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エクササイズ&プラクティス集へ
チョット中休み エッセイvol.12
腹筋を鍛えなおせ!
~タンゴでダンゴになりたくない!! ⑤~
「オレは存在感がない」
「弱々しい」
ソレは、何もダンスの時だけではなく、
日頃からのヒデ君の悩みでもあるんだな。
とはいえ身長178センチ、
なかなかのイケメンであるヒデ君、
本人が思うほど、ソーなのかシラン?
存在感なく、
弱々しく見えるのかしら?って言うと、
ウーン、残念ながら、
ピンポーンなんだ。
まぁ、でも、出会った頃に比べれば、
ずいぶんと良くはなってきているんだけどね、
って、ヒデ君に告げると、
「オレ、ドコまでひどかってん!?」
って、すっとんきょうな声をあげ
「そういえば、ジュンコ先生、
よく言うていたな。
オレには、下半身がないって。
足腰が弱い・・・
って言うンやったらわかるけど、
下半身がない、幽霊みたいやって、
そんなん言われたって、
どうすりゃええネン!?
ッテ感じやったモンな」
で、チョイ真剣なまなざしで
「ナァ、下半身、
今はあるようになった?」
と聞いてきたんだ。
私は答える。
「そうやね。
ずいぶんシッカリしたよね。
足がようやく“見える”ようになったわ」
「見える?」
「そう(笑)
床から上がってくる
エネルギーが増えたからヤロウね」
すると、
ヒデ君フーンって感じで
「そら、足裏、
毎日マッサージ、
してるもんね・・・って、
それって関係ある?」
「もちろん大いにあるよ。
以前は、
床からエネルギーが上がってくるのを、
まるで拒否するみたいやったもの」
そうなんだ。
ヒデ君、
自宅のリビングでくつろいでいるときでも
フト気が付くと
足指をぐっと折りたたんでいることが
多かったんだな。
そう、何かにおびえるように・・・・
「オレ、今から思えば、
地面を踏まんようにしていたように思うんや。
なんか、足って、
不浄なモノやって思っていたし」
それが今や、
レッスン前にはヨガマットの上で、
丹念にセルフ・足底マッサージ。
自分の足裏・足指を
ヨシヨシできるようになったモンね。
オカゲで足裏から上がってくる
エネルギーは増大した
ハズ・・・。
ソレは、ホンマ、良かったなんやけど。
と、
「ジュンコ先生からみて、
今、ドコの存在が弱い?」
ヒデ君が聞いてきた。
「ウーン、
まだ全体的に線が細いよね。
特には、そうね
背中とか、
腕・・が気になるな」
と、答えると、
「背中、
鏡に映る自分を見て、
ゴッツイイヤやネン。
なんか、ボーっとしてる感じで。
ナンでかなぁ」
私はこんな風に答えた。
「床から上がってきたエネルギーが
上手く分配されていない
感じかな」
「分配?」
「ソウ、
足の裏から上がってきたエネルギーは、
カラダのある部分にいったん集まってきて、
ソコから、各末端に送られていくの。
両手、両足、そして頭部に・・・。
あなたの場合、
そのエネルギーを集めてって部位が、
まだ弱いように思うわね。
つまり、
一番のパワーの根源が・・・」
「そんなん、アカンヤン!
でも、それって、
ドコのことやネン?」
私は、お腹辺りを指さしつつ言った。
「カラダの中心よ」
「簡単にいえば、
まだそのあたりが締まらないの」
「アバラが開いて、
腰が引けて・・・ってこと?
まだ、そうやな、
完治はしていないモンな」
そして
「ホールドが弱々しく思うのも、
お腹に力が入れへんからかなぁ?」
「ピンポーン!
そういえば・・・
砂時計を想像してみてね。
真ん中の細い部分にエネルギーが集約され、
また、上と下に広がりを持っている・・・
ちょうどあんな感じ。
アノくびれ部分がないと、実は
足も出ないし、ホールドも広がらない。
でも、(お腹を)締めなくても
手足を動かすコトもできるから、
問題なのよ。
カラダはそれぞれ勝手に動き出して、
バラバラになる・・・」
ヒデ君、私の話をさえぎるように
「なぁ、どうしたらええのん?
その、パワーの源を強化するには・・・って、
腹筋もちゃんとやってるんやけどナァ」
私は、待ってましたとばかり、
「ちょうど、その腹筋エクササイズ、
ちょっと変化させようと思っていたのよ。
今やってるインナーマッスル腹筋、
ずいぶん楽になってきたでしょ?
(第326話参照)
だから、
カラダが成長しなくなってきてるのよ。
だから、もっと負荷を上げる・・・」
ヒデ君、みるみる、
え~ってムードに。
「今でもまだ、
十分きついですけど」
「存在感、
出したいんでしょ?」
「そらそーやけど」
「弱々しいのはいやでしょ?」
「いやや」
「ジャ、やらなきゃ(笑)
これから、教える2種類の腹筋は、
静と動の腹筋なの。
ドッチも、利くよぉ」
「え?ちょっと待って、
2種類も・・・?」
顔が引きつるヒデ君にお構いなく
「では1種類目、始めるよ」
静の腹筋
3段階腹筋
床に仰向けに寝て、
そのまま両足を上げて
ジーッとするわけなんだけど、
床との角度が3段階あるわけ。
まずは、垂直、90度
次、その半分、45度
ラストは、床に最も近い、約10度
これ、それぞれ1分。
ポイントは、
背中が浮かないようにすること
(コレだけでもきついよ)
と、両足を伸ばすこと。
ヒデ君、
しょっぱなの90度からもう、つらそうだ。
「ウーンウーン」
顔をくしゃくしゃにしてうなりまくり。
45度、10度にいたっては
「アカン、コレ、デケヘン」
「腰が、メチャクチャ痛い!」
と言いながらのた打ち回っているよ。
「腰が痛かったら、
ヒジで床を押して、
背中を起こし気味にしていいからね」
と、アドバイス。
それでも、
「両足、伸ばすコトなんで絶対むり・・・」
3分終わった段階で、滝のような汗だ。
あぁ、やっぱりね。
まだ深部腹筋は活性化されてはいないな
・・・と観察しながら
「次は動の腹筋よ」
動の腹筋
4方向腹筋
床に仰向けに寝て、そのまま両足を伸ばす。
両手は大の字に広げて、真横へ。
ソコから、垂直に上げる・・・・
ココがニュートラル・ポジション、で、ヨーイ。
ココから、掛け声で言えば
「下、左、右、くるりと回して」
つまり、両足を揃え伸ばし突っ張ったまま、
下に下ろす→ニュートラル・ポジションへ
左に下ろす(背筋と直角方向へ)
→ニュートラル・ポジションへ
右に下ろす(背筋と直角方向へ)
→ニュートラル・ポジションへ
左回りに大きく足で弧を描く
→ニュートラル・ポジションへ
コレを1セットとして10セット。
もう、ヒデ君、
拷問を受けているかのごとく、
大騒ぎだ。
赤鬼のような顔をして
「ぎゃぁ~ぎゃぁ~」
うるさいのなんのって・・・!!
終わってから、
「これは、アカン・・・
気分ワルなってきたわ」
「あの、クルリと回すは、キツすぎるわ」
と、私に訴えてくるが
何も言わず、ニコニコしてると、
はぁ~ってため息、
で、
「結構(腹筋)
強くなっているかなと思っていたのに、
ちょっとショックやわ」
って、しょげている。
「毎日、コレ、静と動、
どちらかを交互にやったらいいわ」
さて、ソンナコンナの日々が過ぎ、
「早いモンやナァ、
もう来月はタンゴの発表や・・・」
の頃、ようやく、
ヒデ君、タンゴに熱が入ってきて
というのも、“お師匠サン”が現れたからなんだ。
ソレは、意外にも・・・
続く 第544話へ
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腹筋を鍛えなおせ!
~タンゴでダンゴになりたくない!! ⑤~
「オレは存在感がない」
「弱々しい」
ソレは、何もダンスの時だけではなく、
日頃からのヒデ君の悩みでもあるんだな。
とはいえ身長178センチ、
なかなかのイケメンであるヒデ君、
本人が思うほど、ソーなのかシラン?
存在感なく、
弱々しく見えるのかしら?って言うと、
ウーン、残念ながら、
ピンポーンなんだ。
まぁ、でも、出会った頃に比べれば、
ずいぶんと良くはなってきているんだけどね、
って、ヒデ君に告げると、
「オレ、ドコまでひどかってん!?」
って、すっとんきょうな声をあげ
「そういえば、ジュンコ先生、
よく言うていたな。
オレには、下半身がないって。
足腰が弱い・・・
って言うンやったらわかるけど、
下半身がない、幽霊みたいやって、
そんなん言われたって、
どうすりゃええネン!?
ッテ感じやったモンな」
で、チョイ真剣なまなざしで
「ナァ、下半身、
今はあるようになった?」
と聞いてきたんだ。
私は答える。
「そうやね。
ずいぶんシッカリしたよね。
足がようやく“見える”ようになったわ」
「見える?」
「そう(笑)
床から上がってくる
エネルギーが増えたからヤロウね」
すると、
ヒデ君フーンって感じで
「そら、足裏、
毎日マッサージ、
してるもんね・・・って、
それって関係ある?」
「もちろん大いにあるよ。
以前は、
床からエネルギーが上がってくるのを、
まるで拒否するみたいやったもの」
そうなんだ。
ヒデ君、
自宅のリビングでくつろいでいるときでも
フト気が付くと
足指をぐっと折りたたんでいることが
多かったんだな。
そう、何かにおびえるように・・・・
「オレ、今から思えば、
地面を踏まんようにしていたように思うんや。
なんか、足って、
不浄なモノやって思っていたし」
それが今や、
レッスン前にはヨガマットの上で、
丹念にセルフ・足底マッサージ。
自分の足裏・足指を
ヨシヨシできるようになったモンね。
オカゲで足裏から上がってくる
エネルギーは増大した
ハズ・・・。
ソレは、ホンマ、良かったなんやけど。
と、
「ジュンコ先生からみて、
今、ドコの存在が弱い?」
ヒデ君が聞いてきた。
「ウーン、
まだ全体的に線が細いよね。
特には、そうね
背中とか、
腕・・が気になるな」
と、答えると、
「背中、
鏡に映る自分を見て、
ゴッツイイヤやネン。
なんか、ボーっとしてる感じで。
ナンでかなぁ」
私はこんな風に答えた。
「床から上がってきたエネルギーが
上手く分配されていない
感じかな」
「分配?」
「ソウ、
足の裏から上がってきたエネルギーは、
カラダのある部分にいったん集まってきて、
ソコから、各末端に送られていくの。
両手、両足、そして頭部に・・・。
あなたの場合、
そのエネルギーを集めてって部位が、
まだ弱いように思うわね。
つまり、
一番のパワーの根源が・・・」
「そんなん、アカンヤン!
でも、それって、
ドコのことやネン?」
私は、お腹辺りを指さしつつ言った。
「カラダの中心よ」
「簡単にいえば、
まだそのあたりが締まらないの」
「アバラが開いて、
腰が引けて・・・ってこと?
まだ、そうやな、
完治はしていないモンな」
そして
「ホールドが弱々しく思うのも、
お腹に力が入れへんからかなぁ?」
「ピンポーン!
そういえば・・・
砂時計を想像してみてね。
真ん中の細い部分にエネルギーが集約され、
また、上と下に広がりを持っている・・・
ちょうどあんな感じ。
アノくびれ部分がないと、実は
足も出ないし、ホールドも広がらない。
でも、(お腹を)締めなくても
手足を動かすコトもできるから、
問題なのよ。
カラダはそれぞれ勝手に動き出して、
バラバラになる・・・」
ヒデ君、私の話をさえぎるように
「なぁ、どうしたらええのん?
その、パワーの源を強化するには・・・って、
腹筋もちゃんとやってるんやけどナァ」
私は、待ってましたとばかり、
「ちょうど、その腹筋エクササイズ、
ちょっと変化させようと思っていたのよ。
今やってるインナーマッスル腹筋、
ずいぶん楽になってきたでしょ?
(第326話参照)
だから、
カラダが成長しなくなってきてるのよ。
だから、もっと負荷を上げる・・・」
ヒデ君、みるみる、
え~ってムードに。
「今でもまだ、
十分きついですけど」
「存在感、
出したいんでしょ?」
「そらそーやけど」
「弱々しいのはいやでしょ?」
「いやや」
「ジャ、やらなきゃ(笑)
これから、教える2種類の腹筋は、
静と動の腹筋なの。
ドッチも、利くよぉ」
「え?ちょっと待って、
2種類も・・・?」
顔が引きつるヒデ君にお構いなく
「では1種類目、始めるよ」
静の腹筋
3段階腹筋
床に仰向けに寝て、
そのまま両足を上げて
ジーッとするわけなんだけど、
床との角度が3段階あるわけ。
まずは、垂直、90度
次、その半分、45度
ラストは、床に最も近い、約10度
これ、それぞれ1分。
ポイントは、
背中が浮かないようにすること
(コレだけでもきついよ)
と、両足を伸ばすこと。
ヒデ君、
しょっぱなの90度からもう、つらそうだ。
「ウーンウーン」
顔をくしゃくしゃにしてうなりまくり。
45度、10度にいたっては
「アカン、コレ、デケヘン」
「腰が、メチャクチャ痛い!」
と言いながらのた打ち回っているよ。
「腰が痛かったら、
ヒジで床を押して、
背中を起こし気味にしていいからね」
と、アドバイス。
それでも、
「両足、伸ばすコトなんで絶対むり・・・」
3分終わった段階で、滝のような汗だ。
あぁ、やっぱりね。
まだ深部腹筋は活性化されてはいないな
・・・と観察しながら
「次は動の腹筋よ」
動の腹筋
4方向腹筋
床に仰向けに寝て、そのまま両足を伸ばす。
両手は大の字に広げて、真横へ。
ソコから、垂直に上げる・・・・
ココがニュートラル・ポジション、で、ヨーイ。
ココから、掛け声で言えば
「下、左、右、くるりと回して」
つまり、両足を揃え伸ばし突っ張ったまま、
下に下ろす→ニュートラル・ポジションへ
左に下ろす(背筋と直角方向へ)
→ニュートラル・ポジションへ
右に下ろす(背筋と直角方向へ)
→ニュートラル・ポジションへ
左回りに大きく足で弧を描く
→ニュートラル・ポジションへ
コレを1セットとして10セット。
もう、ヒデ君、
拷問を受けているかのごとく、
大騒ぎだ。
赤鬼のような顔をして
「ぎゃぁ~ぎゃぁ~」
うるさいのなんのって・・・!!
終わってから、
「これは、アカン・・・
気分ワルなってきたわ」
「あの、クルリと回すは、キツすぎるわ」
と、私に訴えてくるが
何も言わず、ニコニコしてると、
はぁ~ってため息、
で、
「結構(腹筋)
強くなっているかなと思っていたのに、
ちょっとショックやわ」
って、しょげている。
「毎日、コレ、静と動、
どちらかを交互にやったらいいわ」
さて、ソンナコンナの日々が過ぎ、
「早いモンやナァ、
もう来月はタンゴの発表や・・・」
の頃、ようやく、
ヒデ君、タンゴに熱が入ってきて
というのも、“お師匠サン”が現れたからなんだ。
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