2008.01.10 (第352話)ドラマティック情熱「タンゴ」LⅢ ヘッド・フリック・アクション
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エクササイズ&プラクティス集へ
いつもの練習場にやってきた、
和夫と真理。
「真理ちゃん、今日はご機嫌だなぁ、
どうしたの?
何かイイコトあったの?」
「ン、わかる?
イイコトがあったってわけじゃないけど。
タンゴがね、楽しくなってきたんだ」
「へぇ~ソレは良かった。
でも、どうして?」
「昨日のレッスンで、
ネックアクションについて習ったでしょ?
ソレでね、分かったのよ。
すばやくキレのある
ネックの返しが
どうすればできるのかが」
「お、いいネェ~。
真理ちゃん、憧れていたモンね、
シュパッて感じのヘッド・フリックに」
ヘッド・フリックって、
ジュンコ先生も言っていたわよね。
それで、まず、イメージが変わったの。
フリックって
“ピシッと振ること”でしょ?
あ、そうか、
頭をピシッて振れば良いんだ!
って。
私、ずっと首を回そうとしていたの、
で、顔の向きを速く変えようとばかりしていたんだ。
だから、ナァンかトロイし、
PPになったとき
男性の領域に顔が突っ込んでしまっていたの」
「あぁ、なるほど、そうだったのか。
だからいつも、
リンクが終わったとき
顔が近くなっていたんだな」
「ソウなの。
昨日のレッスンで
ヘッド・フリックは
鼻先を支点にして後頭部を回す
って習ったでしょ?
顔を意識するのと、
後頭部を意識するのとではゼンゼン違うもの」
真理はうれしそうに話を続けている。
「でね、思い出してアノ、
エクササイズをやったのよ、昨夜。
(第159話参照)
すごくジョリジョリ音がして
気持ち良くなった(笑)
ついでに
後頭環椎軸椎関節
(こうとう・かんつい・じくつい・かんせつ)
のお話も読み直して
・・・今読むとすごく理解できるのよね。
で、ヘッド・フリック・アクション、
鏡の前で練習していたの」
真理は、和夫に
“ねぇ、見て、
うまくできるようになったでしょ?”
とばかり、
ヘッド・フリック・アクションをやって見せた。
するとナニを思ってか、
和夫が笑い出した。
「え、おかしい?」
真理があわてて聞くと、
「違うよ。
真理ちゃんのことで笑ったんじゃない。
(真理ちゃんは)
それで良い、カッコイイよ」
「じゃなによ?」
「思い出したんだ。
以前、レッスンでタンゴの歴史を習っただろ?
興味深かったんで、
アレから自分でも色々調べてみたんだ。
そのなかで、
ヘッド・フリック・アクションにまつわる
面白い話があってね」
「フーン。
ヘッド・フリック・アクションにまつわる話?」
「そう、なぜ頭を振るようになったかって言う、
ヘッド・フリック発祥の話さ」
「へぇ~、面白そう、教えて」
「ガウチョ(スペイン人と、
南米インディアンの混血の人々で、
アルゼンチンのカーボーイ。
タンゴを生み育てた民衆の一員でもある)が
パートナーと踊るときのアクションというか
演出だったらしいんだけど。
お互い、体臭だか口臭だかわかんないけど、
とにかく臭くって、
二人してちょっと匂いをかいでは
素早く顔をそむける仕草をしたんだって。
ソレが発展して
今のヘッド・フリックになった・・・」
「え~うそぉ。
ホントの話なの?面白いけど(笑)」
「まぁ、単なる逸話かも知れないけどね」
「でも・・・ヤバイ、
昨夜、私も餃子、食べちゃったんだった!」
「大丈夫。
ボクも昨夜、お風呂に入っていないから(笑)
今日のタンゴはきっとすごい
ヘッド・フリック・アクションができるよ」
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「真理ちゃん、今日はご機嫌だなぁ、
どうしたの?
何かイイコトあったの?」
「ン、わかる?
イイコトがあったってわけじゃないけど。
タンゴがね、楽しくなってきたんだ」
「へぇ~ソレは良かった。
でも、どうして?」
「昨日のレッスンで、
ネックアクションについて習ったでしょ?
ソレでね、分かったのよ。
すばやくキレのある
ネックの返しが
どうすればできるのかが」
「お、いいネェ~。
真理ちゃん、憧れていたモンね、
シュパッて感じのヘッド・フリックに」
ヘッド・フリックって、
ジュンコ先生も言っていたわよね。
それで、まず、イメージが変わったの。
フリックって
“ピシッと振ること”でしょ?
あ、そうか、
頭をピシッて振れば良いんだ!
って。
私、ずっと首を回そうとしていたの、
で、顔の向きを速く変えようとばかりしていたんだ。
だから、ナァンかトロイし、
PPになったとき
男性の領域に顔が突っ込んでしまっていたの」
「あぁ、なるほど、そうだったのか。
だからいつも、
リンクが終わったとき
顔が近くなっていたんだな」
「ソウなの。
昨日のレッスンで
ヘッド・フリックは
鼻先を支点にして後頭部を回す
って習ったでしょ?
顔を意識するのと、
後頭部を意識するのとではゼンゼン違うもの」
真理はうれしそうに話を続けている。
「でね、思い出してアノ、
エクササイズをやったのよ、昨夜。
(第159話参照)
すごくジョリジョリ音がして
気持ち良くなった(笑)
ついでに
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(こうとう・かんつい・じくつい・かんせつ)
のお話も読み直して
・・・今読むとすごく理解できるのよね。
で、ヘッド・フリック・アクション、
鏡の前で練習していたの」
真理は、和夫に
“ねぇ、見て、
うまくできるようになったでしょ?”
とばかり、
ヘッド・フリック・アクションをやって見せた。
するとナニを思ってか、
和夫が笑い出した。
「え、おかしい?」
真理があわてて聞くと、
「違うよ。
真理ちゃんのことで笑ったんじゃない。
(真理ちゃんは)
それで良い、カッコイイよ」
「じゃなによ?」
「思い出したんだ。
以前、レッスンでタンゴの歴史を習っただろ?
興味深かったんで、
アレから自分でも色々調べてみたんだ。
そのなかで、
ヘッド・フリック・アクションにまつわる
面白い話があってね」
「フーン。
ヘッド・フリック・アクションにまつわる話?」
「そう、なぜ頭を振るようになったかって言う、
ヘッド・フリック発祥の話さ」
「へぇ~、面白そう、教えて」
「ガウチョ(スペイン人と、
南米インディアンの混血の人々で、
アルゼンチンのカーボーイ。
タンゴを生み育てた民衆の一員でもある)が
パートナーと踊るときのアクションというか
演出だったらしいんだけど。
お互い、体臭だか口臭だかわかんないけど、
とにかく臭くって、
二人してちょっと匂いをかいでは
素早く顔をそむける仕草をしたんだって。
ソレが発展して
今のヘッド・フリックになった・・・」
「え~うそぉ。
ホントの話なの?面白いけど(笑)」
「まぁ、単なる逸話かも知れないけどね」
「でも・・・ヤバイ、
昨夜、私も餃子、食べちゃったんだった!」
「大丈夫。
ボクも昨夜、お風呂に入っていないから(笑)
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