2007.11.21 (第302話)ドラマティック情熱「タンゴ」ⅩⅢ 射出力によるプログレッシブ・リンク
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さてさて、お待たせ。
前号(第301話参照)の続きですよ。
プログレッシブ・リンク
男性のリードのキーワード
“急停止”そして“射出”
の理解を深めていくために、
まずは、テクニックブック=
教科書のプログレッシブ・リンクの項を
チョイ確認しておきましょうか。
プログレッシブ・リンク
男性
1歩目 左足CBMPに前進
2歩目 右足PPで横、少し後ろに 2歩目でカラダを右へ回転
おぉっと、いきなりのCBMP・・・だけれど、
コレの意味は大丈夫ですかな?
「片方の足が他方の足の延長線上に、
またはカラダを横切って前進または
後退するときの足の位置」
(CBMPについては第257話参照)
ということは
コノ(リンク)場合だと
1歩目は、
左足を右足のまん前
一直線上に前進する
ということですね。
で、
「CBMPは足の“位置”であるが
その位置は“動いた”結果できあがるモノであって
“カタチ”ではない」
(第257話参照)
という観点から見ると、
右足の上で次の左足がCBMPになるように
何らかの“動き”つまり“働き”があったハズ。
それこそが
男性のリンクのモーション
なんですよね。
では、ソレがどんなものか具体的に見てみましょう。
プログレッシブ・リンクのモーションから
リンクへのプロセスプラクティス(男性)
① まず、片足バランスをとってみる。
右足に体重をのせ、左足のヒザを上げ、
まっすぐ立てているかどうか確かめてみよう。
足の裏、うちくるぶしの下辺りに
体重が乗っていたら楽に立てるよ。
(“まっすぐ立つ”の詳しい説明は第215話参照)
② 左足を下ろし、右足体重のまま、
カラダの奥みぞおちのあたりを意識する。
で、その部分に “ひねり”を加えていくよ。
③ ひねる感覚がわかりやすいように、
手で表現してみよう。
みぞおち前辺りに両手を持ってきて
(ひじは曲げる、軽くコブシを握るような感じ)
右手を前に出し、左手を後ろに引く・・・
(動かす範囲は小さくて良い)
ソレと連動して、
みぞおちの奥あたりをギューッと動かすんだ。
このギューッは
きつめの左回転+これから前進しますよということ
を表しているよ。
もし、あなたのインナーマッスルたちが目覚めていて、
ネットワーク形成がされつつあったなら、
床からの反作用をもらうことで、
左足が勝手に持ち上がってくるだろう。
(足自体はなーんにもしていないのに)
どうなるのかというと
左足のカカトが持ち上がり、ひざも曲がってくる。
左側骨盤がフリーになり、前進しやすい状態となっている。
・・・こうなりぁしめたものだ
④ さぁ、ココからいよいよ
“射出力”を生むための本格的な準備に入るよ。
③の感覚をギューッってキツークしていくんだ。
つまり、左回転をググッとし、
次前進のためのカラダの中の引き込みも
ググッてするということ。
これが
“射出力”を生むための“タメ”となる。
“タメ”というのは、
エネルギーを貯めておくってことだ。
次に繰り出す
リンクへのエネルギーを充実させたまま
ググッとためておき、
ソレを一気に解放することで、
ボン!射出!ってことになるわけ。
言うなれば、
インナーマッスル軍による
ばねの運動による作用とも言える。
きつく左回転をしていたことで、一気に右回転に
きつく引き込む操作をしていたことで、一気に前進運動に
・・・となるんだね。
⑤ クライマックスの“急停止”に移るよ。
左足は教科書どおりCBMPに前進し始め、
カカトが床の上にタッチしたその瞬間を狙って・・・
“急停止”!!
何を急停止させるのかを念のために言っておくと、
④の“タメ”の運動だ。
(きつい左回転+引き込み運動)
急停止が成功すれば、
エネルギーが放出され、
カラダはインナーマッスルのばねの作用で
元に戻ろうとする
で、
右回転が生まれ
右足は“射出”され
結果、
“左足の横、少し後ろに”置かれることになるんだ。
ちなみにフットワークは、教科書によれば、
1歩目 左足 H
(このフットワークの詳しい説明は第277話参照)
2歩目 右足のインサイドエッジ
左足Bのインサイドエッジ
リンクのモーション→
タメ→
急停止→
射出
というプロセスが成功すれば、
このとおりのフットワークになっているから、
ご確認を。
そして女性は、
“射出”された結果、
男性の“急停止”にやや遅れてフィンって感じで
シャープなリンクアクション
・・・となれば申し分なしの大成功だね。
この“やや遅れて”ってところがミソで
女性が男性のエネルギーをうまーく受け取って
自ら“射出され役”に徹しないと
この独特のタイミングのズレは生まれないんだ。
ってコトは、女性も、
1歩目右足から左足にかけて
リンクのモーション→
タメ→
急停止→
射出
を、ちゃーンと自らで
来ていないとダメですよというわけ。
(この辺の詳しい女性テクについては、
この先の号にて説明)
さて、最後に、
以上のプロセスを成功に導くため、
留意すべきポイントを上げておこう。
すべて、赤丸花丸重要事項だから、
男性の方、必読のこと!!
リンクのリードは
1歩目の左足でもう完了していること!
2歩目は“射出”の結果
カラダの下に置くのみ。
2歩目で決してがんばらないこと!
“射出”が成功したかどうかは、
この2歩目でわかるんだよな。
(2歩目の)チカラが抜けていて、
スグに次の行動を開始できそうで(プロムナードなど)
床にしっくりきていて、
でも、気分的に充足感がある・・・が成功の目安。
足・腰をわざとらしく使わない!
ひざが曲がったり、腰が回転したり、良い意味で足、
腰にチカラが入ってくるのも、すべて“結果”だから。
格好だけ、“ヒザを使って、大腿部に力を入れて・・・”
なんてやっていたら、
床からの反作用を受け、カラダの奥で“生産”された
せっかくのエネルギーを、
逃がしてしまうことになっちゃうよ。
絶対に力まない!
これが一番難しいだろうね。
だって“タメ”のときなんか、
インナーマッスルには、かなりの充実感があるからね。
この感覚と力みは非常に似ているんだ。
この“絶対に力まない!”は、
特にリンクのアクションに限らず、
タンゴのすべてのモーション&アクションに必須なんだよね。
でもね、チカラをいくら抜こうと思っても、
これだけ難しい、
いかにも力みソーなコトばっかりやるんだもん、
ソリャァでも、フツーは、力むでしょ?ってことで・・・
どうしても
コレの知識が必要になってくるんだな。
“コア”
(中心・軸・丹田などの言葉でも使われたりする・・・)
続く 第303話へ
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プログレッシブ・リンク
男性
1歩目 左足CBMPに前進
2歩目 右足PPで横、少し後ろに 2歩目でカラダを右へ回転
おぉっと、いきなりのCBMP・・・だけれど、
コレの意味は大丈夫ですかな?
「片方の足が他方の足の延長線上に、
またはカラダを横切って前進または
後退するときの足の位置」
(CBMPについては第257話参照)
ということは
コノ(リンク)場合だと
1歩目は、
左足を右足のまん前
一直線上に前進する
ということですね。
で、
「CBMPは足の“位置”であるが
その位置は“動いた”結果できあがるモノであって
“カタチ”ではない」
(第257話参照)
という観点から見ると、
右足の上で次の左足がCBMPになるように
何らかの“動き”つまり“働き”があったハズ。
それこそが
男性のリンクのモーション
なんですよね。
では、ソレがどんなものか具体的に見てみましょう。
プログレッシブ・リンクのモーションから
リンクへのプロセスプラクティス(男性)
① まず、片足バランスをとってみる。
右足に体重をのせ、左足のヒザを上げ、
まっすぐ立てているかどうか確かめてみよう。
足の裏、うちくるぶしの下辺りに
体重が乗っていたら楽に立てるよ。
(“まっすぐ立つ”の詳しい説明は第215話参照)
② 左足を下ろし、右足体重のまま、
カラダの奥みぞおちのあたりを意識する。
で、その部分に “ひねり”を加えていくよ。
③ ひねる感覚がわかりやすいように、
手で表現してみよう。
みぞおち前辺りに両手を持ってきて
(ひじは曲げる、軽くコブシを握るような感じ)
右手を前に出し、左手を後ろに引く・・・
(動かす範囲は小さくて良い)
ソレと連動して、
みぞおちの奥あたりをギューッと動かすんだ。
このギューッは
きつめの左回転+これから前進しますよということ
を表しているよ。
もし、あなたのインナーマッスルたちが目覚めていて、
ネットワーク形成がされつつあったなら、
床からの反作用をもらうことで、
左足が勝手に持ち上がってくるだろう。
(足自体はなーんにもしていないのに)
どうなるのかというと
左足のカカトが持ち上がり、ひざも曲がってくる。
左側骨盤がフリーになり、前進しやすい状態となっている。
・・・こうなりぁしめたものだ
④ さぁ、ココからいよいよ
“射出力”を生むための本格的な準備に入るよ。
③の感覚をギューッってキツークしていくんだ。
つまり、左回転をググッとし、
次前進のためのカラダの中の引き込みも
ググッてするということ。
これが
“射出力”を生むための“タメ”となる。
“タメ”というのは、
エネルギーを貯めておくってことだ。
次に繰り出す
リンクへのエネルギーを充実させたまま
ググッとためておき、
ソレを一気に解放することで、
ボン!射出!ってことになるわけ。
言うなれば、
インナーマッスル軍による
ばねの運動による作用とも言える。
きつく左回転をしていたことで、一気に右回転に
きつく引き込む操作をしていたことで、一気に前進運動に
・・・となるんだね。
⑤ クライマックスの“急停止”に移るよ。
左足は教科書どおりCBMPに前進し始め、
カカトが床の上にタッチしたその瞬間を狙って・・・
“急停止”!!
何を急停止させるのかを念のために言っておくと、
④の“タメ”の運動だ。
(きつい左回転+引き込み運動)
急停止が成功すれば、
エネルギーが放出され、
カラダはインナーマッスルのばねの作用で
元に戻ろうとする
で、
右回転が生まれ
右足は“射出”され
結果、
“左足の横、少し後ろに”置かれることになるんだ。
ちなみにフットワークは、教科書によれば、
1歩目 左足 H
(このフットワークの詳しい説明は第277話参照)
2歩目 右足のインサイドエッジ
左足Bのインサイドエッジ
リンクのモーション→
タメ→
急停止→
射出
というプロセスが成功すれば、
このとおりのフットワークになっているから、
ご確認を。
そして女性は、
“射出”された結果、
男性の“急停止”にやや遅れてフィンって感じで
シャープなリンクアクション
・・・となれば申し分なしの大成功だね。
この“やや遅れて”ってところがミソで
女性が男性のエネルギーをうまーく受け取って
自ら“射出され役”に徹しないと
この独特のタイミングのズレは生まれないんだ。
ってコトは、女性も、
1歩目右足から左足にかけて
リンクのモーション→
タメ→
急停止→
射出
を、ちゃーンと自らで
来ていないとダメですよというわけ。
(この辺の詳しい女性テクについては、
この先の号にて説明)
さて、最後に、
以上のプロセスを成功に導くため、
留意すべきポイントを上げておこう。
すべて、赤丸花丸重要事項だから、
男性の方、必読のこと!!
リンクのリードは
1歩目の左足でもう完了していること!
2歩目は“射出”の結果
カラダの下に置くのみ。
2歩目で決してがんばらないこと!
“射出”が成功したかどうかは、
この2歩目でわかるんだよな。
(2歩目の)チカラが抜けていて、
スグに次の行動を開始できそうで(プロムナードなど)
床にしっくりきていて、
でも、気分的に充足感がある・・・が成功の目安。
足・腰をわざとらしく使わない!
ひざが曲がったり、腰が回転したり、良い意味で足、
腰にチカラが入ってくるのも、すべて“結果”だから。
格好だけ、“ヒザを使って、大腿部に力を入れて・・・”
なんてやっていたら、
床からの反作用を受け、カラダの奥で“生産”された
せっかくのエネルギーを、
逃がしてしまうことになっちゃうよ。
絶対に力まない!
これが一番難しいだろうね。
だって“タメ”のときなんか、
インナーマッスルには、かなりの充実感があるからね。
この感覚と力みは非常に似ているんだ。
この“絶対に力まない!”は、
特にリンクのアクションに限らず、
タンゴのすべてのモーション&アクションに必須なんだよね。
でもね、チカラをいくら抜こうと思っても、
これだけ難しい、
いかにも力みソーなコトばっかりやるんだもん、
ソリャァでも、フツーは、力むでしょ?ってことで・・・
どうしても
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