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ジュンコ先生の
スロー・フォックストロット
リバース・ウエーブのレクチャー、
男性が後退、
女性が前進のスリー・ステップを踊るという、
中盤の3歩の説明に移っている。
リバース・ウエーブの6歩から、
LODに男性が後退、女性の前進が続く、
バック・フェザーまたは、
ザ・エクステンデッド・リバース・ウエーブのフィガーが
競技会用ルーティンに入っているという
ハナコさんが手を上げて質問だ。
「私、リーダーから
『もっとドンドン前進してきて欲しい。
前進してきてくれないと下がりにくい』
っていつも言われるんです。
ソウしよう(ドンドン前進しよう)としているんですが、
どうも上手くいきません。
リーダーは、
『もっとヒザを使わなきゃ』と言い、
できなければ
『足首が硬いからだ』
でも、私にしたら、
なんだかとっても前進しにくいんです。
私が悪いだけではなくて、
彼にも原因があるように思うんですが」
「そうね、
お二人で踊っているのを直接見たわけではないから
ハッキリしたことは言えないけど、
ただ、後退側、
この場合は男性ね・・・によくある矛盾は、
もっと前進してきて欲しいとは言いながら、
カラダではソレ(もっと前進してきて欲しい)を
伝えることができず、かえって、
前進する側(女性)の前進しようとする
エネルギーをはねてしまっている
場合が多いということね」
ジュンコ先生の話は続く。
「それに、前進する側に対して
『もっとヒザを使え』
『足首が硬いぞ』はよく使う表現ね。
でも、コレは要注意!なの。
まず、
ヒザは床からの反作用エネルギーを受け
カラダの中が運動した結果
曲がるものであって、
わざとぐっとヒザを曲げて
足しか使わない“ロウァ”ナンテしたら、
下にカラダが落ちちゃって
余計に前に進めなくなるわ。
(第101・266話参照)
そして、“足首が硬い”という表現も
チョッと問題があるかもね・・・
ハナコさん、
ちょっとその場で屈伸運動してみて?
(ハナコさんが実際にやってみせるのを見て)
OK、足首、そんな硬くなんてないわ(笑)
ちゃんと使えている。
そのくらい曲げることができれば、十分OKよ。
足首はヘンに柔らかすぎて
グラグラしないほうがいいくらいだからね」
(第218話参照)
森田さんが声を上げた。
「男性が
“女性の前進しようとするエネルギーを
はねてしまっている”場合が多いって、
僕自身も心当たりがあります。
パーティでリバース・ウエーブから
バック・フェザーを使ったとき、
ある女性から、
『もっと吸い込んでくれないと前進しにくい』
『女性の動きを止めている』
って言われたことがあります」
ジュンコ先生は、
うなずきながら聞いていたが、
「前進する側のエネルギーを吸収できず、
はねてしまう原因は、
① バックバランス
(後ろにひっくり返っている)
② カラダを固めている
(ホールドのリキミもNG)
特に②は自分に自覚がないことが多いため、
前進する側に
『もっと出てきて欲しい』
と要求することが多いんだけれども、
後退する側が、
まず、ホールド・ボディ・・を
リラックスさせ
カラダの中を使って
前進する側を『ハーイ、いらっしゃい!』と
招き入れるように改善するだけで、
随分踊りやすくなるものよ。
具体的には、
女性をヒールターンさせる前半からズーっと引き続いて、
カラダの中(みぞおち辺り)を引き込みながら
カラダ奥を左に回転する
そして
カラダの中の運動で足を引っ張る
そうすると、その延長に、
右スウェイが現れる・・・。
サァ、この辺りが、
リバース・ウエーブの見せ場ね」
「先生、その見せ場の部分って、
いつも顔をドコに置けばいいのかな?と
迷っていた部分だと思うんですが・・・」
と森田さん。
「そうね。男性、
フットワークも間違いやすい箇所だから、
ちょっと詳しく説明するわね」
リバース・ウエーブ中盤(4・5・6歩)
男性の3歩後退
前半(女性をヒールターンさせた)最終歩である
3歩目の左足に体重が乗ったところからスタート。
壁斜めに背面して左スウェイがかかっているよ。
(第283話参照)
右足はまだ、前においておくことがポイントだ。
① 4歩目 右足を引き続き“壁斜め”に後退。
このとき、カラダの中を引き続けながら、
右足を引っ張ってくるのがミソ。
カラダの中で、左スウェイが解け、
ニュートラルポジションになっていく感覚を味わうこと。
(ニュートラルポジションについては、第259話参照)
② この後あせって5歩目の左足後退に移らず、
この4歩目の右足の上で、
ジックリと床の反作用エネルギーをもらいに行く、
つまり床にプレスを加えることが最大のポイントだ。
(フットワークは“ダウン”=第241話参照)
では、床にプレスを加えることで起こる
身体反応を整理しておこう。
(1)カラダの中が左にグーッと回転し、
右スウェイがかかり始める
(2)右サイドが前方にユッタリ伸びたくなる
(コレにより、女性が左足の上で
大きなラインを作り始めることができる)
(3)左側の骨盤が上がり、
左足の後退の用意ができる(LODの方へ)
③ 4歩目で②のように十分“準備”ができたら、
5歩目の左足後退はコンナ風になるだろう。
サァ、ココが見せ場だよ!!
(1)右スウェイと軽いショルダーリードがかかる。
(2)フットワークは、“T”(=トウ つま先)
これはショルダーリードをかけながら
カーブを切って後退するため。
ヒールは下りないから要注意!
(3)上記(2)の動きの続きで、
顔の向きも自然と決まってくる、
それは、
右手先の延長上
つまり
女性の頭の向こう
・・・となればシメタもの!
(女性が左後方に大きなトップラインを作る。
ソレを男性がメイクできるように、右手はやさしくね)
④ 6歩目、LODに背面し後退を続ける
カップルを組んで練習を始めている。
しばらくして、
トシ子さんが口を開いた。
「今、男性がカラダの中を使って
引き込んでくれたから分かったのですが、
女性も、
前進をあせらずに、
同じようにカラダの中を引くと上手くいくみたいですね。
ちょうどいい感じでロウァができるように思います」
すると
二律背反!ですよね。
前に出たい分だけカラダの中を引き戻す・・・」
(第278話参照)
カナちゃんが大きな声で言うと、
みんなから笑い声が上がった。
続く 第285話へ
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リバース・ウエーブのレクチャー、
男性が後退、
女性が前進のスリー・ステップを踊るという、
中盤の3歩の説明に移っている。
リバース・ウエーブの6歩から、
LODに男性が後退、女性の前進が続く、
バック・フェザーまたは、
ザ・エクステンデッド・リバース・ウエーブのフィガーが
競技会用ルーティンに入っているという
ハナコさんが手を上げて質問だ。
「私、リーダーから
『もっとドンドン前進してきて欲しい。
前進してきてくれないと下がりにくい』
っていつも言われるんです。
ソウしよう(ドンドン前進しよう)としているんですが、
どうも上手くいきません。
リーダーは、
『もっとヒザを使わなきゃ』と言い、
できなければ
『足首が硬いからだ』
でも、私にしたら、
なんだかとっても前進しにくいんです。
私が悪いだけではなくて、
彼にも原因があるように思うんですが」
「そうね、
お二人で踊っているのを直接見たわけではないから
ハッキリしたことは言えないけど、
ただ、後退側、
この場合は男性ね・・・によくある矛盾は、
もっと前進してきて欲しいとは言いながら、
カラダではソレ(もっと前進してきて欲しい)を
伝えることができず、かえって、
前進する側(女性)の前進しようとする
エネルギーをはねてしまっている
場合が多いということね」
ジュンコ先生の話は続く。
「それに、前進する側に対して
『もっとヒザを使え』
『足首が硬いぞ』はよく使う表現ね。
でも、コレは要注意!なの。
まず、
ヒザは床からの反作用エネルギーを受け
カラダの中が運動した結果
曲がるものであって、
わざとぐっとヒザを曲げて
足しか使わない“ロウァ”ナンテしたら、
下にカラダが落ちちゃって
余計に前に進めなくなるわ。
(第101・266話参照)
そして、“足首が硬い”という表現も
チョッと問題があるかもね・・・
ハナコさん、
ちょっとその場で屈伸運動してみて?
(ハナコさんが実際にやってみせるのを見て)
OK、足首、そんな硬くなんてないわ(笑)
ちゃんと使えている。
そのくらい曲げることができれば、十分OKよ。
足首はヘンに柔らかすぎて
グラグラしないほうがいいくらいだからね」
(第218話参照)
森田さんが声を上げた。
「男性が
“女性の前進しようとするエネルギーを
はねてしまっている”場合が多いって、
僕自身も心当たりがあります。
パーティでリバース・ウエーブから
バック・フェザーを使ったとき、
ある女性から、
『もっと吸い込んでくれないと前進しにくい』
『女性の動きを止めている』
って言われたことがあります」
ジュンコ先生は、
うなずきながら聞いていたが、
「前進する側のエネルギーを吸収できず、
はねてしまう原因は、
① バックバランス
(後ろにひっくり返っている)
② カラダを固めている
(ホールドのリキミもNG)
特に②は自分に自覚がないことが多いため、
前進する側に
『もっと出てきて欲しい』
と要求することが多いんだけれども、
後退する側が、
まず、ホールド・ボディ・・を
リラックスさせ
カラダの中を使って
前進する側を『ハーイ、いらっしゃい!』と
招き入れるように改善するだけで、
随分踊りやすくなるものよ。
具体的には、
女性をヒールターンさせる前半からズーっと引き続いて、
カラダの中(みぞおち辺り)を引き込みながら
カラダ奥を左に回転する
そして
カラダの中の運動で足を引っ張る
そうすると、その延長に、
右スウェイが現れる・・・。
サァ、この辺りが、
リバース・ウエーブの見せ場ね」
「先生、その見せ場の部分って、
いつも顔をドコに置けばいいのかな?と
迷っていた部分だと思うんですが・・・」
と森田さん。
「そうね。男性、
フットワークも間違いやすい箇所だから、
ちょっと詳しく説明するわね」
リバース・ウエーブ中盤(4・5・6歩)
男性の3歩後退
前半(女性をヒールターンさせた)最終歩である
3歩目の左足に体重が乗ったところからスタート。
壁斜めに背面して左スウェイがかかっているよ。
(第283話参照)
右足はまだ、前においておくことがポイントだ。
① 4歩目 右足を引き続き“壁斜め”に後退。
このとき、カラダの中を引き続けながら、
右足を引っ張ってくるのがミソ。
カラダの中で、左スウェイが解け、
ニュートラルポジションになっていく感覚を味わうこと。
(ニュートラルポジションについては、第259話参照)
② この後あせって5歩目の左足後退に移らず、
この4歩目の右足の上で、
ジックリと床の反作用エネルギーをもらいに行く、
つまり床にプレスを加えることが最大のポイントだ。
(フットワークは“ダウン”=第241話参照)
では、床にプレスを加えることで起こる
身体反応を整理しておこう。
(1)カラダの中が左にグーッと回転し、
右スウェイがかかり始める
(2)右サイドが前方にユッタリ伸びたくなる
(コレにより、女性が左足の上で
大きなラインを作り始めることができる)
(3)左側の骨盤が上がり、
左足の後退の用意ができる(LODの方へ)
③ 4歩目で②のように十分“準備”ができたら、
5歩目の左足後退はコンナ風になるだろう。
サァ、ココが見せ場だよ!!
(1)右スウェイと軽いショルダーリードがかかる。
(2)フットワークは、“T”(=トウ つま先)
これはショルダーリードをかけながら
カーブを切って後退するため。
ヒールは下りないから要注意!
(3)上記(2)の動きの続きで、
顔の向きも自然と決まってくる、
それは、
右手先の延長上
つまり
女性の頭の向こう
・・・となればシメタもの!
(女性が左後方に大きなトップラインを作る。
ソレを男性がメイクできるように、右手はやさしくね)
④ 6歩目、LODに背面し後退を続ける
カップルを組んで練習を始めている。
しばらくして、
トシ子さんが口を開いた。
「今、男性がカラダの中を使って
引き込んでくれたから分かったのですが、
女性も、
前進をあせらずに、
同じようにカラダの中を引くと上手くいくみたいですね。
ちょうどいい感じでロウァができるように思います」
すると
二律背反!ですよね。
前に出たい分だけカラダの中を引き戻す・・・」
(第278話参照)
カナちゃんが大きな声で言うと、
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