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ワルツにおける、
ナチュラル回転とリバース回転ともに
相手に対して触れている手を使うなど
“直接的”ではなく“間接的” に
カラダの“外側”ではなく“内側”から
回転を始めると、良い。
特にリバース回転はそうしないと、
相手を押し倒したり(前進のとき)
引っ張ったり(後退のとき)してしまう。
で、その回転を起こす、カラダの“内側”とは?
みぞおち辺りの奥のほうで、
キュッキュッと回転を起こして
欲しい
ジュンコ先生はそう言い、具体的な箇所については、
“大腰筋の付け根”辺りということなのだが、
さらに要注意事項があるという
ソレは一体何なのか?



「注意するべき点は大きく分けて2つあるわ。
1つ目は、
みんなが“これがカラダの内側感覚だ”
と感じているのが、実はまだ、
表層部(やや外側)感覚であること
2つ目は、
その感じている範囲の面積ナリが広すぎること
言い換えたら、 

もっとカラダの“深層部”

かつ、できるだけ

小さな範囲の筋肉から回転する

(=引くという求心感覚を持つ)

ことを身に付けるのが大切なの」

ジュンコ先生はそう言いながら、
近くにいた真理ちゃんの手を取ってホールドをした。
そして、


「私が男性役で、
これから、皆さんおなじみの

ナチュラルスピンターン後半

(回転の部分)

~リバースターンの後半

をします。
ナチュラルスピンターンは右回りね。
相手に直接干渉して回転をうながしても、
リバースターンほどの失敗はないにしても、
できるだけ、相手のバランスを奪わず、
また相手にバランスを取られずに
回転をスムーズに起こすためには、
できるだけカラダの深層部でしかも
小さな範囲の筋肉から回転運動が必要なのよ。
では、実際にやってみるわね」



で、サラリとやって見せたが・・・。
外から見ていたみんなは良く分からない。



でも女性役で一緒に踊った真理の感想は、
「わ~全然、引っ張られない!! 
足をブラッシュさせるところも
男性が突っ込んでこないから、キレイにできる
し、
その後のリバースターンもすごく前進しやすいんだけど、
やっぱり引っ張られないわ」

と、喜んでいる。



相手役、代わって、
トシ子さんが先生と組んで同じようにやってみた。
「前進の1歩目で、アセッて
“男性のむこうへ行かなきゃ”なんて
全く考えなくても、スーッと回転しますね。
それにすごく優しい感じがします。
怖くありません」

トシ子さんも驚いた様子だ。



「一緒に踊っている相手には
感覚がよく伝わるけれど、
見ているだけでは分からないでしょう?」
ジュンコ先生は微笑んでいる。


「では今度は、
どんな風にカラダの内側が動いているのか、
この辺りを触って観察してみてね」
そういって、
紀子さんにみぞおち辺りを持ってもらい、
ジュンコ先生は、
もう一度同じステップをやってみせた。



紀子さんは一生懸命
先生のカラダの中の動きを手で追っている
・・・そして、感想
「カラダの中がつながって動いています。
右回りから左回りの回転でもズーっと切れていません。
そして、ソレは
精密だけれどものすごく小さな範囲の動きです」




「では、平田さんもマネして、
スピンターン、やって見ましょうか・・・」 
そして平田さんとトシ子さんをまずホールドさせ、
次のような指示を平田さんに与えた。


「今、右足に体重が乗っていて、
これから右回転を生みつつ
左足を後退するわけだけれど、
では、カラダの内側で、
引き込みながら右回転を始めてみて」



ジュンコ先生が言った
「この部分よ」と触れたみぞおち辺りを、
平田さん、
一生懸命引き込みながら右にねじっているが。
その様子は、
右足のひざを曲げ、腰も少し後ろに引いて・・・
一緒に組んでいるトシ子さんは、
引っ張られそうになっている。



ジュンコ先生はソレを見てこう言った。
「動きが大きすぎるわ、平田さん。
それに動いている大部分がまだまだ外側の筋肉よ。
もっともっと、

カラダの奥の小さな範囲の動き

を感じてみて。
そうね、自分の小指の先ほどの大きさの
的(まと)を感じれば良いかしら・・・
外からは
動いているのが見えないくらいの方が上等なのよ」



平田さんは
「え?そんなでいいの?」
という顔をしながら、
自分のカラダのみぞおち辺りの
ほんの小さな範囲をキュッと引き込み、
締めるような動き
をした、すると・・・



「あ~それでいいのよ」
とジュンコ先生が声を上げ、



「十分、
これから回転するよって言うのが伝わりますわ、
スタートを切りたくなりました」
とトシ子さんも微笑んでいる。



「え~ッ、コンナ小さな動きで、
しかも、自分のカラダの動きをしようとしただけで、
相手に特別伝えようとはしていないのに、
ナンデ伝わったンだ???」

平田さんは、ホンキで驚いている。



「平田さん、イイ? 
後はね、今の
カラダの内側の小さな運動を
ズーっと途切れないで続けて
欲しいの。
カラダの奥で“右回り・右回り”と、
唱えるように…。
回転している間中はもちろん、
右足前進中も、左足後退中もズーっとよ。
うまくいけばその右回転が途切れないで
ちゃーんとリバース回転(左回り)に
つながっていくから・・・」



言われたとおりに、
平田さんがやってみると、
「すごい!全然、違和感がなくて、
引っ張られないわ!
先生と踊っているみたいよ!」
と、トシ子さん、絶賛だが、
平田さんはどうも解せない様子だ。



「同じようにリバースターンも、
カラダの内側のホンの小さな範囲を
キュッと左回転させて、スタートを切るの。
で、ズーっとその回転は継続させる・・・
どう?ものすごく
良質のリバースターンになるでしょう?」



・・・全員が試してみている。
カラダの中を左回転しながら、
リバースターンの6歩の練習だ。



「カラダの内側を使っての回転は、
男性だけではなく、
もちろん女性も同じように必要よ。
これがちゃんとできるようになって初めて、

“後退のときは相手を吸い込んで”

というテクニックを活かした、
リバースターンができるようになるのよ」



「先生、確かにやりやすいんですが、
コンナ小さな動きから回転を起こすほうが
スムーズにできるなんてコトが
なんだか不思議なんです。
それに相手に伝わってしかも
『踊りやすい』って言ってもらえるのも・・・
実感があんまりないもので」
坂田さんがそう言うと、みんなもうなずいている。


「OK。これはねとっても大切な

“筋肉の使い方”だから、

モウ少し詳しく説明するわね」



      続く 第208話へ



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