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「肩幅に足を開いてサイドのボディ使いを
しっかり練習しておくと、前進・後退の時に役に立つのよ、
ルンバウォークにもね・・・」



へぇ~そうなんだという雰囲気。


「では、呼吸を使ってのサイドへの体重の乗り換え感覚を、
もう一度よーく味わってみて。
詳しい手順とチェックポイントをまとめておくわ」


体重を左足から右足にうつる、サイドの動き
① 肩幅に開き、左足に体重を乗せる

② 左足の上で、フゥ~っと息を吐く
左足の上のあばらの骨がゆるみ、
下にある骨盤とのキョリが、結果、
プシューっと縮まる感じ

③ 吸いながら右への運動開始。
動き出すのは、右側のあばらの骨あたりから。
右側のあばらの骨の間がゆるやかに開いていく。  
ただし、左側のあばらの骨はプシューっとなったまま。
骨盤もまだ左にある。

④ ③の運動を続ける
カラダが右方向に、少し持ち上がったり、膨らんだりするような感じ。

⑤ ゆるやかに吸い続け、右足裏が床に到着。
まだ、骨盤は到着していない。

⑥ ⑤の段階でフゥ~っと吐くことによって、
持ち上がっていたカラダが下りてきて、
右足の上のあばらの骨がゆるみ、下に骨盤が到着。
骨盤とのキョリが、結果、縮まる感じ。

⑦ 右足から左足に体重がうつるときも同じ要領。


「今のような動きをボディ・アイソレーションとも言うの。
カラダの各部分をバラバラにしかも連動して動かす…っていう意味。
今の場合は、足、骨盤、あばらの骨・・
タイムラグ(時間差)をもって左右を行ったり来たりしているでしょ。
自分のカラダに触れながらやってみるともっとよくわかるわ」



みんな、
ボディ・アイソレーションという言葉にひかれたようだ。



「これは、
ジャズ・ダンスの中でも使われるテクニックなんだけど、
二人で踊る、このダンスならではの注意点があるのよ。
それは・・・


ボディ・アイソレーションは、

一緒に踊る相手と感じあう手段として使う



そのためにも、よりナチュラルな動きを目指さないと、
一緒に踊った相手に違和感を与えることになっちゃうわ」



「先生、そのナチュラルってところ、もう少し詳しく教えて下さい」
紀子さんが手をあげた。

「パーティで踊ってくださった男性なんですけど、
ものすごくボディを使ってルンバを踊られていて、
お上手な方なんだろうな、と思って見ていたんです。
ところが・・・」



「どうしたの?」



「はい、一緒に踊ったら、その動きがなんか変なんです。
ちょっと気分が悪くなった、なんて言ったら失礼なんですが・・・。
御本人はルンバに酔って踊っていらっしゃるみたいなんですけど。
動きとリードが合っていないし、
ルンバの音楽にもあっていないように思ったのですが」



「紀子さん、いいところに気がついたわね。
それは、器用にカラダが動いたり、筋肉の動きとして鍛えたりしただけの、

意味のないボディ・アイソレーションなの」



オ、自分もそうかもしれない、という反応を示した人もいて・・・



その様子を見ながら、ジュンコ先生は言葉を続けた。
「ナチュラルなボディ・アイソレーションとは、
無駄な力を使わない、つまり力みのないものであること
そして、
音楽の表現であること、ということになるんだけど、
では、具体的にどうしたらいいのかってなると難しそうでしょ?
だからこそ、呼吸のテクニックを使うのよ」

ジュンコ先生はそう言ってから

「ボディ・アイソレーションは、

カラダのバラバラ感と連動感の共存が必要なの。

つまり、
体の各パーツの“相対時間感覚”をコントロールすることが必須になってくる。
これを一瞬でやってくれるのが呼吸なのよ。(第81話)
また、音楽は目に見えない“周波数”という波からできているんだけれど、


良いボディ・アイソレーションは、

その音楽の波と見事に一致している



まるで、カラダが楽器のように音楽を奏でている状態なの。
で、呼吸するときの筋肉=呼吸筋を多く使っているのよ。
これについての詳しい話はこの後ね。」



「先生!質問です」


あ、佐藤さんだ。


(そろそろ来ると思っていたわ)
と、ジュンコ先生は心の中で思った。
彼はかなりのテクニックを身につけているのだが、
そのほとんどが、筋肉を固める方向性のものばかり。
今までどうも、外側の筋肉の動きの実感だけを頼りに踊ってきたようなのだ。
さらにうまくなるには、
インナーマッスルや呼吸筋といったような内側の筋肉や、
重力や呼吸などといった、
感じにくいものばかりとの関係性を学んでいかなくてはならない・・・


(佐藤さん、乗り越えて行けるかしら?)
ジュンコ先生はそう思って、彼の様子をずっと見つめていたのだが・・・。 
「佐藤さん、何かしら?」



「ボディ・アイソレーションと
腰で8の字を描く運動は一緒のことですか?」

さぁ、ジュンコ先生の答えは・・・・?



      続く 第88話へ



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