目次へ
エクササイズ&プラクティス集へ
ジュンコ先生とQさんの対談が続いている。
今回のテーマ「手・腕のリキミ」は、
ダンスをやっている多くの人が
抱えている問題だと言う、ジュンコ先生。
でも、難しいのは、
見た目と実際やっていることの間には、
大いなるズレがあることが見抜けず、
見た目どおリ、そのままをやろうとして、
結果リキミを生んでしまうケースが多いこと。
(スタンダードのホールド・ラテンのコネクション・
フリーアームのアクションの使い方などによく見られる)
また、本人は力んでいると自覚のない人が多いとも。
コレは、
「手・腕のリキミ」とバランスをとるように
カラダの基準そのものが
変わってしまうからだとか(第169話)
またこのことが、
「ダンスが伸び悩んでいる多くの人に見られる現象」
と聞かされたQさんチョットビックリしているが・・・
先「実はね、私、その昔モノスゴーク貧血だったのよ。
階段上がったら疲れるな、
時々フラフラするなとは気付いていたんだけれど、
ズーッとそうだったから、
それで普通になってしまっていて
自分が貧血であると言う自覚もなかったのね。
生徒さんから
『先生の手、冷たい!氷みたい』
って言われても
『心が暖かいからねェ』
ナンテはぐらかしていたし(笑)
でも、ある検査がキッカケで
重度の貧血であると発覚して、
病院の先生がビックリしているわけ。
『コレで、よく踊っていましたね。
この数値だと、
あるとき突然フッと意識を失っても
全然おかしくないほど』だって」
Q「エ~、気が付きませんでした。
そんなにひどかったんですか?」
先「そうなの。
それでね、すぐさま造血剤の点滴よ。
でも、その後エライことになったのよ」
Q「エ?なんですか?」
先「その夜から出血が止まらない・・・」
Q「え~!」
先「長い間の貧血で、
カラダはその貧血状態を基準に機能していたから、
造血すると、
『血が多すぎるぞ』ってカラダが信号を発し、
いらないものと判断して出しちゃうのよ。
カラダが貧血状態を正常だと思い込んで、
元に戻りたがるのね」
Q「すごい話ですねぇ」
先「ソウなの。
カラダってホント、精密機械なのよね、恐ろしいほどに。
コレには病院の先生も驚いていたわ。
『アノ狂った状態が、あなたにとっては
健康な状態になっちゃってたんですね』って」
Q「で、貧血は治ったんですか?」
先「ええ、貧血を作り出している
根本原因を見つけて取り除いたら、治ったわ」
Q「根本原因?」
先「子宮筋腫を取り除いたの。
でね、治ってからようやくわかったのよ。
アァ、私やっぱりカラダの基準が狂っていたんだって。
貧血じゃないカラダって
こんなにシャンとしているものなんだって
初めて知ったのよ」
Q「フゥ、なるほどね・・・」
先「何が言いたかったかといえば、
カラダのどこかに不自然があると、
ソレでカラダはバランスを取ろうとして
全部が不自然な状態になってしまう
ってこと。
同じようなケースが、
ダンスの中でも頻繁に起こっているのよね」
先「中でも手・腕のリキミは想像以上に、
カラダの不自然を誘発し、
ダンス全般をおかしくさせてしまう
“根本原因”になっちゃうから要注意よ」
Q「それはいつも言われるように
“重力”との関連ですか?」
先「そうね。
手・腕って肩甲骨からぶら下がっていたわよね。
で、その肩甲骨の“ニュートラル・ポジション”は、
『重力方向にストン』
が理想だった。(第166話)
でも、手・腕がリキんでいるときは必ず、
肩・肩甲骨もリキんでくる。
そうすれば、
重力方向への
ナチュラルな重みが
かけられなくなってくるの。
こうなってしまうと、大変。
カラダの機能は重力を元に
計算されるように作られているんだけど、
重みが正しくカラダにかかってこないと、
計算が狂っちゃっていわゆる
“誤作動”するようになるわけ。
ダンステクニックで言えば、
スイング・スウェイ・ターン・・
すべて正確性にかけてくる。
つまり何やっても“なんだか不自然”になるのね。
でも無理やりにでも回数を重ねているると、
それは誤作動ではなく“正解”なのでは?
とカラダが思い始め、新しい基準を作り始める。
ソレがやがてその人の“ダンス基準”と定着しちゃう…」
Q「ワァ、それは大変だわ。
でも、時々
『よくあんな不自然な姿勢で踊っていられるナァ』
とか、
『ムチャなカラダの使い方をして、
しんどくないのかな?』
という人を見かけますけれど、
当の本人はそのほうが踊りやすい、というより、
それでないと踊った気がしなくなっている
って良くありますものね・・・怖いなぁ」
先「ソウね、本人はそれで良くても
一緒に踊る人がタマッタもんじゃない!
踊るとき絶対的に手・腕のリキミを排除すべき理由
がここにあるのよね。
“相手との関わりがある”
手・腕は触れ合っているところだから
相手に影響を与えてしまう・・・
知らず知らず、
相手の“ダンス基準”までイラウことになっちゃって、
その人のダンス人生が変わってしまう
なんてことになったら大変よね」
Q「常に力んで踊っている人と踊っていたら、
コッチまで気が付いたら力が入っている
・・・ってこと、ありますよね。
クセをうつしあうことになっては大変!
ホント、気をつけなければならないことですね」
先「そのとおり! それに、相手の情報も
触れ合った手を通して入ってくるものだから、
リキミがあるとひっかかってしまい
スムーズに伝わらなかったり、
間違った情報を交換しがちなの」
Q「思い出しました、
先生からいつも言われていること。
手・腕は、
エネルギー・相手からの情報が流れる導管だって・・・」
先「 たくさんの生徒さんに触れてきて、
今ダンスを伸び悩んでいる方にお奨めしたい
究極のアドバイスは、
手・腕のリキミを一切取り除く
ってコトかも知れないと思うわけ。
それは、いったん
重力方向にまっすぐ立てるようカラダを
リセットすることだから・・・
でもネェ、それがなかなか難しいの。
できないものなのよ、力を抜くって。
だまされたと思ってやってみてごらん?
と言っても、無理なものは無理ね(笑)
こう考えると、
Qさんのホールドの上達はすごく
価値のアルコトだってわかると思うのよ。(第169話)
“手・腕のリキミを一切取り除く”ことで
根本が変化して良くなったわけだから、
そのホールドを続けていけば、
ダンス全体がグレード・アップしていくはずだしね。
Qさんのこれからのためにも
その辺のところをもう少し詳しくお話していきましょうか」
続く 第171話へ
いつも 応援クリック ありがとうございます。
↓ ↓ ↓

とても励みになっています。(ジュンコ)
エクササイズ&プラクティス集へ
ジュンコ先生とQさんの対談が続いている。
今回のテーマ「手・腕のリキミ」は、
ダンスをやっている多くの人が
抱えている問題だと言う、ジュンコ先生。
でも、難しいのは、
見た目と実際やっていることの間には、
大いなるズレがあることが見抜けず、
見た目どおリ、そのままをやろうとして、
結果リキミを生んでしまうケースが多いこと。
(スタンダードのホールド・ラテンのコネクション・
フリーアームのアクションの使い方などによく見られる)
また、本人は力んでいると自覚のない人が多いとも。
コレは、
「手・腕のリキミ」とバランスをとるように
カラダの基準そのものが
変わってしまうからだとか(第169話)
またこのことが、
「ダンスが伸び悩んでいる多くの人に見られる現象」
と聞かされたQさんチョットビックリしているが・・・
先「実はね、私、その昔モノスゴーク貧血だったのよ。
階段上がったら疲れるな、
時々フラフラするなとは気付いていたんだけれど、
ズーッとそうだったから、
それで普通になってしまっていて
自分が貧血であると言う自覚もなかったのね。
生徒さんから
『先生の手、冷たい!氷みたい』
って言われても
『心が暖かいからねェ』
ナンテはぐらかしていたし(笑)
でも、ある検査がキッカケで
重度の貧血であると発覚して、
病院の先生がビックリしているわけ。
『コレで、よく踊っていましたね。
この数値だと、
あるとき突然フッと意識を失っても
全然おかしくないほど』だって」
Q「エ~、気が付きませんでした。
そんなにひどかったんですか?」
先「そうなの。
それでね、すぐさま造血剤の点滴よ。
でも、その後エライことになったのよ」
Q「エ?なんですか?」
先「その夜から出血が止まらない・・・」
Q「え~!」
先「長い間の貧血で、
カラダはその貧血状態を基準に機能していたから、
造血すると、
『血が多すぎるぞ』ってカラダが信号を発し、
いらないものと判断して出しちゃうのよ。
カラダが貧血状態を正常だと思い込んで、
元に戻りたがるのね」
Q「すごい話ですねぇ」
先「ソウなの。
カラダってホント、精密機械なのよね、恐ろしいほどに。
コレには病院の先生も驚いていたわ。
『アノ狂った状態が、あなたにとっては
健康な状態になっちゃってたんですね』って」
Q「で、貧血は治ったんですか?」
先「ええ、貧血を作り出している
根本原因を見つけて取り除いたら、治ったわ」
Q「根本原因?」
先「子宮筋腫を取り除いたの。
でね、治ってからようやくわかったのよ。
アァ、私やっぱりカラダの基準が狂っていたんだって。
貧血じゃないカラダって
こんなにシャンとしているものなんだって
初めて知ったのよ」
Q「フゥ、なるほどね・・・」
先「何が言いたかったかといえば、
カラダのどこかに不自然があると、
ソレでカラダはバランスを取ろうとして
全部が不自然な状態になってしまう
ってこと。
同じようなケースが、
ダンスの中でも頻繁に起こっているのよね」
先「中でも手・腕のリキミは想像以上に、
カラダの不自然を誘発し、
ダンス全般をおかしくさせてしまう
“根本原因”になっちゃうから要注意よ」
Q「それはいつも言われるように
“重力”との関連ですか?」
先「そうね。
手・腕って肩甲骨からぶら下がっていたわよね。
で、その肩甲骨の“ニュートラル・ポジション”は、
『重力方向にストン』
が理想だった。(第166話)
でも、手・腕がリキんでいるときは必ず、
肩・肩甲骨もリキんでくる。
そうすれば、
重力方向への
ナチュラルな重みが
かけられなくなってくるの。
こうなってしまうと、大変。
カラダの機能は重力を元に
計算されるように作られているんだけど、
重みが正しくカラダにかかってこないと、
計算が狂っちゃっていわゆる
“誤作動”するようになるわけ。
ダンステクニックで言えば、
スイング・スウェイ・ターン・・
すべて正確性にかけてくる。
つまり何やっても“なんだか不自然”になるのね。
でも無理やりにでも回数を重ねているると、
それは誤作動ではなく“正解”なのでは?
とカラダが思い始め、新しい基準を作り始める。
ソレがやがてその人の“ダンス基準”と定着しちゃう…」
Q「ワァ、それは大変だわ。
でも、時々
『よくあんな不自然な姿勢で踊っていられるナァ』
とか、
『ムチャなカラダの使い方をして、
しんどくないのかな?』
という人を見かけますけれど、
当の本人はそのほうが踊りやすい、というより、
それでないと踊った気がしなくなっている
って良くありますものね・・・怖いなぁ」
先「ソウね、本人はそれで良くても
一緒に踊る人がタマッタもんじゃない!
踊るとき絶対的に手・腕のリキミを排除すべき理由
がここにあるのよね。
“相手との関わりがある”
手・腕は触れ合っているところだから
相手に影響を与えてしまう・・・
知らず知らず、
相手の“ダンス基準”までイラウことになっちゃって、
その人のダンス人生が変わってしまう
なんてことになったら大変よね」
Q「常に力んで踊っている人と踊っていたら、
コッチまで気が付いたら力が入っている
・・・ってこと、ありますよね。
クセをうつしあうことになっては大変!
ホント、気をつけなければならないことですね」
先「そのとおり! それに、相手の情報も
触れ合った手を通して入ってくるものだから、
リキミがあるとひっかかってしまい
スムーズに伝わらなかったり、
間違った情報を交換しがちなの」
Q「思い出しました、
先生からいつも言われていること。
手・腕は、
エネルギー・相手からの情報が流れる導管だって・・・」
先「 たくさんの生徒さんに触れてきて、
今ダンスを伸び悩んでいる方にお奨めしたい
究極のアドバイスは、
手・腕のリキミを一切取り除く
ってコトかも知れないと思うわけ。
それは、いったん
重力方向にまっすぐ立てるようカラダを
リセットすることだから・・・
でもネェ、それがなかなか難しいの。
できないものなのよ、力を抜くって。
だまされたと思ってやってみてごらん?
と言っても、無理なものは無理ね(笑)
こう考えると、
Qさんのホールドの上達はすごく
価値のアルコトだってわかると思うのよ。(第169話)
“手・腕のリキミを一切取り除く”ことで
根本が変化して良くなったわけだから、
そのホールドを続けていけば、
ダンス全体がグレード・アップしていくはずだしね。
Qさんのこれからのためにも
その辺のところをもう少し詳しくお話していきましょうか」
続く 第171話へ
いつも 応援クリック ありがとうございます。
↓ ↓ ↓

とても励みになっています。(ジュンコ)
| Home |