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チョット中休み エッセイvol.15 

ホールドはナンのために必要か?

~スタンダード上達への優先順位⑬~


アリャリャ?
もう13回目だよ!?
いつまで、続けるつもりなんだい。
コレじゃ、
チョット中休み・・・じゃないやんか。
学連物語、どんな話やったか、忘れちゃう。
どないなってんねん!?

ゴメン、ゴメン、
もうチョイ続くけど、
どうか我慢してちょうだいよ。
これから佳境に入っていくんだからぁ。

って、この辺がブログの身勝手さよねぇ。

なぜってね、
今、ジュンコ先生の周りでは

スタンダードのホールドについて、

お悩みの方が多くって・・・

で、ソノ人たちに向けて、
耳寄り情報をお伝えしたいわけなんですよ。
(ブログ、
読んでくれてるかどうかは不明だけど)

ぜひとも、
スタンダード・ビギナーの
ヒデ君&ユーちゃんの追体験をしていただき
「へ~!?ホールドって、
そういうモンなんだ」

とか
「ソウ言えば、ジュンコ先生、
以前からズーッと言っていたよな。
でも、それって
ホンマ大切だったんやね」

になって欲しいわけ。


ってことで、前回の続きへGO!

私は、唐突に聞いた。
「ヒデ君、(スタンダードの)
ホールドって何のために必要ナンヤと思う?」


ヒデ君、
ウーンって感じで考えているかと思うと、
ニタッとして
お互いのエネルギーの交換!」
ナァンテ言うわけ。


「お、さすが、当ってるわ!(笑) 
エネルギーってどんなエネルギー?」


「え~と・・・
何やったっけ?」



男女各自が床からもらった

反作用のエネルギーと、

音楽エネルギー
ね。

で、ホールドの必要性、他には? 」


「え?まだあるの?
ウ~ン…」



「まぁ、色々あるんだけど、
私が一番大切にしていることって、
わかる?」
と、言いながら、
私は男性役のホールドをし、
右手をヒデ君の背中に置いたんだ。


すると、ヒデ君
「わかった・・・
相手を支えること、安心させること。
オレの最もできてないヤツや(笑)」



「なんで、ソウ思ったの?」
と、問うと


「ジュンコ先生のホールドって、
みんながよく言うように
“吸い付いてくる”モンな。
シッカリしてるけど硬くないし、
安心できるから」



「ありがと。
でも、私、
アナタををシッカリ支えようとか、
安心させようとかは、思っていない。
でも、なぜ、
ソウ感じるのかは分かるけど」


「フーン、そう…
でも、見た目も
ヒジがシッカリと張れてるのに、
それでしんどくないの?」



「うん。
もっと、(ホールドの上に)
重みをかけても大丈夫よ。
支えられるから」


言われたようにヒデ君、
左のホールドで、
私の右ホールドを押さえてくるが、
私は、笑っている。


と、ヒデ君、怪訝そうに
「なんでそんなことができるネン?
化けモンや(笑)」



「もっとムチャクチャな
ホールドにして良いよ。
踊ってるうちに、矯正できるから」


ヒデ君、
もっとホールドに重みをかけ、
ひっくり返っているが、
私はかまわずスタートを切り、
フェザーステップに持ち込む頃には、
「ホンマや、
コッチがチカラ抜けてくるわ
・・・合気道みたいや。
どうやってんノン?
なぁ、教えて」

ヒデ君、マジで驚いている。


私は笑いながら、
「教えてって、言うけど、
ジュンコ先生、
また、同じことばっかり言って、
と思うだけよ」


「・・・」


「ワタシが他の人のホールドと
最も大きく違う点は、

ホールドを作るとき

腕を上げようとはしていない


ってことなの。
腕自体はできるだけ
このまんまの状態にしようとしているの」
と言いながら、
私は肩から完全に脱力し、
腕をブラブラとして見せたんだ。


「何回も聞いてンねんけど、
ソレは・・・(笑)
ブログにも書いてあったし。

(第61話参照)
でも、ウソォって思ってまうねん。
だって、実際は
腕を上げてホールドしてるヤン!?
それに、
なんでそのカタチをキープできるの?
って思ってしまう」



そうよねぇ~
その気持ちわかるわよぉ~
ってな感じで、微笑みながら、
私は、その脱力した腕を
かろうじて上に上げるアクションをしながら、
右手のひらを、ピトッと、
ヒデ君の背中に置いたんだ。

「このあたり(背中)に
手を置くことになってるから、
仕方なく(腕を)上げただけで、
後は、
ヒジもブラーンって下にあるでしょ?
だって、重力がかかってるんだもん。
コレが自然」

「いい?
腕を上げなきゃって思ったが最後、
下ろしちゃダメ!という指令が下されるのよ。
そして、重力に逆らって、
ホールドを上げ、
カタチを作らなきゃならなくなる。
キレイなカタチを作ったら作ったで、
壊しちゃダメって指令も・・・。
アァ、しんどい!
ものすごく、エネルギーを使っちゃう。
考えてみてよ。
踊るためのエネルギーの半分くらいを、
ホールドをキープするために使うなんて、
もったいない
よ」

私は、いったん、
ホールドを解いて、話を続けた。

「でもね、
私も男性役を本格的にやり始めたときは、
一生懸命ホールドのカタチを作って
キープしようとしていたのよ。
それで、一日レッスンするから
カラダがもたない。
でも、リーダーと別れて
一人だったから頼るものもなく、
どうしたら良いのか
アドバイスももらえないって状況だった。
男性って大変だナァって、
つくづく思ったものよ」


ヒデ君は、静かに聞き入っている。


「それがあるとき、
突然、右腕が上がらなくなっちゃったの。
痛くって・・・。
でも、どこが痛いのかさえハッキリ分からない。
とにかく、全く上がらないの。
あわてて整骨院へいくと
“頚椎(けいつい)”が、やられているって。
それでね、あきらめたのよ。
ホールドを作るって事を放棄したの。
コレは、今の私には無理だって。
で、腕をブラーンってしたまんま、
女の人の背中に
手のひらをただくっつけて踊る・・・
そういう“省エネ”スタイルに変更したの。
でも、結果、
ソレが功を奏したわけね」

「教師なんだもの、
相手とただ組んで踊ってるだけじゃないでしょ?
組んで踊ってる
相手のどこがおかしいか探し出して、
レッスンしなきゃいけないわけよね。
男性役をやるようになった当初、
女性のどこがドウおかしいのか、
的確なレッスンができなかったわ。
でもね、
ホールドのチカラを全く抜いちゃったことで、
面白いことが起こったのよ。
組んでいる相手のカラダからの情報が
ホールドを通して
受け取れるようになってきた
の。
特に、背中にピトッて感じで
くっつけた右手のひらから・・・」


ヒデ君が言った。
「すげぇな。
聴診器みたいやな」



「その通り!(笑)
私のホールドは急速に変化を始めたわ。
習ったコトもなかった、
リードもアームを通して
できるようになってきたの。
手のひらからその女性のカラダの動きの情報を
仕入れるって習慣が付いたことで
相手のカラダの中の様子が分かるようになり、
その結果、
カラダの扱い方もわかるようになってきたのね。
そのうち、自分の手のひらを通し、
女性のカラダの中の動きを
矯正するコトもできるようになった。
で、その頃には、なんと、
ホールドがキレイに張れるようにもなっていたの」

「つまり、
相手のカラダの中からの情報を受け取って、
自分からの情報を渡してって
“やり取り”をやっている間は、
腕が上がるし、
その情報量が多ければ、
ホールドのカタチもシッカリする

ってことなのよ」


「すごい話、やな」
ヒデ君はガゼン興味を示した模様。


「で、さっきの質問の答えなんだけど、
私がホールドをする際
一番大切にしていることは・・・

情報の交換なの。

腕はそのための、
糸電話の糸に過ぎない。
エネルギーの流れる、
パイプに過ぎない」


「よくジュンコ先生が言っていたな。
腕は“導管”って」

とヒデ君がしんみり。


「そう。
糸電話の糸も、
ピンと張ったほうが聴こえやすい
・・・というか
聴こえているときはピンと張っているというか。
つまり、情報のやり取りが密で多いほど、
ソレナリのカタチになるわけね。
そして、最初に言った、
男女各自が床からもらった反作用のエネルギーと、
音楽エネルギーも加味されて
ワイドでキレイなホールドになる。

まとめると、
ホールドはナンのために必要かは・・・

床からの反作用エネルギーと

音楽エネルギーの交換




お互いのカラダの状況の

細部にわたる情報交換




「チョット、待ってよ・・・
オレのホールド、
ユーちゃんからの情報なんて
受け取ったこと、ないぞ(笑)
また、ソノ気もなかったわ」



「あなたの弱さの原因は、
きっと、ソレよ」



      続く 第624話へ



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