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巻頭コラム
「ダンス姿勢」について考える
NO.5
“仙骨と頭の関係”から見る姿勢の良さ
~前編~
「いやー、
社交ダンスしてはりますの!?
どうりで姿勢がエエはずやわ」
と言ってくれた人に対して、
「どのへんを見て、
そう思いはったんですか?」
と聞き返す。
「そら、背スジがまっすぐで、
スーッとしてハルから」
セ・ス・ジ・・・ねぇ。
ヤッパ、大半の人が、ソウ言うのよねぇ。
背スジが伸びてる様子って
「スーッ・ピン・ビシッ・シャキッ・シャン・・」
と、いろんな擬態語で表現されるけど
まぁ、平たく言えば、
「良い姿勢のイメージ、
イコール、GOODな背スジ」
って言うのが一般的な概念ってことなんだよね。
ところで“背スジ”って、
背中の中心線みたいなモンだけど、
外側からみた
“背スジまっすぐ” が良い姿勢だからって、
“背骨(せぼね)”自体は、
“まっすぐ”なのが正常な良い背骨ではない!
ということは、もちろんご存知ですよねぇ?
「は、ハァ」って自信のなさそうな返事・・・
では、ちょっと説明しますね。
背骨って解剖学的には、
脊柱(せきちゅう)といって、
短い骨が縦に並んでつながってできているんだ。
で、その一つひとつの短い骨を
椎骨(ついこつ)といって、
脊柱はソレが26個積み重なっったものなんだよ。
詳しく言えば、
首の部分にあるのが、頚椎(けいつい)=7コ
胸の部分にあるのが、胸椎(きょうつい)=12コ
腰の部分にあるのが、腰椎(ようつい)=5コ
その下にあるのが、
5コの椎骨がくっついてできている
仙骨(せんこつ)1コ
脊柱の最後の部分には、
4つの椎骨がひとつになってできている
尾骨(びこつ)1コ
合計26個ナリ。
正常な脊柱って、
正面から見た場合はまっすぐなんだけど、
横から見ると
首の部分がゆるやかに前に湾曲(わんきょく)し、
続く胸の部分が後に湾曲し、
腰の部分が再び前に湾曲(くびれているんだね)
仙骨で再び後に湾曲してから、
尾骨はシッポをまくように最後、
クルンと前に湾曲
・・という風に、
26個の椎骨がグニグニと弓なりに曲がっている。
そう、このちょっと複雑に
湾曲した背骨(生理湾曲というんだよ)が
そのまんま保たれている姿勢を
背スジがスッとした良い姿勢
と評しているわけなんだ。
では、なぜ背骨は湾曲しているのか。
それは、
「カラダにかかる重力の負担を分散させている」から。
何しろ“脳”“頭蓋骨”って重いんだもの。
モシ背骨がまっすぐだったら、
重みがドーンと垂直にかかり、
ソレ(頭部の重み)をモロ腰が、
負担することになってしまう。
つまり脊椎の生理湾曲は、
直立二足歩行時に掛かる重力に適応するため
進化の過程で創りだされた、
人体に負担のかかりにくい
画期的なフォルムってワケなんだ。
さて、
直立二足歩行・・・
それは脊柱を垂直に立てて行う二足歩行のことだ。
すべての人が、物心ついたときから
なにげなーく行っている行為だけれど、
実に複雑な動きからできているんだな。
ある生理学者は言う
「人間は2足歩行をするようになって、
非常にデリケートな
生体バランスと付き合わなければならなくなった。
つまり、
背骨の上に乗った頭蓋骨は
皿回しの皿のように
必死でバランスを取る必要がある
そのために実に精巧な仕組みを人体は持っているのだが、
精密機械ほど壊れやすく、
頭部のわずかなバランスの崩れが
身体全体に悪影響を与える」
“皿回しの皿”とは言い得て妙。
重力のかかるこの世界で、
頭部がグラグラユラユラしながら
バランスを取っている様子を表しているのだが、
この“皿”のバランスが
ダンス姿勢に多大な影響を与えるッテことは皆さん、
モウとっくにお気付きだろうね。
そう、
ダンス姿勢において
頭部のバランスってすごく大事
また、頭部が正しいところに位置していないと、
見た目に悪いだけではなく、
機能的なアクションが起こせない。
なんたって
「全身のバランス感覚は
頭部のバランスに依存している」
と言われるほどなんだから。
さて重力支配から逃れられない状況下において
この危なっかしい頭部のバランスに
安定を与えるためにはどうしたらいいのか!?
とカラダさんは考えました、で、
背骨の下の部位を大きくしたほうが良いだろう・・・
で、5つの椎骨分の大きさのある
仙骨の出現と相成ったわけ。
そう、背骨下部の肥大化現象である
仙骨の発生は
二足歩行への偉大なる進化の証
なんだ!!
それでもってさらにすごいのは、
仙骨が“皿回しの皿”の回し手に当たるってこと。
言い換えれば、頭部を正しい位置に維持し続けるには、
仙骨はなくてはならない存在・・・?
ソレって、一体どういうことなのか?
ヒントは
「頭部の中にある
“蝶(ちょう)”を仙骨が操っている」
アハッもっと分からなくなったって!?
次号へ期待!!
続く 第204話へ
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“仙骨と頭の関係”から見る姿勢の良さ
~前編~
「いやー、
社交ダンスしてはりますの!?
どうりで姿勢がエエはずやわ」
と言ってくれた人に対して、
「どのへんを見て、
そう思いはったんですか?」
と聞き返す。
「そら、背スジがまっすぐで、
スーッとしてハルから」
セ・ス・ジ・・・ねぇ。
ヤッパ、大半の人が、ソウ言うのよねぇ。
背スジが伸びてる様子って
「スーッ・ピン・ビシッ・シャキッ・シャン・・」
と、いろんな擬態語で表現されるけど
まぁ、平たく言えば、
「良い姿勢のイメージ、
イコール、GOODな背スジ」
って言うのが一般的な概念ってことなんだよね。
ところで“背スジ”って、
背中の中心線みたいなモンだけど、
外側からみた
“背スジまっすぐ” が良い姿勢だからって、
“背骨(せぼね)”自体は、
“まっすぐ”なのが正常な良い背骨ではない!
ということは、もちろんご存知ですよねぇ?
「は、ハァ」って自信のなさそうな返事・・・
では、ちょっと説明しますね。
背骨って解剖学的には、
脊柱(せきちゅう)といって、
短い骨が縦に並んでつながってできているんだ。
で、その一つひとつの短い骨を
椎骨(ついこつ)といって、
脊柱はソレが26個積み重なっったものなんだよ。
詳しく言えば、
首の部分にあるのが、頚椎(けいつい)=7コ
胸の部分にあるのが、胸椎(きょうつい)=12コ
腰の部分にあるのが、腰椎(ようつい)=5コ
その下にあるのが、
5コの椎骨がくっついてできている
仙骨(せんこつ)1コ
脊柱の最後の部分には、
4つの椎骨がひとつになってできている
尾骨(びこつ)1コ
合計26個ナリ。
正常な脊柱って、
正面から見た場合はまっすぐなんだけど、
横から見ると
首の部分がゆるやかに前に湾曲(わんきょく)し、
続く胸の部分が後に湾曲し、
腰の部分が再び前に湾曲(くびれているんだね)
仙骨で再び後に湾曲してから、
尾骨はシッポをまくように最後、
クルンと前に湾曲
・・という風に、
26個の椎骨がグニグニと弓なりに曲がっている。
そう、このちょっと複雑に
湾曲した背骨(生理湾曲というんだよ)が
そのまんま保たれている姿勢を
背スジがスッとした良い姿勢
と評しているわけなんだ。
では、なぜ背骨は湾曲しているのか。
それは、
「カラダにかかる重力の負担を分散させている」から。
何しろ“脳”“頭蓋骨”って重いんだもの。
モシ背骨がまっすぐだったら、
重みがドーンと垂直にかかり、
ソレ(頭部の重み)をモロ腰が、
負担することになってしまう。
つまり脊椎の生理湾曲は、
直立二足歩行時に掛かる重力に適応するため
進化の過程で創りだされた、
人体に負担のかかりにくい
画期的なフォルムってワケなんだ。
さて、
直立二足歩行・・・
それは脊柱を垂直に立てて行う二足歩行のことだ。
すべての人が、物心ついたときから
なにげなーく行っている行為だけれど、
実に複雑な動きからできているんだな。
ある生理学者は言う
「人間は2足歩行をするようになって、
非常にデリケートな
生体バランスと付き合わなければならなくなった。
つまり、
背骨の上に乗った頭蓋骨は
皿回しの皿のように
必死でバランスを取る必要がある
そのために実に精巧な仕組みを人体は持っているのだが、
精密機械ほど壊れやすく、
頭部のわずかなバランスの崩れが
身体全体に悪影響を与える」
“皿回しの皿”とは言い得て妙。
重力のかかるこの世界で、
頭部がグラグラユラユラしながら
バランスを取っている様子を表しているのだが、
この“皿”のバランスが
ダンス姿勢に多大な影響を与えるッテことは皆さん、
モウとっくにお気付きだろうね。
そう、
ダンス姿勢において
頭部のバランスってすごく大事
また、頭部が正しいところに位置していないと、
見た目に悪いだけではなく、
機能的なアクションが起こせない。
なんたって
「全身のバランス感覚は
頭部のバランスに依存している」
と言われるほどなんだから。
さて重力支配から逃れられない状況下において
この危なっかしい頭部のバランスに
安定を与えるためにはどうしたらいいのか!?
とカラダさんは考えました、で、
背骨の下の部位を大きくしたほうが良いだろう・・・
で、5つの椎骨分の大きさのある
仙骨の出現と相成ったわけ。
そう、背骨下部の肥大化現象である
仙骨の発生は
二足歩行への偉大なる進化の証
なんだ!!
それでもってさらにすごいのは、
仙骨が“皿回しの皿”の回し手に当たるってこと。
言い換えれば、頭部を正しい位置に維持し続けるには、
仙骨はなくてはならない存在・・・?
ソレって、一体どういうことなのか?
ヒントは
「頭部の中にある
“蝶(ちょう)”を仙骨が操っている」
アハッもっと分からなくなったって!?
次号へ期待!!
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