2008.03.30 (第432話)社交ダンスを教えるということ vol.3 サンザンなグループレッスン
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特別シリーズ
社交ダンスを教えるということ vol.3
サンザンなグループレッスン
~グループレッスンの怪②~
お師匠サンが来ないとならば、
みんなお休みするんじゃないかなぁ~
なんて思っていたけど、
イヤイヤほとんど全員出席という、
まぁソレは、
良かったかなって感じからのスタートだった。
種目は、ワルツ
まだ今日で2回目だ。
前回、
課題となるアマルガメーションを教えたばかり
・・・といっても、
初級コースなモンで、
扱うフィガーは超ベーシック
ナチュラル・スピンターン~リバースターン~
ホイスク~シャッセフロムPP~ナチュラル・ターン・・
私自身も学連の頃サンザンやってきた、
まぁイヤおなじみなモンばっかりだ。
どういうふうにやっていこうか、
私なりに考えた結果、
「とにかく前回、お師匠サンが
やっていたことをなぞってみよう」
ソウ思うにいたったんだな。
失敗がないだろうからって言うよりも、
ソレしか思い浮かばなかなんだけどね。
(前回のお師匠サンのレッスンの時は)
ワルツなんて
全く知りマセーンというビギナーさんも、
ベテランさんに混じって、
何とかこなしているように見えたしね。
といっても、
正直な話、私自身も男性役ビギナーなもんで、
みんながちゃんと付いて来ているかどうかを
しっかり見ている余裕もなかったんだけど。
で、まずは、ホールドをさせてのシャドウからだ。
全員、同じ方向を向かせて立たせ、
行きますよぉ
サン、ハイ
1・2・3 1・2・3・・
音楽はかけずに先生の声で指揮を取るんだけど、
ワワワな問題がここですでに勃発しちゃったんだな。
ベテランさんがゆうゆうこなす中、
ビギナーさんは
「おーい、どこへ行くんだぁ!?」
って感じのテンテコ舞いなんだ。
それもねぇ、ひどいんだよ。
ハッキリ言って
前回やったこと、
なーんにも
覚えてませんヤン??!!
のサラッピン(新品のこと)状態なんだモン。
しょっぱなのナチュラルターンから
「アレッ?わかんない」
早々に脱落する者、
スピンターンでクルリ回るや
「ここはどこ?」ってな感じで
ホケッっと立ち止まってしまい、
周りのお邪魔になっちゃう者。
しかも慣れないハイヒールのせいで、
動きはぎこちないし、中には、
「ハァ~しんどい」
とばかり、椅子に戻って、
オイオイ勝手に座ってますヤン!?
・・・トンデモな人が続出なんだ。
今から思えば、
コレって当然のことなんだけどねぇ。
なんたって、まだワルツ2回目なんだもん。
スラスラ行く方がおかしいわよってなモンなんだけど、
当時の私にはそんな頭は当然ない。
ビギナーさんの存在が
気になって気になって仕方がない私。
足型を確認する段階で
こんなにも足止め食わせるなよって・・・
とにかく、
のっけからつまずき、あせっていた。
で、
全然付いて来れてない
ビギナーさんのために
もう一度、フィガーの一つひとつを全員で
丁寧になぞったほうが良いだろう
と決断したんだ。
フィガー名を口早に言いながら、
先生が先頭を切ってステップをやり、
その後にみんながゾロゾロついて来る。
・・・を何回か繰り返し、
改めましてのスタート。
フト思いついて、
私はあるビギナーさんに質問してみたんだ。
「OOさん、
コレはなんて名前のフィガーでしたっけ?」
もろろん、
「ハイ!ナチュラル・スピンターンです!」
という即答を期待してのものだ。
トコロがである。
「え~とぉ、
アララ、ナンでしたっけ?」
と、ニコニコ。
ナ、なにそれ?
今、やったとこヤンかぁ~。
しかも、何回も・・・
私は、頭がカァ~ッとしてきた。
ネェネェ、覚える気、アルの?
みんなの中からは
フヮッ~てな笑いが巻き起こッたんだけど、
私は気が気でない。
というのも、
チラッとイヤァなものを眼にしたからなんだ。
ソレは、
あるベテランさん同士の二人連れの様子。
顔を見合わせ
「仕方ないわねぇ~」ってな感じで、
ため息交じりの苦笑しているんだ。
アッと思い、視線をめぐらすと、
他にも怖い顔で、
そっぽを向き始めている
数人のベテランさんの姿(!?)が・・・。
彼女たちからは、
コンナ声が聞こえてくるようだった。
「もう、いい加減にして欲しいわ。
私たちは、
もっと高度なことが習いたいワケ。
こんな、
下手ッピー初心者と一緒に習っていたんじゃ、
ラチがあかないわよっ」
私は、コレはエライことをしたって感じたんだ。
なぜって、
ビギナーさんのことばっかり気になっていて、
そういや、
ベテランさんの気持ちなんて
考えていなかったからなんだ。
って言うか、
考える余裕もなかったからなんだ。
またまた、カッとなりアセリまくる私は、
苦肉の策として、
「では、男性と順番に組みながら、
音楽に合わせてやってみましょう。
後の女性はシャドウで・・・」
という方向に切り替えたんだ。
で、男性二人(初心者1、ベテラン1)に私が入り、
女性と組みながら踊り、
フロアーの端まで行ったら、また引き返して・・・
を始めたんだ。
でもね、私だって男性役ビギナーでしょ、
もう、目の前にいる人のことで手いっぱいなワケ。
周りを見る余裕がない。
きっと誰よりも気を遣って、
誰よりも汗をかいたんじゃぁないかなぁで、
奮闘したものの、
フト気が付いて、周りを見ると
アリャアリャ
エライコトになってまんがな・・・
ナニが起っていたのか説明しよう。
まずね、
ビギナー男性がビギナー女性と当った場合、
ゼーンぜん付いて来れないわけ。
おまけに小柄なその男性、
大柄な女性と当たったりしちゃった日にゃ、
もう空回りもいいとこ。
額から汗が流れ落ちる滝をハンカチでぬぐいながら、
もうアセリまくっているんだ。
そして、シャドウしながら順番待ちの他の女性が、
アラアラ、もめている!?
どうも、次に男性と踊るのは誰なのか、
(しかも3人のうちの誰と当るのか)も含めて、
自分の順番が分からなくなっているらしいのだ。
あわてて仲裁に入る私。
ハァ~・・・
もうサンザンだ
なんとナァク感じていた、
いやな予感が現実のモノとなったんだ。
1時間半のレッスンが何とか終わったとき、
私はグッタリ疲れ切っていた。
左まぶたの上辺りが
ピクピク痙攣(けいれん)を起こしていた。
コレではダメだ、と、心底思った。
でも、でも何とかしなきゃ・・・
私には、お師匠サンのように、
みんなを引き付ける元々のブランド力もなければ、
ダンスのテクニックも、ナイし、
まだ、駆け出し教師、教える経験も、ナイ。
じゃぁ、自分にナニがあるんだろう?
って考えた時に
アッて、
思い当たることがあったんだ。
ソレは、
私は大学4年生の時のある貴重な経験だった・・・
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~グループレッスンの怪②~
お師匠サンが来ないとならば、
みんなお休みするんじゃないかなぁ~
なんて思っていたけど、
イヤイヤほとんど全員出席という、
まぁソレは、
良かったかなって感じからのスタートだった。
種目は、ワルツ
まだ今日で2回目だ。
前回、
課題となるアマルガメーションを教えたばかり
・・・といっても、
初級コースなモンで、
扱うフィガーは超ベーシック
ナチュラル・スピンターン~リバースターン~
ホイスク~シャッセフロムPP~ナチュラル・ターン・・
私自身も学連の頃サンザンやってきた、
まぁイヤおなじみなモンばっかりだ。
どういうふうにやっていこうか、
私なりに考えた結果、
「とにかく前回、お師匠サンが
やっていたことをなぞってみよう」
ソウ思うにいたったんだな。
失敗がないだろうからって言うよりも、
ソレしか思い浮かばなかなんだけどね。
(前回のお師匠サンのレッスンの時は)
ワルツなんて
全く知りマセーンというビギナーさんも、
ベテランさんに混じって、
何とかこなしているように見えたしね。
といっても、
正直な話、私自身も男性役ビギナーなもんで、
みんながちゃんと付いて来ているかどうかを
しっかり見ている余裕もなかったんだけど。
で、まずは、ホールドをさせてのシャドウからだ。
全員、同じ方向を向かせて立たせ、
行きますよぉ
サン、ハイ
1・2・3 1・2・3・・
音楽はかけずに先生の声で指揮を取るんだけど、
ワワワな問題がここですでに勃発しちゃったんだな。
ベテランさんがゆうゆうこなす中、
ビギナーさんは
「おーい、どこへ行くんだぁ!?」
って感じのテンテコ舞いなんだ。
それもねぇ、ひどいんだよ。
ハッキリ言って
前回やったこと、
なーんにも
覚えてませんヤン??!!
のサラッピン(新品のこと)状態なんだモン。
しょっぱなのナチュラルターンから
「アレッ?わかんない」
早々に脱落する者、
スピンターンでクルリ回るや
「ここはどこ?」ってな感じで
ホケッっと立ち止まってしまい、
周りのお邪魔になっちゃう者。
しかも慣れないハイヒールのせいで、
動きはぎこちないし、中には、
「ハァ~しんどい」
とばかり、椅子に戻って、
オイオイ勝手に座ってますヤン!?
・・・トンデモな人が続出なんだ。
今から思えば、
コレって当然のことなんだけどねぇ。
なんたって、まだワルツ2回目なんだもん。
スラスラ行く方がおかしいわよってなモンなんだけど、
当時の私にはそんな頭は当然ない。
ビギナーさんの存在が
気になって気になって仕方がない私。
足型を確認する段階で
こんなにも足止め食わせるなよって・・・
とにかく、
のっけからつまずき、あせっていた。
で、
全然付いて来れてない
ビギナーさんのために
もう一度、フィガーの一つひとつを全員で
丁寧になぞったほうが良いだろう
と決断したんだ。
フィガー名を口早に言いながら、
先生が先頭を切ってステップをやり、
その後にみんながゾロゾロついて来る。
・・・を何回か繰り返し、
改めましてのスタート。
フト思いついて、
私はあるビギナーさんに質問してみたんだ。
「OOさん、
コレはなんて名前のフィガーでしたっけ?」
もろろん、
「ハイ!ナチュラル・スピンターンです!」
という即答を期待してのものだ。
トコロがである。
「え~とぉ、
アララ、ナンでしたっけ?」
と、ニコニコ。
ナ、なにそれ?
今、やったとこヤンかぁ~。
しかも、何回も・・・
私は、頭がカァ~ッとしてきた。
ネェネェ、覚える気、アルの?
みんなの中からは
フヮッ~てな笑いが巻き起こッたんだけど、
私は気が気でない。
というのも、
チラッとイヤァなものを眼にしたからなんだ。
ソレは、
あるベテランさん同士の二人連れの様子。
顔を見合わせ
「仕方ないわねぇ~」ってな感じで、
ため息交じりの苦笑しているんだ。
アッと思い、視線をめぐらすと、
他にも怖い顔で、
そっぽを向き始めている
数人のベテランさんの姿(!?)が・・・。
彼女たちからは、
コンナ声が聞こえてくるようだった。
「もう、いい加減にして欲しいわ。
私たちは、
もっと高度なことが習いたいワケ。
こんな、
下手ッピー初心者と一緒に習っていたんじゃ、
ラチがあかないわよっ」
私は、コレはエライことをしたって感じたんだ。
なぜって、
ビギナーさんのことばっかり気になっていて、
そういや、
ベテランさんの気持ちなんて
考えていなかったからなんだ。
って言うか、
考える余裕もなかったからなんだ。
またまた、カッとなりアセリまくる私は、
苦肉の策として、
「では、男性と順番に組みながら、
音楽に合わせてやってみましょう。
後の女性はシャドウで・・・」
という方向に切り替えたんだ。
で、男性二人(初心者1、ベテラン1)に私が入り、
女性と組みながら踊り、
フロアーの端まで行ったら、また引き返して・・・
を始めたんだ。
でもね、私だって男性役ビギナーでしょ、
もう、目の前にいる人のことで手いっぱいなワケ。
周りを見る余裕がない。
きっと誰よりも気を遣って、
誰よりも汗をかいたんじゃぁないかなぁで、
奮闘したものの、
フト気が付いて、周りを見ると
アリャアリャ
エライコトになってまんがな・・・
ナニが起っていたのか説明しよう。
まずね、
ビギナー男性がビギナー女性と当った場合、
ゼーンぜん付いて来れないわけ。
おまけに小柄なその男性、
大柄な女性と当たったりしちゃった日にゃ、
もう空回りもいいとこ。
額から汗が流れ落ちる滝をハンカチでぬぐいながら、
もうアセリまくっているんだ。
そして、シャドウしながら順番待ちの他の女性が、
アラアラ、もめている!?
どうも、次に男性と踊るのは誰なのか、
(しかも3人のうちの誰と当るのか)も含めて、
自分の順番が分からなくなっているらしいのだ。
あわてて仲裁に入る私。
ハァ~・・・
もうサンザンだ
なんとナァク感じていた、
いやな予感が現実のモノとなったんだ。
1時間半のレッスンが何とか終わったとき、
私はグッタリ疲れ切っていた。
左まぶたの上辺りが
ピクピク痙攣(けいれん)を起こしていた。
コレではダメだ、と、心底思った。
でも、でも何とかしなきゃ・・・
私には、お師匠サンのように、
みんなを引き付ける元々のブランド力もなければ、
ダンスのテクニックも、ナイし、
まだ、駆け出し教師、教える経験も、ナイ。
じゃぁ、自分にナニがあるんだろう?
って考えた時に
アッて、
思い当たることがあったんだ。
ソレは、
私は大学4年生の時のある貴重な経験だった・・・
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