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エクササイズ&プラクティス集へ




プラクティス・ウインナ・ワルツの中で、
生徒さんから出てきた意見を元に、
ジュンコ先生のチョット詳しい説明が始まった。
(第174話のプリント参照)


まず、紀子さんの発見
「前半も後半も、

始まりの向きと

1歩目を出す方向が違う


それだと最初から
右回転が自然とかかるから、やりやすい」
という点について



「前半(1歩目)は、
中央斜めに向いて立ったところから始めて、
LODに足を出す。
後半(4歩目)は、
中央斜めに背中を向けたところから始めて、
LODに足を引く。
確かに、
最初から1/8(45度)回転がかかるから、
『右に回転する』って感じが
カラダでつかみやすいわね。 
みんなが普通に踊っているワルツ=
イングリッシュ・スタイル・ワルツは、
壁斜めに立って始めて、
壁斜めに前進するじゃない?
前半第1歩目は、『右回転を始める』
後半第4歩目は、『右回転を継続する』と
教科書には書いてあるし、
そのとおりやろうとするんだけれども、
感覚がわかりにくいと言う人は多いと思うのよ。
ナゼって
“足はまっすぐ振り出しなさい”
でも“回転はかけなさい”
ってコトだから。
言っていること、わかるかしら?」



「ハイ、

ワルツのスタートが

いつもうまくいかない
のが、

その点なんですわ。
右回転がかかりにくいってコトで、
予備足(予備歩)を入れているんでしょうけれども、
それはそれで問題が多いような・・・」

平田さんが口を開いた。



「確かにほとんどの人が

予備足である左足からスタートをしているわね。

何のためにするのかというと
“助走をつける”と言う意味もあるけれど、
今、平田さんが言われたように、
“右回転をスムーズにおこすため”も大きいのよね。
少し左回転をかけ、
ホールドの左グリップをいったん後ろに
引くようなアクションを入れることで、
右への回転を生むんだけれど、
実際、ココから問題を抱えている人が多いわけ」



左テイク・バック
(=反動をつけるために腕を後ろに引く動作)
に問題ありですね!私もソウですが・・・」

森田さんが、身を乗り出して聞き始めている。



「そうなの。
左右両サイドがともに前進する中で、
相対的に左グリップが遅れて出て行く

感じになるだけで、
本当に、左グリップが後退したらダメだし、
もっと大切なことは
左テイク・バックは
カラダの中のインナーマッスルが、
床からの反作用エネルギーを
受けてやっているものであって、
ペロンと、カラダの表面、
もちろん腕だけでやっているのでは決してナイ! 
だから、感覚的には非常に難しいのよ。
で、その

予備歩&左テイク・バック練習が、

実はこのウインナ・ワルツでできるのよ! 
どういうことかというとね・・・

中央斜めに立って始めて、
LODに足を出す”時点で、
もうすでに

左テイク・バック状態で

スタートを切っている
・・・」



「そう言われたら、確かにソウですね」
みんな、納得した雰囲気が流れた。



「後退する側も
中央斜めに背中を向けたところから始めて、
LODに足を引く”とある。
そして左足を引く位置は

“後ろ、少し横に”

これもミソだとプリント(第174話)に書いているわね。
後退する側が、
前進してくる側の右足をうまく

両足の中に誘いこむ

そうすることで回転をスムーズに行えるのね」



「イングリッシュ・スタイル・ワルツのときに、
ここもうまくいかないところですわ。
スタートのナチュラルターンの
1歩目からつまずいている
・・・ソレが現状。
男性の右足をうまく自分の両足の中に
誘ってくれる女性はめったにおりません。
まっすぐ下がるから回転がかからない人や、
腰で男性の前進をブロックしてしまう女性が多いですな。
かといって回転を勝手にかけて男性からはがれてしまい、
余計にやりにくくなる女性もいます」
と、平田さんが言うと



「ソウね、難しいところね。
男性が前進した分だけ、吸い込むように下がり、
男性の右足を股間に上手に、

招き入れる=インバイト

できる女性は少ないでしょうね。
イングリッシュ・スタイル・ワルツでは、
女性は壁斜めに背面して立って、
後退方向も壁斜めだから、
後退しながら右回転をかけるといったって、
感覚が難しいわ。
背骨の位置、股関節の角度、ヒザ、足首の角度などが
ベストなポジションを取らないと
吸い込むように相手を誘えない。
つまりはカラダの中を十分使わないとできない。
結構、高度なテクニックがいるわけ。
でもその辺のことを
このウインナ・ワルツのナチュラルターンの
後退で練習できるのよ」



みんなおのおの、二人組になって、
ウインナ・ワルツをやってみている。



「男性を吸い込めとはよく言われるけど、
ピンとこなかったんですが、あ、この感覚かな?
ってわかった気がしました。
予備歩が終わってからの左足を引くとき、
どのタイミングで引くか、
どこに引くかが難しいかったんですが、
ウインナ・ワルツはわかりやすいですね」

坂田さんと組んでスタート練習をしていた
カナちゃんが言った。



「いつも普通のワルツを踊るとき、
予備歩の左足に全然バランスできていなかったから、
右足をうまく振り出せなかったんだって気付きました。
ウインナ・ワルツは良いですね、
ちゃんと左足に立ったとことから始められるんで、
左足が軸足なんだって自覚が持ちやすいです」

と、坂田さん。



「いいところに気が付いたわね。
ソウなの。
ワルツのスタートの難しさは、

“前進してくる男性が、

予備歩の左足を十分に使えない”


というところにもあるのね。
女性にしたら“男性が突っ込んでくるから、
吸い込むことなんてできない”ということになるわけ。
ウインナ・ワルツは、
いわば予備歩の上に立った状態から始めるわけだから、
その使いかた、軸足感覚がわかりやすいし、

ややロウァしたところから

アンダー(下から)に入っていく勉強


にもなるわ」



「ウインナ・ワルツのナチュラルターン1回きりではなくて、
エンエン続けていいわけだから、
いわば一回一回、大切にスタート練習しているようなものね。
後は、いつも言っている注意事項
カラダの中から足を出す
(みぞおちから足、インナーマッスルとの連動)
ホールドは絶対固めない
を守れば、スムーズな回転を生む練習になるはずよ」



      続く 第176話へ



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