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チョット中休み エッセイvol.15 

ホールドは共有部位だ

~スタンダード上達への優先順位⑮~


次の日のグループレッスン。
先週と同じように、
1時間のうち前半はクイックステップ、
後半はスローフォックストロットという
2本立ての予定だ。

「最初は音楽をかけないので、
ゆっくりと今まで習ってきたことを
思い出しながら、踊ってみましょう」
と、声をかけた私。

サァテ、
ヒデ君はどうしているかな?
とチョイ見るや、
オォ、ちゃんと一緒に組んでいる人との
情報のやり取りを試みながら、
踊っている様子だ。

フロアーを2周回って、
パートナーチェンジ。
ヒデ君、今度の人とはどうかな?
もちろん、
ヒデ君ばっかり見ているわけではないんで、
観察できるのって、
ほんの一瞬なんだけど、
今までのような、

“弱気なシルエット”

ではなくなってきたのは、
“チラ見”でもワカルぐらいだから、
それなりに成果はあった模様。

次に、音楽をかけ、
1曲(約2分半)通して踊る練習。
先週までは1分~2分弱で終了だったんで、
初の試みってわけ。
クイックステップの2分半って長いモンネェ~
結構、キツイ。
ベーシックフィガーだけとはいえ、

無駄な力を入れていたら

カラダがもたない
ってモンだ。

それに、男性と女性の位置関係が
ズレてきたら、大変。
足が絡まって、危ない!
ナンテコトにもなるから、
長い時間を踊り続けるには、
色んなことにも注意しなきゃなんない・・・


さぁ、音楽スタート!
♪♪♪♪~


果たして1曲踊り終わるや、
みんなさすがに
「あ~コレはしんどい!」
ッテ感じなんだ。

私は言った。
「良くできました!
特に女性の方、
自分でチャンと音楽をとって、
カラダを自ら動かして、
って大変でしょ?
でも、よく踊れるようになってきたわね」
ソレを聞きながら
彼女たちの顔には、

“充足感”がアリアリなんよね。

男性にただただついていくだけではなく、
自分でも踊りきった!って感じだろう。

私は言った。
「カラダの無駄なリキミが取れれば、
もっと楽に、
でも今と同じくらいの踊りが
できるようになるわよ」

「カラダにどうして無駄なリキミが入るのか
・・・その理由の一つに、

相手と良い関係で組めていない

ってのがあるの」

そして

「見直すべきは、“ホールド”

いい? 
女性の方、コレから
伝授するようなホールドの意識に変えてみて。
すごく、楽になるし、
踊りやすくなるからね」
と言ってから、

まず、
「ワタシは男性と組むとき、
こんなホールドをしているのよ」
と、
女性一人づつに男性役のホールドをさせ、
その中に私が女性役で入って
模範を示したんだ。


「え~!!
コンナ感じなんですか?」


私と組んだ女性の生徒さんたちは、
自分の左手で私の右手を取った段階で
驚きの声を上げる。


なんでそんなに驚くのかって?
たぶん、ものすごく柔らかく感じるから、
でも、ただのグニャグニャでもなく、
存在感もある・・・?
チョイ、不思議な感じがするに
違いないんだな。


「先生、全く手や腕の力、
抜いてはりますの?」

と、ある女性が聞いてくる。


「そう、腕はブラブラ。
その中にエネルギーを通すと、
コンナ手になるの」

そして、
「ただし、
この手・腕は相手との共有部分でしょ。
だから、(手・腕を通して)
相手からの情報をもらったり、
自分からの情報を渡したり、
音楽や床からの反作用エネルギーを
通したりはしているけれど、
基本的にはコンナ感じにしているのよ」

そう言って、
私は、近くにいた男性と組み、
その男性に、
肩よりもウンと高い位置のホールドや
反対に、
メッチャ低い位置のホールド、
または、
不当にゆがんだホールドをわざと
作るように指示し、
そのどのホールドにも、
自分のホールドをピッタリと添わせることを
やって見せたんだ。
ただし、手・腕の高さや形状は変えても
体幹部は変化ナシ。
自分でチャンと立っている様子も示したんだな。

で、説明。
「競技選手のように
決まった相手とだけ踊るなら、
まだ、良いんだけど、
皆さんは色々な方と
“組んで”踊らなければならないわけね。
そのとき、直接的に組んで(関わって)
OKな部分と、
コレだけは、相手と組んだら、
危ないかもってことで自己管理する部分と、
チャンと分けているのよ」

「直接的に組んで(関わって)
OKな部分は、手・腕・・・
つまりアームコンタクトによる
ホールドの部分ね。
ここはどうしても組まなきゃならない。
一方、安易に相手と組まない部分は、
カラダの体幹部。
表面は軽く触れ合っていても、

相手と組むよりも

自分のカラダの内側や

床と組む感覚を大切にしている
の。

まぁ、インナーマッスルは、
カラダの中にあるわけだから、
(相手と)直接的に触れ合うことはないし、
相手からワルイ影響をもらわずに、
自分で扱える部分だけれどもね」
みんなは、ジーッと聞いている。


ふと見ると、
ヒデ君も真剣なまなざしだ。


「つまり、手や腕は、
体幹部から取り外して
男性にさし上げているの」

「肩甲骨は、
肋骨の上に乗っているだけだから
(取り外しが)可能なのよ」

「2メートル以上の背の高い男性と
組むときなんて想像が、
一番分かりやすいかもしれないけど、
そんなときは、カラダ(体幹)から、
こうやって

腕を完全に外して

ッテ感じで組むわけね。
ばんざーいスタイル(笑)
でも、体幹部は浮かないようにして、
床はシッカリと捉えているわ」

「手や腕といった“枝・葉”は、
(男性に)あげちゃっても、
自分の体幹部のインナーマッスルなど
大切なモノは自分でチャンと管理しているの。
だから、
男性からホールドで締められても大丈夫。
下手に抵抗せず、
自分のカラダの中はシッカリとして、
みぞおちから脚で踊ってる」

「そして、手・腕から相手からの
情報を集めることをしながら、
自分からの情報・エネルギーを与えようとは
試みているわ。
だから、
それなりのシルエットはキープできるのよ」


そして、みんなに実践を促すや、

「ものすごく楽ですわ。
私、必死で、
ヒジを上げようとしていました」

という女性の声、多数。

「(女性が)柔らかくなってくれたんで、
僕のホールドも楽になりました」


その後のスローフォックストロットの
レッスンもスムーズに・・・で、終了。



その日のグループレッスンの帰り道、
「ホールドって、
誰にとっても難しいものやネンな」

とヒデ君。


「そうよ。
ヒデ君やユーちゃんに言うことと同じこと、
教えてるでしょ?
今日言ったコトも、実は、
今までにも何回も教えてるんだけどね、
そのたびに、
みんな新鮮に受け取ってくれるのよ」


ヒデ君は、
みんなの気持ち分かるわって顔をしながら

「明日は、いよいよ、
本命のユーちゃんとホールド練習や。
上手いこといくかなぁ・・」




      続く 第626話へ



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