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エクササイズ&プラクティス集へ




ジュンコ先生のタンゴ、
プログレッシブ・リンクのレクチャーが続いている。
色んなテクニックを駆使する前の、

最も原始的な 

プログレッシブ・リンク


それは

自らの体重を使ってリードする

と言うことなのだが・・・
(第299話参照)



「このリードは
“コウやって、アァやって”って
説明を要するものではなく、
実際にやってみたほうがわかりやすいし、
またやってみると、
自分ができているか、
いないかも感じ取りやすいでしょうね」


ジュンコ先生は
みんなにカップルになるよう指示を出した。


「では、ウォークスからプログレッシブ・リンク…
体重を利用したリードってこんな感じかな?
を各カップルで探ってみましょう。
最大のポイントは、

できるだけ

無駄なチカラを抜くこと


これに尽きるでしょうね。
それと、女性は、
リンクだと本当に感じたときだけ反応してね。
あ、それからタンゴ・ウォークではなく、
普通に歩くこと、OK?
じゃぁ、練習、スタート」



ザワザワ・・・



みんなそれぞれ取り組み始めたが、



突然、カナちゃんの笑い声



「え?ボク、何かおかしい?」
あわてた坂田さんが、カナちゃんに聞くと



「普通に歩くようにって言われたのに・・・
なんか、

1歩1歩、切れ切れなんだモン。

それに、リンクのときも、
一人でがんばってるから・・・」




坂田さんは真っ赤になっている。

「普通に歩くって、難しいナァ」




「手でしないでください」
佐藤さんと組んでいるハナコさんの声だ。


佐藤さん、どうも、
リンク動作を右手でやっているようなのだ。



森田さんと組んでいる千恵子さんも
「先生! 男性のリンクって、
1歩目前進ですよね?」

と聞いてくる。



ジュンコ先生がうなずくと、



「やっぱりそうですって・・・。
森田さん、
前進していないんじゃありません?」




それを聞いた森田さんは
「イヤ、しているつもりなんですけど。
女性を(リンクで)開こうと
あせっちゃうんだナァ」




ジュンコ先生はみんなに
「さぁ、(体重利用でリンクのリードすることが)
こんな感じかな?
ってわかったカップルはいるかしら?」


と聞くが、
誰も手が上がらない。


「男性の方、いい? 

何かしようしようとすればするほど

純粋な体重が

床にかからなくなってくる
の。

今一度、リラックスして、

ウォークス2歩と

リンクの1歩目あわせて

合計3歩ちゃんと前進
してから、

進行方向を(男性から見て)左に変える・・・
こんな風に・・・ちょっとやってみるわよ」


ジュンコ先生は、
そばにいた真理と
コンパクトな軽いホールドを組んで踊って見せた。


3歩歩いて、向きを変える



真理は
「すごくわかりやすいし、
自然な感じでリンクができるんだけれど・・・
どうなってるんだろう?」


首をかしげている。
見ていても、

ただ3歩歩いてPPになり

4歩目の右足(=リンクの2歩目)を

横少し後ろに置いている


それだけで別段変わったところはナイ。



「シンプルすぎてわかりにくいと思うから、
ちょっと大げさにやって見せるわね」


ジュンコ先生は、真理ともう一度踊って見せ、
そして、真理に感想を聞いた。



「え~と、
うまく言えないんですけど・・・
感覚は、
グーンッてこっち(女性のほうに)に

エネルギーがやってきて、

リンクの前には

私の後ろにまで

エネルギーが届いているような…


で、そのエネルギーに

包まれ

押し開かれるような感じ


スコンとPPになれました」




ジュンコ先生は微笑み
「真理ちゃん、良い説明よ。
私がやったことがうまく表現されているわ」
そう言ってから言葉を続けた。


「まず、

一番最初にやるべき大切なことは

カラダをフツーに

ドンドンムーブさせていく


(第292話参照)
そうすることによって、
相手のほうに、
もっと言えば、
相手の後ろにまで、エネルギーが届くのね。
いい? 
体重(重み)って言うのは
それだけでエネルギーを有している
ものなの。
で、動くとそのエネルギーは加算される・・・
つまり

“運動エネルギー”となるのね。

そして、リンクの1歩目、
タイミングQ
女性背中のムコウに行くくらいの気持ちで、

カラダをフツーにムーブさせる

そして、2歩めのQで 

右足を横少し後ろに置く

すると、カラダのムーブによって、
女性の後ろにまで届いた
運動エネルギーを変化させることができ、
女性をPPに誘うことになるわけよ。
これが、体重だけを利用した
最も原始的なプログレッシブ・リンクよ」

そして、

「カラダを固めず、
特に手・腕をリラックスして練習していると、
これら一連の動作はある意味、
自然と身についてくるモノなんだけれどもね」



みんなは、
先生の真似をして練習を始めたが、
女性陣の反応は、



「さっきよりは自然でソフト!
リンクってこともわかるわ」

とカナちゃん。



千恵子さんは
「(リンクの)1歩目を
シッカリ前進してくれることで、
PPになりやすくなったわ」




ハナコさんは
「手を使わなくても、
PPだってわかります」




しかし、真理は
「うーん、もうちょっと

速かったんだけれどナァ、先生のは・・・」


一緒に組んでいる和夫に、
先生のリンクのリードを受けた感覚を
伝えようとしているのだが。



「あのね、

心地よい急停止

って感じがしたんだけど・・・」





和夫は、ジュンコ先生に質問した。
「さっき、
女性をPPに誘うには、
カラダのムーブによって生まれる
運動エネルギーを変化させるといわれましたが
具体的にはどうしているんでしょう?」




ジュンコ先生は微笑みながら
「良い質問ね。
体重のみを利用するも原始的な
プログレッシブ・リンクができるようになると、
それに

速さを伴った

射出(しゃしゅつ)型の

プログレッシブ・リンク


発展させることができるのよ」



      続く 第301話へ



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