2007.09.12 (第232話)社交ダンスの華「ワルツ」XLⅥ 方向&アライメントのお話
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そういえば昔、
こんなことを聞いてきた生徒さんがいたモンナ。
「あのう、
LODって“舞踏線”のことですよね?
そのライン(線)は、小学校の体育館の床にペンキで
“バレーボール・コート”が書かれていたように、
どこかに書いてあるモンなんですか?
床とか壁とかに・・・」
私は答えた。
「残念ながら、ドコにも書かれていないのよ。
LODって“仮想線”なの。
つまり想像上の線。
その場所がダンス用のフロアーであればもちろん、
体育館であれ、会社の会議室であれ、
自宅のリビングであれ、
それに、壁に囲まれた部屋じゃなくて、
究極、公園や空き地であったとしても、
LODはできるのよ。
あなたが“よし、これからココで踊るぞ!”
と決めたときからソコにLODが生まれるの」
するとその方、
「あ、そういうもんなんですか」
と引き下がるかと思いきや
「でも、そんな線、各自が好き勝手に想像して
いっせいに踊り始めたら、
ムチャクチャになりませんか?」
ときたんだ。
フンフン、面白いこと言うわね。
「大丈夫(笑)。
そう(ムチャクチャ)にならないために
ある一定の決まりごとは作ってあるからね。
まず、ココからココまでの範囲で踊りましょうという
“空間”を共通のものとする。
広すぎるようだと、壁や、
フロアーの縁(へり)で区切るのよ」
「あぁ、体育館のバレーコートの線は
ソッチの類ですね(笑)」
「そうね。
で、LODはその中に作るのよ。
壁やフロアーの縁に沿って・・・。
時計の針とは反対方向・・・
だから左回りに、進行方向を決めるってこと」
「ソレだと、みんな、
ほとんど同じ想像になりますね。
その空間にいる全員が左へ左へと踊り進むと、
スムーズで混雑しにくいですね」
「混んだフロアーでも
全員が自分のダンスを満喫し楽しめるように、
各自が、共通概念として持っているものが
LODなのよ」
別の生徒さんからの、こんな質問。
「『壁斜めから始めなさい』って言われたんですが、
“壁斜め”って、
壁にどのくらいの角度で立つことですか?」
また、こんなものも
「“中央斜め”って、
フロアーの端から対角線上に引いた
線上のことを言うんですか?」
これらは、
アライメントに対するよくある誤解なのよね。
まず、アライメントの説明なんだけど、
アライメントって、
部屋に定められた方向に関連した、
足の指す方向。
これを聞いて
「エ?足の方向なの?
“面する”とか“背面する”
なんて言葉を使っているから
カラダの・・・
ソウおへその向きかなんかだと思っていたわ」
という方も多いはず。
ややこしいよねぇ。
で、先ほどの誤解の話に戻ろう。
アライメントは何度も言うようだが
“部屋に定められた方向に関連した、
足の指す方向”。
だけど、その方向って、
部屋についているものではないんだ。
“中央”も部屋の真ん中をさすものではない。
“中央斜め”も部屋の対角線とは関係ナシ。
“壁斜め”も壁に対しての角度は問題ではない。
じゃぁ、何についている方向かと言えば、
“あなた”についているものなのだ。
ソウ、あなたがフロアーに立ち、
あなたが想像したLOD上に、
進行方向に向かって立ったとき(つまりLOD方向に)
まっすぐ立ったときから始まる方向性なのだ。
まず、LOD上に進行方向を向いて立ち、
両手をまっすぐ横に広げてみよう。
この時の、
右側すべて「壁」
左側すべて「中央」
両手を広げたまま、LOD上を歩いてみよう。
“あなた”が動けば一緒に
「壁」も「中央」もついてくることになるんだ。
LOD・「壁」・「中央」だけでは
方向が大雑把過ぎるってので、
さらに細かく45度間隔で方向を決めているんだな。
例えば「中央斜め」とは、
まっすぐ左手を伸ばした方向「中央」と、
LODのちょうどまん中。
「壁斜め」
まっすぐ右手を伸ばした方向「壁」と、
LODのちょうどまん中。
さらに、この方向はこれからあなたが
前進するとき
「面する」フェーシング(Facing)
後退するとき
「背面する」バッキング(Backing)
と使い分けられるんだ。
例えば、「これからワルツを踊ります」って時
あなたが男性なら、
“壁斜めに面して”立ち(これから前進するからね)
あなたが女性なら
“壁斜めに背面して”立つ、これでOK!
さらに、
足がカラダと違う方向に向く場合には“特別”に
「向けて」
ポインティング(Pointing)と言われる。
さぁ、ココで大切なのは、
“足がカラダと違う方向に向く”ことが
スペシャルな場合ってことなんだ。
「俺なんか、カラダをまっすぐにして立ったとき、
足は勝手に45度くらいは外向いているよ、
ナンセ、強度のガニ股だから・・・」
なぁんて方は、
アライメントが狂っちゃいますんで要注意。
アライメントの概念って
カラダと足の向きが
常にまっすぐそろっている
ことを基準として作られてあることも、
あわせてお忘れなく。
次回、このアライメントの正しい理解から、
ワルツのウィーブ・フロム・PPにおける
問題点を解決していくよ!
続く 第233話へ
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そういえば昔、
こんなことを聞いてきた生徒さんがいたモンナ。
「あのう、
LODって“舞踏線”のことですよね?
そのライン(線)は、小学校の体育館の床にペンキで
“バレーボール・コート”が書かれていたように、
どこかに書いてあるモンなんですか?
床とか壁とかに・・・」
私は答えた。
「残念ながら、ドコにも書かれていないのよ。
LODって“仮想線”なの。
つまり想像上の線。
その場所がダンス用のフロアーであればもちろん、
体育館であれ、会社の会議室であれ、
自宅のリビングであれ、
それに、壁に囲まれた部屋じゃなくて、
究極、公園や空き地であったとしても、
LODはできるのよ。
あなたが“よし、これからココで踊るぞ!”
と決めたときからソコにLODが生まれるの」
するとその方、
「あ、そういうもんなんですか」
と引き下がるかと思いきや
「でも、そんな線、各自が好き勝手に想像して
いっせいに踊り始めたら、
ムチャクチャになりませんか?」
ときたんだ。
フンフン、面白いこと言うわね。
「大丈夫(笑)。
そう(ムチャクチャ)にならないために
ある一定の決まりごとは作ってあるからね。
まず、ココからココまでの範囲で踊りましょうという
“空間”を共通のものとする。
広すぎるようだと、壁や、
フロアーの縁(へり)で区切るのよ」
「あぁ、体育館のバレーコートの線は
ソッチの類ですね(笑)」
「そうね。
で、LODはその中に作るのよ。
壁やフロアーの縁に沿って・・・。
時計の針とは反対方向・・・
だから左回りに、進行方向を決めるってこと」
「ソレだと、みんな、
ほとんど同じ想像になりますね。
その空間にいる全員が左へ左へと踊り進むと、
スムーズで混雑しにくいですね」
「混んだフロアーでも
全員が自分のダンスを満喫し楽しめるように、
各自が、共通概念として持っているものが
LODなのよ」
別の生徒さんからの、こんな質問。
「『壁斜めから始めなさい』って言われたんですが、
“壁斜め”って、
壁にどのくらいの角度で立つことですか?」
また、こんなものも
「“中央斜め”って、
フロアーの端から対角線上に引いた
線上のことを言うんですか?」
これらは、
アライメントに対するよくある誤解なのよね。
まず、アライメントの説明なんだけど、
アライメントって、
部屋に定められた方向に関連した、
足の指す方向。
これを聞いて
「エ?足の方向なの?
“面する”とか“背面する”
なんて言葉を使っているから
カラダの・・・
ソウおへその向きかなんかだと思っていたわ」
という方も多いはず。
ややこしいよねぇ。
で、先ほどの誤解の話に戻ろう。
アライメントは何度も言うようだが
“部屋に定められた方向に関連した、
足の指す方向”。
だけど、その方向って、
部屋についているものではないんだ。
“中央”も部屋の真ん中をさすものではない。
“中央斜め”も部屋の対角線とは関係ナシ。
“壁斜め”も壁に対しての角度は問題ではない。
じゃぁ、何についている方向かと言えば、
“あなた”についているものなのだ。
ソウ、あなたがフロアーに立ち、
あなたが想像したLOD上に、
進行方向に向かって立ったとき(つまりLOD方向に)
まっすぐ立ったときから始まる方向性なのだ。
まず、LOD上に進行方向を向いて立ち、
両手をまっすぐ横に広げてみよう。
この時の、
右側すべて「壁」
左側すべて「中央」
両手を広げたまま、LOD上を歩いてみよう。
“あなた”が動けば一緒に
「壁」も「中央」もついてくることになるんだ。
LOD・「壁」・「中央」だけでは
方向が大雑把過ぎるってので、
さらに細かく45度間隔で方向を決めているんだな。
例えば「中央斜め」とは、
まっすぐ左手を伸ばした方向「中央」と、
LODのちょうどまん中。
「壁斜め」
まっすぐ右手を伸ばした方向「壁」と、
LODのちょうどまん中。
さらに、この方向はこれからあなたが
前進するとき
「面する」フェーシング(Facing)
後退するとき
「背面する」バッキング(Backing)
と使い分けられるんだ。
例えば、「これからワルツを踊ります」って時
あなたが男性なら、
“壁斜めに面して”立ち(これから前進するからね)
あなたが女性なら
“壁斜めに背面して”立つ、これでOK!
さらに、
足がカラダと違う方向に向く場合には“特別”に
「向けて」
ポインティング(Pointing)と言われる。
さぁ、ココで大切なのは、
“足がカラダと違う方向に向く”ことが
スペシャルな場合ってことなんだ。
「俺なんか、カラダをまっすぐにして立ったとき、
足は勝手に45度くらいは外向いているよ、
ナンセ、強度のガニ股だから・・・」
なぁんて方は、
アライメントが狂っちゃいますんで要注意。
アライメントの概念って
カラダと足の向きが
常にまっすぐそろっている
ことを基準として作られてあることも、
あわせてお忘れなく。
次回、このアライメントの正しい理解から、
ワルツのウィーブ・フロム・PPにおける
問題点を解決していくよ!
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