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エクササイズ&プラクティス集へ
「さて、タンゴの組み方のプリント(第309話参照)
の内容について他に質問のある人は?」
ジュンコ先生の問いに
森田さんが
「男性のホールドについての質問です。
⑥に“男性の左手は、
他の種目より少しひじの角度は鋭角に”とありますが、
これはだいたい何度くらいなのか・・・と思いまして。
それから⑨に
“右アームで女性の背中に
少し深く触れる(背筋を超える)”も、
どれくらい超えるんだろう・・・ということなのですが」
ジュンコ先生は微笑みながら聞いていたが
「そうね、書いておいて言うのもナンなのだけど、
あまりそのあたりの
カタチにはこだわらないほうがいい
わね」
そう言って、みんなのほうに向きなおり、
「“タンゴのホールドは他の種目よりもコンパクトに”
ということもよく言われるわね。
“左ひじを鋭角に”
“右手を女性の背中に深く”と合わせて、
タンゴの特徴を現しているものではあるけれど、
そのより具体的な細やかさ
どれくらい コンパクトに?
どれくらい 鋭角に?
どれくらい 背中に深く?etc.
カタチに関することは、
できるだけ決め事を少なくしておいたほうがいいわね」
「ソレは・・・
ホールドが固まってくるからですかね?
決めごとが多いと」
平田さんが言う。
「当然、ソレもあるわね。
平田さん、心当たりがあるのかしら?」
「はい、もうコンパクトに締めて、
って思うだけで、力んできますわ(笑)
最近は減りましたけれど、
以前は家内によく怒られていました。
『背中がキツイ。抱え込むな』
それに、左ひじを鋭角にしようとすると
『右腕がへし折られる』(笑)」
ソレを聞いて、
「そう!
居心地の悪い“コンパクト”
って方が多くいらっしゃいますわ。
ご本人はタンゴ・ホールドって気分なのでしょうけれど、
コチラはいい感じがしません」
と、紀子さんが言う。
ジュンコ先生はうなずきながら聞いていたが
「タンゴ・ホールドのカタチに関しては、
決め事を少なくしておいたほうがいいと言うより実は
最初から決められないハズなのよ」
「ソレは、相手によって
変わると言う意味でもありますよね?」
トシ子さんが聞くと
「ソウね。
もちろんソレも大いにあるわ。
組む相手のサイズに合わせて、
いつも調整可能にしておかないとね。
さぁその他にも、
ホールドのカタチを
最初から決められないって言う理由があるわ。
何か分かるかしら?」
「以前スイングダンスのホールド・レクチャーで
話したことなんだけれども、
覚えているかな?」
ジュンコ先生は白板にコウ書いた。
ホールドも踊っている(第66話参照)
「同じようにタンゴ・ホールドをカタチ作るにしても、
音楽を聴いて、気分が乗って、その表現として
・・・作ったものと
『こうせねばならぬ』と思って
表面だけで作ってしまうのとでは、
雲泥の差が付いちゃうわ」
「そして、もうひとつ
ある意味、ホールドのカタチというものは
柔軟な“器(うつわ)”であり、
中に何を入れるのかによって、
変化していくものもでもあるからよ。
つまり
ホールドは踊る内容が変わると
ソレにつれて変化対応していくもの
例えば、タンゴのシャープさを表現するのに、
腕・手は一役も二役も買っているわ。
だから、上級者のタンゴ・ホールドほど、
狭苦しくなく、
ワイドな感じがして、柔らかく、自由・・・
初級者が見よう見真似でカタチだけ作った、
ソレとは大いに違うのよ」
「いい?
どうも、タンゴって踊りづらいナァって思っている人は、
カタチを決めすぎていないか
以前作ったカタチ
(コンパクト加減・角度・背中に回す程度など)に
こだわりを持っていないかを、
今一度見直してみて
ホールドはナマモノ(第127話参照)
このことをスイングダンス以上に大切にして欲しいの」
ココまで聞いて森田さんが改めて質問だ。
「では、
ホールドのカタチより、
ホールドを作るときの動きのほうが大切
というコトでしょうか?」
「そう!そのとおりなのよ。
プリントの
⑥ 男性、女性を招き始める。(呼吸を使って)
から、
⑨ 男性、右アームで女性の背中に
少し深く触れる(背筋を超える)
そして
⑪ 床からの反作用を受けながら
タンゴポジションに入りつつ、スタートを切る
までが、
途切れない
流れるような一連の動き
になれば、最高でしょうね」
次号へ
続く 第317話へ
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とても励みになっています。(ジュンコ)
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森田さんが
「男性のホールドについての質問です。
⑥に“男性の左手は、
他の種目より少しひじの角度は鋭角に”とありますが、
これはだいたい何度くらいなのか・・・と思いまして。
それから⑨に
“右アームで女性の背中に
少し深く触れる(背筋を超える)”も、
どれくらい超えるんだろう・・・ということなのですが」
ジュンコ先生は微笑みながら聞いていたが
「そうね、書いておいて言うのもナンなのだけど、
あまりそのあたりの
カタチにはこだわらないほうがいい
わね」
そう言って、みんなのほうに向きなおり、
「“タンゴのホールドは他の種目よりもコンパクトに”
ということもよく言われるわね。
“左ひじを鋭角に”
“右手を女性の背中に深く”と合わせて、
タンゴの特徴を現しているものではあるけれど、
そのより具体的な細やかさ
どれくらい コンパクトに?
どれくらい 鋭角に?
どれくらい 背中に深く?etc.
カタチに関することは、
できるだけ決め事を少なくしておいたほうがいいわね」
「ソレは・・・
ホールドが固まってくるからですかね?
決めごとが多いと」
平田さんが言う。
「当然、ソレもあるわね。
平田さん、心当たりがあるのかしら?」
「はい、もうコンパクトに締めて、
って思うだけで、力んできますわ(笑)
最近は減りましたけれど、
以前は家内によく怒られていました。
『背中がキツイ。抱え込むな』
それに、左ひじを鋭角にしようとすると
『右腕がへし折られる』(笑)」
ソレを聞いて、
「そう!
居心地の悪い“コンパクト”
って方が多くいらっしゃいますわ。
ご本人はタンゴ・ホールドって気分なのでしょうけれど、
コチラはいい感じがしません」
と、紀子さんが言う。
ジュンコ先生はうなずきながら聞いていたが
「タンゴ・ホールドのカタチに関しては、
決め事を少なくしておいたほうがいいと言うより実は
最初から決められないハズなのよ」
「ソレは、相手によって
変わると言う意味でもありますよね?」
トシ子さんが聞くと
「ソウね。
もちろんソレも大いにあるわ。
組む相手のサイズに合わせて、
いつも調整可能にしておかないとね。
さぁその他にも、
ホールドのカタチを
最初から決められないって言う理由があるわ。
何か分かるかしら?」
「以前スイングダンスのホールド・レクチャーで
話したことなんだけれども、
覚えているかな?」
ジュンコ先生は白板にコウ書いた。
ホールドも踊っている(第66話参照)
「同じようにタンゴ・ホールドをカタチ作るにしても、
音楽を聴いて、気分が乗って、その表現として
・・・作ったものと
『こうせねばならぬ』と思って
表面だけで作ってしまうのとでは、
雲泥の差が付いちゃうわ」
「そして、もうひとつ
ある意味、ホールドのカタチというものは
柔軟な“器(うつわ)”であり、
中に何を入れるのかによって、
変化していくものもでもあるからよ。
つまり
ホールドは踊る内容が変わると
ソレにつれて変化対応していくもの
例えば、タンゴのシャープさを表現するのに、
腕・手は一役も二役も買っているわ。
だから、上級者のタンゴ・ホールドほど、
狭苦しくなく、
ワイドな感じがして、柔らかく、自由・・・
初級者が見よう見真似でカタチだけ作った、
ソレとは大いに違うのよ」
「いい?
どうも、タンゴって踊りづらいナァって思っている人は、
カタチを決めすぎていないか
以前作ったカタチ
(コンパクト加減・角度・背中に回す程度など)に
こだわりを持っていないかを、
今一度見直してみて
ホールドはナマモノ(第127話参照)
このことをスイングダンス以上に大切にして欲しいの」
ココまで聞いて森田さんが改めて質問だ。
「では、
ホールドのカタチより、
ホールドを作るときの動きのほうが大切
というコトでしょうか?」
「そう!そのとおりなのよ。
プリントの
⑥ 男性、女性を招き始める。(呼吸を使って)
から、
⑨ 男性、右アームで女性の背中に
少し深く触れる(背筋を超える)
そして
⑪ 床からの反作用を受けながら
タンゴポジションに入りつつ、スタートを切る
までが、
途切れない
流れるような一連の動き
になれば、最高でしょうね」
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