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「まだ教えてもらえないのかな?
昨日のレッスン中に、
スゴイ発見したって言っていたこと」
(第95話)
練習がスタートしてすぐ、ソウ真理に言いだした和夫。

「今は内緒」と言われたソレのことが、
どうも気になって仕方ないようだ。



真理は、ニコニコしながら
「よくぞ聞いてくださいました!
では、お答えいたしましょう」




「へ? エライあっさりと教えてくれるんだね、
もう確信が持てたの・・・?」



「うん、実はね。
レッスンの後、ジュンコ先生に聞いて確かめたんだ」



エ~!やるなぁ、直接質問したってわけだ。



「先生、何て?」



「私の発見、それで正解だって!!
先生、びっくりしていたわ『よくわかったわね』って。
『カラダがつながってきて、正しくボディを使えている証拠』
だって褒められちゃった~」



真理のうれしそうな表情を見ながら、和夫は思った。
彼女、一体どんな発見をしたのだろう!?



「ホラ、前に言っていたじゃない!

ルンバが上手くなれば

スロー・フォックストロットが上手くなる


みたいなこと・・・。
それがどういうことか、すこーしわかったの。」



「え、ホント?すごい話ジャン!」



「そうよ、だからすごい発見だって言ったじゃない!?」

真理は、では、教えるわね…とばかり、
ちょっと改まった声を出しなら

「昨日、床をプレスする話のときに
『上昇エネルギーと下降エネルギーが出会ったまさにその時が、

動き出すべき、ちょうどイイ“今”

垂直に働く両エネルギーがドッキングし、
横または前・後ろに動く“運動エネルギー”に変換される』

って習ったじゃない?」(第96話)



「アぁ」



「それって、スタンダードも一緒なんだろうな、
ってフト思ったのよ」



「なるほど!」
和夫の眼がきらっと光る。



ルンバの場合は、

上と下からのエネルギーがドッキングして、
行き場を失ったエネルギーがヒップに行って

ヒップが動く。

で、ピップアクションが起こる。


スタンダードの場合は・・・」



「どこに行って、何が動くの?」



「ヒップの後ろを通って、
太ももの裏(ハムストリングス)に伝わって、

を動かす・・・」



「え?マジ?ちょっと、待って、確かめてみるよ」

和夫は昨日習った、
“ルンバの床へのプレス感覚の練習”と同じように片手を上にあげ、
下ろしながら、自分のカラダをチェックしている。



「ホントだ!膝が前に動き出すよ、すげぇ」



「でしょ!でね、
『床を踏むことの反作用で浮き上がる上昇エネルギーと
上から下りてきた下降エネルギーがちょうどぶつかった地点の
膝が自然に前へ使われた態勢』
を作って、
ジュンコ先生に組んでもらったのよ」



「組んでもらった?ホールドを?」



「そうよ、もちろんスタンダードの。そしたらOKだって!!

その感覚が、スタンダードの

スタンディング・ポジション(用語集13)

だって言ってもらえたのよ。
床をとらえてちゃんと立てているって」



「え?どんな感じ?オレとも組んでみてよ」



真理と和夫はホールドを・・・すると



「わぁ、真理ちゃん、

しっかり立ってくれてる!

これは、

踊れるぞ!って気がしてくるな」

和夫はうれしくなってきた。



「そうなの。床が近くて安心な感じなのよ。
それにね、その時、ついでに
ジュンコ先生から良いこと習っちゃったんだ」
真理は、いたずらっぽく笑っている。



「何なんだよう~オレにも教えてよ」



「そうね、カズにも試してほしいから、教えてあげるわ。
以前ホールドのとき習った

二律背反のこと・・・覚えている?」(第71話)



「オイオイ、覚えているも何も。
真理ちゃん、わからないっていうから
オレが教えてあげたんじゃないか」(第72話)



「あ~そうだったけね(笑)
さっきのようなスタンディング・ポジションができたら、
その二律背反感覚で、

前進するときは後ろに引き戻そう  

後退するときは前に押し出そう

 
としながら、踊るものなのよって、教わったの。
で、床をプレスしたスタンディング・ポジションのまま、
教わった通りにしたら・・・」



「したら?」



「カラダの中がグニグニ動くわけ」



和夫もさっそく試してみると
「本当だ!インナーマッスルが動いているのがよくわかるよ」



「でしょ?ルンバみたいに・・・」

和夫は真理を促して、ホールドをし、
見よう見まね感覚でスロー・フォックストロットを踊ってみる。



「今はまだ変な感じだけど、
もっと練習したら、絶対つかめてくるよ、
ルンバとスローの共通点・・・」
和夫は直感していた。



「ダンスって、みんなつながっているのね」
真理がぽつっと言った。



「同感だね」



      続く 第102話へ



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