2008.10.01 (第617話)チョット中休み エッセイvol.15 ~スタンダード上達への優先順位 ⑦~
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チョット中休み エッセイvol.15
スロー・フォックストロットのススメ
~スタンダード上達への優先順位⑦~
「スロー(スロー・フォックストロット)
って、難しいナァ」
グループレッスンに向かう車の中で、
ヒデ君が話しかけてきたんだ。
「クィックは、
何をどうしたらエエかって、
まだ、わかるけど
スローはつかみどころがない・・・」
フェザーステップ
リバースターン
などのベーシックフィガーのシャドウが、
なんとなくソレっぽくなってきたかな
フットワークは、
まだしょっちゅう間違うけど
・・・な段階のヒデ君、
今日からのグループレッスンでの
スロー・フォックストロットに、
「先生や、ユーちゃん
(パートナー、
一緒にスローの練習を始めたばかり)
以外の人と踊れるんかナァ」
と、心配そうなんだな。
「みんなある程度踊れる人ばかりだから、
アナタと同じ全くの初心者の
ユーちゃんとよりはできるかも知れないし、
ひょっとしたら、
余計に、難しいかもしれない・・・
まぁ、やってみないと
なんとも言えないわね」
「余計に難しいって?
どうして?」
「足型は知っていても、
男性の動きを本当の意味で
“わかって”踊れる人はなかなかいないし、
自らのエンジンで踊れる人も少ないから。
スローは女性も
シッカリ踊れないとホント、
やりにくい種目だからねぇ」
実はそう、
“女性の自立心を高める”
という点でも、
スロー・フォックストロットは
ワルツ、タンゴより
GOODな種目だと思うんだな。
ただ、超初心者にとっては、
ヒデ君が言うように最初は
『つかみどころがない』ため、
その点、クリアしなきゃなんないけどね。
でも、正しい練習を重ねていくと、
イヤイヤ、
スロー・フォックストロットは、
つかみどころがないどころか、
これ、早めに体験しておいて良かったね
・・・と言う種目になっていくんだな。
だから、インナーマッスルがある程度
“起動”した時点で、
クィックステップからそのまま
スロー・フォックストロットにという
今回のようなレッスン・シフトは、
ビギナーにとっても
「スタンダードが上手くなる裏ワザ※」
として、お奨めだ。
※人に知られていない隠れた方法。
通常の方法とは異なるが、意外な効果のある方法。
チョイ詳しく説明しよう。
早めのスロー体験がなぜ良いか?の理由
その1
さっきもお話したように、
女性の自立心を
目覚めさせてくれる種目だから。
なんたって、
スロー・フォックストロットは
女性がシッカリしないと踊れない種目だもんね。
反対に、女性が自分の役割をこなしてくれれば、
男性は夢のように踊りやすくもなるけどね。
なぜなら
メイン・ベーシックフィガーである
フェザーステップ
リバースターン
スリーステップ
ナチュラルターン
にしても、女性の後退が多いじゃん!てモン。
(後退の人が下がらない限り、
前進の人は出て行きにくい)
さらに、超内回りの結果である
“ヒールターン”なるテクニックもアリでしょ?
(内回りの人の誘導が上手かったら、
外回りはやりやすい)
その2
スタンダードの基本を
知ることができるから
歩くことがダンスの基礎、
とはよく言われるところだ。
その点、スロー・フォックストロットは、
ホンマに歩いているだけの種目だからね。
その点ワルツは、
3歩目で足をクローズ(揃えること)するし、
サイドスイングはかかるし、
おまけに、
日頃3拍子のリズムで歩かないから、
ある意味難しいものなんだ。
タンゴにいたっては、
日常のウォークとはかけ離れているしね。
ってコトで、
スロー・フォックストロットは、
音楽に乗って歩く・・・
スタンダードの最たるものかなってところ。
ただ、フツーのウォークと違うところは、
ご存知のように
男女が向かい合って歩くってコト。
だからこそ、必要になってくるのが
スタンダードの基礎テクニックなんだ。
CBM・CBMP・
サイドリード・フットワーク・
内回り・外回り・
スウェイ・・
ソンナコンナンを、
スロー・フォックストロットで、
ササットみておくと、
後々役立つってモンだよ。
ここで、ヒデ君の声・・・
「スローって、
しょっぱなのフェザー・ステップから、
メッチャ、色々(テクニックが)入ってるヤン。
CBM・CBMP・サイドリード、
それに、フットワークもできて、
スウェイもちゃんとかかってて、
ピンコシャンコせんと(しないで)スイングして、
やっと、フェザーステップに見える・・・。
ごまかせそうでごまかされへんわ」
って、最初は大変そうだったんだけど、
「あ、そうか、
こうやって踊ったら、結果、
付いてくるテクニックも多いんやナァ」
ナァンテ言ってますが、
こうやってってどうやってかということが、
次のその3なんだ。
その3
“みぞおちから脚”など、
インナーマッスル・テクニックを
勉強しやすく
また、ウーンと(そのテクを)
活かすことができるから
ズバリ言っちゃえば、
スロー・フォックストロットって、
インナーマッスル・テクニックがあれば、
決して難しいダンスではナイ!
上記サマザマなテクニックも、
それほど困難なモノではなくなるだろう。
まぁ、前進・後退の運動がほとんどだから、
“みぞおちから脚”の練習も
ウンとできるってわけだしね。
また、非常に、
理にかなった動きの種目
であり、
「アララ、
カラダの中から音楽が聴こえるわネぇ」
的に、
メッチャ
豊かな音楽表現ができる種目
でもあるから、
うまく行けば、
「え~初心者なのに、
スロー・フォックストロットが踊れるの?」
で、一緒に踊ってみて
「あらぁ、ナカナカ上手じゃない!?」
もアリなんだな。
当の本人も、
「スロー・フォックストロットって、
思った以上に楽しいですね。
ジャズの音楽で踊れるなんて最高!」
なんて、十分ある話なんだな。
言い換えれば、
カラダの内側が踊っている人と、
外側のみで踊っている人の違いが、
ものすごく出る種目であるということ。
また、みぞおちから脚状態で踊ることで、
歩幅を出したつもりはなくても、
「アラ、結構移動できるのね」
それに、大腰筋と菱形筋の連動で、
(第62話参照)
「脚と手の動きがつながっているから、
踊りやすいわ」
をシンプルに味わうコトもできるんだ。
以上・・・ソンナコンナを、
できるだけ初期の段階で体験しておくって、
ナカナカ良いと思いません!?
レッスン場に到着間近、
ヒデ君は言った。
「(スローの)全くの初心者って、
オレだけヤロ?」
「ウン、たぶん。
でも、みんな一緒みたいなもんよ。
大丈夫」
「まぁ、
楽しみながらやってみるわ・・・」
な、レッスン公開は次回・・・
続く 第618話へ
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~スタンダード上達への優先順位⑦~
「スロー(スロー・フォックストロット)
って、難しいナァ」
グループレッスンに向かう車の中で、
ヒデ君が話しかけてきたんだ。
「クィックは、
何をどうしたらエエかって、
まだ、わかるけど
スローはつかみどころがない・・・」
フェザーステップ
リバースターン
などのベーシックフィガーのシャドウが、
なんとなくソレっぽくなってきたかな
フットワークは、
まだしょっちゅう間違うけど
・・・な段階のヒデ君、
今日からのグループレッスンでの
スロー・フォックストロットに、
「先生や、ユーちゃん
(パートナー、
一緒にスローの練習を始めたばかり)
以外の人と踊れるんかナァ」
と、心配そうなんだな。
「みんなある程度踊れる人ばかりだから、
アナタと同じ全くの初心者の
ユーちゃんとよりはできるかも知れないし、
ひょっとしたら、
余計に、難しいかもしれない・・・
まぁ、やってみないと
なんとも言えないわね」
「余計に難しいって?
どうして?」
「足型は知っていても、
男性の動きを本当の意味で
“わかって”踊れる人はなかなかいないし、
自らのエンジンで踊れる人も少ないから。
スローは女性も
シッカリ踊れないとホント、
やりにくい種目だからねぇ」
実はそう、
“女性の自立心を高める”
という点でも、
スロー・フォックストロットは
ワルツ、タンゴより
GOODな種目だと思うんだな。
ただ、超初心者にとっては、
ヒデ君が言うように最初は
『つかみどころがない』ため、
その点、クリアしなきゃなんないけどね。
でも、正しい練習を重ねていくと、
イヤイヤ、
スロー・フォックストロットは、
つかみどころがないどころか、
これ、早めに体験しておいて良かったね
・・・と言う種目になっていくんだな。
だから、インナーマッスルがある程度
“起動”した時点で、
クィックステップからそのまま
スロー・フォックストロットにという
今回のようなレッスン・シフトは、
ビギナーにとっても
「スタンダードが上手くなる裏ワザ※」
として、お奨めだ。
※人に知られていない隠れた方法。
通常の方法とは異なるが、意外な効果のある方法。
チョイ詳しく説明しよう。
早めのスロー体験がなぜ良いか?の理由
その1
さっきもお話したように、
女性の自立心を
目覚めさせてくれる種目だから。
なんたって、
スロー・フォックストロットは
女性がシッカリしないと踊れない種目だもんね。
反対に、女性が自分の役割をこなしてくれれば、
男性は夢のように踊りやすくもなるけどね。
なぜなら
メイン・ベーシックフィガーである
フェザーステップ
リバースターン
スリーステップ
ナチュラルターン
にしても、女性の後退が多いじゃん!てモン。
(後退の人が下がらない限り、
前進の人は出て行きにくい)
さらに、超内回りの結果である
“ヒールターン”なるテクニックもアリでしょ?
(内回りの人の誘導が上手かったら、
外回りはやりやすい)
その2
スタンダードの基本を
知ることができるから
歩くことがダンスの基礎、
とはよく言われるところだ。
その点、スロー・フォックストロットは、
ホンマに歩いているだけの種目だからね。
その点ワルツは、
3歩目で足をクローズ(揃えること)するし、
サイドスイングはかかるし、
おまけに、
日頃3拍子のリズムで歩かないから、
ある意味難しいものなんだ。
タンゴにいたっては、
日常のウォークとはかけ離れているしね。
ってコトで、
スロー・フォックストロットは、
音楽に乗って歩く・・・
スタンダードの最たるものかなってところ。
ただ、フツーのウォークと違うところは、
ご存知のように
男女が向かい合って歩くってコト。
だからこそ、必要になってくるのが
スタンダードの基礎テクニックなんだ。
CBM・CBMP・
サイドリード・フットワーク・
内回り・外回り・
スウェイ・・
ソンナコンナンを、
スロー・フォックストロットで、
ササットみておくと、
後々役立つってモンだよ。
ここで、ヒデ君の声・・・
「スローって、
しょっぱなのフェザー・ステップから、
メッチャ、色々(テクニックが)入ってるヤン。
CBM・CBMP・サイドリード、
それに、フットワークもできて、
スウェイもちゃんとかかってて、
ピンコシャンコせんと(しないで)スイングして、
やっと、フェザーステップに見える・・・。
ごまかせそうでごまかされへんわ」
って、最初は大変そうだったんだけど、
「あ、そうか、
こうやって踊ったら、結果、
付いてくるテクニックも多いんやナァ」
ナァンテ言ってますが、
こうやってってどうやってかということが、
次のその3なんだ。
その3
“みぞおちから脚”など、
インナーマッスル・テクニックを
勉強しやすく
また、ウーンと(そのテクを)
活かすことができるから
ズバリ言っちゃえば、
スロー・フォックストロットって、
インナーマッスル・テクニックがあれば、
決して難しいダンスではナイ!
上記サマザマなテクニックも、
それほど困難なモノではなくなるだろう。
まぁ、前進・後退の運動がほとんどだから、
“みぞおちから脚”の練習も
ウンとできるってわけだしね。
また、非常に、
理にかなった動きの種目
であり、
「アララ、
カラダの中から音楽が聴こえるわネぇ」
的に、
メッチャ
豊かな音楽表現ができる種目
でもあるから、
うまく行けば、
「え~初心者なのに、
スロー・フォックストロットが踊れるの?」
で、一緒に踊ってみて
「あらぁ、ナカナカ上手じゃない!?」
もアリなんだな。
当の本人も、
「スロー・フォックストロットって、
思った以上に楽しいですね。
ジャズの音楽で踊れるなんて最高!」
なんて、十分ある話なんだな。
言い換えれば、
カラダの内側が踊っている人と、
外側のみで踊っている人の違いが、
ものすごく出る種目であるということ。
また、みぞおちから脚状態で踊ることで、
歩幅を出したつもりはなくても、
「アラ、結構移動できるのね」
それに、大腰筋と菱形筋の連動で、
(第62話参照)
「脚と手の動きがつながっているから、
踊りやすいわ」
をシンプルに味わうコトもできるんだ。
以上・・・ソンナコンナを、
できるだけ初期の段階で体験しておくって、
ナカナカ良いと思いません!?
レッスン場に到着間近、
ヒデ君は言った。
「(スローの)全くの初心者って、
オレだけヤロ?」
「ウン、たぶん。
でも、みんな一緒みたいなもんよ。
大丈夫」
「まぁ、
楽しみながらやってみるわ・・・」
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