2007.07.18 (第176話)社交ダンスの華「ワルツ」Ⅴ ワルツの内回りと外回り
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プラクティス・ウインナ・ワルツの中で、
生徒さんから出てきた意見を元に、
ジュンコ先生の説明が行われている。
(第174話のプリント参照)
続いて、カナちゃんの質問が取り上げられた。
「前半の3歩は、
1歩ごとに回転があるのに、
後半はどうして5歩目から6歩目で
一気に回るのか?」
「これは誰か、
答えられる人がいるんじゃないかしら?」
とジュンコ先生が言うと、
「ハイ!それは外回りの者と
内回りの者の差だと思います。
前半の3歩の前進は外回りになるので、
一度に回わらず、徐々に回転
後半の3歩の後退は内回りなるので、
反対に一気に回転するのだと思います」
和夫が答えた。
「良くわかったわね・・・」
とジュンコ先生が言いかけると、
「ということは、
イングリッシュ・スタイル・ワルツの
ナチュラルターンのスタートのときも、
男性が外回りで、
女性の私が内回りってことで正解ですよね?」
と、カナちゃんが聞いてきた。
「そうよ」
「あのぉ、
だからと思って“一気に回転”したら
男性から注意を受けたことがあるんです」
「何て?」
「『男性より早く終わったらダメだ。
男性が女性を通過できない』とかなんとか・・・」
「それは、
カラダの回転まで一緒にしたから
ではないですか?」
トシ子さんが言い出した。
「プリント(第174話)の5歩目のところに、
“ココ要注意!”として
中央斜めに足先を向けて、
カラダの回転は少なくとあるので・・・。
足元の回転を一気にするのであって、
カラダの回転は後からという
時間差がいるのではないですか?
カラダの回転が完了するのは、
6歩目の両足をクローズしたときと
書いてありますし・・・」
トシ子さんは、ジュンコ先生が渡した
プリントを見ながらそう言うと
「実はそのとおりなのよ。
難しいわね、踊っている間に行う、
“外回り”とか“内回り”の身体操作って・・・。
回転するといっても、
板や鉄板が回転するのではなく、
カラダのパーツパーツがイロイロに動く
生身の人間同士の回転であるから、
問題が生じるわけね。
でも、少しでも回転の原理を知っておくと、
自分がどうすればいいのかが見えてくると思うわよ」
ジュンコ先生はそう言って、白板にコウ書いた。
外回り
つまり、外側回転は前進するステップにおこる
内回り
つまり、内側回転は後退するステップにおこる
「まず、これを押さえておいてね」
「それからもうひとつ大切なこと・・・
後退回転の内回りの方は、
爪先を次のステップ方向に“向けて”
つま先を外股状に開くという
トウターン・アウト動作原理があるの。
これによって、内回りの人が
うまく外側の人を通してあげることができるのよ。
つまり、二人の人間が絡まっての回転動作が
横ズレせずうまくいくのね。
これが、5歩目の“足先を向けて”というところなの
このときカラダの回転より足先の回転が多い・・・
つまり、つま先をターン・アウトしているってコト」
なるほど・・・という空気が教室内に流れた。
「この動作原理は、
バレエの立ち方からきているものよ。
ワルツの回転動作の生みの親はうウインナ・ワルツで、
ウインナ・ワルツにはバレエの要素が入っているの・・・
まぁ、難しすぎる点は、
ずいぶん改良されたけれどね」(第174話)
「そしてさらにさらに重要なのは、
自分が今、
内回りか外回りなのかを知っている
ほうが良いと言うことね。
なぜなら、心遣いが変わってくるからなの」
心遣い?
みんなは不思議そうな顔になったが・・・
「気持ちのリード&フォローの話は
以前にしたことがあると思うんだけれど(第105話)
回転動作のとき、実はとても大切になってくるのよ。
特に後退・内回りの人にテクニックがあって、
気持ちのリード&フォローができていると、
回転の成功率はグッと高くなるわ。
『どうぞ、ここを通ってね』という気持ちとともに、
うまく道をあけてあげたら前進・外回りの人は
スーッと正しいところを無理せずに抜けて行けるわ。
移動量が多いからといってがんばる必要がなくなってくる」
「では、
ワルツのスタートの
ナチュラルターンでは
女性が上手でないと・・・ってコトですよね。
だって女性が後退・内回りなんですもの」
カナちゃんが言った。
「ソウよ(笑)
さぁ、ではプラクティス用・ウインナ・ワルツを
二人で組んでユックリやりながら、
① 今、どちらが内回りか外回りかを把握する
② 外回りのものは徐々に回転を心がける
③ 内回りのものは、トウターン・アウト感覚を用いながらも、
外回りのものをうまく導いてあげようという気持ちを使う
練習開始!」
続く 第177話へ
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生徒さんから出てきた意見を元に、
ジュンコ先生の説明が行われている。
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「前半の3歩は、
1歩ごとに回転があるのに、
後半はどうして5歩目から6歩目で
一気に回るのか?」
「これは誰か、
答えられる人がいるんじゃないかしら?」
とジュンコ先生が言うと、
「ハイ!それは外回りの者と
内回りの者の差だと思います。
前半の3歩の前進は外回りになるので、
一度に回わらず、徐々に回転
後半の3歩の後退は内回りなるので、
反対に一気に回転するのだと思います」
和夫が答えた。
「良くわかったわね・・・」
とジュンコ先生が言いかけると、
「ということは、
イングリッシュ・スタイル・ワルツの
ナチュラルターンのスタートのときも、
男性が外回りで、
女性の私が内回りってことで正解ですよね?」
と、カナちゃんが聞いてきた。
「そうよ」
「あのぉ、
だからと思って“一気に回転”したら
男性から注意を受けたことがあるんです」
「何て?」
「『男性より早く終わったらダメだ。
男性が女性を通過できない』とかなんとか・・・」
「それは、
カラダの回転まで一緒にしたから
ではないですか?」
トシ子さんが言い出した。
「プリント(第174話)の5歩目のところに、
“ココ要注意!”として
中央斜めに足先を向けて、
カラダの回転は少なくとあるので・・・。
足元の回転を一気にするのであって、
カラダの回転は後からという
時間差がいるのではないですか?
カラダの回転が完了するのは、
6歩目の両足をクローズしたときと
書いてありますし・・・」
トシ子さんは、ジュンコ先生が渡した
プリントを見ながらそう言うと
「実はそのとおりなのよ。
難しいわね、踊っている間に行う、
“外回り”とか“内回り”の身体操作って・・・。
回転するといっても、
板や鉄板が回転するのではなく、
カラダのパーツパーツがイロイロに動く
生身の人間同士の回転であるから、
問題が生じるわけね。
でも、少しでも回転の原理を知っておくと、
自分がどうすればいいのかが見えてくると思うわよ」
ジュンコ先生はそう言って、白板にコウ書いた。
外回り
つまり、外側回転は前進するステップにおこる
内回り
つまり、内側回転は後退するステップにおこる
「まず、これを押さえておいてね」
「それからもうひとつ大切なこと・・・
後退回転の内回りの方は、
爪先を次のステップ方向に“向けて”
つま先を外股状に開くという
トウターン・アウト動作原理があるの。
これによって、内回りの人が
うまく外側の人を通してあげることができるのよ。
つまり、二人の人間が絡まっての回転動作が
横ズレせずうまくいくのね。
これが、5歩目の“足先を向けて”というところなの
このときカラダの回転より足先の回転が多い・・・
つまり、つま先をターン・アウトしているってコト」
なるほど・・・という空気が教室内に流れた。
「この動作原理は、
バレエの立ち方からきているものよ。
ワルツの回転動作の生みの親はうウインナ・ワルツで、
ウインナ・ワルツにはバレエの要素が入っているの・・・
まぁ、難しすぎる点は、
ずいぶん改良されたけれどね」(第174話)
「そしてさらにさらに重要なのは、
自分が今、
内回りか外回りなのかを知っている
ほうが良いと言うことね。
なぜなら、心遣いが変わってくるからなの」
心遣い?
みんなは不思議そうな顔になったが・・・
「気持ちのリード&フォローの話は
以前にしたことがあると思うんだけれど(第105話)
回転動作のとき、実はとても大切になってくるのよ。
特に後退・内回りの人にテクニックがあって、
気持ちのリード&フォローができていると、
回転の成功率はグッと高くなるわ。
『どうぞ、ここを通ってね』という気持ちとともに、
うまく道をあけてあげたら前進・外回りの人は
スーッと正しいところを無理せずに抜けて行けるわ。
移動量が多いからといってがんばる必要がなくなってくる」
「では、
ワルツのスタートの
ナチュラルターンでは
女性が上手でないと・・・ってコトですよね。
だって女性が後退・内回りなんですもの」
カナちゃんが言った。
「ソウよ(笑)
さぁ、ではプラクティス用・ウインナ・ワルツを
二人で組んでユックリやりながら、
① 今、どちらが内回りか外回りかを把握する
② 外回りのものは徐々に回転を心がける
③ 内回りのものは、トウターン・アウト感覚を用いながらも、
外回りのものをうまく導いてあげようという気持ちを使う
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