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ルンバの音楽、
絶対はずさないって自信のある人、ハーイ、手をあげて!

アレあれ?
「バッチリです!」
って堂々と胸張れる人、そーんなに少ないの?

じゃぁね、突然ですが、

これからルンバの曲とりテストを行います!
全員、輪になって、ハイ、外を向いて
他の人が見えないようにね。

これから、いろんなルンバの音楽をかけますから、
それに合わせてベーシック・ムーブメントのシャドウをしてください。
あわてないで、音楽がちゃんと聴こえてきてからスタートしてね。


♪♪♪♪~ ♪♪♪♪~


あら大変。
もう、最初から外れている人
最初は合っているのに途中から外れちゃう人
困ったことに、
外れているのに「これで正解だ」と自信を持って踊っている人もいるわ。

さて、みんなのハズシやすい音楽の傾向
① 楽器や歌声がゴチャゴチャややこしくて、リズムが聞こえにくい
② ラララ~なんていうメロディやボーカルが重視
③ ゆっくりで、間の取り方が難しい
④ イントロ(前奏)が長い、わかりにくい

・・他にも、個人的要因をあげたら、たぶんキリがないぞ!

ん~、困ったな。
このままでは、
リード&フォローがドウノコウノなんて言ってる場合じゃない!!
って話でもあるのは確か。

なぜって、
音楽あってのダンス、
音楽あってのリード&フォロー・・・


音楽を“聞く”のではなく、

“聴く”ようになることが大切
ですね(第15話)


その通り!なのですが、
実際、「聞く」と「聴く」感覚の違いって、わかります?
「実は、あんまりわからない・・・」
そーでしょ、そーでしょ。

だからこそ、必要なのが呼吸のテクニックなんです!



「実際のルンバのステップのなかでの、
リード&フォローの話に入って行く前に、

難関を突破しなければならないわ」




みんな、
いったい何?って感じでジュンコ先生を見つめている。



「ルンバの音楽よ。
外れてしまっている人が多いの。
かなりのベテランの方の中にも・・・」



あぁ~そこに来るのか、というムード。



音楽感覚がずれたままでは、

ある程度までのリード&フォローしか期待できない




ジュンコ先生のいつもになく厳しい口調に、
緊張した空気がサーッ。



「リード&フォローのテクニックは、

音楽の表現を二人で、

どのように作りましょうか?


って話で、
外れている人を、
正しいタイミングで踊らしてあげる世界観では、本来、ない
のよ。
まずは、当たり前のように正しいタイミングがとれるからこそ、
表現の幅を広げることが可能になってくるんだから」



その時、千恵子さんの手があがった。



「あの、私、一緒に踊る男性に音楽を外されたら、
モウ興ざめしてしまって一緒に踊りたくなくなっちゃうんです。
『この人、上手カナ?』と思っていたのに、
『あ、音楽外れてる!』を発見しちゃった時点で、
信用ガタ落ちって感じで…」



声楽をやっていたという千恵子さんは、
音楽に関してはシビアなものを持っているようだ。


「でも、先生のお話を伺っていると、
自分の楽しみを放棄せず踊れる道があるようなので、(第48話)
もっとしっかりテクニックをつけて、
音楽を外す男性の、陰ながらの軌道修正ができるように、
頑張りたいと思っています」



千恵子さんがキッパリそう言うと、
オー と、周りから声があがった。



「よろしくご指導お願いします、僕、音楽、頼りないんで・・・」
さっきまで、千恵子さんのリーダー役を務めていた森田さんが、
本気とも冗談ともとれる感じでそう言ったため、
ファーと笑いがおこった。 



「OK!千恵子さん、その気持ち大切よ。
相手に望まず、
自分がまずは上手になることを目指し、ジワジワ相手に影響を与えていく。
男性も、自らのさらなる上達のためには小さなプライドは捨てちゃう、
これ重要!
そしてお互い、
相手に不満を言っている時間を自分が上達する練習に当てる・・・
これは、いいパートナーシップを貫いていく秘訣かもね。
音楽の勉強は一人でも十分できるから、
ぜひ全員が自分のためにやってほしいわ」


ジュンコ先生は笑いながらそう言ってから


「ルンバのタイミングは外しやすいと言われているけど、
音楽的難易度から言ったら、ワルツなんかとそれほど変わらないの。
4拍子だからかえって取りやすいとも言えるのよ。
では、なぜ、何が難しいのか?
なぜ、外す人がそんなのも多いのか?みんなどう思う?」



「2から出なきゃいけないから」
カナちゃんがボソッとつぶやいた。

「だから、外しちゃダメだと思って音楽を聞いている・・・
それで、余計に外すんじゃないかなって」



「僕は、床にプレスして、とかって思ったり、
女性のことが気になった途端、音楽がわからなくなることが多いです」
森田さんだった。



「カナちゃん、森田さん、そのとおりよ。
なぜ、音楽を外すのかの大きな原因は、

緊張を強いる状況を作り出すから」



みんな、フンフンうなずいている。
どうも思い当ることがあるようだ。



「ルンバは、タイミングの取り方、
テクニックに緊張を強いるものがいっぱいある。
緊張状態に入った時点で、

音楽は単なるBGMになってしまっている
んだけど、
初心者の頃から、
難しい状況の中で踊る習慣がついている人がほとんどで、
それを認識していない人が多すぎるわ」



自分はドウなんだろう?
みんなそう感じ始めているようだ。



「だから“聞く”から“聴く”の乗り換えがやりにくい。
そして、余計に音楽を外しやすい…もう悪循環ね」


みんな静かに聞いている。


「ルンバの音楽を“聴く”人になって、
上級なリード&フォローを手に入れたいのなら、
今持っているルンバのテクニックで、
それをすることで音楽が入ってこなくなるものは、
いったんやらないでおく
・・・ぐらいの覚悟なり勇気なりが必要かもね。
またこれは、そのうち説明していくわ」


「何より

音楽を『聴く』という感覚を本当に知ること!」


さて次回、「聞く」と「聴く」の違いがより明確に・・・



      続く 第90話へ



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