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ジャーン

これから音楽を聴く世界で、
ルンバのベーシックムーブメントを踊ります!


では、まず準備から・・・


ハイ、カラダをリラックスさせて
静かーに、自分の呼吸を意識してみましょう。


吸ってぇ~吐いてぇ~


周りの雑音が消えて、
呼吸にのみ集中できるまでユーックリ繰り返しましょう。
ドウ?
自分の呼吸感覚が鮮明になってきましたか?
エ、何で、こんな準備が必要かって?


だって音楽は、
自分の呼吸が感じとれるくらい精妙な(極めて細かく巧みな)
研ぎ澄まされたレベルになってようやく聴こえてくるもの・・・。
日頃のザワザワ、ガーガーがあたり前になっている“耳”で
「聴くなんてチョロイもんよ」
とは、甘いアマイ!


ナンたって、音楽は“周波数”という波。
見ることも、触ることもできない・・・繊細なモノですからねぇ。


OK! ではミュージック・スタート!


♪♪♪♪~ ♪♪♪♪~


音楽が鳴り始め、
あなたのカラダはそれに向かって開いていきますよぉ~
それはあたかも、全身の毛穴という毛穴がプハァ~とゆるみ、
そこから音楽エネルギーが吸い込まれていくような感じ・・・。


あ~気持ちいい~


ハイ、それでは
カラダの中に吸収された音楽エネルギーの体内循環感覚と、
呼吸との一致を試みましょう。


吸ってぇ~吐いてぇ~


音楽の“波”はより、クリアになってきて
・・・聴・こ・え・た


あぁ、

カラダと音楽はみごとに同調

境目がなくなっている。


ツツタツ・ツツタツ・・
ズンズクズクズクズク・・
チチキチキチキチキ・・


自らの体内で音楽が鳴り始めているではないか! 

お、踊りたい!!



「・・・となって、
いざ、ベーシックムーブメント、スタート!
ができたら最高ね」




みんなは、
ちょっと別次元の話を聞かされているような、顔つきだ。



その雰囲気を察した、ジュンコ先生、
「もうこのレベルでは、
音楽の構成『1234』なんて、超えてしまっている状態なんだけど、
もちろん音楽が耳に入ってきた一瞬は
『1234』と判別して“聞いて”いるの。
でも、問題はここから。

このまま聞き続けるか、

聴く世界に移行するか、

2つのスイッチがあって、自分で選択できる
のよ。

ここで『聴く』を選んだら、
カラダはその世界への扉を開けようとし始める・・・
つまりは、『1234』よりも
精妙な世界に自ら溶け込んでいこうという

冒険が始まるのよ」



みんな、へぇ~という雰囲気だ。

「聞く」か「聴く」かは、
自分で選べるもの!?という話が新鮮だった。



「あのぉ、それは、
『1&2&3&4&・・』という&カウントで聞くと言うことですか?」

佐藤さんだ。



「うーん、それはまだ『聞く』世界観からのテクニックね。
『聴く』とは違う。
そういう数字の世界ではないの。
数字の世界観は絶対時間で、
ここで言う『聴く』の世界観は相対時間の話なのよ。(第81話)
わかるかしら?」



「いやぁ~、ちょっと…まだ無理です」
佐藤さんはちんぷんかんぷんのようだ。



「相対時間ということは、
その音楽が耳に入ってきたとき、「1234」の識別だけに終わらず、

音楽によって、

自分のカラダが

どう変化していくかを感じていく


ってことなのよ」



数人は、先生の話が実感としてわかるようだ。



真理もその一人だった。
「私、音楽を聞いていて気分が乗ってくると、
カラダを動かしたいってウズウズしてくる、

それって“聴く”スイッチがONになっていたんだわ」




先生は話を続けている。
「音楽が耳に入ってきて『聴く』世界のスイッチを選択すると、
次の瞬間に、

自らのハート&ボディが刺激を受け始めるの。

結果、ボディを動かしたい、
つまり、踊りたいかどうかは、個人差があるわ。
ハートが大きく動くときもある。
時に懐かしくなったり、うれしくなったり、悲しくなったり・・
大きく魂を揺さぶられるそれはなんとも素晴らしい感覚よ。
そんな形での『聴く』を
体験したことがある人もいるんじゃないのかしら?」



心の琴線に触れるってことですわな。
私は「リベラタンゴ」が鳴ると、
心が騒ぎだして踊りたい!思いますわ。
それは『聴く』体験だったんですな」

平田さんだ。



「そうよ。聞くと聴くの違いは、ソコにあるの。

つまり、音楽の『聴く』には感動がともなう。

『感じて動く』のよ、ハート&ボディが・・・」



「いい話ですね。
聴くって難しいことではないように思えてきました。
ダンスミュージックだからって特別に思っていたような・・・。
外しちゃダメ、正しく聞かなきゃダメと思ってばかりいたんで、
感動なんて全然・・・。
もっと、これからリラックスしてみます」

音楽に不安があった森田さん、明るい顔でそういった。



「音楽を聴いて感動しようなんて言いながら
『外れている』なんてヤボな話…のようなんだけど、
実は『聴く』の世界には、
外れているとか間違いなんて言葉は、本来はないわけ。
どのように聴こうがまったくの自由なの。
でも、やっぱり、ことこのダンスに関しては、
最初の情報である『1234』は正確に取れるほうがいいわね」



ジュンコ先生、みんなを見渡しながら



「なぜか?その理由は…

①相手の音楽表現の邪魔をしないため(第90話)
②音楽の波にちゃんと乗って踊ったほうが気持ちいい

まぁ、音楽が本当に聴こえるようになったら、
外すという世界自体、自然消滅していくだろうけれどね」

次回、いよいよベーシックムーブメントへ。



      続く 第92話へ



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