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ジュンコ先生のタンゴのレクチャー

統一ベーシック・タイミング

アマルガメーション
(第293話)

を、カップルになって練習する…となったのだが。



みんなが当たり前のように、
タンゴ特有のホールドで組もうとしたとき、
ジュンコ先生からの声が飛んだ。

「ソウではなく、

普通のホールドでいきましょう」



みんなは、

え?という戸惑いの表情だ。



ジュンコ先生は、
意味ありげに微笑んでいる。

「ホールドだけではなく、

タンゴの特徴として挙げられるもの

すべてまずはナシ


でやってみましょう」



「タンゴの特徴?」
カナちゃんがつぶやいた。



「そうよ。
他のスタンダード種目にはない
タンゴならではのテクニックよ。
じゃぁ、この際だから知っているもの
(タンゴならではのテクニック)
を挙げてもらおうかな」



みんなは、口々に言い始めた。



「フットポジションが特徴的です。
足を半分にずらして立ちます」




「足の向きと
カラダの向きもずれていますよね」




「ホールドが他の種目よりもコンパクトで低め。
女性の左手は男性の脇の下側に入れます」




「スイング・ライズ&フォールをしないで
シャープな動きをするところ」




「フット&レッグアクションも特徴的ですナァ。
フロアーからほんの少し持ち上げるようにステップ。
それに、インサイドエッジを意識的に使いますな」




「CBMPとか
サイドリーディングのテクニックが特徴です」




「みんなよく知っているわね。
どれも正解よ」
と、ジュンコ先生。



「でも先生、今は、
こういうテクニックは使わないで
踊ってみるのですよね?
そんなことしたら

タンゴらしくなくなっちゃう

んじゃないでしょうか?」

とトシ子さんが言うと、



ジュンコ先生は、
みんなのほうに向き直りこう言った。

「では、質問ね。
今、みんなに挙げてもらったような
タンゴならではのテクニックを用いることで、
自分は、本当に

タンゴらしく踊れているって

自信をもって言える方はいるかしら?」



と、

みんなは静かになって



「イヤァ、そういわれると、
むずかしいですなぁ(笑)
本人は“コレがタンゴらしい”つもりで、
やっているんですからナァ」

平田さんが苦笑している。



「でも、確かにタンゴのホールドをして
シックリくるってあんまりないですわ。
男性の右肩が気になったり、
締め付けられたり・・・。
すごくお上手な方とだと、
自分の立つべき位置みたいなものが
自然と分かるのですが、
そうじゃないときは、すごく組みにくいですね」

トシ子さんが言うと



「(シックリこないのは)
男性も同じじゃないかナァ。
女性にわきの下から手をあてがわれて、
気になって踊りにくい、とか、
右ホールドを突っ張られるとか・・・」

森田さんも言い出した。



「タンゴになったらいきなり、
腰を落として、ひざまげて、
踊っている人がいますよね。
見ていておかしい」

と、紀子さん。



「ソウソウ、
すごくきついアクションをする人も多いわ。
リンクのときとか」

カナちゃんが言うと



「CBMPやサイドリードも、
ちゃんとできてる人って
ソウソウいないようにも思う。
カラダがユガンで、
かえって踊りにくいように感じます」

千恵子さんも言い始め・・・



ジュンコ先生は静かに聞いていたが
「自分のことではなくて、
人のことばかり挙がっているようだけど…(笑)
自分に関してのことではどうかしら?」



「ボクは、
タンゴの音楽を鑑賞しているときは、
いいナァと思うのですが、
踊ると、音楽どころではなくなります。
その種目らしさというのが
音楽からきているものだとするなら、
僕の場合はダメですね。
もう最初、組んでウォークスする時点から、
音楽なんて飛んでしまっています」

坂田さんがそう言うと



ジュンコ先生はニコッと微笑み、
「そうね。

ダンスのテクニックは

音楽をカラダで表現するためにある


もののハズよね。
言い換えれば、
その音楽をよ―く聴くと、ダンステクニックが、
導き出されるものってこととも言えるわけね。
だから、ワルツにはスイングというテクニックがあり、
ルンバにはヒップアクションという
テクニックが起ってくる・・・
音楽を感じたとき、
ソウしたくなるからなのよね。
無理やりやらねばならないってことでもないわけ」



みんなは真剣に聞いている。



ジュンコ先生は話を続け
「ダンスのテクニックの意味はまだあるわ。
当たり前だけれど、
そのテクニックをやったほうが最終的に

カラダにとって機能的・合理的

そして、

相手とのコミュニケーションが良くなる

ためにアルモノのはず。
その点、タンゴは確かに特徴的だけれど、
その特徴を引き立てる
テクニックが本来目指す意味にまでたどりつくためには、
もっと大本のテクニックから練習していかないと、
かえって
音楽表現ができない
カラダにとって不都合な運動をふやす
相手とのコミュニケーションが悪くなる

と、外側のカタチだけで中身は、
“似て非なるもの”になってしまうわ」


「それで、タンゴの特徴的なテクニックを
“当たり前”のこととして、
外側のカタチだけで捉えずに、

音楽的表現として

カラダのナチュラルな運動

相手とのコミュニケーション主体


以上の観点から見直して見ようと思うのよ。
そのためにも、
まずは今イメージとして持ってしまっている
“タンゴらしく”をいったん横へ置いてね・・・」



      続く 第295話へ



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