fc2ブログ
目次へ



ある男性が個人レッスンを受けている・・・


では、

ルンバのベーシック・ムーブメント

を始めましょう。
タイミングは「2、3、4・1 2、3、4・1」
足数は6歩ですね。


ベーシック・ムーブメントは
男性左足前進、女性右足後退からスタートですが、
その運動の前に予備歩をつけましょう。
クローズド・ホールドで向かい合って立ち、
男性は左足、女性は右足にウエイト(体重)を乗せます。
そして、タイミング1・2・3・4の
4で男性は右足に、女性は左足にウエイトを移動させます。
これが予備歩です。
これは「一緒に、踊りましょうね」
と組んでいる方と気持ちを合わせる意味もありますよ。


早速、やってみましょう。
準備はいいですか?


4で横へ移る前の、
男性左足、女性右足の上で、

床へのプレスを行います。

ハーイ、しっかり床を押して・・・


あれっ?
ここで、ヒップ(腰)が抜けちゃってはダメですよ。


ボディが崩れて、背筋も曲がっているじゃないですか!
下にプレスする分、上にも引っ張っておかないと。
あ、だからって、棒立ちもダメダメ。
ボディやヒップのアクションがないと、
ちっともルンバらしくありませんよ。
もう、一回やってみて。


ハイ、床をプレス・・・


まだ、ダメ。


一緒に組んでいて、何も感じません。
いいですか?床へのプレス感覚を伝えあうことから、
リード&フォローは始まっているんですよ。
ルンバに必要なすべてもアクションも、
リード&フォローも、床へのプレスから・・・
床へのプレス感覚が、正しくできないと何も始まりません。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


レッスンの終わり間際になって、
やっと彼は、言いにくそうにつぶやいた。
「あのぉ、床をプレスするって、
意味がよくわからないんですけど・・・」



「みんなもこんな経験ないかしら?」
とジュンコ先生。


床をプレスするとか
床にプレッシャーを加える
もっと簡単な言い方で
床を踏むは、
みんな同じことを指しているのだけれど、
ダンスの専門用語みたいになってしまって、
当たり前のように使われる割には
『あ、この感覚ね』と、
ちゃんととらえることは難しい
と思うのよ」



みんながうなずいた。



「なぜ、難しいか? 
プレスとか踏むって言葉に惑わされて、
リキんでやろうとしてしまうのが大きな原因のひとつね。
特に

足に力を入れる人が多いわね。

フット・プレッシャーという名のもとに・・・」



エ?足に力を入れて踊るものじゃないの?
佐藤さんは、ちょっとビックリしている様子だ。



作用反作用の話を覚えているかな? (第69話)
どんなこと学んだかしら?和夫さん」


以前、自分が質問したことを先生は覚えていてくれたんだ、
と思いながら和夫は答えた。
「ハイ、自分の重みを利用して床を押す力が作用で、
床が押し返してくれる力が反作用です。
床を押せば押すほど、床も押し返してくれます。
その床からの反作用のパワーが
ダンスのパワー・エネルギーの正体で、
それをホールドや動きのパワーへと変換して使っていく
・・・を学びました」



「よく覚えているわね」



「あ、それから、足に力を入れちゃダメだってことも学びました。
足はただ単に

床からの反作用をカラダの中に伝える

“導線”に過ぎない




「和夫さん、パーフェクト!
いい?このことは、ルンバでも全く一緒なのよ。
床へのプレスの原点は
『重力に逆らわないで、自分の重みを床に乗せる』こと。
だから、やっぱりリラックスが一番大切なの。力んじゃダメ」


先生は、プリントをみんなに配り始めた。


ジュンコ先生のプリント


プラクティス

ルンバの床へのプレス感覚の練習 (シャドウで)
① 男性は左足、女性は右足に体重を乗せる。
体重の乗っていない足は横へ軽く置いておく。
② 男女とも息を吸いながら、体重の乗っている側の手をズーッと上にあげる。
手のひらが最も高くなるまで。
③ 息をゆっくり吐きながら手もゆっくりと下してくる。
その時のボディの変化を味わう。


「うまくできれば、
③が終了した時点で、

床へのプレスが完了しているの」



???



「一度この通り、やってみてね。
ポイントはカラダの変化をよーく感じること。
できるだけ克明にね。

で、わからないところは次回、質問を受け付けるわ」



      続く 第93話へ



いつも 応援クリック ありがとうございます。
      ↓ ↓ ↓
   
人気blogランキングへ
とても励みになっています。(ジュンコ)