後退が多いでしょ?
そのとき
『カモンカモン!(どんどん来て!)』
って前進の動きを吸い込んで下がるのよ。
男性はものすごく踊りやすい」
「カラダの中を使って、
男性の動きを誘導、コントロールもできる。
カラダの外は男性に
好きなように使ってもらいながら、ね。
だから、女性は男性以上に
インナーマッスルを
使えるように訓練をするべきね」
「それに、ヘッドの動き一つで
男性への導きも変わるから、
頭の置き場も大切よ」
ってことで、こういう指示を与えたんだ。
「音楽と、床からのエネルギーを
カラダに受け入れ、充満させて、
そのエネルギーを動かすことで、
ホールドのカタチを作る練習をやっておいてね。
目標は、コンナカタチまで・・・」
で、花が開いたような
いわゆる女性独特の
ポイズの模範をやってみせたんだ。
ユーちゃん、素直にうなずいて・・・
さぁ、ロングスカートの似合う
美的パートナーへの一歩を歩みはじめたぞ。
で、最後に二人に
「今の二人で
“コレが最も踊りやすい”
カタチを作るのが、ベストなの。
それぞれのテクニックが上達すれば、
組み方は変わって当然なんだから」
ヒデ君は言う。
「やっぱり、スタンダードもエエな。
また、ラテンとは違うオモロさや。
ミルコ(世界チャンピオンの)みたいに、
ピターッって組んで踊れるようになったら、
すごい楽しいヤロウし」
そうよねぇ。
って、実は私ももっと勉強していきたい、
ドキドキわくわくエリアなんだ。
相手とより深く“組む”ってこと・・・。
ソレを知ることで、
更なる
スタンダードの世界
を感じていきたいって思っているよ。
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