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特別シリーズ 
社交ダンスを教えるということvol.5 

上手くなるための優先順位

その2~その5


優先順位 ④



優先順位その2

相手を感じる初歩的力を養う



① ホールドはさせない、手の接触のみ

クローズドホールドではなく、
向かい合って
両手をつないだ格好のまま
で踊らせること。
(男性の手のひらの上に女性が手を乗せる)
コレは、接触面が最初から多いと、

緊張する

自由が利かない


ゆえに、

カラダがゆがむ

腰が引ける


などの問題を生むからだ。
簡単に言えば日頃やりなれていないカッコウは、
すべて緊張感につながっちゃうんだよね。
そっと相手の手を大切に取るコレを徹底。
また、
手が力んでくる人も多いが、
最初の頃は、注意しない
で様子をみる。
慣れてくると、
自然にリキミがなくなるコトも多いんだ。
それでもまだNGって人にも
「手の力を抜いてね」
(余計に入るコトも多い)
とは言わず、
「(相手の手を)大切に扱ってあげてね」
と、さりげなくアドバイス、または
「(相手の手と)
触れた部分を感じてみましょう」

といった提案を。


② 使うフィガーは最小限、
基盤になるものだけをセレクト


ルンバにおける男女のカラミの
基礎になるステップをセレクトし、
その組み合わせで踊るように指導する。
具体的には、
まずは、
ベーシック・ムーブメントのみ
ここから、いくつかのパターンに
発展させていくんだ。
ベーシック・ムーブメントをしながら
男性が好きなときに仕掛ける
・・・というカタチで。

パターン1 
男性、右足横になった後、
右手を離し、左足からニューヨーク
ニューヨークを4回して、
ベーシック・ムーブメントに戻る。

パターン2 
男性、右足横になった後、
左手を離し、
左足後退からハンド・トゥ・ハンド
ハンド・トウ・ハンドを4回して、
ベーシック・ムーブメントに戻る。
(ハンド・トゥ・ハンドは
正規のフィガーは9歩からなるが、
ここでは後退する回数で書いている)

パターン3 
男性、左足横となって
次に右足を後退させるときに、
アンダーアームターン・トウ・ライト
(第549553話参照)
女性は右に回り、
また、ベーシック・ムーブメントに戻る。

コレだけ。
このパターンをそれぞれ繰り返すんだ。
ポイントは、

音楽を必ずかけること。

そして、
リード・アンド・フォローの感覚をつかむまで、

何度も繰り返させること。

あ、それから、質問が特に出ない限りは、
どのようにリードするか、
フォローするかについての

テクニック講義もナシ

各自のカラダの創意工夫に

任せる方がよい


結果、オーライで、
男性がやりたいことが、
女性に伝わったらOK!

大いに褒めてあげよう

慣れてきたら、
アンダーアームターン・トウ・ライトから、
ハンド・トウ・ハンドのように
組み合わせていく。

音楽に合わせて何とかできるようになったら
(6割方)
左右スポットターン
アンダーアームターン・トウ・レフト

(第549553話参照)
を加える。
コレだけのフィガーで十分1曲、
楽しめるようになればいいね。

え、ファンはないの?
ホッキースティックは? 
まさか、アレマーナもナシ?
ハイ、その通り。
これらのフィガーは、実はかなり難しい。
(距離感など)
いっぺんに、音楽と相手が
お留守になっちゃうコトも多いんだ。
相手が先輩、先生の時は大丈夫だが、
初心者同士、
ビギナーのグループレッスンには不向きなんだ。
まずは、上記パターンの中で
“基盤”をつくる方が良いだろう。

そのためにも、
気を配る点をいくつか上げておこう

途中でわからなくなったら、
常にベーシックムーブメントに戻る、
を徹底させる

あせらず、元に戻るように提言

手の触れ合いを大切にさせること
時折ユックリやって、
手の絡む様子を感じさせる
また、男性の手が強すぎないか、
女性の手を握り締めていないか、要チェック

女性に積極性を持たせること
ただ男性についていくのではなく、
音楽を聴いて自らドンドン踊るよう

お互い下を向いていても全然OK!
相手の顔を見なくてもいい。
緊張を生むとダメだから

相手とのコミュニケーションの面白さを
体感させる

カラダのやり取りだけではなく、
ココロのやり取りも感じるハズ
「色んな人がいるのねぇ。
みんな違うのねぇ」
を体感させ、今目の前の人と
踊るということの大切さを知ってもらう

慣れてきた時点で、
男性にフォロー体験、
女性にリード体験もアリ

コレはもちろん様子を見てだが、
立場を逆転してみることでの発見は多い
カラダを均等に使うという面でもGOODなんだ
もし、コレがかなうなら、
後のち、確実に上手になるだろうね



優先順位その3

基礎的体力を養う

(持久力・バランス力・柔軟性など)



まずは上記フィガーを使って
1曲通して止まらずに踊る
・・・コレを目標にすること。
年齢、カラダを動かしなれているかどうかなど、
様子を見ながら、
1曲が長いものを選んでみる。
そうね、3分以上。
それだけで結構、持久力・バランス力ともに
鍛えられるものなんだ。
オマケに、
グループレッスンでいろんな人と踊る環境があれば、
さらに良いよね。
そう、色んな人と踊ることで、
サマザマな対処の方法をカラダが覚えるからだ。
注意点は、
「脚に力を入れて踏ん張らせないこと」

また、
ニューヨークやハンド・トウ・ハンドをするとき、
「手を大きく使ってみましょう」
というレッスンも必要だ。
(ただし、パーティでは
振り回さないようにと一言・・・)
「手を動かすときは
カラダの中から動かして見ましょう」
てな感じで、先生が手本をやって見せる。
オマケに
肩甲骨や胸鎖関節の
知識・雑学なんかも加えることができれば
生徒さんの知識欲をそそるコトもでき、
自分のカラダに興味を持ってもらえるだろうね。
また、ほとんどの初心者は、
カラダがこわばっている人だから、
肩甲骨辺りをほぐしたり、などの
ストレッチや
簡単なエクササイズの紹介もお奨め
だ。
レッスンの最初に、
先生も一緒にやってもいいね。

慣れてくれば、
インナーマッスルに着目させていく。
自分の“お腹の中”に意識を持たせるんだ。
早い段階で、
カラダの内側の感受性を
上げていくようにするためだ。
「お腹をキュッと締めてみましょうか」
「深呼吸してみましょうか」

など、簡単なことでいい。
「ダイエット効果がありますよ」
「すごくキレイなシルエットになりますよ」

ってな、うたい文句で、
ソノ気になってもらえるようにね。



優先順位その4

人間工学に結びついた

カラダの初歩的動きを養う



ダンスのベーシックステップは、
上手くできているんだ。
まぁいえば、
ベーシックステップのありようが
人間工学に結びついたものからできているため、
やればやるほどに、
カラダの性能は上がっていく・・・
ってことは、
上記 優先順位1~3までのことを
順当にやっていれば、大丈夫ってこと。
ただし、コレはルンバだけではなく、
サマザマな種目をやることで、
開花するモンでもあるため、
今回のルンバにおける優先順位を見習いながら、
できるだけたくさんの種目を
浅く広く、体験させることが重要だ。



優先順位その5

マナー・エチケットの初歩を学ぶ



コレも、またルンバだけではなく
幅広く種目を体験する中で
身につくことだけれどね。
まずは、

“人に触れている”

ってことの重要性


を伝えていって欲しいんだ。
それとともに、
自分のカラダってモノを再発見しながら、
自分自身を大切にとり扱うコトも・・・。
そして、
自分を内外面ともに、カッコよく、
キレイに魅せていく楽しさ

も知っていって欲しいな。
するとね、

自分に対する尊厳の気持ち

いたわりの心
が、

自然にわいてくるだろうからね。
ソコから、
相手に対する尊厳の気持ち、
いたわりの心の大切さが
理解できるんやないかなぁ。
マナーやエチケットは
そんなナチュラルなモノでありたい。
とってつけたようなもの、単なる
「アレやっちゃダメ。コレやっちゃダメ」
でなくね。


以上・・・
さぁ、では、再び
昔ジュンコ・トウ・今ジュンコへの
教授法変遷に戻っていこう。
(第600話からの続き)



      続く 第603話へ



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