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エクササイズ&プラクティス集へ




ナチュラルなスイングのためには、
脚・足だけではなく、
腕・上体を含めた全身の振り・揺れを利用した
ムーブメント(動き)を習得しなければらない。
その最適な練習法として挙げられたのが、

ナチュラルターン

リバースターンのボックス


なのだが・・・。



「ボックスをするにおいて、
必ずや知っておいて欲しいこと・・・
基本的にワルツは
“1・2・3の1小節中にひとつのスイング”
なんだけれども
(第189話参照)
実際、踊るときは、

2つのスイングから成っている

と思ったほうがいいわね」

そう言ってジュンコ先生は白板にこう書いた。


振子(ペンデュラム)のスイング・・・前進後退をする際

サイドスイング・・・横に行く際


「ナチュラルターンの3歩を例に取れば、
1~2歩目は振子のスイング
2~3歩目はサイドスイングね。
スイングを“波”に例えて言うならば、
前進後退の“波”と、横の“波”。
この

2つの波を切れ目なく

上手くつないでいく

ことがとても大切なの」
先生はそういってみんなのほうに向き直った。


「ワルツはスイングで踊るもの。
だから“もっと大きく踊りたい”というとき、
思い切って足を振って行こうとする・・・
コレはある意味まちがいじゃないわ。
ところが、足元がクローズできずにパスしてまったり、
コントロール不能の状態になってしまうのは、
“1(ワン)スイング”で
踊ってしまっているから
なのね。
特にワルツのナチュラルターンは、
スイング・ダンスのフィガーの中でも
最も大きなスイングで踊られるモノだから、
典型的にこの“失策”が浮き彫りになっちゃう。
つまり “1スイング”で踊ってしまうと、
行ったきり帰ってこない、
3のタイミングで後退に切り替えていけない
暴走したスイングになってしまうのよ」


「振子のスイングから
サイドスイングにどうやって切り替え、
また、いかに上手く
2つのスイングを結びつけていくか・・・
これが今回教える、
ナチュラルターン、
リバースターンのボックスのキモ
ね。
ポイントは、6つあるスイングのうち(第187話参照)
下半身のスイングよりも、上半身のスイングにあるの。
特に肩~腕の

ショルダー・スイングが大変重要よ。

ショルダー・スイングが正しくかかることで
スムーズな回転動作がようやく起こせるの」



「足だけで回転しようと思っても無理ですものね。
二人で組んでいることですし・・・」

と、紀子さんが言うと



「そうなの。
ワルツは相手とのターン(回転運動)がベースだから、
特に気をつけないとね。
ショルダー・スイングがかかっていない
肩~腕でのホールドは、
お互いのスイングだけではなく
ターンの妨げにもなる
わ。
つまり、男性も女性もそれぞれに
正しいショルダー・スイングの“波”を起こすことで、
はじめて、心地良く組み続けることも可能なわけ」


「これから教えるボックスで、
正しいショルダー・スイングのかけ方を習得し、
ソレがどのように足元のスイングと連動し、
ワルツのムーブメントを生み出しているのかを
体感して欲しいの。
そして、振子のスイングからサイドスイング、
また振子のスイングからサイドスイングという
一連の動きが実はみんな
一筆書きのようにつながっていて切れ目のない
ことが感じられるようになってきたら合格ね。
詳しいボックスに移る前に、
2スイングの大体の様子を分かってもらうために、
ナチュラルターンの前半の3歩を使って説明するわね」



ナチュラルターン前半3歩を
2スイングで見てみよう!


① 左足に体重をおき、
軽くロウアしながら重心を前方に移動する。
このとき、左腕を後方に振り上げ、スイングの準備。

② タイミング1で、右足前方にステップする。
左腕が同調して振り下ろされる(ダウン・スイング
ここまでが振子のスイング

③ 2歩目の左足を出すときに、
サイドスイングに切り替える
右手を右斜め上に振り上げ
(持っていくとき、右回りに弧を描くように)

④ ③で振り上げた右腕がダウン・スイングから
アップ・スイング(振り上げる)になる
にしたがって、左足横にステップ。
ライズ継続の状態。

⑤ 3歩目の右足がきれいにクローズでき、

右腕は前方に振り上げられた状態で終了。



「コレは、右スウェイの状態でもあるわね。(第182話)
上手くできれば、前方に振り上げられたスイングを利用し、
後退エネルギーを生み出すことが可能だわ」



「それなら先生、
ナチュラルターンの後半が終わったときは、

腕が後ろにないとダメなんですよね?

次に前進するために。
今、前半の3歩と
おなじようにやってみたんですけれども、
どうも上手くいかないんです・・・」




ソレを聞いて、みんなも試してみているが・・



「あれ?ホントだ。
腕はどこに行くんだろう?」




口々にそういい、困惑している様子。



ジュンコ先生はソレを見て
「良いところに気がついたわね。
実はそうなのよ。
コレはナチュラルターンだけではなく、
リバースターンにもいえることなんだけれども、

サイドスイングは2種類あるの。

ソレを使い分けないと、
正しいサイドスイングにはならず、
また、正しいスウェイも起こらず、
もちろんスムーズな前進後退エネルギーも生み出せないわ」

サイドスイングは2種類ある??

さぁ、この続きは次回へ。



      続く 第191話へ



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