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チョット中休み エッセイvol.15 

手・腕の中に情報は流れる

~スタンダード上達への優先順位⑭~


「そういや、
エネルギーで組むって実践、
タンゴの時もここ
(リビング)でやったよね、確か」
(第541話参照)
と私が言うと、


ヒデ君
「ホンマや。
なぁんかオレ、ジュンコ先生に、
ズーッと同じことばっかり
言われてるナァ」

チョイ、反省モード?に。


私は笑いながら
「そんなものよ。
本質に関わる重要なアドバイスほど、
何度も何度も、
コレからだって仰ぐことになるでしょうね。
で、聞くたびに
『あぁ~コレって大切だナァ』と思い返す。
ソレなのにまた、
他の事に気を取られて忘れちゃう(笑)
でもね、それでいいのよ。
そのうち、
ホントウに分かるときがやってくるから。
そうなったらもう忘れないよ。
また、分かるときにしか分からないモノだから。
まぁ、この辺は忍耐強く、ね」


と、ヒデ君、ため息まじりに
「忍耐ね・・・」


「それに、コレは
たぶんやってみればわかるけど、
正しい成長を遂げているのなら、
同じことを習っても、
以前聞いたときよりも

カラダの反応は違う

はずだわ」


で、私は、ヒデ君に
右の手を背中に置くように言った。
「まずは、気楽に、
そう、ポンッと感じで置いてね」


ヒデ君、言われたとおりに。


すかさず、私は質問だ。
「ねぇ、今、
私が左右ドッチの足の上に
体重を乗せているか分かるかな?」


「ん?・・・左」


「ピンポーン。
それじゃぁ、右足の上に
(体重を)移動させてみて」


「・・・(トライ中)」


「そう!上手!ジャ、
もう一回、左足の上に戻して」


コレも合格だ。

「次は、左足の上で、
カカトの方に私の体重を移動させてみて。
OK。
ジャ、次はつま先の方に・・・。
アラ、上手いじゃない」


するとヒデ君
「ヘェ~女性に対して、
こんなことやってエエのん?
右手で、グーッと押してない?」

なんて言い出したんだ。


「全然(笑)
手のひらを通して
情報を伝えてくれているんだもん。
ソレでいいのよ」


「うへぇ~、オレ、
もっとホワッとしか触れてないわ。
ユーちゃんに
『キツイ』って言われそうで」



私は笑いながら
「そりゃぁ、
カタチだけキレイに作ろうとか、
(女性の背中に)意味もなく
シッカリと置くだけだったら、
固まっちゃったり、
気が付いたら
キツク締めてたってコトもあるでしょうね。
でも、今は、
情報交換しようと思っているわけだから…」


「ソウか、目的が違うんか。
だから、
乱暴な触れ方にならへんのんか」

ヒデ君、ようやく解せた模様。

そして、
「腕や手は情報を流す

“導管”に徹する

・・・やったらエエわけや」



「そうね!
それにホラ、
シッカリと情報を流がしている間は、
ソレナリの腕のカタチになっているじゃない?」


「あ、ホンマや。
ヒジを張ってる意識は
全然なかったのに」



要領が分かってきたヒデ君に、
私は、次々に指令を出したんだ。
右手片手ホールドのまま
「私のお腹の中をグーッと持ち上げさせて」
「頭を後ろに傾けさせて」
「プロムナード・ポジションになるように伝えて」
etc.
ヨシヨシ、合格だ。

「ジャ、次私の方から、
コンナ風にしたいって、伝えるからね」
それから、色々変化。
ヒデ君、ソレに応じて変化
・・・をしばらくやってみる。


「ヘェ~すごいなあ。
ようわかるわ。
オモロイナァ」

ヒデ君が声をあげる。

「ジュンコ先生が、
お腹を締めると、
オレも同じように締まってくる」



「ソウよ。
お互いのカラダの中の

情報を伝え合っているのよ。


コレが両手になったら、
もっとたくさんの情報を
正確に伝えられるはずよ」


と、ヒデ君、突然、
組んだままで部屋の隅に移動し、
予備脚から、
フェザーステップを試みて・・・
「あ、チャンと伝わった!」
と喜んでいるよ。


「上手いヤン!
ヨーク分かったよ」
って、褒めるや


「ホンマ?オレ、上手い?」
ヒデ君、上機嫌だ。


これ、別に
おだてているわけじゃないモンね。
ヒデ君、ずいぶん上達したなって
ホンマに感じたんだ。
“情報”の伝達がずいぶんスムーズに、
しかもハッキリと
できるようになってきたんだな。
そういや、前のタンゴの時は
ナカナカできなかったよなぁ。
情報も弱々しくて、聴き取りにくかったし
カラダの中からではなく、
手のみを使って女性を
動かしちゃうコトも多かったんだ。
で、
「ダメよ、手だけ使ったら」
と注意すると、
今度は手の力を抜きすぎて、
NG・・・ッテ感じだったモンな。


私は言った。
「腕立て、腹筋、
スクワットが活きてきたね。
筋肉が太く頑丈になったから、
たくさんの情報が流れやすくなったんよ」


すると、ヒデ君
「あ~、そういうことね」
と、納得顔だ。

そして、
「オレ、カラダがデカなってきたし、
ホールドもちょっとは
張れるようになってきたから、
(ダンスをする姿が)
ずいぶんマシになったやろうと思っていたのに、
ジュンコ先生
『弱い』
『藻(モ)みたいや』
なんて言うから、傷ついてテン」


「でも、筋肉がいくら太くなっても、
その中に、エネルギーを流したり、
相手と情報をやり取りしたりなんて
やってへんかったから、
活かしようがなかったってことや。
気が付いたら、一生懸命、
一人でホールド張ってたもん(笑)
でもユーちゃんの動きと合わんから、
結局はそのカタチも
維持できなくなってしまってた。
だから、弱々しく見えててんな」



私はニコニコしながら聞いていた。


それから、しばらく、
リビングで情報やり取りゴッコをした後、
私は言った。
「ユーちゃんも、今度のレッスンで、
今、アナタにやったことと同じことをして
ホールドの意味を分かってもらおうと思ってるの。
そうすれば、マァ、
もうチョットは一緒に
踊れるようにはなってくるでしょ」

「ただし、問題は、
やり取りする“情報”自体が、
まだ、(二人とも)非常に少なくて、
正しくないものもたくさん入っているってこと。
まだ、スタンダードに取り組み始めて
2ヶ月だモン、当然だけどね」

「さぁ、ここからが地道な作業よ。
でも、ダンス、特にスタンダードは、
ものすごく地道な細やかな作業が
ズーッと続いていくものなの、
ということを、今のヒデ君、
ユーちゃんみたいなビギナーの時期から
知っていて欲しいとは思うのよ。
決して、外側のカッコウだけで
踊るものではないってこと・・・」


すると、ヒデ君は言った。
「そのほうが、絶対、
オモロイとオレは思うで。
フェザーステップやったら
フェザーステップに対する色んな情報を
男女各自が持っていて、
ソレをやり取りしながら踊るってことヤロ?
ホンデ、その

情報が豊富で正しかったら

結構、キレイになってくる

その上、
音楽エネルギーや床からの
エネルギーが加算されて、
ズバって踊ろうと思ったら、
ソレもできるようになってくるし、
ピシッとした

ホールドのカタチも可能
・・・

そういう解釈でエエンかな?」



私がうなずくと、


ヒデ君
「明日、グループレッスンで試してみる。
楽しみになってきたわ」




      続く 第625話へ



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