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特別シリーズ 
社交ダンスが教えてくれたこと 人間美学そして哲学vol.4 

良い自己チュウと悪い自己チュウ

目指せ!?究極の自己チュウダンス ①


ジャーン!
突然ですが、サラリ、基礎的事項のみを伝授して、
シリーズ・チャチャチャはコレにて、完。
で、その“締め”といたしまして、
どうしてもお伝えしたいお話・・・が、コレ
え、「目指せ!?究極の自己中ダンス」って!!??
そう、チャチャチャを上手く踊るには、
最終結論、コレに尽きるんです。
なぜって、
チャチャチャは基本的に楽しい、
ごっこ・お遊びのダンスだから・・・
(第377話参照)
いや、チャチャチャだけではなく、
す・べ・てのダンスで、究極、目指すは、

自己チュウダンスなんだぁ~!!!


なぁんて、ジュンコ先生よ、
自己チュウ
自己チュウって、
意味わかっていうてまんノン?
自己チュウって、
自己中心的考え、行動をする人で
自分本位で、身勝手で、
他人のことなんて全然考えず、
自分のしたいよーにする人のことを言うんでっせ。
だもんで、
自己チュウダンスなんて、ひどいもんよ・・・。
え? 
どんなダンスが自己チュウダンスかあげてみろって?
ハイなハイな、
それじゃ、
パーティ会場で見かけた
自己チュウダンス列伝(!?)いきまひょか。


タイプ1
自分の上手さを見せ付けるように振舞う
自己チュウ


「俺は上級者なんだ。
ついて来なさい」
「私はプロの先生の
個人レッスンをずっと受けているのよ。
どう、うまいでしょ」
などと、
自分の上手さを「身体でアピール」しながら、
勝手気ままに踊る人。
難しいステップを次から次へと仕掛けてきたり、
(男性)
相手のリードに関係なく一人でタッタと踊ったり、
(女性)
己を中心にダンスは成り立つモン、
コレ、当然! と思っている人・・・なんだな。


タイプ2
相手を無視して自分だけ“目立とう精神”で踊る
自己チュウ


ダンスが上手くなってくると
それを人に見て欲しくなるのは人情、
それが高じて「見てェ」の気持ちをストレートに
出して踊りまくるタイプ。
「上手ですねぇ」「キレイですな」を
期待していることはいうまでもない。
相手とのコミュニケーションとは
かかわりのないところで、
自分だけ誇らしげなアクションをしたり、
(ピクチャーポーズを無理やり使うなど)
やたらカッコウを決めたがる。


タイプ3 
思い込み過剰のテクニックで踊る
自己チュウ


「これが正しいと思い込んでいるテクニック」を
相手におしきせながら踊る人。
自分のダンスに自信のある人、
ベテラン、ダンス上級者に多い。
自分が正しいと思っている方向に
相手が向かわないと分かるや、教え魔に変身。
相手の迷惑顧みず、ご丁寧に教授し始める。


タイプ4 
パーティ会場で“単独・競技会”を開催しちゃう
自己チュウ


パーティ会場でブンブン飛ばしまくっての
競技ダンスを披露、悦に入るタイプ。
周りからの
「オイオイ場違いだよ~、危ないよぉ~」
の空気も汲み取る気配ナシ。
他のカップルに当る、場所を占領する、
も、自覚ナシ。
マナーのないたった一カップルのせいで
「競技選手は常識がない」などと
風評を立てられてしまってはもったいないのにね
・・・って感じ。


と、ここまで書いただけで、
ヤッパ、だめでしょ、自己チュウダンスは、
って思うんだけど・・・ジュンコ先生、どう?


すると、コンナ言葉が返ってきたんだな。
「イイのよ、良いのよ、これで。 
ダンスは、

“自分だけのために踊れば良い”

んだから」


ハァ? そ、そんな問題発言・・・


「例えば3日後のダンスパーティの予定を
『どーしょう? まだそんなに踊れないし、
まわりに気を遣いそうだし、やめておこうかな?』と
悩んでいる人がいたら、
ぜひとも次の言葉を教訓にして欲しいわ。
パーティではあなた一人だけが
楽しむ(喜ぶ・学ぶ・・)ことを目指せば良い。
そうすれば、必ず
“参加して良かった”という結果になるから」


そんなこと言われても、
「じゃ、勇気を持って参加しよ」
って気にはなれないでしょ?
自分ひとりだけが浮いちゃったりして、
みんなからドン引きされたら、
ドーしてくれるんですか?


すると、ジュンコ先生、
静かに微笑みながらこう言うんだ。

「いい?社交ダンスが、

真に上手くなるためには

徹底的に

自己中心を貫き極めていく


・・・これしかないのよ!
ただし、“徹底的に”というところがミソ。
“中途半端な”自己チュウは、
単なるワガママ・変わり者・
身勝手・聞き分けのない子供・・
呼ばわりされるのがオチだからね。
“みんな仲良くするべきよ”という
社交ダンスコミュニティの中では、
あなたの言うように
総スカンを食らってしまうことにもなりかねないわ」


ンン、なんか思っていたのとは違うような・・・
今の話を整理すると、

徹底的な自己チュウ
=良い自己チュウダンスへの道
→社交ダンスが真に上達する


中途半端な自己チュウ
=悪い自己チュウダンスへの道
→ダンスは上手くならず、
みんなからも相手にされなくなる


ということになるんかしらね。
じゃぁ、みんな、
良い自己チュウを目指せば良いってことよね!
でも、ちょっと待って。
上記にあげたパーティでの自己チュウダンスの例って、
どれも悪い自己チュウダンスじゃないの?
いや、ひょっとして
組んだ瞬間から
自分の上手さを見せ付けるように振舞っても
相手を無視して自分だけ“目立とう精神”で
ジャンジャン好き放題踊りまくっても
思い込み過剰の進化のないテクニックで踊っても、
教え魔に変身しても、
競技ダンスでガンガン飛ばしても
ソレもコレも、徹底すれば、
良い自己チュウダンスに変化していくものなの?
うーん、わかんなくなってきましたけど・・・。


と、ここでまたジュンコ先生の登場だ。

「中途半端な“悪い自己チュウ”と
その反対の“良い自己チュウ”との違いについて、
両者にはハッキリとした違いがあるのよ。
上記の4タイプの自己チュウも、
その辺をしっかり分かれば、
悪い自己チュウから良い自己チュウに
“転身”は大いに可能よ」


へぇ、ドンナ違いがあるんだろう?
「違いはね、目的にあるの。
簡単に言えば

“悪い自己チュウ”は

“自己チュウ”でいることそのものが

目的になっている


みんなからスゴイと思われたい
チヤホヤされたい
誰よりも上手く踊れないと気がすまない
自分が正しくて
相手は間違っているということを示したい
(相手に支配されたくない)
他のみんなと合わせるのが面倒だしバカバカしいetc.
さまざまなネガティブな思いがその原動力ね。
ただ、この思い自体が別段悪いわけではないわ。
表に出さないだけで、
誰もが心の中に、
普通に持っている感情かもしれない・・・しね。
でも“自己チュウ”が目的になってしまっている以上、
なかなかこれらの感情から
抜け出し手放すことができないのよね。
ホントウの自分は
『このままじゃ、いけない』
ってわかっていても、ね。
もう“習慣化”しているから、
無意識的、自動的に
悪い自己チュウを“選択”しているのよ。
だからいつまでたっても、ダンス自体も上手くならない。
相手を無視して勝手に踊る、
音楽を外していても一向に気が付かない、
身体のラインが不自然に崩れる、
身体に妙な力が入ってしまうetc.
が治らない。
低いプライドにしがみついた
身の程知らずのこだわり人間になっちゃって、
結果、
みんなからも疎まれてしまうのよね」


わわわ、なぁんか、
耳が痛くなってきましたけど・・・。


「じゃ、“良い自己チュウ”の目的、
目指すものとは何だと思う?
それはね、

どんな相手とでも仲良く楽しく

音楽に乗って踊れる


ようになること」


え?自己チュウなのに?
意味がわかんないなぁ・・・。


「OK、説明するわね。
“どんな相手とでも仲良く楽しく
音楽に乗って踊れるようになること”
って、ダンスの本質よね。
ダンスに携わっているみんなが
最終的に目指している
“桃源郷”みたいなもんかもしれないけれどね。
でも、ソコに至るためには、
自分をよく見つめなければならない、
人のことにかまっている暇はないほどに
先に自分自身の技術のアップに務めなければ、
ソウ、思うときが必ずやってくるわ。
問題は相手にあるのではなく、自分にある
すべては自分次第だ・・・ってね」


それは、よく分かります。


「でしょ?
ここで言う良い意味での自己チュウって、

自分の高いプライドを

育ててゆこうとする意志


みたいなもんなのよ」



      続く 第445話へ



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