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真理は練習場で和夫の到着を待つ間、
ラベンダーの香りがする
お気に入りのハンドクリームをつけながら、
一生懸命“手もみ”(第118話)をしている。
「私、手にコンプレックスを持っていたのね。
子供みたいな小さな手で、指も短い。
マニキュアも似合わないから付けたこと、なかったわ。
アーム&ハンドアクションのレッスンを受けるようになって、
こんな手だと見栄えが悪いだけじゃなく
男性の手にも絡みにくいんじゃないかと思って、
ジュンコ先生に相談したの。
そうしたら
『真理ちゃんのような手の人ほど、手もみは効果的よ。
感受力がアップするだけじゃなくて、
手のカタチが実際に変化していくから』
そう言って、自分の手を見せてくれたんだ。
『私の手も、こんなに指は長くなかったし、
豊かな感じの手ではなかったのよ。
薄っぺらくて硬かった・・・。
ケアすることで、エネルギーが通りやすく、
相手に絡みやすい手になれたのよ』って。
で、そのための秘訣として
『私の場合“手もみ”は、
気が向いたらしょっちゅうやっているわ。
ダンスのレッスン前は、
必ずハンドクリームで丹念にマッサージ。
そう、カラダのストレッチと同じ感覚ね。
チョット高級感のあるハンドクリームで、
アロマ効果も期待しながら、
手首辺りまでもチョット強めに、
心地よくなるまで、
好きなようにモミモミしているわ』
と話してくれた。
そして最後にこんな言葉をくれたの。
『日頃から愛情をかけた“手”で触れられると
相手はホッとするんじゃないかしら。
カラダの警戒心を解いて
いいコミュニケーションが取れる
ように思うのよ』
コレを聞いて、私もやってみよう!と思ったの」
そして、でき上がった
“愛情の注がれた手”を使っての
アームアクションのシャドウ練習。
先日、レッスンで習ったニュー・ヨークだ。
「インナーマッスルと連動させるか・・・。
ウーン難しいナァ」
しばらくして、和夫、到着。
「あ、来た来た、早く“手”貸してよ(笑)
一人だとよくわからないわ」
レッスン内容を思い出しながら、練習する二人。
フト、和夫がこんなことを言い出した。
「コレってきっと、
ハンド・トゥ・ハンドのアーム・アクションも
一緒なんだろうね」
「あ、きっとそうね、やってみましょ」
で、さっさとハンド・トゥ・ハンドに取りかかる真理を
チョット制するように和夫は言った。
「真理ちゃん、せっかちだナァ(笑)
そんなにあわててやっちゃあ、
カラダのつながりなんてわからないよ。
今までやっていたハンド・トゥ・ハンドとは違う
“動きの軌跡”を発見し、身に付ける
練習なんだから、
もっと落ち着いてユックリやろうよ」
「ゴメン。そうか、私、パパッと早く動いちゃうのね、
だからシャドウやってもよくわからなかったんだわ」
「ソウ!昨日のニュー・ヨークのアクションにしても、
手と足のつながりとか、
コンタクトアームとフリーアームの関連とか・・
こみいったややこしい感覚だろ?
それでもって、
古い習慣から新しい習慣をカラダのなかに
作っていくプロセスなんだから、
絶対あせらずジックリ取り組まなきゃ。
あ、ソウだ、いいこと教えてあげようか?
レッスンで習った知識をカラダの中に発見、
定着させていく、
画期的練習法!!
「そんなのあるの?ソリャァ知りたいけど、
なんで、カズはそんなこと知っているのよ?」
「実はね、
知り合いに結構有名な中国武術研究科の先生がいるんだけど、
その人が、技を身に付けるためには、
“使用と学習をハッキリ分けなければいけない”
って教えてくれたんだ」
「エ? “使用と学習”って?」
“使用”って言うのは、実践のことさ。
“学習”ってのは、練習。
使用=実践では音楽に乗ってノーマルテンポで踊る・・・
で、OKなんだけど、
学習=練習はそれだけではダメ!
勢いだけで踊ってゴマかしてしまっているところを見抜いて、
直していかなきゃならないんだから。
でないと
カラダの持つ習慣性は変えられない
って言うんだ」
「あ~、ごまかしているって感じはよくわかるわ。
だって、ゆっくり踊っていたら、
ワケがわからなくなっちゃうんだもの(笑)
それって、日頃ごまかしている証拠ね」
「ソウだと思うよ。
ごまかして練習している箇所は、
ノーマルテンポの実践の時、必ずや力みを生んじゃうんだ。
ソレだと、何もならない。
せっかく良いこと習ったって、
ナカナカカラダが言うことを聞いてくれない
・・・で終わっちゃう。
だから練習法から、変えなきゃダメなんだ。
画期的練習法って言うのはね
プラクティス
① 力を抜いて
② 習った知識(今回はインナーマッスルの交差した連動感覚)
を思い出しながら
③ 不自然なくらい超スローテンポで
④ 動きはわかりやすくするため少々大げさに
⑤ を、何回も繰り返す
すると、
正しい動きの軌跡(技の道筋)と、
正しい力の入れ方が身について、
動作の細やかな部分にまで、
意識がいきわたってくるそうなんだ。」
「フーン。
でも、そういえばジュンコ先生もこんなこと言っていたわ
『ゆっくり踊れない部分には、
見落としがいっぱいあるはず。
ソコをクローズアップして
意識的に取り組んでね。
自分がいったい
どこにつまづいているかが、見えてくるから。
そして、より
正しい動きをカラダが教えてくれる
ようになる』って」
「ソウだと思うよ・・・
もう一回ハンド・トゥ・ハンド、やってみようよ。
で、カラダの中のつながりを探ってみよう」
二人は練習を開始した・・・。
続く 第146話へ
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真理は練習場で和夫の到着を待つ間、
ラベンダーの香りがする
お気に入りのハンドクリームをつけながら、
一生懸命“手もみ”(第118話)をしている。
「私、手にコンプレックスを持っていたのね。
子供みたいな小さな手で、指も短い。
マニキュアも似合わないから付けたこと、なかったわ。
アーム&ハンドアクションのレッスンを受けるようになって、
こんな手だと見栄えが悪いだけじゃなく
男性の手にも絡みにくいんじゃないかと思って、
ジュンコ先生に相談したの。
そうしたら
『真理ちゃんのような手の人ほど、手もみは効果的よ。
感受力がアップするだけじゃなくて、
手のカタチが実際に変化していくから』
そう言って、自分の手を見せてくれたんだ。
『私の手も、こんなに指は長くなかったし、
豊かな感じの手ではなかったのよ。
薄っぺらくて硬かった・・・。
ケアすることで、エネルギーが通りやすく、
相手に絡みやすい手になれたのよ』って。
で、そのための秘訣として
『私の場合“手もみ”は、
気が向いたらしょっちゅうやっているわ。
ダンスのレッスン前は、
必ずハンドクリームで丹念にマッサージ。
そう、カラダのストレッチと同じ感覚ね。
チョット高級感のあるハンドクリームで、
アロマ効果も期待しながら、
手首辺りまでもチョット強めに、
心地よくなるまで、
好きなようにモミモミしているわ』
と話してくれた。
そして最後にこんな言葉をくれたの。
『日頃から愛情をかけた“手”で触れられると
相手はホッとするんじゃないかしら。
カラダの警戒心を解いて
いいコミュニケーションが取れる
ように思うのよ』
コレを聞いて、私もやってみよう!と思ったの」
そして、でき上がった
“愛情の注がれた手”を使っての
アームアクションのシャドウ練習。
先日、レッスンで習ったニュー・ヨークだ。
「インナーマッスルと連動させるか・・・。
ウーン難しいナァ」
しばらくして、和夫、到着。
「あ、来た来た、早く“手”貸してよ(笑)
一人だとよくわからないわ」
レッスン内容を思い出しながら、練習する二人。
フト、和夫がこんなことを言い出した。
「コレってきっと、
ハンド・トゥ・ハンドのアーム・アクションも
一緒なんだろうね」
「あ、きっとそうね、やってみましょ」
で、さっさとハンド・トゥ・ハンドに取りかかる真理を
チョット制するように和夫は言った。
「真理ちゃん、せっかちだナァ(笑)
そんなにあわててやっちゃあ、
カラダのつながりなんてわからないよ。
今までやっていたハンド・トゥ・ハンドとは違う
“動きの軌跡”を発見し、身に付ける
練習なんだから、
もっと落ち着いてユックリやろうよ」
「ゴメン。そうか、私、パパッと早く動いちゃうのね、
だからシャドウやってもよくわからなかったんだわ」
「ソウ!昨日のニュー・ヨークのアクションにしても、
手と足のつながりとか、
コンタクトアームとフリーアームの関連とか・・
こみいったややこしい感覚だろ?
それでもって、
古い習慣から新しい習慣をカラダのなかに
作っていくプロセスなんだから、
絶対あせらずジックリ取り組まなきゃ。
あ、ソウだ、いいこと教えてあげようか?
レッスンで習った知識をカラダの中に発見、
定着させていく、
画期的練習法!!
「そんなのあるの?ソリャァ知りたいけど、
なんで、カズはそんなこと知っているのよ?」
「実はね、
知り合いに結構有名な中国武術研究科の先生がいるんだけど、
その人が、技を身に付けるためには、
“使用と学習をハッキリ分けなければいけない”
って教えてくれたんだ」
「エ? “使用と学習”って?」
“使用”って言うのは、実践のことさ。
“学習”ってのは、練習。
使用=実践では音楽に乗ってノーマルテンポで踊る・・・
で、OKなんだけど、
学習=練習はそれだけではダメ!
勢いだけで踊ってゴマかしてしまっているところを見抜いて、
直していかなきゃならないんだから。
でないと
カラダの持つ習慣性は変えられない
って言うんだ」
「あ~、ごまかしているって感じはよくわかるわ。
だって、ゆっくり踊っていたら、
ワケがわからなくなっちゃうんだもの(笑)
それって、日頃ごまかしている証拠ね」
「ソウだと思うよ。
ごまかして練習している箇所は、
ノーマルテンポの実践の時、必ずや力みを生んじゃうんだ。
ソレだと、何もならない。
せっかく良いこと習ったって、
ナカナカカラダが言うことを聞いてくれない
・・・で終わっちゃう。
だから練習法から、変えなきゃダメなんだ。
画期的練習法って言うのはね
プラクティス
① 力を抜いて
② 習った知識(今回はインナーマッスルの交差した連動感覚)
を思い出しながら
③ 不自然なくらい超スローテンポで
④ 動きはわかりやすくするため少々大げさに
⑤ を、何回も繰り返す
すると、
正しい動きの軌跡(技の道筋)と、
正しい力の入れ方が身について、
動作の細やかな部分にまで、
意識がいきわたってくるそうなんだ。」
「フーン。
でも、そういえばジュンコ先生もこんなこと言っていたわ
『ゆっくり踊れない部分には、
見落としがいっぱいあるはず。
ソコをクローズアップして
意識的に取り組んでね。
自分がいったい
どこにつまづいているかが、見えてくるから。
そして、より
正しい動きをカラダが教えてくれる
ようになる』って」
「ソウだと思うよ・・・
もう一回ハンド・トゥ・ハンド、やってみようよ。
で、カラダの中のつながりを探ってみよう」
二人は練習を開始した・・・。
続く 第146話へ
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