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エクササイズ&プラクティス集へ
あのフェザー・ステップよりも
“最もスロー・フォックストロットらしいフィガーだ”
と、言う人も多い。
言うなりゃ、特に回転も何もなく、
ただ3歩、歩くだけのフィガーなのに
お上手な方が踊ると、
「おぉ~ッ、ワンダホ~!ビューティホ~!」
と、拍手喝采、モノだもんなぁ
・・・って、何を隠そう、
スリー・ステップの話ですよ。
でもねぇ、このフィガー、踊ってみると
色々問題、多くって、苦手な人も結構多いんだわね。
ある男性はこんな風に言っていたな。
「スリー・ステップになるとどうしても
フットワークを間違ってしまうんだ」
「ドコだかわかるでしょ?
そう、
2歩目、あ、3歩目もだけど。
2歩目はカカト(H)からじゃない?
ソレなのに、オレ、
どうしてもつま先(T)からになっちゃうんだ。
3歩目はカカトになったりつま先になったり
・・・もうね、メタメタ。
まぁ、そのせいもあるんだろうけど、
もっと前へグォーンって進みたいのに、
全然進まない。
で、コーチャーは、
『カラダはしっかり足の上を通過しろ』
なんて言うんだけどね。
そんで、一生懸命、
カカトからトウに通過しようとしたら、
また、フットワークを間違える・・・。
フットワークを気にしながら踊っていると、
距離が出ない・・・。
なんだかネェって感じなんですよ」
あ、一緒一緒!
心当たり、あるアルで、
どうしたらいいのかなぁな人は、
ジュンコ先生のレッスンにGO!
「まず、踊ってもらいましょうか。
今まで習ってきた復習もかねて。
フェザー・ステップ、リバース・ターン、
スリー・ステップ・・とここまでね」
音楽が鳴り始めた。
♪♪♪♪ ♪♪♪♪ ♪♪♪♪ ♪♪♪♪~
スロー・ビギナーだった、
カナちゃん、坂田さん、真理ちゃんも、
ナカナカしっかりと踊れるようになってきているが…
「みんな、レッスンでやった、
フェザー・ステップ、リバース・ターンまでは、
随分良くなったわ。
問題はスリー・ステップね」
ジュンコ先生はそう思いながら見ている。
と、
「先生、ナァンカ、変なフィガーですね。
イメージがよくわかんない」
口をとんがらせて、カナちゃんが言う。
一緒に踊っていた、坂田さん
「ごめんね、僕がよく分かってないから・・・」
(ジュンコ先生のほうに向き直り)
「あのぉ、スリー・ステップって、
普通に前に3歩前進で良いんですよね?
なんか、難しいナァ」
すると、カナちゃん、
ベテラン平田さんとトシ子さんが組んで、
スリー・ステップをやっているほうを見ながら、
「わぁ、キレイ。
なんだか、全然、
私たちがやっていることと違うみたいよ」
それを聞いた坂田さんも、一緒に見始め、
「あれ?ホントだね。
あんまり上に上がっていない・・・。
低空飛行でズィーって前に伸びて行ってる。
カッコいいね」
二人して、平田さんとトシ子さんの練習を
食い入るように観察し始めた。
その様子をニコニコしながら見ていた
ジュンコ先生、
「さぁ、坂田さん、
ドコが違うかわかったかな?」
「ええと、う~~ん・・・」
「じゃぁね、ヒントよ。
スリーステップの時の、
平田さんの“足元”を見てゴラン」
「・・・あ、フットワークが」
「そうね」
「右足 “カカト”からなんですか?」
ジュンコ先生は笑ってうなずき、
そして、みんなを集めた。
「では、スリー・ステップのレクチャーに移るわね」
「今、坂田さん、感動しながら
平田さんの踊りを見ていたわね?」
平田さんは急に名前が出てきて、
えらく照れている。
「サァ、そこで何を発見したか、
(平田さんの踊りを見て)
みんなに伝えてちょうだい」
「ハイ。
スリー・ステップのフットワークが、
イメージしていたものと違うので驚きました。
僕は、
フェザーステップと
同じようなものだろうと思っていたんです。
でも、2歩目がカカトからみたいで・・・」
ジュンコ先生は、
坂田さんの話を聞きながら、
白板に書いていく。
フェザーステップ (男性のフットワーク)
HT T TH
スリーステップ (男性のフットワーク)
H HT TH
みんな真剣にメモを取り始めたが、
突然、カナちゃんが笑い出し
「あれっ、どうして
スリー・ステップの1歩目、H(ヒール)だけなの?
そんなフットワークってあるんですか?
カカトを床において、それで終わり!?
え~わかんない」
「いいところに気がついたわね、
カナちゃん」
と、ジュンコ先生。
「平田さん、ココのフットワークのこと、
解説できるかしら?」
「ハイ。
このHの表記は
“この足の上でライズしませんよ”
ということを教えている
のだと思います」
それを聞いて、
「あ・・・」
と声を出したのは坂田さんだ。
「ソコだ!
ソコが僕と平田さんの違いなんだ」
何かをひらめいたかのような、
ウレシそうな表情。
それを見て、ジュンコ先生が言った。
「そうね
スリー・ステップの
あの独特の味わい
坂田さんが、平田さんの踊りを見て、
カッコいいナァって思ったところ・・・は、
ウォークの美しさ
つまり、
カラダが足の上を正確に
しかもダイナミックに
通過しているところにあるの、
そして、そのプロセスが
フットワークに示唆(ほのめかすこと)
されているのよ」
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続く 第277話へ
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あのフェザー・ステップよりも
“最もスロー・フォックストロットらしいフィガーだ”
と、言う人も多い。
言うなりゃ、特に回転も何もなく、
ただ3歩、歩くだけのフィガーなのに
お上手な方が踊ると、
「おぉ~ッ、ワンダホ~!ビューティホ~!」
と、拍手喝采、モノだもんなぁ
・・・って、何を隠そう、
スリー・ステップの話ですよ。
でもねぇ、このフィガー、踊ってみると
色々問題、多くって、苦手な人も結構多いんだわね。
ある男性はこんな風に言っていたな。
「スリー・ステップになるとどうしても
フットワークを間違ってしまうんだ」
「ドコだかわかるでしょ?
そう、
2歩目、あ、3歩目もだけど。
2歩目はカカト(H)からじゃない?
ソレなのに、オレ、
どうしてもつま先(T)からになっちゃうんだ。
3歩目はカカトになったりつま先になったり
・・・もうね、メタメタ。
まぁ、そのせいもあるんだろうけど、
もっと前へグォーンって進みたいのに、
全然進まない。
で、コーチャーは、
『カラダはしっかり足の上を通過しろ』
なんて言うんだけどね。
そんで、一生懸命、
カカトからトウに通過しようとしたら、
また、フットワークを間違える・・・。
フットワークを気にしながら踊っていると、
距離が出ない・・・。
なんだかネェって感じなんですよ」
あ、一緒一緒!
心当たり、あるアルで、
どうしたらいいのかなぁな人は、
ジュンコ先生のレッスンにGO!
「まず、踊ってもらいましょうか。
今まで習ってきた復習もかねて。
フェザー・ステップ、リバース・ターン、
スリー・ステップ・・とここまでね」
音楽が鳴り始めた。
♪♪♪♪ ♪♪♪♪ ♪♪♪♪ ♪♪♪♪~
スロー・ビギナーだった、
カナちゃん、坂田さん、真理ちゃんも、
ナカナカしっかりと踊れるようになってきているが…
「みんな、レッスンでやった、
フェザー・ステップ、リバース・ターンまでは、
随分良くなったわ。
問題はスリー・ステップね」
ジュンコ先生はそう思いながら見ている。
と、
「先生、ナァンカ、変なフィガーですね。
イメージがよくわかんない」
口をとんがらせて、カナちゃんが言う。
一緒に踊っていた、坂田さん
「ごめんね、僕がよく分かってないから・・・」
(ジュンコ先生のほうに向き直り)
「あのぉ、スリー・ステップって、
普通に前に3歩前進で良いんですよね?
なんか、難しいナァ」
すると、カナちゃん、
ベテラン平田さんとトシ子さんが組んで、
スリー・ステップをやっているほうを見ながら、
「わぁ、キレイ。
なんだか、全然、
私たちがやっていることと違うみたいよ」
それを聞いた坂田さんも、一緒に見始め、
「あれ?ホントだね。
あんまり上に上がっていない・・・。
低空飛行でズィーって前に伸びて行ってる。
カッコいいね」
二人して、平田さんとトシ子さんの練習を
食い入るように観察し始めた。
その様子をニコニコしながら見ていた
ジュンコ先生、
「さぁ、坂田さん、
ドコが違うかわかったかな?」
「ええと、う~~ん・・・」
「じゃぁね、ヒントよ。
スリーステップの時の、
平田さんの“足元”を見てゴラン」
「・・・あ、フットワークが」
「そうね」
「右足 “カカト”からなんですか?」
ジュンコ先生は笑ってうなずき、
そして、みんなを集めた。
「では、スリー・ステップのレクチャーに移るわね」
「今、坂田さん、感動しながら
平田さんの踊りを見ていたわね?」
平田さんは急に名前が出てきて、
えらく照れている。
「サァ、そこで何を発見したか、
(平田さんの踊りを見て)
みんなに伝えてちょうだい」
「ハイ。
スリー・ステップのフットワークが、
イメージしていたものと違うので驚きました。
僕は、
フェザーステップと
同じようなものだろうと思っていたんです。
でも、2歩目がカカトからみたいで・・・」
ジュンコ先生は、
坂田さんの話を聞きながら、
白板に書いていく。
フェザーステップ (男性のフットワーク)
HT T TH
スリーステップ (男性のフットワーク)
H HT TH
みんな真剣にメモを取り始めたが、
突然、カナちゃんが笑い出し
「あれっ、どうして
スリー・ステップの1歩目、H(ヒール)だけなの?
そんなフットワークってあるんですか?
カカトを床において、それで終わり!?
え~わかんない」
「いいところに気がついたわね、
カナちゃん」
と、ジュンコ先生。
「平田さん、ココのフットワークのこと、
解説できるかしら?」
「ハイ。
このHの表記は
“この足の上でライズしませんよ”
ということを教えている
のだと思います」
それを聞いて、
「あ・・・」
と声を出したのは坂田さんだ。
「ソコだ!
ソコが僕と平田さんの違いなんだ」
何かをひらめいたかのような、
ウレシそうな表情。
それを見て、ジュンコ先生が言った。
「そうね
スリー・ステップの
あの独特の味わい
坂田さんが、平田さんの踊りを見て、
カッコいいナァって思ったところ・・・は、
ウォークの美しさ
つまり、
カラダが足の上を正確に
しかもダイナミックに
通過しているところにあるの、
そして、そのプロセスが
フットワークに示唆(ほのめかすこと)
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